瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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  10日(土)に大分のM氏より、カボスが届いた。毎年この時期に郷土の味覚として送ってくださる。今年はまた一段と粒の揃った立派なものであった。
 本日は仲秋の十五夜の日、旧暦では8月15日。六曜は月の数と日の数の和を6で割り、その余りによって決まる。割り切れる場合は「大安」、余りが1なら「赤口」、2なら「先勝」、3なら「友引」、4なら「先負」、5なら「仏滅」となる。従って旧暦8月15日は (8+15)÷6=3余り5 となって、「仏滅」なのである。「仏滅名月」といわれている由縁である。
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 中秋月      中秋の月
  蘇軾
暮雲収盡溢清寒  暮雲 収め尽くして清寒溢れ
銀漢無聲轉玉盤  銀漢 声無く 玉盤を転ず
此生此夜不長好  此の生 此の夜 長くは好からず
明月明年何處看  明月 明年 何れ(いずれ)の処にて看ん
 
c287fc44.JPG〈訳〉日暮れ時、雲はすっかり無くなり、心地よい涼風が吹いている。
銀河には音も無く玉の盆のような月があらわれた。
   こんな楽しい人生、楽しい夜、しかし永遠に続くものでは無い。
来月は、来年は、どこでこの中秋の月を見ているだろう。
 
 Dem aufgehenden Vollmonde (満月上昇)
       詩:Johann Wolfgang von Goethe
       訳:大山 定一
 
Willst du mich sogleich verlassen!
Warst im Augenblick so nah!
Dich umfinstern Wolkenmassen,
Und nun bist du gar nicht da.
 
Doch du fühlst, wie ich betrübt bin,
Blickt dein Rand herauf als Stern!
Zeugest mir, daß ich geliebt bin,
Sei das Liebchen noch so fern.
 
So hinan denn! hell und heller,
Reiner Bahn, in voller Pracht!
Schlägt mein Herz auch schmerzlich schneller,
Überselig ist die Nacht.

 
   満月に
 
 おまえはすげなく僕を見すてるのか
 ほのぼのとさし出た明るい顔に
 ふと白雲の一団がかかるとみるまに
 お前の姿はもうきえている
 
 おまえはしかし僕の心の切なさを感じるらしい
 ふたたび雲間からそっとおまえの顔が星影のようにさしのぞく
 とおく離れた恋人が
 ひそやかに僕を思うあかしのように
 
 さやかにふたたび押し照らす
 玲瓏の月のひかり
 僕の胸は切なさに波立ちながら
 ひとり天心にさしのぼった満月をながめている
 
325941a0.JPG 1828年8月25日、ドルンブルクでの作。ゲーテはこの詩を清書してマリアンネ・フォン・ウィレマー(1784~1860年)に贈った。満月の夜には、たとえ遠く離れていても、互いに思いを込めて相手を偲ぼうというのが、愛する二人の固い誓約であった。



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1932/02/04
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