瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 昨夜の内に3通のメールあり。
「日高先生、メールありがとうございます。/まだ、なんとも信じ難く、何も感じないというような感覚です。少年野球関係の方が大勢いらしていたので、お通夜もだれかのお父さんが亡くなったかのような錯覚にとらわれ、あまりちゃんとお別れを言えなかったように思います。/3人のお子さんに恵まれ、お孫さんまでいらして、前野さんはきっと幸せな人生を過ごされたことと思います。/短かったけれど、いつも全力で生きていた。私は、そう信じています。Y子」
「日高 先生、メール・写真ありがとうございます。/マイチの思い出は、やはり臨海での水泳部長です。
高校生のいつもニコニコしているマイチが私の中のマイチです。/まだ信じられなくて深い悲しみの中で初めての塾友の旅立ちをかみしめております。/御礼まで  A美」
「日高先生、メールとお写真ありがとうございました。/マイチの訃報は、悲しいというより悔しいです。/追悼文を書いておきます。 Ⅰ朗」
 
夢渓筆談巻11より 劉晏式米価対策
 劉晏掌南計、數百裏外物價高下、即日知之。人有得晏一事、余在三司時、嘗行之於東南、每歳發運司和糴米於郡縣、未知價之高下、須先具價申稟、然後視其貴賤、貴則寡取、賤則取盈。盡得郡縣之價、方能契數行下、比至則粟價已增、所以常得貴。各得其宜、已無極售。晏法則令多粟通途郡縣、以數十歳糴價與所糴粟數高下、各類五等、具籍於主者。今屬發運司。粟價才定、更不申稟、即時廩收、但第一價則糴五數、第五價即糴第一數、第二價則糴第四數、第四價即糴第二數、乃即馳遞報發運司。如此、粟賤之地、自糴盡極數:其余節級、各得其宜、已無極售。發運司仍會諸郡所糴之數計之、若過於多、則損貴與遠者;尚少、則增賤與近者。自此粟價未嘗失時;各當本處豐儉、即日知價。信皆有術。
〔訳〕劉晏が国家の財政を司っていたとき、数百里外の物価の高低をその日の内に掴んでいた。じつは晏のしたようなことは誰でもできるのだ。わたしが三司につとめていたとき、東南地方〔江准地方〕でこれをやってみたことがある。
 毎年、初運司が国庫の金を出して民間の米を郡県から買い入れる場合、まだ価格の高低をつかんでいないのに、各郡県から価格を申告させ、そこでその価格の高下をみて、高いのは買い入れを少なくし、安いのは大量買い入れることにきめていた。こうしてすべての郡県の価格がでそろったところで買い入れ数量を決定して各郡県に通達すると、その時にはもう穀物の価格は高くなっているから、いつも高価で買い入れることになってしまう。
 晏の方法は、多量の穀物を郡県に運び集めさせるに当たって、数十年間の買入価格に照らして、買い入れる穀物の数量を、高下各五等に分けて、主官者――いまは発運司に属する――に記録させておいて、当座の穀物買い入れ価格を決めると、価格を民間から申し出などさせないで、すぐに買い入れてしまうのである。その場合、一番高価なものの買入量は最少量の第五位、五番目の最低価なものの買入量は最多量の第一位、二番目に高いものの買入量は第四位、四番目に高いものの買入量は第二位として、すぐ発運司に急報する。このようになれば、穀物の安い土地では自然と買入量が最も多く、その他は各段階で適当量を買い入れることができ、天上値段で買い入れてしまうことはない。発運司はなお諸郡が買い入れる量を合計し、もし多すぎるようであれば、高価なものと遠方のものの買入量を減じ、少ないようであれば、安価なものと近くのものの買入量を増す。こうしてから穀物の価格は当を失することもなく、各々の土地における産量に相応するものとなり、即日にして価格を知ることができた。このようにいい方法がちゃんとあるのである。
eca2e308.JPG※劉晏〔715?~780年〕は唐代中葉の人、肅宗・代宗・徳宗3帝に仕え、塩鉄・租庸などを担当した有能な経済官僚であった。特に代宗の時、安録山の乱後の財政立て直しに当たり、戸部侍郎となり天下の財計をつかさどり、塩運については十五年間担当して縦横に才腕を振るい、大暦〔766~779年〕末には塩利千二百万貫を得て歳入の半ばを満たした。徳宗が立ち彼と意見の合わぬ楊炎〔727~781年〕が宰相となるに及んで、その讒言のため死を賜り、家族は嶺安に流され、連座する者も数十人にのぼったが、当時の人人はみなこれは無実の罪であるといったという。
※三司:宋代において、全国の財務行政を管理する役所で、塩鉄司〔塩と鉄の専売を担当〕、度支司〔財政収支の管理を担当〕、戸部〔税取立ての基礎となる戸籍をつかさどる〕の3部門に分かれており、三司使がこれを総括した。沈括は神宗の煕寧年間に権三司使をつとめている。
※発運司:宋代に主要米穀産地である華中・江南各地の財貨を調べ、首都に租税として米穀等を漕運する事務を担当する役所の長官のこと。
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