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 今朝は石浜通りを白鬚橋まで北上、橋を往復して、橋場・今戸の遊歩道に入りました。この遊歩道は現在防潮堤の耐震工事途中から通行止めになっています。最初のテラスの昇降口までの間の遊歩道に沿った茂みには朝顔が纏わり付いて、散在して咲いています。

 秋の七草といえば山上憶良が詠った「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌
(あさがほ)の花 ――万葉集巻8-1538 」 がよく知られています。
 最後の「朝貌」については長年意見がわかれ、「槿(むくげ)」、「朝顔」、「桔梗」、「昼顔」など諸説あります。「朝顔」は平安時代に中国から渡来したものと考えられているので省かれ、「昼顔」はさしたる根拠なしとして、最後に残るのが「槿」と「桔梗」です。
 我国最初の漢和辞典「新撰字鏡」(901年頃:僧 昌住著)の「桔梗、阿佐加保(アサカホ) 又云 岡止々支(オカトトキ=桔梗の別名)」の記述や、歌の内容などによって「桔梗」とするのが現在ではほぼ通説となっているようです。
 万葉集には、山上憶良の七草の歌のほかに、作者不詳の4首の歌が載せられています。ここにいう朝顔とは、いずれも桔梗のことです。

 「
朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ さきまさりけれ(巻10-2104
(訳)朝顔は朝露を浴びて咲くというけれど、夕方のかすかな光のなかでこそ、ひときわ咲きにおうものであった。
 「いまろび 恋ひは死ぬとも いちしろく 色には出でじ 朝顔の花(巻10-2274
(訳)身悶えして恋い死にすることはあっても、この思いをはっきり顔色に出したりはいたしますまい。朝顔の花みたいには。
 「ことでて 言はばゆゆしみ 朝顔の 穂には咲き出ぬ 恋はするかも10-2275
(訳)  口に出して言っては憚り多いので、朝顔の花が表立って咲き出るような、そんな人目に立つ素振りを見せずにひそかに恋い焦がれています。
 「が目妻 人はくれど 朝顔の としさへこごと さかるがへ(巻14-3502
(訳)私が愛する妻のことを、人は引き離そうとするけれど、朝顔のようにいつまでも大切にして私は離れませんよ。

 テラスに降りると、何時ものように桜橋まで南下し、帰宅しました。

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