瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 本日のウェブニュースより
68f3580c.JPG 余録:ほおずき市 ―― きょうから10日まで、東京都台東区の浅草寺境内では「ほおずき市」が開かれる。作家の久保田万太郎は「四万六千日の暑さとはなりにけり」と詠んだ。梅雨がそろそろ明けて夏本番に突入する時分である▲10日に観音様にお参りすると4万6千日分の御利益があるとされる。むかしは雷よけの赤トウモロコシが売られたらしいが、いつしかホオズキの市となった。いまの品種は朱色が美しい。かつてのは実の色が青かったそうだ▲ホオズキは鬼灯、酸漿などと漢字では表記する。鬼灯はちょうちんのこと。ホオズキをお盆の精霊棚に供えご先祖様をお迎えするちょうちんに見立てたものらしい。一説には、ホオズキの名は観音様の教え(法)を聴くのが大好きなこと、法好きからきたという▲東京ではこの時期、浅草寺だけでなく各地でほおずき市がひらかれるようになった。浅草寺の50万人などという人出は別格だが、それぞれににぎわい、定着しつつある。関西は古寺名刹(めいさつ)が多いがほおずき市のあるのを聞かない。東は東、西は西。狭いようでも日本は広い▲ホオズキのなかには非常に美味なストロベリートマトというのがあって、有名女優さんの好物だそうだが、ほおずき市のは食するものでない。口の中でタネを抜いてクチュクチュ鳴らす。上手な子がいてうらやましかったものだ。懐旧は果てもない▲懐旧というほど遠くないが、昨年の今ごろは参院選の真っ最中だった。首相を鳩山由紀夫氏から菅直人氏に代えたばかりの民主党は惨敗。以後、迷走に次ぐ迷走だ。この1年はなんだったのか。鬱を散じにほおずき市にでかけてみるとしよう。(毎日新聞 2011年7月9日 0時00分)

afa57662.JPG 李賀(790~816年)は字は長吉(ちょうきつ)、唐帝室の一族の子孫だというが、家は既に衰えていたらしい。早くから文名を知られ、韓愈に認められてその推挙を受けたが、進士の試験に応じようとした時には反対者が多くて、受験できず、奉礼郎に採用されたに留まった。若くして死んだが、これは天帝が白玉楼を建て、そこで賀に詩文を作らせるために召したのだと噂された。特異な詩風でしられ、唐詩人中の鬼才と賞せられた。
 李賀の「南山田中行」は七言古詩で、文字通り南山の田野の風物を描いたものであるが、南山と言う山は中国の方々にあって、どの南山かは定めにくいという。

88f9bdcc.JPG〈訳〉 秋の野はあかるく 秋風は白い
    堤の水は深く澄み しきりにすだく虫の声
    雲の起こるところ 山上の石は苔むして
    露に泣く凍えた紅は 涙に咽ぶ美人の顔の色
    荒れた田の九月 高さも揃わぬ稲の穂の波
    弱った蛍は畦道の傾斜を低く飛ぶ
    石の隙間から流れ出る泉は砂の上に滴り
    鬼火は暗く漆に似て 松の花にともっている

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目高 拙痴无
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