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イチョウ(銀杏、公孫樹、鴨脚樹、学名:Ginkgo biloba)は、中国原産の裸子植物。食用(伝統中国食品)、観賞用、材用として栽培されています。
 
街路樹など、全国で普通に見かける樹木ですが、分類上は奇異な位置にあり、例えば広葉樹・針葉樹の区分では如何にも広葉樹に該当しそうですが、むしろ特殊な針葉樹に当たります。
 
 
世界古来の樹木の一つであり、イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地(日本では山口県や北海道など)で化石が発見されていますが、氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種です。現在イチョウは、生きている化石としてレッドリストの絶滅危惧IB類(ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に指定されています。
 
 
種子は銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と呼ばれ食用として流通するなどしていますが、これは中毒を起こし得るもので死亡例も報告されており、摂取にあたっては一定の配慮を要します。
 
 
中国語で、葉の形をアヒルの足に見立てて 中国語: 鴨脚(拼音: yājiǎo イアチァオ)と呼ぶので、そこから転じたとする説があるが、定かではありません。
 
種子は銀杏(ギンナン)と呼ばれますが、これは中国の本草学図書である紹興本草(1159年)や、日用本草、本草綱目に記載されている銀杏(唐音の『ギン・アン』)に由来すると見られます。

 
一方、イチョウ綱が既に絶滅していたヨーロッパでは、日本誌の著者エンゲルベルト・ケンペルの『廻国奇観 (Amoenitatum exoticarum)』(1712年)で初めて植物学的な記述で紹介されたが、ケンペルが銀杏(ギンコウ)の音訳として、Gingkoと書くべきところを Ginkgoと記しました。この綴りが引き継がれて、カール・フォン・リンネは著書『Mantissa plantarum II』(1771年)でイチョウの属名をGinkgo としました。このほか、ゲーテも『西東詩集』(1819年)で Ginkgo の名を用いています。
 
 
Ginkgo は発音や筆記に戸惑う綴りで、しばしば gingko と記されています。植物命名規則に依れば、これは訂正されていません。
 
種小名 biloba はラテン語による造語で、「2つの裂片 (two lobes)」の意味です。葉が大きく2裂する点を指したものです。英語ではmaidenhair treeともいいます。


 

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