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元横綱栃ノ海の花田茂広さん死去 82歳 ―― 大相撲の元横綱栃ノ海、元春日野親方の花田茂広(はなだ・しげひろ)さんが29日未明、誤嚥(ごえん)性肺炎のため82歳で亡くなった。日本相撲協会が発表した。
青森県田舎館村生まれ。1955年秋場所に初土俵を踏んだ。60年春場所に新入幕、62年夏場所で初優勝を飾り、大関へ。64年初場所後に横綱に昇進した。
177センチ、110キロと小兵ながら、横綱大鵬ら大型力士にスピード感のある技能相撲で対抗。だが腰のけがなどが重なり、成績は下降線をたどった。66年九州場所で引退を表明。優勝は3回で、幕内通算成績は315勝181敗104休だった。敢闘賞1度、技能賞6度。
引退後は、親方として後継を指導。1990年には春日野部屋を継承し、巡業部長などを務めた。
明治以降に生まれた横綱では、初代若乃花が2010年に亡くなった時の82歳5カ月を超えて最長寿となっていた。 (朝日新聞DIGITAL2021年1月29日 11時06分)
「土俵の鬼」がいてくれたから 元横綱・栃ノ海さん死去 ―― 29日に亡くなった大相撲の元横綱栃ノ海、花田茂広さんは昨年、明治以降に生まれた横綱で最長寿となった。「ええ、俺が? 体に良いことしているつもりはないけどな」。自宅マンションで受けてくれた取材で困ったように笑っていた。
現役時、体重は最高で100キロ余。強くなれたのは「(初代横綱)若乃花さんのおかげ」と言っていた。
「土俵の鬼」と呼ばれ、栃ノ海の兄弟子である栃錦のライバルだったが、目をかけてくれた。出身が同じ青森県。名字も同じ花田。「俺に親近感を持っていたんじゃないかな」。巡業の稽古でいつも指名された。
相撲を取る稽古が30~40番。最近では5分続くと「厳しい」と言われるぶつかり稽古は10分を超えた。これが嫌で隠れていると、場内のスピーカーで「春日野部屋の花田君。土俵に来なさい」と呼ばれた。
「半殺しだよ。ひでえ目にあった」。後年そうぼやきながら、うれしそうな表情で振り返っていた。「あれがあったから、俺は横綱になれたんだろうな」
横綱昇進後は腰などのけがに苦しみ在位は17場所。28歳8カ月での引退は当時の最年少だったが、悔しさよりも安堵(あんど)が上回った、と言っていた。「横綱は苦しかった。これで俺、長生きできるって思った」と。
ともに綱を張った大鵬、柏戸、佐田の山に先立たれ、昨年、初代横綱若乃花が2010年に亡くなった時の82歳5カ月を超えた。「俺が長生きなのは、一番稽古が少なかったからじゃねえか」。津軽弁のイントネーションが残る花田さんは冗談めかすだけだった。 (朝日新聞DIGITAL 2021年1月30日 5時00分)
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