瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
昨日は、1日中降ったり止んだりの天気。それに真冬並みの寒さで、霙になったり、ときには雪の舞うこともあり、家に閉じ篭っていた。
今朝は、6時に家を出ると、全長750mという山谷堀公園を突き抜けて、地方橋へと出る。ここから土手通りを北上、三ノ輪に抜けた。昔はこの土手通りは吉原土手といわれ。これに並行して山谷掘りがあり、堀を船で通うで通う遊客も多かったという。堀と通りの間が土手になっていたそうだが、現在では取り崩されている。
吉原歓楽街への正面玄関が大門であった。治安目的は勿論、遊女たちの逃亡を防ぐため、出入はこの大門一箇所のみとされ、江戸時代には黒塗り木造のアーチ型楼門が建設され、明治期には2代目となる鉄門が築かれたが、明治44(1911)年の大火で焼失。関東大震災を機会に撤去されたということである。
永井荷風は『里の今昔』の中でこの辺りの風情を「見返り柳の立っていてた大門外の堤に佇立んで、東の方を見渡すと、地方今戸町の低い人家の屋根を越して、田圃のかなたに小塚ケ原の女郎屋の裏手が見え、堤の直ぐ下には屠牛場や元結いの製造場などがあって、山谷堀へつづく一条の溝渠が横たわっていた。毒だみの花や、赤のままの花のさいていた岸には、猫柳のような灌木が繁っていて、髪洗橋などという腐った木の橋が幾筋もかかっていた。見返り柳を後にして堤の上を半町ばかり行くと、左手へ降りる細い道があった。これが竜泉寺町の通りで、「たけくらべ」第一回の書始めに見る叙景の文は即ちこの処であった。道の片側は鉄漿溝(おはぐろどぶ)に沿うて、郭者の住んでる汚い長屋の立ちつづいた間から、江戸町1丁目と揚屋町との非常門を望み、また女郎屋の裏木戸ごとに引き上げられた幾筋の刎橋(はねばし)が見えた。」のように記している。
土手通りの終わる所が三ノ輪である。ここから、明治通りに沿って東進、白鬚橋西詰めから隅田川沿いの遊歩道をくだって、山谷堀の水門前広場に出る。
この遊歩道に沿う橋場のマンションの裏手にはさまざまな庭木や草花が植えてあり、四季それぞれによって目を楽しませてくれる。バスの駐車場に植えられている柳は良く見ると青い芽を吹いていた。桜の花芽はまだ固いが、スポーツセンター脇の白木蓮は花芽の皮を破って白い花びらをみせはじめている。山谷橋の広場に来ると八重椿が綺麗な花を咲かせていた。気温は低く、風も寒いが、もうそこら中に、春が来たような気分させてくれる。
隅田公園の梅園では、今日・明日「梅まつり」が行われることになっており、梅園の入口にはテントが立ち並んでいた。
今朝は、6時に家を出ると、全長750mという山谷堀公園を突き抜けて、地方橋へと出る。ここから土手通りを北上、三ノ輪に抜けた。昔はこの土手通りは吉原土手といわれ。これに並行して山谷掘りがあり、堀を船で通うで通う遊客も多かったという。堀と通りの間が土手になっていたそうだが、現在では取り崩されている。
吉原歓楽街への正面玄関が大門であった。治安目的は勿論、遊女たちの逃亡を防ぐため、出入はこの大門一箇所のみとされ、江戸時代には黒塗り木造のアーチ型楼門が建設され、明治期には2代目となる鉄門が築かれたが、明治44(1911)年の大火で焼失。関東大震災を機会に撤去されたということである。
永井荷風は『里の今昔』の中でこの辺りの風情を「見返り柳の立っていてた大門外の堤に佇立んで、東の方を見渡すと、地方今戸町の低い人家の屋根を越して、田圃のかなたに小塚ケ原の女郎屋の裏手が見え、堤の直ぐ下には屠牛場や元結いの製造場などがあって、山谷堀へつづく一条の溝渠が横たわっていた。毒だみの花や、赤のままの花のさいていた岸には、猫柳のような灌木が繁っていて、髪洗橋などという腐った木の橋が幾筋もかかっていた。見返り柳を後にして堤の上を半町ばかり行くと、左手へ降りる細い道があった。これが竜泉寺町の通りで、「たけくらべ」第一回の書始めに見る叙景の文は即ちこの処であった。道の片側は鉄漿溝(おはぐろどぶ)に沿うて、郭者の住んでる汚い長屋の立ちつづいた間から、江戸町1丁目と揚屋町との非常門を望み、また女郎屋の裏木戸ごとに引き上げられた幾筋の刎橋(はねばし)が見えた。」のように記している。
土手通りの終わる所が三ノ輪である。ここから、明治通りに沿って東進、白鬚橋西詰めから隅田川沿いの遊歩道をくだって、山谷堀の水門前広場に出る。
この遊歩道に沿う橋場のマンションの裏手にはさまざまな庭木や草花が植えてあり、四季それぞれによって目を楽しませてくれる。バスの駐車場に植えられている柳は良く見ると青い芽を吹いていた。桜の花芽はまだ固いが、スポーツセンター脇の白木蓮は花芽の皮を破って白い花びらをみせはじめている。山谷橋の広場に来ると八重椿が綺麗な花を咲かせていた。気温は低く、風も寒いが、もうそこら中に、春が来たような気分させてくれる。
隅田公園の梅園では、今日・明日「梅まつり」が行われることになっており、梅園の入口にはテントが立ち並んでいた。
この記事にコメントする
気になる木の名前?!
いつも仕事の合間に このサイトを見て、勉強になってますよ。
それにしても 最近は木の日本語名を忘れそうです。Magnolia(木蓮)、Holly(柊)、Camelia(椿)等 英語名の方が先に出てしまいます。
ところで夏の榎を含めて、木へんには春夏秋冬があるって親父に教わったのですが、木へんに秋で「ささげ」って正しいのでしょうか?
漢和辞典にも載っていないので、時間があれば 調べてくれません?(^し^)
それにしても 最近は木の日本語名を忘れそうです。Magnolia(木蓮)、Holly(柊)、Camelia(椿)等 英語名の方が先に出てしまいます。
ところで夏の榎を含めて、木へんには春夏秋冬があるって親父に教わったのですが、木へんに秋で「ささげ」って正しいのでしょうか?
漢和辞典にも載っていないので、時間があれば 調べてくれません?(^し^)
Re:気になる木の名前?!
コメントありがとう。
2月2日(月)のブログ漢字考1で書きましたように、爺は中学か高校時代に「春つばき、夏はえのきに、秋ひさぎ、冬はひいらぎ、同じくはきり」と覚えさせられました。ちなみに大角豆(ささげ)はマメ科の1年草で木ではありません。
2月2日(月)のブログ漢字考1で書きましたように、爺は中学か高校時代に「春つばき、夏はえのきに、秋ひさぎ、冬はひいらぎ、同じくはきり」と覚えさせられました。ちなみに大角豆(ささげ)はマメ科の1年草で木ではありません。
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
sechin@nethome.ne.jp です。
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
最新記事
(10/07)
(10/01)
(09/07)
(09/05)
(08/29)
最新コメント
[m.m 10/12]
[爺の姪 10/01]
[あは♡ 09/20]
[Mr.サタン 09/20]
[Mr.サタン 09/20]
[ままだいちゅき 09/20]
[ままだいちゅき 09/20]
[ままだいちゅき 09/20]
[爺 09/20]
[ままだいちゅき 09/20]
最新トラックバック
ブログ内検索
カウンター