我が国の相撲の起源としては、古事記(712年)や日本書紀(720年)の中にある力くらべの神話や、宿禰(すくね)・蹶速(けはや)の天覧勝負の伝説があげられます。 相撲はその年の農作物の収穫を占う祭りの儀式として、毎年行われてきました。 これが後に宮廷の行事となり300年続くことなります。
ウェブニュースより
快進撃続けた錦木が小結琴ノ若に完敗 先場所からの連勝は14でストップ「スパッと負けたんで」 ―― <大相撲名古屋場所>◇7日目◇15日◇ドルフィンズアリーナ
東前頭筆頭・錦木(32=伊勢ノ海)の快進撃がついに止まった。
三役以上ラストの対戦相手、小結琴ノ若に完敗した。「普通に入られた。もろ差しにくると思っていて入られた。横に振っただけ。何の意味もない。完敗です」と苦笑いしかない。琴ノ若とは場所前に出稽古で、その力を受けていた。「稽古場でも強かったから」。手の内をわかり合った対決に敗れた。
先場所8日目から不戦勝を含めて積み重ねてきた白星は14で止まった。「次、連敗記録作ったらどうしよう」と言いつつ、「ま、スパッと負けたんで(黒星が)続かなければ」と切り替えを強調した。 [日刊スポーツ 2023年7月15日19時57分]
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錦木6連勝でV争いトップ 阿炎の引きも計算した押し込みを八角理事長も称賛「稽古の積み重ね」 ―― <大相撲名古屋場所>◇6日目◇14日◇ドルフィンズアリーナ
自己最高位の東前頭筆頭に番付を上げて臨んでいる錦木(32=伊勢ノ海)が、6連勝で優勝争いの単独トップに立った。
小結阿炎(29=錣山)のもろ手突きに、下がりながらも腰の重さで余裕は十分。冷静に相手の動きを見た後、今後は反撃の押し。ここでも相手を正面に置き、慌てて出ないところが今場所の錦木の強みだ。土俵際で阿炎の、逆転の引きを読んだかのような押し込みで、最後も体を密着させ右肩でショルダータックルにように圧力をかけ、押し込んだ。いなして体をかわそうとする阿炎を、そのまま押し出して先場所からの連勝を14にまで伸ばした。
冷静さも持ち合わせた錦木の勝利に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も「錦木は引くのを待っている感じで、どっしりしている。稽古の積み重ねだろう」と称賛していた。 [日刊スポーツ 2023年7月14日19時45分]
【王位戦】藤井聡太王位が先手番ブレーク開幕2連勝!佐々木の得意「先手・相掛かり」撃破し完勝 ―― 将棋の最年少7冠、藤井聡太王位(竜王・名人・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が佐々木大地七段(28)の挑戦を受ける、「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦7番勝負第2局」が13、14の両日、有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」で行われ、後手の藤井が98手で勝ち、開幕2連勝とした。王位4連覇まであと2勝とした。佐々木は初タイトル獲得を目指す。第3局は25、26日に北海道小樽市「料亭湯宿 銀鱗荘」で行われる。
藤井が佐々木のエース戦法を撃破した。最も得意とし、8連勝中だった「先手・相掛かり」。1日目、佐々木が相掛かりを選択すると、藤井は10手目に角道を開け、浮き飛車に構えた。相手の「秘策」に新たな対策を練ってきた。
序盤戦について「手が広く、持久戦になる展開もあるのかなと思っていたが、積極的に動いてこられ、どう対応するか難しかった」と振り返った。
1日目から前例を外れ、互いに長考合戦。2日目に抜け出したのは藤井だった。5段目に飛車と馬を配置して攻撃的な布陣からジリジリとリードを広げ、終盤に大駒の角を敵陣深くに打ち込んだ。最後は鮮やかに相手玉を寄せきった。
https://www.youtube.com/watch?v=UZZiwOi3Gf4
「5筋の歩を突いていったことで、こちらの陣形もキズを抱えながらの戦いだった。ケアしながら指せればと思っていた」。リスクを覚悟しながら攻め続け、完勝した。「最後は一手勝ちの形になった」と話した。
佐々木との棋聖戦、王位のタイトル戦局4では、いずれも先手番が制しており、両者の過去8局でも先手番が勝利していた。佐々木とのタイトル戦で初めて先手番をブレークし、流れを引き寄せた。
豊臣秀吉がこよなく愛した有馬温泉での「名湯対局」は、これで4戦4勝。4連覇へ王手をかける棋聖戦5番勝負第局に中3日で臨む。前人未到の全8冠制覇には王位、棋聖の死守が絶対条件だ。名湯で疲れを癒やし、天下統一へ突き進む。 [日刊スポーツ 2023年7月14日17時12分]
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大関とり挑む関脇大栄翔が初黒星 金星錦木の勢いにのまれる ―― <大相撲名古屋場所>◇4日目◇12日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ
大関とりに挑む関脇大栄翔(29=追手風)が、初黒星を喫した。横綱照ノ富士、大関とりの豊昇龍を破って勢いに乗る錦木(伊勢ノ海)の引っ掛けに屈した。
初日に正代、2日目に御嶽海を下し、3日目には自身よりも48キロも軽い、116キロの小兵翠富士に何もさせず突き出して3連勝を飾った。もろ手突きの立ち合いから、のど輪で押し込み一方的に攻め続けた。3日連続の完勝。大関とりの3関脇で唯一、無敗を守り「力を伝えられている。いい感じ」と納得顔だった。
直近2場所で計22勝を挙げた大栄翔は、同じく大関とりに臨む21勝の豊昇龍と若元春と比べ、1勝先行して今場所に臨んでいる。場所前には「(大関に)上がりたいと心から思うし、自分の力を出し切れば上がれるんじゃないかと思う」と力強く語り、精力的に稽古に励んできた。
今年11月で30歳を迎えるが「稽古場の感覚、本場所の成績、気持ちの面でも、常に去年よりも強くなったと思っている」と、実力は毎年、上がっている実感があるという。
会場のドルフィンズアリーナに飾られた七夕の短冊には「上の番付」と、自らの欲するところをストレートに書いた。名古屋入り後も充実した稽古をつめていることを強調。「チャンスを生かせるように、自分の気持ちをしっかりと持ってやりたい」と巡ってきた好機を逃したくない。4日目に初黒星を喫したが、気持ちを切り替えて、ここから白星を重ねていきたい。 [日刊スポーツ 2023年7月12日18時14分]
国際数学オリンピック、日本6位 金メダル2個獲得 ―― 世界各国の数学に秀でた高校生らが難問に挑む国際数学オリンピック(IMO)の表彰式が12日、千葉市で開かれ、日本代表6人は金メダル2個、銀3個、銅1個を獲得した。国別順位は112カ国・地域の中で6位となった。
金メダルは筑波大付属駒場高(東京)3年、古屋楽さん(17)、都立武蔵高3年、北村隆之介さん(17)、銀メダルは海城高(東京)3年、林康生さん(18)、長野県松本深志高1年、狩野慧志さん(15)、帝塚山学院泉ケ丘高(大阪)1年、若杉直音さん(15)、銅メダルは灘高(兵庫)3年、小出慶介さん(17)。
日本人ではトップの成績だった北村さんは「目標の世界一には届かなかったが、今の実力は出せた」と笑顔。
狩野さんは「実力以上のものが出せた。来年も参加して金メダルを取りたい」と話した。小出さんは「問題を別の順で解いていれば、もっと良い成績が取れた」と悔し涙。海外選手との交流については「常識は国によって違っていて、教育を受けられる幸せを感じた」と話した。
IMOは今回64回目で、日本開催は20年ぶり。数学の能力を競う2日間のコンテストでは、それぞれ制限時間4時間半で3問ずつに挑んだ。国別順位の1位は中国、2位は米国、3位は韓国。〔共同〕 【日本經濟新聞 2023年7月12日 20:20】
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翔猿が金星獲得の大仕事「やばい、最後勝った時も何も見えてない」横綱の攻め耐えに耐えた56秒 ―― <大相撲名古屋場所>◇3日目◇11日◇ドルフィンズアリーナ
西前頭筆頭の翔猿(31=追手風)が、横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)から今場所の初日を出した。
圧倒的に攻められながら粘りの相撲。56秒8の大相撲を制し最後は寄り切った。
支度部屋で髪を結い直した後も、翔猿の息は絶え絶えだった。「やばいですね、久しぶりに。最後勝った時も何も見えてない。疲れすぎて」。横綱の攻めを耐えに耐えた約1分。「ゼー、ゼー」とはく息こそ、大仕事を遂げたあかしだった。
初日から連敗で迎えた横綱戦。「連敗していたんで、勝ちたい気持ちが強かった」。出番前の支度部屋。他の力士より人一倍、付け人を相手に立ち合いを繰り返し、大量の汗を流した。
現実はあっさり横綱に右四つに組み止められた。一気に前へ圧力をかけられるが174センチ、135キロの体は粘った。「(まわしが)外れそうになった」と一枚まわしがビヨンと伸びてもうまく回り込みながら、最後は横綱の膝裏から崩しながら勝利をつかんだ。
頭上には大量の座布団が舞う。「座布団が舞ってたのは、今まで夢見ていた光景。体力はやばかったけど気持ちよかったです」。持てる力を使い切り2桁10勝で殊勲賞の昨年秋場所以来2個目の金星を手にした。
同部屋で埼玉栄高の後輩でもある関脇大栄翔が、大関昇進に向けて突き進む。場所前から「狙いたい」と堂々と公言してきた充実の相手と「いい稽古ができたんで。(この日も)がむしゃらにいくことができた」という。稽古を積んだ自信によって気持ちも折れなかった。「持ち味を出せた。うれしい」と言った。
宿舎は三重県内にある。「移動に1時間半。往復3時間かかりますからね。遠いですよ」。そんな移動時間も、気持ちを整理するなどに使えるのだろう。今年春場所以来となる三役復帰にも「戻りたい」と意欲を示す。絶対的な主役候補に粘り勝った金星が、その原動力となる。 [日刊スポーツ 2023年7月11日19時34分]
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金星配給の照ノ富士は攻め急ぎ「我慢できず出てしまった」と八角理事長 力で負けない錦木を評価 ―― <大相撲名古屋場所>◇2日目◇10日◇ドルフィンズアリーナ
自己最高位の東前頭筆頭に番付を上げた錦木(32=伊勢ノ海)が、殊勲の金星を挙げた。
腰の重さには定評のある錦木だが、その強みをこの日の照ノ富士(31=伊勢ケ浜)戦でも発揮。立ち合いで右四つ狙いで踏み込んできた横綱の出足を受け止めると、やや後退しながらも横綱の右おっつけをこらえ左を差し込んだ。右もこじ入れると、たまらず照ノ富士は両腕をきめにかかった。そのまま寄られたが、横綱の体勢はやや不十分で腰も浮き気味。下がりながらも錦木は体を左に開き、強靱(きょうじん)な足腰で踏ん張りながら、左から小手投げを打ち、体勢不十分で出た横綱を転がした。
照ノ富士にとっては、先場所9日目の明生戦に続く今年2個目の金星配給。錦木にとっては19年初場所3日目に横綱鶴竜を寄り切りで破って以来、通算2個目の金星となった。
やや攻め急いだ感のある横綱の取り口に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「照ノ富士は(錦木の両腕を)きめられなかった。その前に我慢できずに出てしまった」と、取りこぼした横綱の相撲を指摘。一方の錦木については「錦木は力負けしなかった」と評価していた。 [日刊スポーツ 2023年7月10日19時46分]
浅草「ほおずき市」PR 商店街を手締めで歩く ―― 東京都台東区浅草の浅草寺で九、十の両日開かれる「ほおずき市」をPRするため、浅草新仲見世商店街と六区ブロードウェイ商店街で六月三十日、店舗を一軒ずつ訪ねて手締めをする「ほおずきストリート」が行われた。
法被姿の鳶(とび)の頭を先頭に、商店街の役員が約百二十店舗を回り、景気付けに一本締めの音を響かせた。新仲商店街のマスコット「新にゃか」、サッカーJ1のFC東京のマスコット「東京ドロンパ」も同行。新仲商店街とチームは、七年前から互いのイベントを盛り上げるなど交流している。にぎやかな隊列にカメラを向けたり、手締めの意味を尋ねたりする外国人観光客の姿も見られた。
市の開かれる七月十日は「四万六千日」と呼ばれ、参拝すると「一生分の功徳が得られる縁日」とされる。浅草寺境内にはホオズキを売る屋台や飲食などの露店が並ぶ。災難除守(さいなんよけまもり)、雷除札の授与もある。 【東京新聞Tokyo Web 2023年7月2日 11時15分】
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大関とり若元春「いい立ち合い」大栄翔「落ち着いて攻められた」豊昇龍「よく見ながら立った」 ―― <大相撲名古屋場所>◇初日◇9日◇ドルフィンズアリーナ
大関とりに挑む3関脇が、そろって白星を挙げる好スタートを切った。
若元春(29=荒汐)は御嶽海を寄り倒し、大栄翔(29=追手風)は正代を押し出し、豊昇龍(24=立浪)は翔猿を押し倒した。初日から貴景勝(26=常盤山)、霧島(27=陸奥)の2大関が不在となった今場所だが、その穴を埋めるべく、大関昇進がかかる3人が熱い名古屋を盛り上げていく。
◆ ◆ ◆
若元春は大関経験者の御嶽海を圧倒発進した。得意の左差しから一気の出足で寄り倒した。「狙ってというか、体に染みついているもの。あの形になれば出るしかない。先場所は立ち遅れたが、いい立ち合いができた」と振り返った。
「大関とりトリオ」でただ1人“意欲”を表に出していない。この日も「大関とかは考えていない。関脇とだけでも自分には多分な地位。関脇をまっとうすることだけを考えている」。その分、自身の相撲も冷静に見つめる。「相手が投げにくる時に体を寄せてしまう悪い癖が出た。まだまだと思う。帰って動画を見て反省したい」と言った。
上位で競り合う厳しい状況の中、この「無欲さ」が武器になるかもしれない。「まわりが強いんで、けがを怖がっていたら力は出し切れない。番付だけじゃなく、自分も実力をしっかり身につけていきたい」。冷静に自己分析しながら、シビアな戦いに臨む。
◆ ◆ ◆
大栄翔は終始攻めて快勝し、昇進目安の3場所33勝へ、残り10勝とカウントダウンに入った。大関経験者の正代を、立ち合いで下から突き起こした。いなして体を密着させようとした相手を左、右、左と、のど輪3連発で引き離した。最後も土俵際の相手に、逆転の隙を与えず腰を割って押し出し。「最後まで落ち着いて攻められた。今場所は、いつも以上に応援してもらっているので期待に応えたい」と、堂々と宣言した。
小結の2場所前は優勝を目前で逃して12勝、関脇の先場所が10勝と、2場所で計22勝を挙げた。計21勝の豊昇龍、若元春を1歩リード。何よりも2人にはない優勝の経験がある。貴景勝に続き、霧島と両大関が休場。この日の協会あいさつでは初めて前列で並んだ。しかも八角理事長(元横綱北勝海)を中心に横綱照ノ富士と両隣。本来は大関の位置に立ち「いつもと、ちょっと違った」という、新しい景色を一足早く見た。勢いに乗って大関に昇進し、場所後は正真正銘、新しい景色を見るつもりだ。
◆ ◆ ◆
白星発進となった豊昇龍だが、際どい判定に救われる結果となった。「相手ははたきもあるんでよく見ながら立った」と翔猿の攻めに警戒しながら圧力をかけて押し込んだ。翔猿との距離が一瞬、離れた時、前傾をかけた体が少し右に傾きながら泳ぐような格好となり、目標を失った左手が大きく空振り。その時、左手が土俵の砂をはいたように見えたが、土俵周りにいる審判部の親方衆から物言いはつかなかった。ヒヤリとさせる一番を制し、「何より勝てたことが良かった」と安堵(あんど)した。
「すごく世話になっている」人から贈られた濃紺の締め込みを、今場所から着けている。新十両時代にも好きな青い色の締め込みを締めていただけに、今回は「同じ青は変なんで、黒っぽい青にしました」。大関とりに挑むライバル2人とともに白星発進も「普通に相撲を取っていました」と意に介さず「1日一番を大事に」と冷静だった。 [日刊スポーツ 2023年7月9日22時5分]
浅草寺の天井画「龍之図」、剥がれ垂れ下がる…経年劣化か ―― 東京・浅草の浅草寺で8日、本堂の天井画「龍之図」(縦6.4メートル、横4.9メートル)の一部が剥がれた。経年劣化とみられ、寺は8日夜に撤去した。今後、修復を進めるという。
浅草寺によると、剥がれたのは8日午前11時頃。天井から和紙が垂れ下がった状態になったが、寺は安全上問題はないと判断。本堂の公開は9日も通常通り行われた。
龍之図は日本画家の川端龍子が1958年の本堂再建に合わせて描いたもので、色あせなどの劣化が見られたため、今秋に修復作業が行われる予定だった。
浅草寺教化部執事の清水谷尚順さんは、「剥がれてしまうと思っていなかったので残念。一刻も早く修復したい」と話した。 【読売新聞オンライン 2023/07/09 18:43】
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【王位戦】藤井聡太王位「苦しい時間が長い将棋だった」先勝も長考重ね疲労にじむ ―― 将棋の最年少7冠、藤井聡太王位(竜王・名人・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が佐々木大地七段(28)の挑戦を受ける、「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦7番勝負第1局」が7、8の両日、愛知県の豊田市能楽堂で行われ、先手の藤井が97手で先勝した。藤井は王位4連覇、佐々木は初タイトル獲得を目指す。第2局は13、14日に有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」で行われる。
静寂が包む能楽堂の「本舞台」。最終盤、ウエットティッシュでふいた顔には疲労がにじんだ。1日目から佐々木の「隠し球」に長考を重ねた藤井は「早い段階から経験のない形になり、どう指せばいいのか分からないところが多かった」と振り返った。
佐々木が藤井のエース戦法「角換わり」を外し、横歩取りの戦型に誘導。右側を制圧する新構想を見せた。17手目には前例を外れる未知の戦いになり、難解な中盤で水面下の激しい駆け引きが続いた。
検討陣の勝又清和七段(54)は「両者ともに“苦戦”の戦い」と分析した。藤井は「苦しい時間が長い将棋だった」としながらも7筋、8筋の攻防では、緻密な読みでペースを握り、際どい攻め合いを、持ち前の終盤力で押し切った。
https://www.youtube.com/watch?v=qmNI6N-t9go
小学校時代に大会連覇など「伝説」を作った豊田市での初のタイトル戦。王位戦では過去2年連続して黒星だったが、「苦手」を払拭(ふっしょく)した。
これで佐々木との対戦成績は5勝3敗。佐々木とは並行して行われている棋聖戦5番勝負でも熱戦を繰り広げており、藤井が2勝1敗と棋聖4連覇に王手をかけている。王位戦、棋聖戦で最大で「12番勝負」を戦うことになる。
前人未到の全冠制覇へ残すタイトルは王座のみだが、佐々木から棋聖と王位の2冠を死守することが前提だ。第2局へ向け「修正して臨みたい」。8冠ロードへ、真夏の戦いが始まる。 [日刊スポーツ 2023年7月8日20時44分]
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米国、クラスター弾をウクライナに初供与 反攻後押し ―― 米国防総省は7日、ウクライナに殺傷性の高いクラスター(集束)弾を供与すると発表した。2022年2月に始まったロシアによる侵攻以降でクラスター弾の供与は初めて。ウクライナの反攻を後押しするため供与に慎重な立場を転換した。
米政府は7日、ウクライナ向けの武器を追加供与すると発表し、クラスター弾を盛った。
クラスター弾は、1つの「親爆弾」の中に数十から数百の「子爆弾」を内蔵する構造だ。空中で親爆弾から子爆弾を広範囲に放出し、「点」ではなく「面」で攻撃を実行する。
子爆弾が空中で放出される高度などによって攻撃範囲は異なり、1発のクラスター弾で数万平方メートルを攻撃できるケースが多い。塹壕(ざんごう)をつくってウクライナの反攻に備えるロシア軍に対して効果的だとの見方が多い。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は7日の記者会見でウクライナへ供与するクラスター弾に関し、不発弾の発生率を2.5%以下にできる種類に絞ると説明した。ロシア軍が使うクラスター弾は同30〜40%だと主張した。
ロシアとの違いを強調するのは国際社会の懸念に配慮するためだ。クラスター弾は子爆弾を大量に使うため民間人に被害が及んだり、不発弾が発生したりしやすい。クラスター弾の製造や使用を禁止するオスロ条約が10年に発効している。
サリバン氏は「ウクライナが十分な砲弾を保持できずにロシアが進軍し領土を奪ってウクライナ国民を支配すれば、一般市民に被害が及ぶリスクが大きい」と話した。ウクライナが自衛を目的としてクラスター弾を使うのは正当化できると言及した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、米国によるクラスター弾の供与についてツイッターで「タイムリーで強く必要とされていた防衛援助のパッケージだ」と投稿し、バイデン米大統領らに謝意を示した。「ウクライナの防衛能力の拡大は、我々の土地の占領解除と平和を近づけるための新たな手段を提供するだろう」とも強調した。
バイデン氏は11〜12日にリトアニアの首都ビリニュスで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で各国に理解を求めるとみられる。
フランスやドイツ、イタリアはオスロ条約の締約国だ。米国やロシア、ウクライナは参加していない。
ドイツはクラスター弾の供給に否定的な姿勢を示している。ロイター通信によると同国のピストリウス国防相は7日、ドイツがオスロ条約に署名していることを理由に「(供給は)選択肢ではない」と語った。
国連の報道官は同日、グテレス事務総長はクラスター弾の使用に反対していると述べた。 【日本經濟新聞 2023年7月8日 4:07 (2023年7月8日 7:16更新)】
大関・貴景勝が「両膝半月板損傷」のため初日から休場 ―― 大相撲の大関・貴景勝(常盤山)が名古屋場所(7月9日初日・ドルフィンズアリーナ)を休場することが7日、決まった。日本相撲協会は名古屋場所の取組編成会議を開き、2日目までの取組を決めたが、貴景勝は割から外れ、協会に「両膝半月板損傷で約3週間の安静加療を要する見込み」などの診断書を提出した。
綱取りに挑んだ3月の春場所では左膝を痛めて無念の途中休場。一転、カド番で迎えた先場所は右膝も悪化させながら13日目に勝ち越しを決め、8勝7敗で辛うじて地位を守った。今場所前は相撲を取る稽古ができておらず、調整が遅れていた。 【2023年7月7日 12時38分 スポーツ報知】
よく生きながらえる人は十人に三人、ただ死んでいく人が十人に三人、命を守ろうとして動き回り、かえって死を早めてしまう人が十人に三人。 (老子)
【棋聖戦】藤井聡太棋聖4連覇&7冠堅持王手 佐々木大地七段との激戦制し2勝1敗に ―― 藤井聡太棋聖(竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将=20)が佐々木大地七段(28)の挑戦を受けている、将棋の第94期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第3局が3日、静岡県沼津市の「沼津御用邸東附属邸第1学問所」で行われた。
対局は先手の藤井が勝ち、対戦成績2勝1敗で4連覇と7冠堅持まであと1勝とした。佐々木がタイに追いついて最終局に望みをつなぐか、藤井が決めるか、第4局は18日、新潟市「高志の宿 高島屋」で行われる。
つかんだ勝機は離さない。藤井が相性のいい場所で抜け出した。お互いに先手番をキープし、1勝1敗で迎えた第3局。改めての3番勝負は、角換わり腰掛け銀からの激戦を制して踏ん張った。
https://www.youtube.com/watch?v=0zdRuEFZUh4
一昨年のこの日、同じ場所で棋聖戦第3局を制し、渡辺明名人(当時)の挑戦を連勝で退けた。18歳11カ月でのタイトル初防衛と九段昇段を果たした。静岡県内での不敗はここから始まった。
昨年1月、初めて挑戦した王将戦7番7番勝負第1局(掛川市)では、当地6戦全勝だった渡辺王将(当時)を下して史上最年少5冠へ好スタートを切った。同9月の王位戦第5局(牧之原市)で豊島将之九段を倒して王位3連覇を達成した。今年1月の王将戦開幕局(掛川市)では羽生善治九段の後手一手損角換わりに手を焼きながらも勝利。同4月の名人戦7番勝負第2局(静岡市)で渡辺に連勝し、史上最年少名人への足がかりを築いている。
負けたらシリーズ途中でシリーズ途中で初めての連敗、初の黒星先行でかど番に追い込まれるという危機を回避した。難敵を振り切って頭一つ抜け出した。まだまだ気は抜けない。しっかり準備して対局に臨む。 [日刊スポーツ 2023年7月3日18時40分]
sechin@nethome.ne.jp です。
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