瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 九州旅行、2泊3日の積りが、S氏に誘われて博多にもう1泊することになり、帰京が1日伸びた。
 久方ぶりの旅行で、帰京後も疲れてしまって徘徊も1週間ほどお休みになった。
西空に十六夜月が
30b7bd28.jpg東(ひんがし)にかぎろひ
d8f95de5.jpg 今朝は5時10分に家を出て、隅田公園、吾妻橋(渡橋)、枕橋、桜橋、白鬚橋(渡橋)と、件(くだん)のコースを少々省略して帰宅した。吾妻橋を渡り東武伊勢崎線のガードを潜るころやっと白んでくる。対岸の台東区側の西空に十六夜月(いざよいづき)がかかり、北東方向アサヒビールの配送所の方に目を移すと、かぎろひが立っている。桜橋を過ぎる頃になるとやっと明るくなった。
白鬚橋を抜けた曳船
42f1fea3.jpg力いっぱい曳きながら下る
ec9471d7.jpg 1週間の休みで、なまった所為(せい)か何となく足が重く桜橋を渡って帰宅しようかと思ったが、腕時計を見るとまだ6時前。そのまま何時ものコースを進むことにした。川面には何処ぞの工事場で掘り出した土砂を山積みにした2艘の達磨船を曳っ張った親船が白鬚橋を潜(くぐ)って、あらん限りの力を振り絞りながら隅田川を下っている。東の空に立つかぎろひが薄く赤色に染めた西空で十六夜月が大川を見おろしながら姿を消すところである。
 広島で生まれ、門司で育った爺には広島にはもはや知り合いはだれもいないし、門司には一緒に学んだ友人はいても血肉を分けた親戚は一人もいない。この大川の畔で骨を晒すほかはなさそうだ。
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「老い」について
日高先生。次のような一節があります。御参考までにご一読下さい。
「老いがそれまでのわれわれの人生の哀れなパロディーでないようにするには、ただ一つの方法しかない。それはわれわれの人生に意義をあたえるような目的を追求しつづけることである。それは、個人、共同体、公共福祉などへの献身でもよいし、社会的あるいは政治的な仕事、知的、創造的な仕事でもよい。道学者たちの忠告とは逆に、われわれは老いても強い情熱をもちつづけることを願うべきであり、そうした情熱こそがわれわれがいたずらに過去をなつかしむことのないようにするのである。われわれが、愛や友情や義憤や同情をとおして、他者たちの人生に価値をおくかぎり、人生は価値をもちつづける。その場合にこそ、行動し、あるいは発言する理由が存続するのだ。人はよく老年を「準備」せよと忠告する。しかし、もしそれがただ金を貯蓄し、隠居所を選定し、趣味をつくっておくというようなことだけであるならば、いざその時期になったとき、大して役には立たないであろう。むしろ老後のことなどあまり考えずに、たとえあらゆる幻想が失われ、生命の熱気が冷めたのちもなおそれを守りつづけうるほど心を打ち込んだ、意義ある人生を生きるべきであろう」(シモーヌ・ド・ボーヴォワール著「老い(下)」
人文書院、1972年、p637)
今後も、私をも含め、後進の人々を啓蒙下さいますように。
助兵衛 2008/10/19(Sun) 編集
Re:「老い」について
サルトル爺さんやボーヴォワール婆さんの書いた物は、その昔読んでは見たがこの爺には難しくてよう解りませんでした。
 まあ、この糞爺に後進のために何ができるというのでしょう。啓蒙だなんてとんでもない。
 爺は思うままに生きているだけです。
 

 【2008/10/20】
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プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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