瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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(すみれ)を詠んだ歌
 
(すみれ)は、スミレ科スミレ属のスミレです。春に野原や道端に小さな花を咲かせます。ちなみに、花が大工道具の墨入れ(すみいれ)に似ていることから菫(すみれ)と呼ばれているそうですが、はっきりとはしていません。
 
 
第8巻に3首、第17巻に1首が詠まれていて、「すみれ」、もしくは「つほすみれ」と詠まれています。
巻8-1424: 春の野にすみれ摘みにと来し我れぞ野をなつかしみ一夜寝にける
 
巻8-1444: 山吹の咲きたる野辺のつほすみれこの春の雨に盛りなりけり
 
※高田女王(たかだのじょおう、生没年不詳)
 
奈良時代の歌人。「万葉集」巻4に大原今城(いまき)におくった歌6首、巻8に1首がおさめられ、注に高安王(大原高安)の娘とあります。
巻8-1449: 茅花抜く浅茅が原のつほすみれ今盛りなり我が恋ふらくは
 
※大伴田村大嬢(おおともの-たむらのおおいらつめ、生没年不詳)
 
奈良時代の歌人。大伴宿奈麻呂(すくなまろ)の娘。「万葉集」に異母妹大伴坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)におくった歌9首や大伴稲公(いなきみ)からおくられた恋の歌がみえます。
※坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ、生没年不詳)
 
奈良時代の歌人。父は大伴宿奈麻呂(おおとものすくなまろ)で、母はその異母妹で万葉歌人の坂上郎女(いらつめ)です。従兄弟(いとこ)の大伴家持(やかもち)の妻。家持と恋愛関係にあったころ(730年代)彼に贈った短歌11首が『万葉集』に収められています。歌風は後期万葉の傾向を反映して、おおむね類型的で平明ですが、ときに新鮮な感覚・表現の作もあります。「春日山(かすがやま)(かすみ)たなびき心ぐく照れる月夜にひとりかも寝む」(巻4-0735)もその一例で、一種甘くやるせない思いを誘う眼前の景を通してひとり寝のせつなさを訴えた佳作です。
 
17-3973: おおきみの命かしこみあしひきの山野さはらず.......
◎この歌には、次のような標題がついています。


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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