瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 ギリシャ神話において、人類の起源についての説は4つほどあげられます。1つ目はZeusゼウス)が、2つ目はPromētheus(プロメテウスが作ったと記されている。 一般に1番古い伝統的な考え方としては人類は自然に大地から生じた神々と同族ということになります。最後はHēsíodosヘシオドス説で人類の製作者はオリュンポスの神々ということになっています。といわけで最後の説「人間5世代の話」の概要です。

クロノスが治めていた時代、オリュンポスの神々はまず始めに「黄金の種族」を作り上げました。この種族は苦労や苦しみを知らず、楽しい日々を送っていました。 食物は自然に大地に実り、年も取らず眠りながら死んでいきます。そして精霊となり、地上で生きている人間を悪から守っていました。

ところがこの種族は大地が埋め隠して全滅してしまいます。今度は前より劣った「白銀の種族」を作りました。この種族は大人に成長するのに100年もかかった。 やっと成長してもすぐに死んでしまうのです。そして互いに害しあうことを覚えてしまいました。おまけに神々をおろそかにして崇拝もしませんでした。 この頃、天上の政権はクロノスからゼウスに移っておりまして、彼は少々の気温変化を作りましたので人間は洞窟という住処(すみか)を初めて所有しました。 この時に「季節の女神」Hōrai(ホーライ)も生まれたのでしょうね。

 

結局ゼウスはこの種族を滅ぼして、さらに第3の「青銅の種族」を作りました。それらはとりねこの木から作られたため、恐ろしく強豪な種族でした。 この種族は血の気が多く、軍神Ārēs(アレスを崇拝し、青銅を使って武器を作り殺戮にふけりました。そしてとうとう滅ぼしあって自滅しまいました。

ゼウスは再び第4の種族を作りました。それは英雄hērōs(ヘロス、ヒーロー)たち――半神と呼ばれる立派な種族です。この種族はいわゆる神話内で「英雄」とうたわれている人たちのことですが、これもまたテーバイ遠征やトロイア戦記のような戦争で滅んでしまいます。

 

そして更に第5の「鉄の種族」を作りました。これが我々現在の種族であり、正しいことをしても認められず、悪事を讃えます。そして相変わらず滅ぼしあっています。 神々はそうした人間を見放し、次々と天界へ上がっていってしまいます。最後まで「純潔の女神」Astraiā(アストライア)が残りましたが、とうとう彼女も天へ帰ってしまいます。

以上がヘシオドスの説であり、Apollodoros(アポロドロス、1世紀から2世紀頃の人物)説では「青銅の種族」をゼウスが洪水を起こして滅ぼしてしまうと書いてあります。内容はノアの方舟と殆ど同じです。これら種族と、プロメテウスが作ったといわれる人間の種族と、鉄の種族に属する人間の関係がはっきりとは判りません。

 今朝は藤沢市在住のY氏からメールが入っていました。曰く、

3101803 発信 ブログ集拝受 日高 様/本日ブログ集 X X IX を受け取りました。有難うございました。/梅が咲いて春も近いかな思わせるものの、なかなか暖かくならない。/気温が連日10℃以下で風が冷たく、おかげで鼻風邪が一向に治らないままです。それでも夕方の晴れた空を見上げると冬空とは違ってどこか春が近くまで来てるように感じます。/この分だと今年の桜は少し遅れるかも知れませんね。/先ずは冊子拝受の報告とお礼まで。 Y

 

 もう1つ懐かしい昔年の塾友からメールが入っていて、ここに掲載しようかとも思いましたが、かなり個人的なことも入っており、まずは返信メールを送っておきました。曰く、

 311日7:00 発信 丁寧なメールありがとう/いやぁ驚きました。早速貴方のメルアドを私のパソコンに搭載させていただきました。/搭載いたしました貴方のメルアドのテスト送信を兼ねてメールさせていただきます。/いやはや恭二君もいろいろと苦労なさったのですね。貴方のメール、大変懐かしく拝見させていただきました。/何はさておき一度お目にかかりたいものです。当時の臨海学校の仲間は毎年12月の初旬に集まって「忘年会」を開いています。/今は塾もやめていますが、住処は変わっていません。むさ苦しい処ではありますが、よろしければ何時でもお立ち寄り下さい。/お母上の眠っていらっしゃる遍照院の今の院主は、待乳山聖天の院主のH氏(貴方と同年くらいかな?)の弟君ですよね。/まあ、浅草と縁が切れたわけではありませんので、近くに起こしになった折にはお立ち寄り下さい。/ところで、貴方さえ良ければ、下さったメールをブログに掲載させてほしいのですが、かなりプライベートな記載もありますので、如何なものかとお訊ねいたします。/塾生の方々でこのブログを読んでくださってる方も多々ありますので、昔年の海の仲間とも連絡が取れるかもしれません。/何はともあれ、まずは、テスト送信を兼ねて、お礼まで  日高 節夫

※送信してから気づいたのですが、なんと誤字がありました。「起こしになった」→「お越しになった」 お恥ずかしいことではありますが、後の祭り。

 

 今日のウェブニュースより

 

 STAP細胞、論文取り下げ提案 共同研究の山梨大教授 ―― 理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが発表した新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文について、共同研究者である山梨大の若山照彦教授が、小保方氏らに論文を取り下げるよう提案していることが、10日分かった。/若山教授は同日夜、山梨大(甲府市)で取材に応じ「STAP細胞の担当ではない理研のグループディレクター3人から論文取り下げのアドバイスを受けた」と説明。「小保方さんに論文取り下げを提案した」と話した。/理研の担当者は若山教授の提案について「指摘を真摯に受け止めている」と説明。論文を取り下げる場合には共同で執筆した研究者の合意が必要なため、「国内や米国の研究者も含めて対応を協議する」として取り下げも含めて検討する。/若山教授は論文の取り下げを提案した理由について「論文に使われた写真が小保方さんの博士論文と同じ。これが決定的な不信になった」と指摘。さらにSTAP細胞の作製を証明する重要な証拠である遺伝子変化のデータについて、理研はこれまで変化があると報告していたが、理研が先週発表した作製方法の説明文書では否定されていたことにも疑問を持ったという。/ただ、若山教授は論文を取り下げた場合は「全力をあげて、STAP細胞を再現できる完璧な論文を作成したい」と述べた。/STAP細胞は弱酸性の溶液にマウスの血液細胞を浸すだけで作製できるとして、理研は英科学誌「ネイチャー」に論文を発表。理研は、同じ万能細胞であるiPS細胞より簡単な方法で作製できると説明していた。/しかし成果の発表後、論文の内容を巡って疑問が相次いだ。論文に掲載された画像データに加工されたように見える部分があることや、別々の実験による画像データがよく似ているといった指摘があった。他の研究者からも「作製を試みてもできない」として再現性を疑う見方が出ていた。/一連の指摘を受け、理研は研究に関わっていない内外の専門家に調査を依頼していると説明するとともに、再現性の問題を払拭するため、STAP細胞の詳しい作製手法も公表した。/理研は調査結果については「速やかに公表する」と説明していた。  (日本経済新聞 2014310 22:32

Typhoeus(テュポーエウス)の出自に関してはさまざまな異伝がありますが、最も有名なのは、Zeus(ゼウス)に対するGaîa(ガイア)の怒りから生まれたとするものです。

 ゼウスらÓlympos(オリュンポス)の神々は、Tītānomakhiā(ティーターノマキアー)とGigantomakhia(ギガントマキアー)に連勝し、思い上がり始めていたというのです。ガイアにとってはTītān(ティーターン)たちもGigās(ギガース)たちも、わが子であります。それゆえ、これを打ち負かしたゼウスに対して激しく怒りを覚えたガイアは、末子のTyphon(テューポーンTyphoeus〈テュポーエウス〉ともいう)、を産み落としました。そしてテューポーンはやがて成長するとオリュンポスに戦いを挑んだのです。テューポーンは絶え間無い炎弾と噴流によって地球を大炎上させ、天空に突進して宇宙中を暴れ回り、全宇宙を大混乱の渦に叩き込んだのでした。テューポーンに追い掛け回された神々は、凄まじい恐怖を感じ、動物に姿を変えてエジプトの方へ逃げてしまったといいます(それゆえ、エジプトの神々は動物の姿をしているとも言われる)。このとき、Pan (パーン) は、恐慌のあまり上半身がヤギで下半身が魚に化けるという醜態をさらしたといわれています。この恐慌ぶりの伝承が、Panic (パニック)と言う語の由来と言われています。

 これに対し、ゼウスは雷霆や金剛の鎌を用いて応戦した。全宇宙を揺るがす激闘の末、シリアのカシオス山へ追いつめられたテューポーンはそこで反撃に転じ、ゼウスを締め上げて金剛の鎌と雷霆を取り上げ、手足の腱を切り落としたうえ、Delphoi(デルポイ)近くのコーリュキオンと呼ばれる洞窟へ閉じ込めてしまいます。そしてテューポーンはゼウスの腱を熊の皮に隠し、番人として半獣の竜女Delphynē(デルピュネー)を置き、自分は傷の治療のために母ガイアの元へ向かいました。

 ゼウスが囚われたことを知ったHermēs(ヘルメース)とパーンはゼウスの救出に向かい、Delphynē(デルピュネー)を騙して手足の腱を盗み出し、ゼウスを治療したのです。力を取り戻したゼウスは再びテューポーンと壮絶な戦いを繰り広げ、深手を負わせて追い詰めてしまいます。テューポーンはゼウスに勝つために運命の女神Moirai(モイライ)たちを脅し、どんな願いも叶うという「勝利の果実」を手に入れましたが、その実を食べた途端、テューポーンは力を失ってしまったといいます。実は女神たちがテューポーンに与えたのは、決して望みが叶うことはないという「無常の果実」だったのでした。

 

Moirai(モイライ):ギリシア神話における「運命の三女神」です。幾つかの伝承がありますが、Klotho(クロートー)、Lakhesisラケシス)、Atropos(アトロポス)の3柱で、姉妹とされます。最初は単数で一柱の女神でありましたが、後に複数で考えられ、三女神で一組となり、複数形でモイライ(Moirai)と呼ばれるようになりました。人間個々人の運命は、モイラたちが割り当て、紡ぎ、断ち切る「糸の長さ」やその変容で決まるのだと考えられたのです。まず「運命の糸」をみずからの糸巻き棒から紡ぐのがKlotho(クロートー,「紡ぐ者」の意)で、人間に「割り当てる者」がLakhesis(ラケシス,「運命の図柄を描く者」の意)で、こうして最後にこの割り当てられた糸を、三番目のスAtropos(アトロポ、「不可避のもの」の意)が切るというのもので、このようにして人間の寿命は決まるのであるというのです。彼女たちは意外にもギガントマキアーにおいては戦線に参加し、青銅の棍棒でAgrios(アグリオス)とThoon(トオーン)と言う2人のギガースを殴り殺しています。また、テューポーンを騙して「無常の果実」を食べさせて彼の力を奪い、神々の勝利に貢献したといいます。

 

 敗走を続けたテューポーンは悪あがきとして山脈そのものをゼウスに投げつけようとしたが、雷霆によって簡単に弾き返され、最後はシケリア島まで追い詰められ、Etna(エトナ)火山の下敷きにされてしまいました。不死の魔神であったため、ゼウスも封印するしかなかったのでしょう。以来、テューポーンがエトナ山の重圧を逃れようともがくたび、噴火が起こるといわれています。ただし、シケリア島に封印されているのはEnkeladus(エンケラドス、ギガンテスの1人で、その名は「大音響を鳴らす者」の意)とする説もあります。

 また、ゼウスとテューポーンの全宇宙を巻き込む激闘の後、ゼウスは雷霆の一撃で世界を尽く熔解させ、そのままテューポーンを全宇宙の奈落にあるタルタロスへ放り込んだとする説もあります。

 Gigās(ギガース)あるいはGigantes(ギガンテス)と呼ばれる巨人は、巨大で濃い毛を生やし、腰から下は竜の形をしていたといいます。この巨人はKhronos(クロノス)によりOuranos(ウーラノス)の性器が切り取られた際に滴り落ちた血をGaîa(ガイア)が受胎し、産み落とされたものといわれています。

 予言により、この巨人には人間の力を借りなければ勝利は得られないと告げられており、Ólympos(オリュンポス)の神々は負けはしないものの、巨人に打ち勝つ事ができなかったのです。このため、Zeus(ゼウス)は人間の女Alkmēnē(アルクメーネー)と交わり、Hēraklēs(ヘーラクレース)をもうけ、味方としました。ガイアはギガースの弱点を克服させるために、人間に対しても不死身になる薬草を大地に生やしましたが、これを察知したゼウスによっていち早く刈り取られ、遂にギガースがそれを得ることはありませんでした。

 

Hēraklēs(ヘーラクレース):ケイローンに武術を師事して、剛勇無双となります。Kithairon(キタイローン)山のライオンを退治し、以後ライオンの頭と皮を兜・鎧のように身につけて戦うようになりました。/ヘーラクレースは義父Amphitryōn(アムピトリュオーン)が属するThēbai(テーバイ、古代ギリシアにあった都市国家〈ポリス〉)を助けてOrchomenus(オルコメノス)の軍と戦い、これを倒しました。Kreon(クレオーン)王は娘Megara(メガラー)を妻としてヘーラクレースに与え、二人の間には3人の子供が生まれたのです。しかし、Hērā(ヘーラー)がヘーラクレースに狂気を吹き込み、ヘーラクレースは我が子とĪphiklēs(イーピクレース)の子を炎に投げ込んで殺してしまい、これを悲しんだメガラーも自殺します。正気に戻ったヘーラクレースは、罪を償うためにDelphoi(デルポイ、古代ギリシアの都市国家の1つ)に赴き、Apollōn(アポローン)の神託を伺います。神託は、「Mikenes(ミュケーナイ)王Eurystheus(エウリュステウス)に仕え、10の勤めを果たせ」というものでした。ヘーラクレースはこれに従い、本来なら自分がなっているはずのミュケーナイ王に仕えることになったのです。「ヘラクレスの選択」といえば、敢えて苦難の道を歩んでいくことをいいます。

 

 ギガースたちは、山脈や島々など、ありとあらゆる地形を引き裂きながら進軍し、巨岩や山そのものを激しく投げ飛ばして神々を攻撃しました。これに対し、Ólympos(オリュンポス)の神々も迎撃を開始し、Tītānomakhiā(ティタノマキア)以来の宇宙の存亡を賭けた戦争が再び始まったのです。ゼウスは巨人たちを雷霆で次々と撃ち倒し、戦闘不能になった巨人たちは尽(ことごと)くヘーラクレースの強弓の餌食となりました。他の神々も奮闘し、Dionȳsos(ディオニューソス)は杖で戦い、Hekátē(ヘカテー)は灼熱の炬火を投げつけ、またAthēnā(アテーナー)とPoseidōn(ポセイドーン)は火山や島そのものを巨人に叩きつけて押し潰し、最後にヘーラクレースが強大な毒矢や怪力を以て巨人に止めを刺したといいます。Pallênê(パレーネー、ギガースの生地とされている)の地に触れている限り無敵の力を得る最強の巨人ともいわれていましたが、ヘーラクレースの圧倒的な怪力によってその地から引き剥がされ、その後彼の剛腕によって殺されてししまいました。 ギガースたちは神々とヘーラクレースによって皆殺しにされ、この壮大な戦争はオリュンポスの圧勝に終わりました。

 この戦いの後、Gaîa(ガイア)は最大最強の怪物Tȳphōn(テューポーン)を産み落とし、Zeus(ゼウス)に最後の戦いを挑むのです。

 Hēsíodos(ヘーシオドス)の『神統記(テオゴニアー)』によればKronos(クロノス)はウーラノスとガイアの息子でティーターンの末弟です。Rheā(レアー)の夫であり、Hādēs(ハーデース)、Poseidōn(ポセイドーン)、Zeus(ゼウス)およびHērā(ヘーラー)、Hestiā(ヘスティアー)、Dēmētēr(デーメーテール)の父でもあります。またPhilyrā(ピリュラー)との間にCheirōn(ケイローン)を設けました。

※ Cheirōn(ケイローン):ケイローンはクロノスとNymphē(ニュンペー、ニンフ)のPhilyrā(ピリュラー)の子で、クロノスは妻レアーの目を逃れるために馬に姿を変えてピリュラーと交わったことから、半人半馬となったといわれています。またDolops(ドロプス)という兄弟がいたともいわれています。一般に野蛮で粗暴なKentaurs(ケンタウロス)族の中で、ケイローンは例外的な存在であり、Apollōn(アポローン)から音楽、医学、予言の技を、Artemis(アルテミス)から狩猟を学んだといいます。ケイローンはペーリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしました。また、請われてHēraklēs(ヘーラクレース)やKastōr(カストール)ら英雄たちに武術や馬術を教え、Iāsōn(イアーソーン)を養育し、Asklēpios(アスクレーピオス)には医術を授けたといいます。Akhilleus(アキレウス)の師傅(しふ、教育係)でもあったといいます。 弓を持つケンタウロスのモチーフは知恵の象徴であるケイローンから由来しています。ヘーラクレースとケンタウロスたちとの争いに巻き込まれ、ヘーラクレースの放った毒矢が誤ってケイローンの膝に命中し、不死身のケイローンは苦痛から逃れるために、ゼウスに頼んで不死身の能力をプロメーテウスに譲り、死を選びました(その死を惜しんだゼウスはケイローンの姿を星にかたどり、射手座にしたという)。

 

Zeus(ゼウス)の生誕に関する古代伝説のひとつによれば、父クロノスはわが子に支配権を奪われる不安にかられ、生まれた子供を次々に飲み込んでしまいました。そこでゼウスを生んだとき、母Rheā(レアー)は産着(うぶぎ)で包んだ石をかわりにクロノスに飲ませることでゼウスを救ったといいます。ゼウスはクレーテー島で雌山羊のAmalthea(アマルテイア)の乳を飲み、Nymphai(ニュムペー)に育てられました。

 

 成人したゼウスは、嘔吐薬によってクロノスに女を含め兄弟たちを吐き出させ(この時飲み込まれた順とは逆の順で吐き出されたが、これがポセイドーン等にとって第2の誕生にあたり、よって兄弟の序列が逆転されたともされている)、父親に復讐をしたがっている彼らと共に、全宇宙の支配権を巡る戦争であるTītānomakhiā(ティタノマキア)を勃発させたのです。

 この大戦においてゼウスは雷霆を投げつけ、無敵の衝撃波と雷火によってティーターン神族を一網打尽にしました。その威力は見渡す限りの天地を逆転させ、地球や全宇宙、そしてその外側のカオスをも焼き払うほどであったといいます。この想像を絶する猛攻撃の甲斐あってゼウスたちはクロノスなどのティーターン神族を打ち倒し、敗者であるティーターン神族は宇宙の深淵であるTartaros(タルタロス、奈落)に封印されたのでした。全宇宙を大炎上させたTyphon(テューポーン)との戦いでは、足の腱を切られて一時囚われの身となったこともありましたが、救出された後は見事にテューポーンを打倒しています。

 

 その後ゼウスとポセイドーンとハーデースは支配地をめぐって籤引きをし、それぞれ天空と海と冥界の主となりました。更に、ゼウスはその功績から神々の最高権力者と認められたのです。

※ ゼウスは雷霆:Kyklōps(キュクロプス,1つ目の巨人)は自分たちを地獄のTartaros(タルタロス)の暗黒から救い出してくれたゼウスの為に、世界で最強の破壊力を持つ『雷の矛(雷霆)』を鍛えて贈呈します。この雷の矛は、瞬時にして雷雲を呼び寄せて雷電を敵に落とすことが出来るだけでなく、強烈無比な火炎と電撃を帯びた矛として用いることも出来る最強の武器でした。鍛冶の技能の天才であるキュクロプスは、ハデスには『隠れ帽子』という自らの身体を消せる秘宝を与え、ポセイドンには『三叉の鉾』という強力な武具を贈呈しました。

 昨日の水門会のお花見についてのご意見伺いの返信あり。

 2月6日6時34分 Re:桜前線 ご案内に感謝! /小生も硯友会総会には欠席の返事を出すことにしています。/さて、お花見の件ですが、現在、退院したばかりの状態ですので残念乍ら欠席し、盛会を祈ることになりそうです。/いま、水門に投稿して諸兄の参考になれば…、と「とうとう4本目のステントを入れて貰いました」を起稿中ですので、いずれ執刀医井上医師の監修を頂いて投稿したいと考えています。/参集の諸兄に宜しくご風声を…。悅yasuharu

 2月6日8時48分 Re: 花見はやはり墨堤 日高 節夫 様/水門会の花見、お誘いありがとうございました。/場所は、やはり浅草、隅田川が見える場所がいいよね。/時期は、すべて皆さんのご希望に合わせることにします。いつにきまってもその日に行きます。その直前に死んでしまっていたらお許し乞う。/土日を除き、暖かい日がいいね。/とはいっても、天気予報は当日になってみなければわからないが、みんな爺いになっているから、あんまり寒くない方がいいね。ということは、日取りをきめるのが最困難な項目ということになるか…。 N

 2月6日1750分 相変わらず朝は早いですね。/先日は謡曲「呉服」のことで勉強させてもらい有難うございました。/今年の水門会の花見は例年にならって開催することに賛成します。お互い年令もとり、先行きそう長くもないのですから元気に顔を合わせられる機会として花見は絶好の催しです。ただ貴兄には何かとたいへんご迷惑をかけることになりそれが心苦しく思います。/場所は毎年墨堤の桜に親しんできましたが、他の場所でも構いません。(上野公園以外は行ったことがない)/時期は桜次第ですが3/31頃が開花予想であれば見ごろは4月の第2週の前半(6日~9日)位でしょうか。あまり拘りません。/「八十路の水門」発刊も貴兄の手を煩わせることに毎度の事ながら恐縮しています。/原稿の集まり次第ですが皆さんの総意に従います。水門会もいよいよ終焉に近づいてきましたので一つの区切りになるような「八十路の水門」になればそれなりに有意義なものとなりますね。/私自身は何も出来ないくせに勝手なことを書きましたが悪しからず。手伝えることは何でもやります。 MY

 

 ここのところ、STAP細胞とかiPS細胞とかの研究が進んでいるとのこと。何だか、自然の摂理に反しているようで、空恐ろしい。爺はこんなものの厄介にはなりたくありません。やはり、人間は寿命に従って生き、運命の下に人生を成就すべきだと思います。

 今朝のウェブニュースより

 iPS細胞:パーキンソン病、臨床へ 来年申請 京大、手法確立 ―― 京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授(神経再生医学)らの研究グループは6日、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ったパーキンソン病治療の臨床研究に向けた手法を確立したと発表した。移植に必要な細胞の大量培養や、がん化の危険性のある細胞の除去などの課題をクリアし、ラットでの実験で効果を確認した。研究グループは、2015年初めにもヒトでの安全性を確認する審査を申請し、厚生労働省の承認を経て患者への16年の移植を目指す。論文は7日付の米科学誌「ステム・セル・リポーツ」に掲載される。/パーキンソン病は神経伝達物質「ドーパミン」を出すドーパミン神経細胞が減ることで、手足が震えたり、こわ張ったりする難病。投薬で症状を抑えられるが、根本治療にはならない。神経細胞の一歩手前の「神経前駆細胞」を脳内に移植し、新たな神経回路を作る治療法が期待されている。/研究グループによると、iPS細胞から神経前駆細胞に分化させる際、培養皿の底に敷く基質に特定の人工たんぱく質(ラミニン)を使うと、従来の20倍以上の量が培養できることを発見した。/一方、培養した細胞の中に分化が不十分なiPS細胞が残っていると、がん化する恐れがある。グループは、特定の蛍光抗体を使って染色する方法で、培養した細胞から神経前駆細胞を選別し、未分化など不要な細胞を除去する手法を確立した。選別後の神経前駆細胞を、パーキンソン病を発症させたラットの脳に移植し、4ヵ月間観察したところ、症状が改善し、がん化も起きないことを確認した。/高橋教授は「今年中に同じ手法でサルに移植して、安全性と有効性を詳細に検証する」と話している。グループは今後、6人の患者の血液細胞からiPS細胞を作製し1人ずつ数千万個の神経前駆細胞に分化させて患者本人に移植する臨床研究に向けた準備を進める。/実施については、京大が安全性審査のため設置予定の第三者委員会「特定認定再生医療等委員会」の了承を得た後、厚労省に申請する。効果や安全性に問題がある治療への懸念から、今年11月に施行される予定の再生医療安全性確保法は、再生医療を行う医療機関に、事前審査や国への実施計画提出を義務付けた。

 

■ことば ◇パーキンソン病:手足の震えや筋肉のこわ張りなどの症状が出る進行性の神経難病で、主に50代以降に発症し、国内の患者は約14万人とされる。患者の脳内で神経伝達物質のドーパミンを作る神経細胞が減少することが原因として知られているが、メカニズムは不明。薬で症状を改善できても、神経細胞の減少は食い止められない。タレントの永六輔さん、米俳優のマイケル・J・フォックスさんらも患者。京都大グループはiPS細胞を使った移植医療で、不足した細胞を補う治療法の開発に取り組んでいる。   (毎日新聞 20140307日 東京朝刊)

 昨日は1日中雨。今朝も気温は低いようなので、徘徊は朝食後にすることにしました。

 隅田公園のソメイヨシノはまだまだの感じではありますが、大寒桜は咲き始めたようです。

 例年行う水門会のお花見会を今年はどうするかアドレスを持っている人たちの意見を聞くべくメールしてみた。はてさて、このうち返事のあるはどれくらいだろうか。メールに曰く、

「2月6日5:53 桜前線 ご無沙汰していますが、お元気でお過ごしのことと存じます。/今年は例年になく2度の積雪に見舞われ、気温も冷え込む日が多いようでしたね。/硯友会の総会案内が参りましたが、私奴は欠席いたします。どうも、あの総会の雰囲気には馴染めそうにもありません。/さて、今年も桜前線北上のニュースが出る時期と相成りましたが、今年は4月上旬が見頃だといいます。(添付写真参照) /場所も上野公園、飛鳥山公園、千鳥が淵と多々ございますが、今年の水門会の花見は如何いたしましょか。/出来れば、「八十路の水門」第4号の発刊も含めて、皆さんのご意見を伺いたくメールいたします。/花見の時期、場所、「八十路の水門」の発刊なども含めて皆さんのご意見をお聞かせ下されば幸甚です。 (日高)」

 

 今朝のウェブニュースより


  理研、STAP細胞の作製法公開 論文への批判受け ―― 理化学研究所は5日、小保方晴子研究ユニットリーダーらが開発した新型万能細胞(STAP細胞)の詳しい作製法を公開した。1月末の発表後、国内外の研究者が論文を基に作製を試みても「うまくできない」との指摘が相次いだことに対応した。成果の信ぴょう性について疑問視する声も出ており、別のグループが同じ結果を再現できるかが今後の焦点になる。/一方、論文の一部で別の論文を無断引用していたり、画像を使い回していたりしているとの指摘については「調査結果が出た時点で速やかに公表する」と説明している。/科学の世界では、ある成果が出たとき、別の研究者らが同じ条件で実験し、同じ結果を再現した段階で初めて認められる。京都大学の山中伸弥教授らが開発したiPS細胞は公表後比較的早く世界の研究者が同じように作製できたため、激しい研究競争が始まった。/詳細な作製法は小保方リーダーと理研の2人の研究責任者がまとめた。理研のホームページで公開したほか、論文が掲載された英科学誌ネイチャーの関連サイトにも近く公表する。/「単純に見えるが、細胞の取り扱いや培養条件は特別の注意を払う必要がある」と指摘。STAP細胞の元になる体の細胞の選び方から培養法、刺激の与え方まで詳しく説明した。作製効率を上げるには、生後1週間以内のオスのマウスを使うことなどを明記した。/作製法の公開について、慶応義塾大学の須田年生教授は「ずっと情報が多くなった」と評価する。一方、横浜市立大学の武部貴則准教授は「多くの研究者が抱いていた当初の印象に比べて難しいとわかった。万能細胞の専門家を除くと、作製できる人は少ないのではないか」とみる。/STAP細胞は紅茶程度の弱い酸性の溶液に細胞を30分漬けるだけで作製できると注目された。しかし、他の研究グループが同様の結果を出したとの報告はなく、論文にはないノウハウの公開を求めていた。  (日本経済新聞 2014/3/5 20:37

 Hēsíodos(ヘーシオドス)の『Theogonia(テオゴニアー、神統記)』によると、Hyperīōn(ヒュペリーオーン、「高みを行く者」と言う意)はウーラノスとガイアの息子で、ティーターンの1柱で、姉妹に当たるTheiā(テイアー)を妻として、Hēlios(ヘーリオス、太陽の神)、Selēnē(セレーネー、月の女神)、Ēōs(エーオース、暁の女神)を設けます。一説にヒュペリーオーンの妻はAithrā(アイトラー)とも、Basileia(バシレイア)ともいわれています。シケリアのDiodooros(ディオドロス、BC1世紀頃の歴史学者)によると、ヒュペリーオーンは初めて天体の運行と季節の変化の関係を人々に教えたとされます。なおホメーロスの『Odysseia(オデュッセイア)』では、Hyperīōn(ヒュペリーオーン)という名は太陽神Hēlios(ヘーリオス)の呼称としても用いられており、このためヒュペリーオーンとは元来ヘーリオスの別名に過ぎなかったのではないかとも考えられています。

 ギリシアでは太陽神はエジプトなどの東洋諸国と違って信仰の対象とされるのは稀でした。Rhodes(ロドス)島だけは例外で世界七不思議といわれる巨大な太陽神像が港口に置かれているように太陽信仰がおこなわれていたようです。太陽神を光明神Apollōn(アポローン)と同一視しようとする試みはBC5世紀以降の文学者達によって行われたと言いますが、一般的とはなりませんでした。此処では古代ローマ、「アウグストゥスの世紀」に生きた詩人Ovidius(オウィディウス、BC43AD17年)の「Metamorphoses(メタモルポーセース、転身物語)」にあるPhaëthōnパエトーンの物語の概略をあげておきます。

 

Hēlios(ヘーリオス)の妹Selēnē(セレーネー)も神格としては特別な重要性を持たず、夜と関連して、屡何か魔術的な力を有する者と考えられました。彼女もまた通例太陽神と同じように手綱を取って車駕を御してゆきますが、概ねその馬は2頭で、時には牛のこともあり、馬または牛または驢馬にまたがって描かれることもあると言います。

Endymiōn(エンデュミオーン)は、Zeuse(ゼウス)の息子Aethlios(アエトリオス)とAeolu(アイオロス)の娘Kalyke(カリュケー)との息子、あるいはゼウスの息子とされますが、月の女神セレーネーとの悲話で知られています。ある日、山の頂で寝ていたEndymiōn(エンデュミオーン)を見たセレーネーは、恋に落ちてしまいます。自分とは違い、老いていくエンデュミオーンに耐えきれなくなった彼女は、ゼウスに彼を不老不死にするように頼みます。ゼウスはその願いを聞き入れ、彼を永遠の眠りにつかせたのです(一説によればセレーネー自身が行ったともされる)。以降、毎夜セレーネーは地上に降り、眠るエンデュミオーンのそばに寄り添っているというのです。エンデュミオーンが眠る場所は通常Pelopónnisos(ペロポネーソス)とされますが、一説によればCaria(カーリア)のLatmos(ラトモス)山とされます。そのため、エンデュミオーンの墓はĒlis(エーリス)とラトモスの両方にあったといいます。カーリアのHēraklēs(ヘーラクレース)山の人々は、彼のためにラトモス山に神殿を建てたといわれます。また、セレーネーとArtemis(アルテミス)が同一視されるようになってからは、恋の相手はアルテミスとされるようにもなりました。

 

 曙の女神Ēōs(エーオス)もまた馬車を御して天界に上りますが、概ね2頭立てだといいます。

Tīthōnos(ティートーノス)はイーリオス王Lāomedōn(ラーオメドーン)の子で、トロイア戦争でエチオピア勢を率いて戦った英雄Memnōn(メムノーン)の父とされます。

 暁の女神Ēōs(エーオース)はTīthōnos(ティートーノス)に惚れ、攫ってエチオピアに連れて行き、夫としてしまいます。そしてエーオースはゼウスに願い、ティートーノスを不死身にしてもらいましたが、不老にしてもらうのを忘れたため、ティートーノスは猛烈に老いさらばえてしぼみ、最後には声だけの存在となったというのです。その後、エーオースは声だけの存在となったティートーノスの姿を「蝉」に変えたのだといわれています。

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 ウェブニュースより

 幻の歌麿の肉筆画「深川の雪」、66年ぶり一般公開へ ―― 江戸時代後期の浮世絵師・喜多川歌麿(1753頃~1806年)の肉筆画で、60年以上所在不明だった「深川の雪」がこのほど見つかり、神奈川県箱根町の岡田美術館で66年ぶりに一般公開される。/作品は、縦約2メートル×横約3.5メートル。雪の中庭を望む深川の料亭の2階で、遊女や芸者たちが火鉢を囲むなどしてくつろぐ姿が、細やかな筆遣いで描かれている。もともとは、現在、米国の美術館が所蔵する「品川の月」「吉原の花」と共に〈雪月花〉の3部作として制作されたという。/歌麿の研究で知られる浅野秀剛・大和文華館館長は「大画面に27人の人物を巧みに配置した構成力は、特筆すべきだ。この発見で、晩年の再評価がさらに進むと思う」と話す。/岡田美術館によると、1948年に東京で開かれた展覧会に出品された後、所在が分からなくなっていたが、2012年2月に東京の古美術商が発見。鑑定、修復を終え、4月4日から6月30日まで、神奈川県箱根町小涌谷の岡田美術館で公開されることになった。 (朝日新聞デジタル 2014322007分)

 


 かつて栃木に滞在したといわれる浮世絵師・喜多川歌麿の肉筆画大作「深川の雪」・「品川の月」・「吉原の花」(「雪月花」)は、栃木の豪商、善野伊兵衛(17571824年、初代釜伊)の依頼で制作され、明治12年(1879)栃木の定願寺に三幅そろって展示されたといいます。現在「月」と「花」はアメリカの美術館に所蔵され、「雪」は行方が分かっていませんでした。

 栃木には古くから、歌麿が栃木に滞在していた、または変名して隠棲していたという伝承がありました。近江国守山出身の釜屋喜兵衛は、小間物問屋の行商から身を起こし、栃木で金貸しや醤油問屋で財を築きました。

 若い頃から絵を描いていた喜兵衛は、江戸で鳥山石燕(17121788年、妖怪が得意であったと言う)に絵を学び、そこで女性と知り合ったといいます。二人の間にできた子が歌麿で、喜兵衛にはすでに栃木に妻子がいるため、事情を知っている石燕が母親の死後に歌麿を引き取ったのではないかいう推論があるそうです。

 釜屋という屋号を持つ善野家が栃木には三家あります。

 1)豪商・釜屋喜兵衛(釜喜)/ 2)釜喜の分家で、飢饉のときに米を放出して庶民を救済し、今も「釜佐おたすけ蔵」としてその名が残る釜屋佐兵衛(釜佐)/ 3)釜喜の分家で、釜屋伊兵衛(釜伊)

  このうち釜伊は、明治期に歌麿作の肉筆『雪月花』三幅対を所有していました。これは歌麿が有名になってからのものであり、少なくとも三度、歌麿が釜屋に逗留して製作したことを示しており、歌麿と釜屋の深い繋がりを示唆するものであります。

 Kalypsō(カリュプソー)、Hyas(ヒュアース)、Hyades(ヒュアデス)、Hesperides(ヘスペリデス)とは姉妹で、一説にKalypsō(カリュプソー)とDiōnē(ディオーネー、ウーラノスとガイアの娘で、Tītān〈ティーターン〉族とされる)をPleïades(プレイアデス)に含めます(この場合ディオーネーはAtlās〈アトラース〉の娘とされる)。

 Pleïades(プレイアデス)姉妹は女神Artemis(アルテミス)の侍女であり、Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹と共に、幼いDionȳsos(ディオニューソス、豊穣とぶどう酒と酩酊の神)の乳母兼教師を務め、Atlantides(アトランティデス)、Dodonides(ドドニデス)、Nysiades(ニシアデス)と呼ばれました。あるいは一説に、Amazónes(アマゾーン)の女王の姉妹だともいいます。この場合の姉妹の名はよく知られた7姉妹とは異なる。

Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹:ティーターン族の巨人アトラースとアエトラの間に生まれた7人の娘とされており、Pleïadesプレイアデス7人姉妹とは異母姉妹の関係にあります。彼女たちの兄弟であるHyas(ヒュアース、リビアで狩猟中に毒蛇〈ライオンや野猪の異説もある〉に咬まれて死んだ)が狩りの最中に命を落としてしまったのを嘆いて自殺したため、Zeus(ゼウス)が憐れんで天上の星に変える。ヒュアデスはHyades(ヒアデス)星団の7つ星と同一視される。Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹とはPhaesyle(パイシュレー)、Ambrosia(アムブロシアー」、Coronis(コローニス」、Eudore(エウドーラー)、Polyxo(ポリュクソー)、Thyone(ティオーネー)、Phyto(ピュートー)といわれています。

 

Pleïades(プレイアデス)はプレアデス星団の7つ星と同一視されます。『Catasterismi(カタステリスモイ)』などによる、彼女ら姉妹が星になる物語は、プレイアデスに関する神話のうち最も印象深いものの1つであるといいます。ただしこれは元からあった神話ではなく、天体図から生まれた説話のようです。

Catasterismi(カタステリスモイ):、星々や星座の神話的な起源を、ヘレニズム期の解釈で語ったアレクサンドリアの散文のことです。作者は天文学者のEratosthenes(エラトステネス、BC275194年)ともいわれますが、そう言い切るには問題があるようです。この作者は占星術には詳しいようですが、それはエラトステネスの科学的な推測・問題解決とは何の関係もありません。確かに占星術は天文学の起源ではありますが、論理的問題解決能力に欠ける占星術の前兆や解釈を切り捨てているといわれています。この分離はBC1世紀頃、アレクサンドリアの知的サークルでなされたといわれているのです。そうした理由から、『Catasterismiカタステリスモイ』はエラトステネス作とする偽書で、その作者は「偽エラトステネス(pseudo-Eratosthenes)」と呼ばれているのだといいます。

 

 

アトラースが天を背負う役目を負わされた後、Orion(オーリーオーン)がプレイアデス全員を追いかけ回すようになったのだといいます。Zeus(ゼウス)は彼女らを初めは鳩に、ついでその父を慰められるようプレイアデスを星に変えたのだといわれてにます。オリオン座はいまだプレイアデス星団を追って夜空を回っているのだそうです。

 物語にはいくつかのバージョンがあり、7姉妹全員が死に至ったのは、父アトラースの運命と姉妹Hyades(ヒュアデス)の喪失を嘆くあまりだといいます。そこで最高神Zeus(ゼウス)が、姉妹を空に置いて不死性を与え、彼女ら7つの星はプレイアデス星団として知られるようになったというのです。

 プレイアデス星団は6つの星だけが明るく輝いていますが、7つめの星Meropē(メロペー)は、人間と交わったことを永劫に恥じてぼんやりと輝くのだとも、輝きの鈍い星はDardanos(ダルダノス)の死を悼むĒlektrā(エーレクトラー)であるともいいます。また別の神話ではAsterope(アステロペー)であるともいいます。
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目高 拙痴无
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1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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