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米共和討論会、移民政策めぐりトランプ氏に激しい批判 ―― [ヒューストン 25日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けた共和党討論会が25日、南部テキサス州で開かれた。党指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏に対して、2位の座を競うマルコ・ルビオ上院議員とテッド・クルーズ上院議員が、移民政策をめぐりトランプ氏を激しく批判した。
ルビオ氏は、2012年の大統領選で共和党のミット・ロムニー氏がオバマ氏に敗北したのは、ロムニー氏が不法移民の自主的国外退去を提案したことが理由だ、とトランプ氏が発言したことを取りあげ、トランプ氏の現在の移民に対する強硬姿勢は選挙目的だと批判した。
一方のトランプ氏は、ロムニー氏が敗れたのは「選挙活動がひどかったからだ」と批判を一蹴した。
クルーズ氏は、トランプ氏がテレビのリアリティ番組で司会をしていた過去を引き合いに出し、移民問題はトランプ氏が比較的最近取り上げている課題だと述べた。
共和党の指名争いは序盤戦4州のうち、トランプ氏が最初のアイオワ州を除いて3連勝。現時点で代議員獲得数は81と、クルーズ氏とルビオ氏(各17)を大きく引き離している。
11の州で候補者選びが行われる「スーパーチューズデー」を3月1日に控え、トランプ氏の勢いを止められるかが焦点となっている。
討論会には、オハイオ州のケーシック知事と元神経外科医カーソン氏も参加した。 (ロイター通信2016年 02月 26日 12:57 JST)
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クリントン氏・トランプ氏2勝目 米大統領選・指名争い第3戦 ―― 【ラスベガス(米西部ネバダ州)】米大統領選の指名争いは二十日、第三戦を行い、民主党は西部ネバダ州の党員集会でヒラリー・クリントン前国務長官(68)が勝利。南部サウスカロライナ州で予備選を行った共和党は、不動産王ドナルド・トランプ氏(69)がニューハンプシャー州予備選に続いて連勝した。
一方、共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(63)は振るわず、指名争いからの撤退を表明した。
民主党は開票率96%の時点でクリントン氏は52.7%、バーニー・サンダース上院議員(74)は47.2%の支持を集めた。ニューハンプシャーで大勝したサンダース氏は激しく追い上げたが、クリントン氏が逃げ切り、二勝目を挙げた。
クリントン氏は支持者を前に勝利宣言し「みなさんの助けがあって明日を築くことができる。未来は掌中にある」と述べた。
トランプ氏も「米国を再び偉大にするために、われわれは勝ち続けよう」と勝利宣言した。
共和党の二位争いは接戦となったが、マルコ・ルビオ上院議員(44)がテッド・クルーズ上院議員(45)をかわした。 (東京新聞 2016年2月22日 朝刊)
藤沢市のMY氏より、先日亡くなった海老名市のKS氏の葬儀の様子を報せてきました。曰く、
日高節夫様
親しい友人が亡くなるほどつらく悲しいものはありません。仕方ないことゝ云えばそれまでですが…。
S君とは、個人的に想い出がたくさんあり殊の他さびしい。
漸く春めいてまいりましたが朝晩の冷え込みは厳しいようです。ご自愛ください。奥様も御身大切に MK
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トランプ氏がローマ法王と言葉の応酬、移民めぐり譲らず ―― 【ローマ】ローマ法王フランシスコは、米共和党の大統領候補指名獲得を目指すドナルド・トランプ氏について、移民問題への姿勢を理由に「キリスト教徒らしくない」と批判した。
同法王は、6日間にわたるキューバとメキシコ訪問から戻る途中、搭乗機内で行われた記者会見で、国境沿いに壁を建設し、何百万人もの不法移民を強制送還するというトランプ氏の提案を厳しく批判した。機内会見では、移民の苦境が中心テーマだった。
法王はメキシコを17日に出発した後の搭乗機内で、「場所がどこであれ、壁を建設することしか考えず、橋をかけようとしない人は、キリスト教徒にふさわしくない。それは福音にはない」と述べた。そして「そのようなこと(壁の建設)を言うのであれば、その人はキリスト教徒としてふさわしくない」と語った。
これを受け、トランプ氏は「宗教指導者が個人の信条に疑問を投げかけるのは恥ずべきことだ」と発言。「誰が気にするものか。われわれは不法移民、つまり大量犯罪を阻止しなくてはならない」と付け加えた。
キリスト教長老派教徒であるトランプ氏はまた、米サウスカロライナ州キアワ島での集会で演説する前に用意した声明を読み上げた。「バチカンが過激派組織のイスラム国(IS)に攻撃されたら、法王は、ドナルド・トランプが大統領であったらと望み、祈ったに違いない。なぜなら(トランプ政権下では)このような攻撃は起こり得ないからだ」
同氏は、自分がキリスト教徒であり、「そうであることに誇りを持っている」と述べ、法王がメキシコ政府からの影響を受け、話の片方の側面しか見ていないと述べた。また「彼(法王)は犯罪も麻薬密売も、経済的マイナス影響も見ていないのだ」と語った。
トランプ陣営のソーシャルメディア責任者のダン・スカビーノ氏は、法王が偽善的であるとほのめかす内容のツイートをした。同氏は「バチカン市国が100%巨大な壁に覆われていることから考えると、驚くべきコメントだ」と述べた。
トランプ氏は法王がメキシコを訪問する前日、インタビュアーに対し、法王が「非常に政治的な人物だ」と述べていた。同氏は「法王は、メキシコとの間のオープンな国境の危険性を理解していないと思う」とし、「メキシコが彼にそうさせているのだと思う。メキシコは国境を今のまま維持して欲しいと思っている。なぜなら、彼らが得をし、われわれが損をするからだ」と話していた。
トランプ氏のこの発言について記者団に質問された法王は、自身が政治的だと言われることを歓迎する、と皮肉まじりに述べた。そして「哲学者のアリストテレスは人間を『政治的動物』と定義していた。つまり、わたしは少なくとも人間だということだ」と語った。
法王はまた、自身がメキシコ政府の手先であるとの批判を一蹴し、カトリック教徒たちがトランプ氏に投票することが許されるかとの質問には明言を避けた。
法王は、移民政策に関するトランプ氏のオリジナルの発言を読んだことが無いと述べた。このため、ある記者が簡単に説明すると、法王はようやく口を開き、トランプ氏自身のキリスト教的信仰の信ぴょう性については、「疑わしきは罰せず」としたいと語った。
法王は就任以降、一貫して移民を擁護する姿勢を見せている。2013年に法王として最初に訪問した場所は、イタリアのランペドゥーサ島だった。そこは、アフリカや中東出身の何十万人もの移民がリビアからたどり着く場所だ。法王は、移民危機への対応で対立している欧州諸国に対し、移民への扉を開くよう求めてきた。このため、法王の姿勢は、移民受け入れに反対するイタリアの政治家や、欧州の少数の教会指導者から批判を浴びている。 (ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2016 年 2 月 19 日 13:10 JST)
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西沙ミサイル配備 米国の対中戦略に限界 ASEAN声明の効果なく ――【ワシントン=青木睦】中国が南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島に、地対空ミサイルを配備したことが十六日、明らかになった。十五日から米国で開かれていた米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟十カ国による首脳会議は十六日、南シナ海を軍事拠点化しないことをうたった共同声明を採択したばかりで、ミサイル配備は首脳会議に冷や水を浴びせる格好になった。南シナ海の緊張を一段と高める中国の行動を阻止できない米国には、手詰まり感が強い。
米FOXニュースが十六日、民間の衛星写真に基づきミサイルが配備されたと報じたのは、中国が実効支配する永興(英語名ウッディー、ベトナム名フーラム)島。米当局者も写真に写っているのは「紅旗9」ミサイルだと認めた。ロイター通信によると、台湾の国防当局者も配備の事実を確認した。
この島はベトナムと台湾も領有権を主張。衛星写真にはミサイル八基とレーダー施設も写っていた。FOXによると、紅旗9は射程が約二百キロ。二月三日撮影の衛星写真に何も写っていなかった浜辺に、十四日の時点でミサイルの配備が確認できたという。
米軍は昨年十月、南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島にイージス駆逐艦を送り込んだのに続き、この一月には西沙諸島に別のイージス駆逐艦を派遣し、埋め立てを進める中国をけん制した。
オバマ米大統領は十六日、ASEAN首脳との会議後の記者会見で「米国は国際法の許す限りあらゆる場所で飛行、航行を継続し、関係国の権利を守る」と述べ、「航行の自由」作戦を続ける意向を表明した。
だが、中国は南シナ海での埋め立てや軍事拠点化をやめることはないとの見方が米国でも支配的で、オバマ政権も打つ手が見当たらないのが実情だ。 (東京新聞 2016年2月18日 朝刊)
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音声データで判明 甘利事務所こそ補償金つり上げの張本人 ―― 完全にアウトだ。甘利明・前経済再生担当相の“口利きワイロ疑惑”。民主党の追及チームは15日、甘利氏にカネを渡したと証言した千葉県白井市の建設会社の元総務担当、一色武氏(62)と甘利氏の元公設秘書の清島健一氏(39)がUR(都市再生機構)との補償交渉について交わした音声データとメモを公開した。
音声データは昨年11月2日、神奈川県大和市の回転ずし店で録音されたという。秘書が〈(URに対し要求補償額は)推定20億かかりますとか、言葉にしてほしい〉と一色氏に促す場面が生々しく記録されており、清島氏が一色氏を主導する会話が随所にみられる。
(URは)具体的に金額を言っていかないと、こちらも分かりませんという言い方なんですよ。じゃあそれに乗りましょうと〉
〈最悪、文章だけ、これいくらとか、例えばいくらがどうかとか、文章にして証拠に残るようなものを〉
〈コンクリートの費用かかったと。地下に埋まった分はどうするんだとか。そういうモノなりをつくってください〉
音声データを聞く限り、1月下旬の辞任会見で「秘書による金額交渉への介入はなかった」とした甘利氏の釈明は大嘘だっただけでなく、むしろ甘利事務所が補償金額を吊り上げていた“張本人”だったことが分かる。追及チームの会合に出席したUR担当者も、音声データの声について「清島さんのような感じがします」と認めた上で、補償交渉は一色氏と秘書のどちらが熱心だったのかと問われると、やんわり「秘書の方」と認めた。
こうなったら、甘利氏も秘書も何が何でも国会に引っ張り出してギュウギュウ絞り上げる必要があるが、この期に及んでも自民党が猛反対しているというから呆れる。
「衆院の理事懇で、自民党は『甘利疑惑を調べている弁護士が反対している』として証人喚問に応じず、それなら音声データを聞くよう求めると『音声データ自体の真偽がハッキリしないので聞かない』と突っぱねています。これだけの証拠が突き付けられていながら、往生際が悪過ぎる。甘利前大臣は国会にも姿を見せておらず、許せません」(民主党議員)
甘利氏が辞任会見で説明していた「特捜部出身の弁護士の調査」は果たして本当に行われているのか。15日の会合でも、URも国交省もこの匿名ヤメ検弁護士からの接触はいまだに「ありません」と説明していた。
ヤメ検弁護士は疑惑発覚から2週間も経つのに当事者のURや国交省の担当者を聴取せず、一体、どんな真相を調べているのか。弁護士は存在しないのではないか、あるいは調査とは名ばかりで、ひたすら証拠隠しに走り回っているのではないかと疑いたくなる。
甘利氏や秘書と一緒にこの匿名ヤメ検弁護士も証人喚問した方がいい。 (日刊ゲンダイ2016年2月17日)
川崎・老人ホーム連続転落死 警察・運営側「事件」見抜けず後手 ―― 川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で二〇一四年、入所者三人が転落死した事件は、わずか二カ月の間に入所者三人が、職員に投げ落とされる連続殺人事件の可能性が高くなった。相次いだ異常事態に、管理する施設、捜査関係者に防ぐ手だてはなかったのか。
事件が起きた「Sアミーユ川崎幸町」を運営する「積和サポートシステム」の岩本隆博社長によると、職員の当直は当時三人体制。今井容疑者は三人が転落したいずれの夜も当直だった。
同社によると、入所者の各部屋はかぎがかかるが、本人や家族が希望すれば施錠しない場合もあるという。事件で亡くなった男性の部屋は施錠されておらず、就寝時はドアも開いた状態だったという。
お年寄りが相次いで転落死したのは、二〇一四年十一月三日~十二月三十一日にかけて。岩本社長は、一件目の転落死を事故と認識し、二件目も「事件とは想像できなかった」。
三件目が起きた後の一五年一月、サポートシステムは今井隼人容疑者=殺人容疑で逮捕=ら職員に運営会社として聞き取りをしたが、説明に違和感は感じられず「性善説で職員を見ていた」と岩本社長。
今井容疑者は一件目と三件目の第一発見者。そんな不自然な点があったのに、深く追及しなかった。その後、相次ぐ転落死に職員から「気持ち悪い」などと不安の声が上がり、取りあえず、施設内の不安感を解消するため同月、今井容疑者を当直から外した。
岩本社長は「運営を施設にまかせることが多く、本社の関与が少なかった。甘く見た」と悔やんだ。
一方、神奈川県警の捜査幹部は「結果論として(連続する可能性を)気付けずに三件目が起きた」と苦渋の表情を見せる。転落死の発生のたび、県警本部からは、それぞれ別の検視官が現場を訪れ、事件か事故か分からない変死として処理し、死因特定のための司法解剖も行わなかった。
県警捜査一課によると、二件目が発生した時点で、管轄する幸署は事件の可能性を疑っていたが、捜査一課にはその旨を伝えておらず、事件と断定して捜査しなかった。同じ老人ホームで三件の転落死が相次いで起きていることが、幸署から捜査一課に報告されたのは昨年五月以降になってからだったという。
事件が起きた老人ホームでは入所者への暴力や暴言などの虐待行為も発生。川崎市は、介護保険法に基づき施設側に監督責任を問う形で介護報酬の請求を今月から三カ月停止する行政処分をした。
菊地義雄副市長(福祉担当)は「本来、一番安全なところに預けているはずで、ご遺族はいたたまれない」とし、川崎市は老人ホームへの指導体制を充実する方針を示した。
◆元職員 3人殺害認める
「Sアミーユ川崎幸町」で入所者三人が相次いで転落死した事件で、無職丑沢(うしざわ)民雄さん=当時(87)=をベランダから投げ落として殺害したとして、神奈川県警に殺人の疑いで逮捕された元職員の今井隼人容疑者(23)=横浜市神奈川区立町=が、犯行時、「丑沢さんとベランダで二人きりだった」と話していることが捜査関係者への取材で分かった。残る二件の転落死についても殺害を認めており、県警は連続殺人事件とみて関連を調べている。
県警などによると、今井容疑者は一四年十一月に丑沢さんが転落死したとき、三人体制の当直勤務をしていた。逮捕の数日前から任意で県警に事情を聴かれ、当初は否認していたが、十五日に容疑を認めたという。
ほかの当直勤務者らに事情を聴いた結果でも関わった人物はおらず、県警は他の勤務者のすきを見て単独で投げ落としたとみて調べている。
この老人ホームでは一四年十二月にも、当時八十六歳と九十六歳だった入居者の女性二人が相次いでベランダから転落死している。捜査関係者によると、三件すべてで当直勤務していたのは今井容疑者だけだった。 (東京新聞 2016年2月17日 朝刊)
昨夜(2月11日午後9時)、横浜市在住のIK氏より電話があり、海老名市在住の水門会のYS氏が11日午前6時に誤嚥性肺炎で亡くなったという知らせを受けました。さらに、今朝藤沢市在住のMY氏より、電話があり、葬儀は2月16日に教会で行うとの報せを受けました。
以前は訃報は水門会を通じて何らかの連絡があったのですが、ここの所水門会が会員恒例に付き解散しましたので、どこに連絡する必要もなくなり、何だか西宮市のYK氏の逝去に続いて今回の訃報は悲しい限りです。「明日は我が身」とはいうものの海老名市まで出掛ける自信もなく、MY氏に香奠の立て替えを依頼し専ら浅草より冥福を祈るのみです。
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宇宙の重力波を初観測 米チーム、宇宙成立に迫る ―― 【ワシントン=共同】アインシュタインが百年前に存在を予言した「重力波」について、米大学を中心とした国際実験チーム「LIGO(ライゴ)」が十一日(日本時間十二日未明)、ワシントンで記者会見を開き「二つのブラックホールが合体したときに放たれた重力波の観測に成功した」と発表した。重力波の直接観測は世界初で、宇宙の成り立ちに迫るノーベル賞級の成果。
重力波はアインシュタインが一般相対性理論で一九一六年に予言。ブラックホールのような非常に重い物体が激しく動くと、周囲の時間の流れや空間が揺れ、波のように伝わる現象。
チームによると二〇一五年九月十四日、地球から十三億光年離れたところにあり、太陽の二十九倍と三十六倍の重さを持つ二つのブラックホールが合体して出た重力波をとらえた。二つのブラックホールが互いに回り合い、合体する現象が起きているのを確認できたのも史上初としている。
LIGOは二台の重力波望遠鏡を米西部ワシントン州と南部ルイジアナ州で運用。二台ともほぼ同時に重力波をとらえた。一辺の長さが四キロのL字形の巨大装置で、それぞれの中心部から直角の二方向に同時にレーザー光を放ち、四キロ先の鏡に反射させ戻ってきた光を測る。重力波が届くと鏡までの距離が伸び縮みし、光の戻る時間にずれが生じるのを検知する仕組みだ。
日本も岐阜県飛騨市の地下に重力波望遠鏡「かぐら」を建設。ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章東大宇宙線研究所長らが観測を目指している。
◆アインシュタイン予言100年 相対性理論裏付け
重力波は、時間のずれや空間のひずみが、さざ波のように伝わっていく現象だ。アインシュタインの発表した一般相対性理論(相対論)によって一九一六年に存在が予想されたが、観測が難しいため百年もの間、とらえられなかった。
相対論では時間や宇宙空間はゴムのように伸縮すると考える。すると重力波が出てくることが予想される。
例えばゴムマットの上に重いボウリングの球を置くと、重みで球の周囲のマットがくぼむ。相対論では、このマットと同じように重い星の周りの空間がゆがむというのだ。
マットの上に二つのボールがあり、互いの周りを激しく回っているとする。マットはくぼんだり元に戻ったりして揺さぶられ、揺れが波のように周囲に伝わる。これが重力波だ。
実際に、ブラックホールや中性子星など二つの重い天体が重力で引き合いながら互いの周りを回る「連星」では、空間が揺さぶられて特徴的な重力波が発生すると考えられてきた。
今回は二つのブラックホールが連星となって回っているうちに接近して衝突、合体した瞬間の重力波をとらえたという。重力波は、時間が変化したり空間が曲がったりする相対論の考え方が基本的に正しいことを示す決め手となる。
さらに重力波を使えば、光や電波では直接見えないブラックホールの動きを観測できるようになる。ビッグバンで宇宙が誕生した直後の様子が探れる可能性もあり、宇宙の成り立ちの根源を理解する手掛かりになると期待される。
◆梶田さん「歴史的快挙」
▼梶田氏は「重力波や一般相対性理論の研究者が待ち望んでいた歴史的快挙。本当にエキサイティングだ」とのコメントを発表した。
◆発表のポイント
▼「LIGO」の研究チームは、アインシュタインが一般相対性理論に基づいて100年前に予想した、時間と空間のゆがみが波のように伝わる「重力波」を観測。
▼13億光年離れたところで、太陽の36倍と29倍という質量を持った2つのブラックホールが衝突した際に出た重力波だとみられる。信号が検出されたのは2015年9月14日(米国時間)。
▼LIGOは2つ目の重力波かもしれない信号も検出。重力の性質、ダークエネルギーの正体などを解明する第一歩。 (共同) (東京新聞 2016年2月12日 朝刊)
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共和はトランプ氏、民主サンダース氏 米大統領選予備選 ―― 米大統領選のニューハンプシャー州での予備選が9日、投開票された。共和党は実業家のトランプ氏(69)が勝利を確実にし、アイオワ州党員集会での敗北から巻き返した。一方、民主党は、サンダース上院議員(74)がクリントン前国務長官(68)の得票を大きく上回り、同じく初戦の僅差(きんさ)の敗北から巻き返した。
米CNNの独自集計によると、共和党は開票率76%の段階で、トランプ氏が34%の票を得て、2位に倍以上の差をつけて圧勝の勢い。政治経験もなく、既成政治の打破を訴える姿勢が支持を集めた。
トランプ氏は9日夜、支持者を前に「米国を再び偉大な国にしていこう」と笑顔で訴える一方、「中国や日本、メキシコを貿易で打ち負かす。彼らは我々から大金をむしり取っている」と対日貿易で強硬姿勢をとる必要があると強調した。
過去、ニューハンプシャー州での勝者が同党候補者指名を受けるケースが多く、今回の勝利でトランプ氏が「本命候補」としての足場を固め、今後の選挙戦へ弾みをつけそうだ。
また、2位には下院議員などの政治経験が豊富なオハイオ州のケーシック知事(63)がつけた。アイオワ州で勝利したクルーズ上院議員(45)やブッシュ元フロリダ州知事(62)、ルビオ上院議員(44)が3位争いを繰り広げている。
一方、民主党では開票率75%の段階で、サンダース氏が60%で首位となり、クリントン氏の39%を大きく上回っている。これで民主党内の候補者指名争いは1勝1敗となった。
サンダース氏は9日夜、大歓声をあげる支持者を前に笑顔で手を振り、「偉大な我が国の政府は、一握りの裕福な選挙資金提供者のものでなく、すべての人々に属するものだ」と強調。同氏はウォール街など一部富裕層と政治の癒着を指摘。ウォール街への課税強化や貧富の格差是正、公立大授業料無償化、国民皆保険導入などを訴え、この日も「勝利は、まさに『政治革命』の始まりに他ならない」と訴えた。
サンダース氏はニューハンプシャー州に隣接するバーモント州選出の上院議員で、地元での高い知名度も追い風になった。
一方、米国初の女性大統領を目指すクリントン氏は9日夜、支持者を前に「サンダース氏の勝利を祝福する」と敗北を認めた。2008年の大統領選では、ニューハンプシャー州予備選でオバマ氏に勝利していたが、今回は勝利を逃した。
20日のネバダ州党員集会や27日のサウスカロライナ州予備選では有利とされ、全米でもクリントン氏優位の情勢は変わらないとの見方が強いが、無党派層や若者への浸透で課題を残した。
ニューハンプシャー州は、08年の予備選の際も全米で最高の投票率を記録。今回は民主、共和両党とも話題の候補が競り合う形となったため、同州は08年を上回る歴史的な投票率になるとの見通しを発表した。(マンチェスター〈ニューハンプシャー州〉)
◇
■主な立候補予定者の得票率(%)
【民主党】 サンダース上院議員(74) 60
クリントン前国務長官(68) 39
(集計が終了した選挙区の割合75%)
【共和党】 トランプ氏(69) 34
ケーシック・オハイオ州知事(63) 16
クルーズ上院議員(45) 12
ブッシュ元フロリダ州知事(62) 11
ルビオ上院議員(44) 10
(集計が終了した選挙区の割合76%)
※米CNNの独自集計による
◇
〈ニューハンプシャー州予備選〉 民主、共和両党は7月の全国党大会で大統領選候補者を指名するための代議員を州単位で選ぶ。1日のアイオワ州での「党員集会」が、党員が討議して決めるのに対し、投票で決める最初の「予備選」がニューハンプシャー州で行われる。同州予備選は、有権者の約4割を占める無党派層も民主、共和両党いずれかに投票できるのが特徴。1976年以降、全米で党員集会・予備選はこの2州で最初に実施するのが定着している。マンチェスター〈ニューハンプシャー州〉 (朝日新聞DIGITAL 2016年2月10日11時53分)
「はぼ…何だっけ」 北方領土「歯舞群島」読めず 島尻北方相 ―― 島尻安伊子沖縄北方担当相が9日の記者会見で、北方領土歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」が読めず、事務方に確認する場面があった。島尻氏は昨年11月に根室管内1市4町を訪問し、納沙布岬から歯舞群島も視察しており、北方領土返還運動の啓発を担当する閣僚としての見識が問われそうだ。
島尻氏は会見で、北方四島の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)が主催する「北方領土ネット検定」について資料を読み上げる形で紹介した。この際、同連盟の名前が読めず、「千島はぼ…何だっけ」と述べ、事務方が「はぼまい」と伝えた。
同連盟の河田弘登志副理事長(81)は「昨年根室に来た時は読めていたので、とっさに言葉が出なかったのだろう。今年は日ロ関係の正念場。今後は世論を盛り上げるために頑張ってほしい」と話している。
ネット検定は初級・中級・上級があり、いずれも25問で100点満点。会見で島尻氏は、自身の点数については「恥ずかしくて言えない。これから勉強したい」と述べるにとどめた。 (どうしんウェブ 02/09 12:06、02/09 23:14 更新)
育休の宮崎謙介議員「臨ゲス不倫」妻出産前自宅密会 ―― 男性国会議員初の育児休暇取得を公言し、「イクメン宣言」で注目されていた自民党の宮崎謙介衆院議員(35)が、妻の第1子出産直前に、自宅で女性タレントと「不倫密会」していたと、10日発売の「週刊文春」に報じられることが9日、分かった。相手はグラビアタレント宮沢磨由(34)。宮崎氏はこの日、取材を拒否して逃げ続けた。妻だけでなく、「1億総活躍」の観点から男性の育児参加を歓迎し、宮崎氏を激励していた安倍晋三首相をも裏切る、最悪の展開だ。
「育休国会議員の“ゲス不倫”撮った」。こう題された10日発売の週刊文春によると、宮崎氏は先月30日、地元京都市の自宅に宮沢を招き、一夜をともにしたという。マスクで変装した私服姿の宮崎氏と、宮沢が、自宅からそれぞれ外出する写真も掲載された。
宮崎氏のブログによると、当日は京都市長選の応援で、地元に滞在。宮崎氏の妻で、自民党の金子恵美衆院議員(37)は、出産の6日前だった。宮崎氏はブログで、東京と京都を往復し、金子氏にシチューをつくって振る舞ったと記しているが、報道が事実なら「いい夫」の顔の裏で、妻を裏切り続けたことになる。
金子氏は今月5日に男児を出産。宮崎氏は出産に立ち会い、ブログに「私はひたすら妻の腰をさすり続けた」「2人で大切に育てていきたい」と記していた。
宮崎氏は昨年末、男性の育児参加が必要として、金子氏の出産後に育児休暇を取ると宣言。「時の人」となった。あれから約1カ月半。この日、衆院本会議に出席した宮崎氏は、通常と異なる出入り口から議場入り。表情はうつろだった。終了後は、いきなりダッシュ。「宮崎さん、逃げるんですか」の声も無視し、迎えの車に逃げ込んだ。
金子氏は産休中。出産前は切迫早産の診断で入院した。報道に、ショックを受けているようだという。
自民党は、影響の拡大を懸念。佐藤勉国対委員長は「ちゃんとけじめはつけるべき」と説明を求めた。宮崎氏は以前、首相から「賛否両論の中でもやるのが政治家だ」と激励されたと述べ、「1億総活躍」の一環でも、男性の育児参加を目指すとしていた。首相も出席した夫妻の披露宴では、菅義偉官房長官が、超党派の議員立法をつくるよう提案。期待は、高かった。
今、不倫に対する視線は厳しい。文春が報じたタレントのベッキーと、「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音の不倫疑惑では、ベッキーが休業に追い込まれた。参院選を控えた自民党内に、宮崎氏をかばう声はほとんどない。「言っていることと、やっていることが違う。今回はひどすぎる」(関係者)。一部では、離党を求める声も出ている。
今日10日、衆院予算委員会では政治とカネの集中審議が行われる。自民党総裁でもある首相が、発言を求められる可能性もある。
◆宮崎謙介(みやざき・けんすけ)1981年(昭56)1月17日、東京都出身。早大卒。サラリーマンや会社起業を経て12年衆院選で、親戚がいた京都3区から出馬し、初当選。現在当選2回。金子氏とは再婚。かつて、加藤紘一・元自民党幹事長の娘で、現在は自民党衆院議員となった加藤鮎子氏(36)と結婚していたが、約3年で離婚した。
◆「イクメン宣言」経緯 宮崎氏は昨年12月23日、都内で開いた結婚式後、金子氏の出産後に約1カ月間の育児休暇を取得すると宣言。別の取材でも「育児休暇=リフレッシュ休暇ではない。政治家として、男性の育児参加推進のため、世の中に一石を投じたい」と意欲を示した。先月4日の通常国会初日には、「取得の時期は妻の体調次第です」と、金子氏をいたわりながら話していた。
ただ、自民党内は賛否両論。育休中も歳費が全額支給されるとして「国民の理解が得られない」との声も根強い。野党でも、双子の母親の蓮舫・民主党代表代行が、「制度改正への動きは評価するが、育休よりまず、制度設計を最優先すべきだ」と異論を唱えた。 [日刊スポーツ 2016年2月10日8時18分 紙面から]
2月4日は爺の誕生日、電話やメールが入りました。
2016/2/3 21:57 受信 誕生日おめでとうございます(IK)
日高先生 お誕生日おめでとうございます。/その後、体調はいかがですか?/秋葉原駅前ガード下に各市町村のアンテナショップが集まった商業施設があります。/このたび西伊豆町のショップがオープンしました。/仁科が近くなったような気がしました。/まだまだ寒さが続きますが、お体どうぞご自愛ください。
2016/02/04 07:34受信 FW:誕生日おめでとうございます
お誕生日おめでとうございます。昨日でしたかね。遅くなりました。去年は手術でたいへんでしたね。それから難聴は最近いかがですか。今年も暖かくなったら、ご夫妻の顔を見に上京します。
22015/02/04 11:37 受信 FW:先生!
お誕生日おめでとうございます! お健やかで、笑顔の多い一年になりますように!
2016/02/04 19/21 FW:おめでとうございます!
お誕生日おめでとうございます! / 先生も私も申年! /ますます素敵な年になりますように。/また色々な事を教えて下さいぬ!
[(^ー^)]KY[(^ー^)]
ウェブニュースより
北朝鮮、長距離弾道ミサイル発射 沖縄上空を通過 ―― 【ソウル=加藤宏一】北朝鮮は7日午前9時31分ごろ、「人工衛星」と主張する事実上の長距離弾道ミサイルを北西部の東倉里(トンチャンリ)から発射した。日韓両政府がそれぞれ確認した。北朝鮮の長距離ミサイルの発射は2012年12月以来となる。4度目の核実験に続いて国際社会の制止を無視した今回の行為には国連安全保障理事会による強力な制裁決議も予想され、制裁に反発する北朝鮮が追加の挑発に及ぶ可能性もある。
日韓の情報などを総合すると、北朝鮮は東倉里の射場から発射。同41分ごろに沖縄県上空を通過。部品が同45分までに東シナ海や太平洋上に落下した。
北朝鮮は6日、国際海事機関(IMO)など国際機関に通告していた「地球観測衛星」の打ち上げ予告期間を修正し、7~14日に打ち上げると公表した。日本政府はミサイル発射準備の兆候をつかんだ段階で自衛隊にミサイル迎撃を可能とする破壊措置命令を出し、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦を展開するなど、警戒を強めていた。
北朝鮮の長距離ミサイルの発射は12年12月以来となる。12年はミサイルの発射後、13年2月に3度目の核実験に踏み切った。その後は核実験に伴う国連安保理の制裁決議や米韓合同軍事演習などに反発し、朝鮮戦争の休戦協定が無効になったと一方的に宣言したほか、北朝鮮南部にある南北協力事業の開城工業団地から労働者を引き上げさせた経緯もある。
北朝鮮は昨年9月、国家宇宙開発局長が10月10日の朝鮮労働党創建70周年に向けて「気象予報など新たな地球観測衛星の開発を最終段階で進めている」とし、事実上の長距離弾道ミサイル発射の可能性を示唆していた。李洙墉(リ・スヨン)外相も10月1日の米ニューヨークの国連総会の一般討論演説で「平和的な衛星打ち上げに異議を唱える不当な行為には可能なあらゆる自衛手段で強力に対応し、尊厳を守る決意だ」と述べていた。
核実験に続き、長距離ミサイルの発射に踏み切ったのは、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の体制維持に向けて最大の交渉相手と位置づけている米国との協議を実現したい思惑や、5月に36年ぶりとなる朝鮮労働党大会を控え、科学技術の発展を正恩氏の業績として誇示したい考えなどがあるとみられる。 (日本経済新聞 2016/2/7 9:45 〈2016/2/7 10:28更新〉)
ウェブニュースより
米大統領選、反主流候補に勢い 社会の不満を吸収 ―― 米大統領選の候補者を選ぶアイオワ州党員集会で、民主党では「政治革命」を唱える最左派のサンダース氏が本命・クリントン氏に肉薄し、共和党は反主流派の代表格、クルーズ氏が勝利を収めた。候補者選びの「初戦」は、民主、共和両党とも既成勢力打破を訴える候補が大きく躍進した。
■民主サンダース氏、格差是正を掲げ互角
「9カ月前、我々には政治組織もお金も、知名度もなかった。だが、今夜の結果はほぼ互角のようだ」/1日深夜のアイオワ州の州都・デモインのホテル。党員集会の結果がほぼ出そろい、支持者が歓喜に沸く集会に現れたサンダース氏は、満面の笑みを浮かべ、かすれた声で胸を張った。/クリントン氏が勝利宣言をしたものの、支持者獲得率の差は1ポイントにも満たず、互角の戦い。サンダース氏が出馬表明した昨年4月の直後は、クリントン氏との支持率の差は40ポイント超で、そもそも無所属の上院議員の「部外者」が、民主党候補として名乗りをあげ、当初は泡沫(ほうまつ)候補と言われた。/サンダース氏は「民主社会主義者」を自任し、ウォール街など一部富裕層と政治の癒着を指摘して「1%の人々のためだけでなく全国民のために働く政府の実現」を訴えてきた。/サンダース氏の選挙戦は特異だ。「億万長者のお金はいらない」と、大企業からの政治献金を無制限に受け取れる「スーパーPAC」(政治行動委員会)と呼ばれる資金団体を持たないと宣言。支持者の中小企業経営者、デレク・リングルさん(31)は「米建国の理念は平等なのに、限られた富裕層にこの国が運営されている。大手銀行などの資金が流れるスーパーPACを持つクリントン氏は支持したくない」と語る。/インターネットを通じた草の根運動で浸透し、平均27ドル(約3300円)の個人献金者数はオバマ氏の過去最高記録を更新。サンダース氏の集会にかけつけた、ムスタファ・ムハマドさん(38)は「支配階層ではなく、普通の市民に寄り添っている」と魅力を語る。/サンダース氏が掲げる貧富の格差是正や公立大授業料無償化、国民皆保険の導入など、既存の制度を大胆に変える「政治革命」に、多くの若者が共鳴する。/大学の学費は高騰し、学生が抱えるローンの平均残高はこの10年で1.7倍に跳ね上がり、約430万円。オバマ政権下でも、上位1%の富裕層の収入は3年間で約4割増なのに、残り99%の人の収入は微減。経済は回復しているが、貧富の格差は広がっている。/そんな米社会が抱える不公平感と格差拡大が、サンダース氏の急速な支持拡大を下支えしている。/1月29日のサンダース氏の集会で声援を送っていたレスリー・フェインさん(27)は「この国の経済格差は手に負えなくなっている」と語る。フォトジャーナリストを目指して大学に進んだが、ローン返済に困り3年で中退。鉄道会社に運転手として就職したが、経営悪化で解雇された。/党員集会後の集会で、サンダース氏は自身の善戦についてこう語った。「アイオワ市民が政治、経済の既成勢力にメッセージを送ったことを誇りに思う」/一方、ウォール街との関係が深いとされるクリントン氏は、若者らの支持が伸び悩んだ。全米規模の世論調査ではサンダース氏をなお引き離しているとはいえ、今後の選挙戦に課題を残した形だ。
■共和クルーズ氏、保守貫く姿勢浸透
共和党の党員集会も、「既成政治」や、米社会への不満が表れる結果となった。/勝利が決まり、支持者の前に姿を現したクルーズ氏は「今日は草の根の勝利です!」と第一声。「ワシントンの政治家が有権者の声に耳を傾けないことを心配しながら見てきた、すべての米国人の勝利だ」と続けた。/12年に上院議員に初当選して以来、クルーズ氏はオバマ政権だけでなく、共和党執行部への反抗を全面的に打ち出してきた。昨年に出版した自伝の導入部分の題は「うそつき」。執行部が保身のため、妥協を重ねていると痛烈に批判。「ワシントンで最も嫌われている政治家」と言われても歓迎し、オバマ政権が進めてきた政策を止められない共和党に対する、有権者の不満を取り込んできた。/大統領選に名乗りを上げたのは昨年3月と、共和党の候補の中でも最初。現在の候補者紹介ビデオでは、その当時に「過激すぎて、支持を集めにくい」などと評されたことを誇らしげに紹介している。勝利集会に駆けつけたデビッド・ブッシュさん(54)は「口先ばかりで、行動が伴わない政治家はもうこりごり。クルーズ氏は言葉の通りに行動する」と評価する。/幼少の頃から憲法と聖書を暗記したクルーズ氏は、大学生時代には全米のディベート大会で優勝した経験も持つ。演説では「小さな政府」「キリスト教の信仰」「強い軍隊」など、典型的な保守の姿勢を徹底しながら、細かい政策までそらんじるのが特徴。支持者のバーブ・サイズマンさん(51)は「信仰に支えられた政治家として、米国の失われたモラルを取り返してくれる」。トム・イーズリーさん(53)は「連邦政府の権限を小さくすることを目指す、真の保守主義者。他の候補者とは違う」と支持の理由を語る。/クルーズ氏は当初から初戦の同州を重視し、州内を行脚。影響力の強い保守の宗教指導者やラジオ番組の司会者からの支持を得た。/そのクルーズ氏に続く支持を獲得したトランプ氏も、立候補当時は苦戦が予想されながらも、従来の政治家への反発を利用し、支持を伸ばしてきた「アウトサイダー」。これまでの政治家を「無能」「馬鹿」とこき下ろし、自分が大統領になれば「米国が再び勝利を重ねる」と訴えてきた。1日の演説では「当初はアイオワ州では10位にも絶対入れないと言われていたんだ」と自慢げに話した。/具体的な政策を語らないことや、「暴言」に対する批判も続くが、支持者のジム・クレマーさん(37)は「世界中で高層ビルを建ててきた人間が馬鹿なわけがない。ビジネスで勝ってきた人間は外交でもうまくできるはずだ」と語る。/事前の世論調査の結果には届かなかったが、党員集会でのトランプ氏の得票率は約24%。クルーズ氏と合わせると約52%で、半数を超えた。ルビオ氏が3位につけて善戦したものの、「アウトサイダー」の人気が裏付けられた。 (朝日新聞DIGITAL 016年2月3日02時40分)
ウェブニュースより
甘利氏、数日前に辞任を覚悟 首相「続けてもらいたい」 ―― 現金授受問題が指摘された甘利明経済再生相は、週刊文春の報道から1週間で辞任した。夏の参院選への影響を避けるための判断だが、アベノミクスを担ってきた「屋台骨」を失い、政権は大きな痛手を受けた。安倍晋三首相は「盟友」の石原伸晃元自民党幹事長を起用して局面転換を図るが、野党側は国会で追及を続ける構えだ。
甘利氏は28日夕、約1時間10分に及ぶ会見に臨んだ。現金授受の経緯などを説明後、自らの進退に触れると、思わず目に涙をためて声を震わせた。
「私自身はまったく関与していなかった。何ら国民に恥じることをしていなくても、監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を秘書のせいと責任転嫁するようなことはできない。それは私の美学、生き様に反する」。アベノミクスや環太平洋経済連携協定(TPP)交渉を担い、「政権を支える中心的立場」と自負する甘利氏が「退場」を表明した瞬間だった。
甘利氏は数日前にすでに辞任を覚悟していた。
「私の判断を尊重して欲しい」。甘利氏は安倍晋三首相に、調査結果によっては閣僚辞任の可能性もあることを打ち明けた。
首相にとって、甘利氏はTPP交渉をまとめ上げた功労者。第1次政権から閣僚に起用し続けていた「盟友」だけに、この時も「たとえ内閣支持率が10%下がっても、続けてもらいたい」と励ましたという。
だが、甘利氏はこの言葉にかえって「これ以上、迷惑をかけられない」との思いを強めたようだ。2月4日には、ニュージーランドであるTPP参加国の署名式に出席する予定だったが、それも断念した。
甘利氏が政権で占めていた「重み」は、週刊文春の報道を受けた対応からもうかがえた。週刊文春の報道が流れた20日、甘利氏は「調査した上で説明責任を果たしたい」と強調。首相や与党幹部はそれを受ける形で、調査結果を待つとの姿勢を示した。同誌の続報も意識して、「大臣は辞めることになっても、せめて議員辞職は避けられるようにしたい」(政府関係者)との道筋を探った。
自民党側も甘利氏を援護。高村正彦副総裁は「録音されていたり、写真を撮られていたり、わなを仕掛けられた感がある。周到なストーリーが作られている」と語り、批判の矛先をかわそうと躍起になった。
だが、与党内でも次第に閣僚辞任は避けられないとの見方が広がった。自民の閣僚経験者は「騒ぎになった責任で頭を下げ、スパッと身を引くのが甘利氏にとっても政権にとってもダメージが一番少ない。同情論も起こる」とみていた。
甘利氏は周囲の空気を感じ、政権への打撃を減らそうと自ら幕引きを決めた。
甘利氏は会見時間のうち約半分を、金銭授受や秘書問題の説明に費やした。大臣室と地元事務所で計2回、合わせて100万円を受け取った点については「弁護士によると、政治資金収支報告書に寄付金の記載があることが確認できた」と強調。秘書の監督責任や国会審議への影響を避けるため辞任を表明する一方、自らの現金授受はあくまで「潔白」と主張した。
しかし、本人の言葉とは裏腹に、疑惑も払拭(ふっしょく)できたわけではない。官邸関係者は「普通の閣僚なら、とっくに辞めているような問題だ」と話す。
■野党側、独自調査で追及継続へ
安倍政権の柱だった甘利氏。第1次政権の時から常に閣僚であり続けた唯一の存在で、第2次安倍政権発足時からは菅義偉官房長官と麻生太郎副総理兼財務相の3人で政権の中枢を担ってきた。その後任に選ばれた石原伸晃・元自民党幹事長も、首相の盟友だ。
石原氏は、2012年末に発足した第2次安倍内閣でも環境相を務めた。閣僚を近年経験した石原氏なら、金銭トラブルなど適格性を調べる「身体検査」が不要なことも起用の理由になった。公明党幹部は「閣僚経験もある。いいのではないか」と語る。知名度が高く、参院選で全国を遊説すれば有権者にアピールできるとも期待されている。
石原氏は若手議員時代、首相や塩崎恭久厚生労働相、根本匠元復興相とともに4人の頭文字をとった政策グループ「NAIS(ナイス)」を結成。気心が知れており、急な起用でも意思疎通に心配はない。甘利氏の会見が終わった直後の28日夕、首相は官邸に呼んだ石原氏に「しっかりやってほしい」と声をかけた。石原氏の認証式は天皇陛下がフィリピン訪問中のため、皇太子さまが代行した。
与党側は今回の閣僚交代で野党の追及をかわし、国会運営の主導権を取り戻したいと期待する。自民の谷垣禎一幹事長は「政府は態勢をきちっと立て直し、与党もしっかり支えていくのが一番大事だ」と強調。二階俊博総務会長も「国会審議がこれで滞ることはない」と述べた。
「甘利疑惑」の行方は、与党内にくすぶる夏の参院選に合わせた「衆参ダブル選」の可能性にも影響するとみられていた。ベテラン議員は、甘利氏の辞任時期について「ダブル選があるかどうかのリトマス試験紙になる。早い段階で切るなら、影響を最小限に抑えてダブル選に打って出るという首相の判断のあらわれだろう」と指摘していた。
もっとも、安倍政権にとってすぐに事態が好転するわけではなさそうだ。
民主党の枝野幸男幹事長は「今日認めた事実だけでも、閣僚辞任で終わらせていい事案なのか。(甘利氏の国会への)参考人招致も視野に入れて具体的に検討する」と追及の継続を宣言。民主が独自に疑惑の調査を進める「特命チーム」も続ける考えだ。共産党の山下芳生書記局長も「今日の説明で疑惑が晴らされたということにはならない」と語った。
甘利氏の辞任を受けた与野党の国会対策委員長会談では、民主が与党に衆院予算委理事懇談会の延期を要求。29日に予定されていた予算委での新年度予算案の趣旨説明が見送られれば、国会全体の審議も遅れることになる。予算委審議では、甘利氏が行った経済演説も主な議題になる。野党側は、担当相の交代に伴い演説のやり直しを要求する方針で、民主の高木義明国対委員長は「経済演説をどうするのか。(与野党で協議する)一つのテーマになる」とクギを刺した。
さらに4月以降は、環太平洋経済連携協定(TPP)の国会承認をめぐる論戦が本格化する見通しだ。民主国対幹部は「交渉過程が分からない石原氏では答弁できない」と牽制(けんせい)する。
しかし、甘利氏が辞任したことで、野党は閣僚として国会の場で答弁を求め、追及することはできなくなる。野党側は香典支出問題がくすぶる高木毅復興相についても改めて追及する構えだが、参院選に向けて「政治とカネ」の問題を引き続きあぶり出せるかは不透明だ。 (朝日新聞DIGITAL 2016年1月28日22時00分)
sechin@nethome.ne.jp です。
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