瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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ウェブニュースより
 藤井聡太四段 30連勝ならず ―― 将棋の最多連勝記録を30年ぶりに更新した中学3年生の藤井聡太四段が、2日、東京で行われた対局で敗れました。藤井四段が公式戦で敗れたのは初めてで、連勝は「29」で止まりました。
 藤井聡太四段は、去年10月に史上最年少の14歳2か月でプロ棋士となったあと公式戦で一度もまけることなく勝ち続け、先月26日の対局で連勝記録を「29」に伸ばして、昭和62年に神谷広志八段が達成した28連勝の最多連勝記録を30年ぶりに更新しました。

 藤井四段は2日、東京の将棋会館で竜王戦の挑戦者を決める決勝トーナメントの2回戦に臨み、午前10時から佐々木勇気五段(22)と対局しました。対局は佐々木五段の先手でそれぞれ5時間の持ち時間で行われ、序盤から佐々木五段が主導権を握り、藤井四段にとって苦しい展開となりました。
 夕食休憩のあと、藤井四段は巻き返しを図って攻勢に出ましたが、佐々木五段の的確な受けによってつながらず、午後9時31分、101手までで藤井四段が投了しました。

 今回の対局で藤井四段は指し手に時間を使う場面が多く、持ち時間が3時間以上の対局では初めて、残り時間20分を切るまでに追い込まれました。藤井四段が公式戦で敗れたのは初めてで、デビュー戦から続いてきた連勝記録は「29」で止まりました。

藤井四段「弱点なくせるよう頑張りたい」
 藤井聡太四段は対局のあと記者団に対し、「今までどおり自然体で自分の力を出し切ろうと思って臨みました。機敏に動かれてしまって、勝負どころがなく負かされてしまったという感じです」と2日の対局を振り返りました。
 そのうえで、デビュー戦からの連勝が止まったことについて「デビュー直後からこれだけ注目していただいて、こうして将棋に注目が集まっているというのは、自分としてはうれしいことだと思っていました。連勝記録はいつか途切れてしまうものなので、その点に関してはしかたないと思っています」と話していました。
 そして、「途中苦しかった将棋もかなりあり、ここまで連勝できたのは自分の実力では出来すぎだと思いますので、これから気持ちを入れ替えて指していきたいと思います。自分の読みの甘さを痛感させられたので、弱点をなくせるように頑張りたいと考えています」と今後の抱負を語っていました。
佐々木五段「なんとか勝てた感じ」
 藤井四段の連勝を止めた佐々木勇気五段は対局のあと記者団に対し、「できるかぎり努力して臨もうと思っていました」と十分な対策を立てたと説明したうえで、「今回は結果が求められている勝負だと思ったので積極的に勝ちにいく姿勢で臨みました。先手を取れたことが大きかったですが、今回はなんとか勝てたという感じです」と対局を振り返りました。
 そして、藤井四段については「これだけ連勝できたのは、連勝記録を塗り替えたいという意気込みより、もっと上の目標や志があるからではないかと思いました。これだけ勝っていてもあまり表情に出さず、『次の対局に向けて』という姿勢は中学生にはできないすごい姿勢だと思いました」と高く評価していました。
加藤一二三 九段「感動を与える棋譜を紡いで」


 藤井聡太四段の公式戦初戦の対戦相手となった加藤一二三九段は、「30連勝という初の連勝記録大台達成は惜しくも実現なりませんでしたが、藤井四段の実力は中学生にしてすでに本物です。14歳にして常に沈着冷静、強じんな精神力を備える藤井四段ではありますが、他方でプレッシャーも無意識下には感じていたはずです。ここからまた新たな目標の達成に向けて今後はさらに伸びやかに、しなやかに、研鑽(けんさん)を重ねていただけたらと考えております。長い棋士人生は今ここに始まったばかりです。この先の勝ち星も敗戦もそのすべてをご自身の力にかえて、人々のこころに感動を与える棋譜を数多く紡いでほしいと願います。偉大な後輩の成長からは今後ますます目が離せません」とコメントしています。
 
師匠 杉本七段「次の記録に向かって精進を」
 藤井聡太四段の師匠、杉本昌隆七段は「竜王戦本戦という大舞台を経験し、ここまで将棋界を盛り上げてくれたことに関し、師匠として、一人の棋士として『ありがとう』と言いたい気持ちです。連勝は止まりましたが、14歳の藤井四段はここからが本番。今までどおりの将棋好きの少年の気持ちを忘れずに。一喜一憂せず、次の記録に向かって精進してください」とコメントしています。
 
日本将棋連盟会長 佐藤九段「とてつもなく強くなってほしい」
 日本将棋連盟会長の佐藤康光九段は「ここまで将棋界の枠を超えた注目が集まる中、14歳という若さで夢を与え続けてくれたことに感謝します。彼の棋士人生はまだ第一歩を踏み出したばかり。とてつもなく強くなってほしいと思います」とコメントしています。

藤井四段の母「経験を糧に目標に向かって進んで」
 藤井四段の母親の裕子さんは「勝負なので負けはしかたのないことだと思います。経験を糧にしてこれからも『強くなる』という目標に向かって進んでいってほしいです」と日本将棋連盟を通じてコメントしています。    (NHK NEWS WEB 7月2日 21時33分)


 小池系圧勝、自民半減以下の惨敗 都議選 ―― 2日投開票された東京都議選(定数127)の全議席が確定した。小池百合子知事が代表を務める地域政党「都民ファーストの会」が49議席で第1党となり、公明党などを合わせた知事支持勢力で過半数を大きく上回る圧勝となった。自民党は過去最低の38議席を下回る23議席にとどまる歴史的な大敗となった。公明党は7回連続の全員当選を果たした。再登板後、選挙で連戦連勝してきた安倍晋三首相(自民党総裁)の政権運営に打撃となるのは避けられない。
 
 小池知事は記者会見などで「当たり前の都政を都民が取り返す瞬間だ。スピード感をもって都政を展開する」と述べた。   〔日本經濟新聞 2017/7/2 20:00 (2017/7/3 0:34更新)〕

 <都議選>自民惨敗、小池系圧勝 安倍政権に打撃 ――  東京都議選(定数127)は2日投開票され、小池百合子知事が代表の「都民ファーストの会」が現有議席を大幅に上回り、選挙協力する公明党などの支持勢力と合わせて過半数(64議席以上)となった。都民ファーストは第1党に躍進する見通しで、自民党は加計(かけ)学園問題や都議選応援での稲田朋美防衛相の問題発言などが影響し、過去最低の1965年と2009年の38議席を下回る可能性が高くなった。安倍政権に打撃となり、今後の政権運営に影響するのは必至だ。投票率は前回(43.50%)を上回る見込み。
 小池氏は投票終了後の2日午後8時過ぎ、東京都新宿区の開票センターで記者会見し「次々と当選確実の知らせを受けた。各地で訴えた『都民目線』を認めていただいた」と述べた。この後、都民ファースト推薦の無所属候補4人を追加公認した。
 都民ファーストは、東京・生活者ネットワークと一部無所属らを加えた計85人を公認・推薦し、3人と選挙協力した。都政改革を訴える「小池路線」に追従する姿勢を打ち出し、支持勢力での過半数獲得を目指した。小池氏は「都議会ではボスの政治やそんたく政治が横行してきた」と自民を批判した。
 自民は市場移転問題で小池氏が示した「豊洲移転・築地再開発」の玉虫色の判断を引き合いに、「決められない知事」と攻勢をかけた。だが、加計学園問題や「共謀罪」法の採決強行などで内閣支持率が急落。さらに選挙戦で稲田防衛相が「自衛隊、防衛相としてもお願いしたい」と、自衛隊の政治利用とも取れる発言をし、逆風にさらされた。
 23人を擁立した公明は都議会自民との決別後、初の都議選となったが、組織戦に加え、小池氏の各候補への応援も後押しした。前回、議席を倍以上の17とした共産党は37人を擁立。小池氏の「豊洲移転・築地再開発」を一定評価する一方で、憲法9条改正を主張する安倍晋三首相の姿勢に言及し「都議選は最初の審判の場」と訴えた。
 民進党は23人を公認したものの、離党者が相次ぐなど党内の足並みが乱れ、苦戦した。 (毎日新聞 7/() 21:56配信)


ウェブニュースより
 藤井四段の対局室で「凄い目付き」 「次」の対戦者がじっと見ていた ――  デビュー戦以来、公式戦無敗の藤井聡太四段(14)が歴代単独1位となる29連勝を達成したその対局特別室の隅に、藤井四段を射抜くかのような鋭い眼光を発する人物がいた。それが、30連勝がかかる2017年7月2日に藤井四段と対戦する佐々木勇気五段(22)だ。

 プロが対局を観戦するのは禁止されてはいないが、極めて珍しい光景だという。佐々木五段は将棋の天才少年と呼ばれた過去があり、小学4年の時に「小学生将棋名人戦」で優勝し、4年生での史上初優勝の渡辺明竜王(33) 以来の快挙を成し遂げたが、17年4月にその渡辺竜王を破っている実力者だ。
■佐々木五段の記録は、藤井四段に塗り替えられた
 「凄い目付きじゃないですか!」「眼力が凄い!!」。6月27日放送の「羽鳥モーニングショー」(テレビ朝日系)で、コメンテーターは驚きの声を上げた。それは佐々木五段のことだ。実際に対局を観に行くプロはめったにいない。しかし、佐々木五段は藤井四段の対局室に出向き、射るような鋭い眼光を藤井四段に向けている。29連勝の時や24連勝した6月10日も対局室に来ていた。

 いったいどんな人物なのか。生まれはスイスのジュネーブ。2歳の頃はフランスに居て、埼玉県三郷市に引っ越した5歳ごろから将棋を学んだ。小学1年の頃には通っている将棋センターの大人たちも太刀打ちできない存在となり、小4でプロ将棋界のタイトルホルダー輩出場所とされる「小学生将棋名人戦」で優勝した。小4での優勝は、1994年の渡辺・現竜王以来。プロ棋士になったのは16歳で、これは史上6番目の年少記録だ。14年3月に五段に昇進した。藤井四段と因縁めいたものもあり、13歳8カ月で三段に昇進したのは最年少三段記録だったが、記録は藤井四段の13歳2か月に塗り替えられた。16年5月に非公式での対戦があり、藤井四段を破っている。
   17年7月2日の2人の対局について、
 「ニコ生で地味に面白い話したり、スキップしたりするちょっとかっこいい感じの人みたいな印象だけど、当然クッソ強いんだよな 。藤井戦応援するわ」
 「俺は勇気も好きだぜ!若者らしくギラギラしたところが勝負師らしくてイイ!」
 「勇気なら勝てる。がんばってくれ」
などと佐々木五段を応援する書き込みが掲示板に出ている。実は、ネット上で佐々木五段は結構人気が高い。
■藤井四段が勝つ可能性は「53%」と一二三・九段
  というのも佐々木五段はイケメンで、服装のセンスがよく、話が面白いなどと一部でもてはやされているからだ。仮に佐々木五段が勝利したとすれば、その様子が大きく報じられるため知名度が上がり、世の女性は放って置かないはずだ、などと予想する人もいる。4月には渡辺竜王を破っていて、その勢いは止まらないと考えている人もいる。
 一方で、6月20日に引退したばかりの藤井四段のプロ初戦の対戦相手、加藤一二三・九段(77)は藤井四段の勢いが勝るとの考えだ。27日放送の「ノンストップ!」に出演した一二三・九段は、藤井四段が勝つ可能性は「53%」とした。
 「プロの世界で3%はかなりの差の事を言います。新記録を達成し今のところ怖いものなしで、実力はさておき、絶好調の気分によって(戦うため)佐々木は苦しい」と一二三・九段は説明している。   (JTSTニュース 2017/6/27 18:06


 


 元来人参(にんじん)と呼ばれていたものは、御種人蔘(おたねにんじん)のことでした。原産地は中国の遼東から朝鮮半島にかけての地域といわれ、 中国東北部やロシア沿海州にかけて自生します。薬用または食用に用いられ、チョウセンニンジン(朝鮮人蔘)、コウライニンジン(高麗人蔘)、また単に人蔘とも呼ばれました。野菜のニンジンはセリ科であり、本種の近類種ではなく全く別の種なのであります。

 「御種人蔘」の名は、八代将軍徳川吉宗が対馬藩に命じて朝鮮半島で種と苗を入手させ、試植と栽培・結実の後で各地の大名に「御種」を分け与えて栽培を奨励したことに由来します。これ以前の「人蔘」は朝鮮半島からの輸入に依存していました。

 江戸時代には大変に高価な生薬で、庶民には高嶺の花でした。このため、分不相応なほど高額な治療を受けることを戒める「人蔘飲んで首括る」のことわざも生まれました。「人参で行水」は医薬のかぎりを尽くして治療をすることをいいます。

 ニンジンは原産地のアフガニスタン周辺で東西に分岐し、世界各地に伝播しました。オランダを通りイギリスへと西方へ伝来しながら改良が行われた西洋系、中国を経て東方へと伝わった東洋系の2種類に分類できます。東洋系は細長く、西洋系は太く短いが、ともに古くから薬や食用としての栽培が行われてきました。


 


 中国で改良された東洋系のニンジンは、16世紀に日本に伝えられ、各地で作られるようになりました。赤色の金時にんじんを筆頭に、甘味が強くてニンジン特有の臭みが少なく、煮ても形が崩れにくいので和風の料理に重宝されます。なかでも京料理では比較的多く用いられることから金時ニンジンは「京人参」とも呼ばれ、京野菜のひとつに数えられています。しかし、栽培しにくいことがネックとなり、第二次世界大戦後西洋系ニンジンが主流となってきています。正月料理用などとして、現在でも晩秋から冬にかけて市場に出回りますが、栽培量が少ないためこの季節以外では入手することが難しいようです。この他沖縄県の伝統野菜のひとつで黄色い島ニンジンまたはチデークニーと呼ばれる品種や、アフガニスタン原産の黒人参などが東洋系に含まれます。


 
 西洋系ニンジンは、オランダやフランスで改良がすすみ、江戸時代末期に日本に伝来しました。主にオレンジ色をしており、甘味もカロチンも豊富に含んでいます。五寸ニンジンが一般的な品種で、ちょうど五寸(1520cm)ぐらいの長さで、金時ニンジンなどと比べて太めなのが特徴です。かつての品種は特有のニンジン臭が強く、子供の嫌う野菜の筆頭格でしたが、品種改良により最近では臭いも薄くなりました。全国の気候に応じた品種が栽培されていて、1年中市場に出回っていますが、ニンジン本来の旬は9月頃から12月頃です。


 


 蕪(かぶ)はアブラナ科アブラナ属の越年草で、代表的な野菜(根菜類)の一つです。別名はカブラ、カブナ、カブラナ、スズナ(鈴菜、菘)、ホウサイ(豊菜)、ダイトウナ(大頭菜)など数多くあります。
 「カブ」の語源は諸説あり、頭を意味する「かぶり」、根を意味する「株」、またはカブラの女房詞である「オカブ」からとされています。江戸時代は漢語で蕪菁(ブセイ)、蔓菁(マンセイ)、扁蘿蔔(ヘンラフク)などと呼ばれていたということです。



 蕪は世界中で栽培されていますが、分類上はアフガニスタン原産のアジア系と、中近東から地中海沿岸原産のヨーロッパ系との2変種に分かれます。原産地についてはヨーロッパもしくは中央アジア起源の一元説や二元説があります。
 かぶの品種は非常に多く、全国各地に地の物があったりしますが、大きく分けると、大きさで小かぶと大かぶ、色で赤カブ、それに丸くなく、長い形をした日野菜などがあります。

 歴史は古く、中国では詩経に記載され、ヨーロッパ系も古代ギリシャの史料にみられるといいます。ただし、ヨーロッパで広く普及したのは16世紀からで、飼料用途が多かったといいます。 東ヨーロッパなど寒冷な地では冬場の貴重な食料源や救荒植物として活用されました。

 後漢の末期、孔明が劉備軍に加わったとき、軍中には新鮮な葉物がなかったので、兵士の食事は味気なく、士気が上がりませんでした。孔明は襄陽をまわって、「大頭菜(コールラビ)」がたくさん採れることを知り、調理方法を発明して、大頭菜の漬物を軍中のおかずとしました。孔明の漬物は、香りがよく、口触りも爽やかで、食欲も増すので、兵士たちに広く好まれました。蜀軍の士気は上がり、赤壁の戦いで勝利し、荊州、漢中を得て、三国鼎立の形勢になったのです。のちに蜀へ移ると、蜀は特産が豊かだったのですが、孔明はいつも大頭菜の漬物をおかずにしていました。玄徳が不思議に思ったところ、孔明は、「今の境遇は、これのおかげでした。しかしなお天下が定まりませんので、昔の志を忘れないようにしているのです」と答えたといいます。のちの人は孔明の忠義をしのんで、この漬物を、「孔明菜」と呼びました。「孔明灯」、「木牛」、「流馬」と合わせて、孔明の四大伝奇発明とされています。

 日本では、古事記の「吉備の菘菜(あおな)」が蕪のことと見られるほか、日本書紀に持統天皇が栽培を推奨したと記されています。京野菜など西日本で見られる中国伝来のアジア系とともに、東日本でヨーロッパ系(野沢菜など関連する変種も含む)が在来種として確認され、シベリア経由と見られています。

 土地土地で品種改良がおこなわれ、現在でも多くの品種が存在しています。また古くは茎立(くくたち)とも呼ばれていたようです。「万葉集」にも遠い九州に徴兵された男にカブを育ててご馳走しようという意味の歌が読まれており、奈良時代にはカブが高級品であったことが推測されます。

 「蕪村」という名が「蕪の村」と書くのは、当時彼が住んでいた大坂の天王寺村が、「天王寺かぶら」という白色中型の蕪の一大産地だったからで、蕪村は、「名物や 蕪の中の 天王寺」という句を残しています。
 子規の時代まで、蕪村といえば画家としてのほうが有名であり、彼の俳句は漢語を多用した風変わりな作品だとして、必ずしも高く評価されていませんでした。子規はそんな蕪村の句風を新しい観点からとりあげることによって、芭蕉と並び立つべき偉大な俳人として位置づけなおしたのです。

ウェブニュースより
 藤井聡太四段29連勝、歴代単独トップ ―― 6月26日(月)に行われた第30期竜王戦決勝トーナメント、増田康宏四段-藤井聡太四段戦は91手で藤井聡太四段が勝ちました。藤井聡太四段はこれでデビュー後負けなしの29連勝を達成し、歴代連勝記録の単独トップとなりました。関係者のコメントは下記の通りです。

◆羽生善治三冠
29連勝は歴史的な快挙です。結果も素晴らしいですが内容も伴っていいる点でも凄みがあります。この記録は時が経つにつれ重みを増して来るはずですし、将棋界の新しい時代の到来を象徴する出来事になりました。檜舞台で顔を合わせる日を楽しみにしています。
◆谷川浩司九段
新記録おめでとうございます。タイトル戦の本戦に勝ち進むようになり、トップ棋士との対局も増えてくると思います。10代半ばの一番強くなる時期に、トップ棋士と戦えるのは幸せな事。トップとの差は何なのか。実際に肌で感じることでまた、大きな可能性が開けてくるでしょう。
◆神谷広志八段
28という完全数は一番好きな数字ですのでそれが一位でなくなることは個人的に少々寂しいのですが凡人がほぼ運だけで作った記録を天才が実力で抜いたというのは将棋界にとってとてもいいことだと思います。藤井さんがこれからの数十年でどんな世界を見せてくれるのかファンの皆様とともに寿命の限り見続けていきたいです。
◆杉本昌隆七段
竜王戦本戦という大舞台で神谷八段の記録を抜く29連勝は驚愕です。師匠の私も至福の時間をもらいました。28連勝を達成した帰り道、いつもと同じようにずっと将棋の話をしていたのが印象的で、このとき29連勝を確信しました。歴代連勝記録のトップに立ちましたが、14歳の藤井四段にとってこれは序章。一喜一憂せず、これからもさらなる記録を目指して精進してください。
◆母・藤井裕子様
このような記録を達成することができ、本当にすばらしいと思います。一局一局を大切に、これからも「強くなる」という目標に向かって進んでいってほしいです。
 次の対局は、7月2日(日)竜王戦トーナメントの佐々木勇気五段戦で、藤井四段がこの対局に勝つと30連勝となります。   (日本将棋連盟 更新:2017年06月26日 21:33)

 藤井四段、強さ底なし 未到29連勝 「日ごとに成長」驚異的 ――プロデビュー以来無敗のまま、最多連勝記録を29に更新する快挙を成し遂げた史上最年少の将棋棋士、藤井聡太四段(14)。いまだ底が知れない中学3年の実力に列島の注目が集まっている。なぜ強いのか? 一体どこまで強くなるのか? 史上最年少のタイトル獲得など、さらなる記録の更新の期待も高まる。藤井四段の実力とその可能性に迫った。
 「14歳なら、終盤は強くても粗削りというのが普通だが、藤井四段の将棋は既に『老成』している感じ」。初防衛を果たしたばかりの佐藤天彦名人(29)は、中学生の堂々とした棋風に驚きを隠さない。

 プロアマ問わず、全国から猛者が集まる「詰将棋解答選手権」を2015年から3連覇中。その若い頭脳で、終盤の読みの速さ、正確さは誰もが想像していた。一方、序中盤は研究量や経験も大きく幅を利かす分野だ。若き日の羽生善治王位(46)も序盤がやや苦手で、不利な局面から終盤に「羽生マジック」と称される意表の手を放つ逆転術で恐れられた。
 しかし、藤井四段の序中盤からの指し回しの完成度は周囲の予想以上で、相手がひるめば一気に優勢を築いてしまう。敗れた対局相手は「隙(すき)がない」と口をそろえる。師匠の杉本昌隆七段(48)は「もっと追い込まれたときに持ち味が出る」と話すが、今のところ、ほとんどの対局で追い込まれる状況になっていない。
 非公式戦で対局した日本将棋連盟会長、佐藤康光九段(47)は「吸収力がある」と評し、「日を追うごとに強くなっている気がする」と語る。5連勝目で対局した北浜健介八段(41)は「棋譜を見ると、自分が対局した当時(2月)よりはるかに強くなっている。すいすいとリードを奪って逃げ切るパターンが多い」と舌を巻く。
 プロ入り(四段昇段)後、無敗を続ける藤井四段だが、プロ入りを決めた際の三段リーグの戦績は13勝5敗だった。プロ入り後に驚異的な成長を遂げていることの証しともいえるだろう。
 藤井四段は専門誌「将棋世界」で、羽生王位との非公式戦を自戦記で振り返り、三段リーグ時代に「将棋ソフトの感覚」を取り入れ、自身の弱点を克服したと記す。電王戦で「PONANZA」が佐藤名人を破ったことに象徴されるように、人間を上回ったとされる将棋ソフト。ソフトの影響は今期の名人戦にも表れ、玉を堅く囲ってから戦い始める従来の将棋から、攻撃態勢を速く築く将棋への転換が迫られている。藤井四段も、玉の守りの薄さを苦にしない将棋を指す。
 しかし、研究だけで強くなるには限界があるかもしれない。通算97期のタイトル獲得と圧倒的な実績を誇る羽生王位。その偉業は森内俊之九段(46)や佐藤九段ら、いわゆる「羽生世代」と称される同世代の強力なライバルたちと実戦でも切磋琢磨(せっさたくま)したことが支えた。藤井四段にも今後、同世代のライバルが登場し、さらなる成長を遂げるのか、それとも孤高で将棋界の記録を塗り替えていくのか。その今後に、目が離せない。

 藤井四段の連勝記録は偉業だが、将棋界はタイトル獲得が最も評価される世界だ。藤井四段には、屋敷伸之九段(45)が持つタイトル獲得の最年少記録(棋聖、18歳)、谷川浩司九段(55)の最年少名人獲得記録(21歳)の更新の期待もかかる。
 名人など、棋界で特別な権威を持つタイトルは現在、八つある。名人を除く7タイトルは原則、プロ入り初年からタイトルに挑戦、獲得することも可能だ。藤井四段の場合、今年度中に獲得する可能性があるのは竜王、王将、棋王の三つとなる。
 タイトル戦は予選、本戦、挑戦手合の3段階に分かれる。予選は一発勝負のトーナメント。予選を勝ち上がったり、成績や実績でシードされたりした棋士で争う本戦は、竜王戦や棋王戦のようにトーナメントで行うもの、王将戦のようにリーグ戦を行うものがある。本戦を勝ち上がった棋士が挑戦者となり、前年覇者とタイトルを争うのが挑戦手合だ。
 竜王戦の挑戦手合は例年10~12月、王将戦は1~3月、棋王戦は2~3月に行われる。藤井四段がこの日戦ったのは竜王戦の本戦決勝トーナメント。王将戦と棋王戦は、本戦を目指し予選を戦っている。
 叡王戦は予選が始まっているが、挑戦手合が決着するのは来年度の予定。棋聖戦、王位戦、王座戦は今後、予選から参加する。
 名人戦の予選・本戦に当たる順位戦は5階級に分かれたリーグ戦で、最上位のA級の優勝者が名人に挑戦する。プロ入りした棋士は最下位のC級2組から出発し、好成績を上げ、毎年度一つずつ階級を上げていくしかないため、藤井四段も名人挑戦には最短で5年はかかる仕組みだ。
 デビュー以来、連勝を続ける藤井四段だが、タイトル戦でシードされるような実績のあるトップ棋士との戦いはこれから。タイトル獲得へ、越えていかねばならない壁はまだ多い。    (毎日新聞2017627日 東京朝刊)
https://www.youtube.com/watch?v=hXx_xXp1xUM


 


 昨日は四谷にいる甥の娘のEriちゃんが、福岡から上京しているという母親と一緒に、昨年暮れに生まれた長女を連れて訪ねてくれました。
 旦那さんが、現在海外出張中だそうで、丁度いい機会だからというので訪ねて呉れたとのことです。

 長女の「Koto」ちゃんは丁度生後6か月ですが、あやすとニコッと笑って本当に愛想の良い可愛い女の子です。

ウェブニュースより
 藤井四段29連勝かけ26日に対戦 ―― 将棋の歴代最多連勝タイ記録となる28連勝を達成した藤井聡太四段(14)が26日、新記録となる29連勝をかけて、東京・将棋会館で行われる竜王戦本戦決勝トーナメント1回戦で増田康宏四段(19)と対戦する。将棋界で10代の棋士は2人しかおらず、藤井四段にとっては公式戦で初の10代プロ対決となる。

 増田四段は東京都昭島市出身。14歳で三段に昇段し、史上5人目の中学生棋士になる可能性があり話題になった。16歳で四段に昇段。昨年10月に藤井四段がプロ入りするまで現役最年少棋士だった。昨年10月の新人王戦で優勝した実力者だ。
 増田四段は、藤井戦に向けたコメントを発表。「竜王戦本戦という大きな舞台で戦えることをとてもうれしく思っています。対戦相手の藤井四段は素晴らしい実力を持った棋士なので、勝つためには一手のミスも許されない、完璧な将棋を指さなければいけないと思っています。まさかここまで注目される勝負になるとは予想もしていませんでしたが、冷静に自分を信じて戦いたいと思います」と心境をつづった。
 両者は、インターネットテレビ局のAbemaTVで放送された非公式戦「藤井聡太四段 炎の七番勝負」で対戦、藤井四段が勝っている。しかし、増田四段はデビュー以来の勝率が7割超の強豪で、熱戦が予想される。
 26日の対局は午前10時開始。持ち時間は各5時間で同日夜、決着する見込み。  〔毎日新聞2017624 1825(最終更新 624 2057)


 


 大根(ダイコン)はアブラナ科ダイコン属の越年草で、野菜として広く栽培されています。主に肥大した根を食用とするほか種子から油を採ることもあり、緑黄色野菜でもあり淡色野菜でもあります。名前の由来は、大きな根を意味する大根(おおね)からです。多くの品種があり、根の長さ・太さなどの形状もさまざまで、皮の色も白以外に赤・緑・紫・黄・黒などがあり、地域によっては白よりも普通です。日本ではほとんどが白い品種で、スズシロ(清白)の別名もこれに基づいています。
 原産地は地中海地方や中東であるといいます。紀元前2200年の古代エジプトで、今のハツカダイコンに近いものがピラミッド建設労働者の食料とされていたのが最古の栽培記録とされ、その後ユーラシアの各地へ伝わりました。

 日本には弥生時代には伝わっており、平安時代中期の『和名類聚抄』巻17菜蔬部には、園菜類として於保禰(おほね)があげられています。ちなみにハマダイコンまたはノダイコンと見られる古保禰(こほね)も栽培され、現在のカイワレダイコンとして用いられていました。江戸時代には関東の江戸近郊である板橋・練馬・浦和・三浦半島辺りが特産地となり、その中で練馬大根は特に有名でした。

 ダイコンは日本においては品種・調理法とも豊富です。世界一大きくて重い桜島大根、世界一長い守口ダイコンなどの種類があり、日本人の食卓(鍋料理・おでん等)には欠かすことのできない野菜となっています。葉はビタミンAを多く含み、青汁の原料として使われます。汁はビタミンCやジアスターゼを多く含んでいます。
 野菜としての位置づけにおいては、春の七草のひとつ「すずしろ」であり薬味や煮込み料理にも使われるなど、利用の幅はかなり広いようです。薬草であり、消化酵素を持ち、血栓防止作用や解毒作用があります。

 大根は古事記にも記載があり、仁徳天皇陵からも大根の種が発見されています。

 清少納言も枕草子で、「つまらないものが幅を利かせるもの」として、正月の大根を挙げています。
 えせ者の所得るをり
 正月の大根(おおね)。行幸のをりの、姫大夫。御即位の御門司(みかどつかさ)。六月、十二月のつごもりの節折(よをり)の蔵人。季の御読経(みどきょう)の威儀師(いぎし)。赤袈裟着て、僧の名どもを読み上げたる、いときらきらし。
 季の御読経、御仏名(おぶつみょう)などの御装束の所の衆。春日の祭の近衛舎人(このえどねり)ども。元三(がんざん)の薬子(くすりこ)。卯杖(うづえ)の法師。御前の試みの夜の御髪上(みぐしあげ)。節会(せちえ)の御まかなひの采女(うねめ)。
現代語訳
 つまらない者が幅を効かせる時
 正月の大根(おおね)。行幸(ぎょうこう)の時の姫大夫。御即位の御門司(みかどつかさ)。六月、十二月の月末の節折(よをり)の蔵人。季の御読経(みどきょう)の威儀師(いぎし)。赤袈裟を着て、僧の名前を読み上げたところは、非常に輝かしくて立派である。
 季の御読経や御仏名(おぶつみょう)などの御殿の設備と、飾り付けをする蔵人所の衆。春日の祭の勅使に随従する近衛舎人(このえどねり)たち。正月元日の薬子(くすりこ)。卯杖(うづえ)の法師。五節の御前の試みの夜の御髪上(みぐしあげ)。節会(せちえ)の時、帝の御膳のお給仕をする采女(うねめ)。

 大根は、生でも煮ても焼いても消化が良くて食あたりしないので、何をやっても当たらない役者を「大根役者」と呼びます。同じ理由でどうしても当たりを打てない野球の打者を「大根バッター」とも呼ぶそうです。

 兼好法師もまた、徒然草で次のように記載しています。
 徒然草68段
 筑紫に、なにがしの押領使(おうりょうし)などいふやうなる者のありけるが、土大根(つちおおね)を万にいみじき薬とて、朝ごとに二つづつ焼きて食ひける事、年久しくなりぬ。
 或時、館の内に人もなかりける隙をはかりて、敵襲ひ来りて、囲み攻めけるに、館の内に兵二人出で来て、命を惜しまず戦ひて、皆追い返してげり。いと不思議に覚えて、「日比ここにものし給ふとも見ぬ人々の、かく戦ひし給ふは、いかなる人ぞ」と問ひければ、「年来頼みて、朝な朝な召しつる土大根らに候う」と言ひて、失せにけり。
 深く信を致しぬれば、かかる徳もありけるにこそ。

現代語訳
 九州の筑紫国に、押領使の役職に就いていたなにがしという人物がいた。この人は、大根を何にでも効く素晴らしい薬だと信じて、長年にわたって、毎朝二本ずつ焼いて食べ続けていた。
 ある時、押領使が所管する館の中に兵がいない隙を見計らって、敵が襲ってきた。敵にすっかり取り囲まれていたのだが、館の中に二人の兵士が現れ、命も惜しまずに戦って、敵をみんな、追い返してしまった。押領使はとても不思議に思って、『日頃、この館で見ない者たちだが、ここまで懸命に戦うとは、どんな人物なのか?』と聞いた。すると、『あなたが長年信じてきて、毎朝召し上がっている大根でございます』と答えて、その勇敢な兵士は消えうせてしまった。
 (何の役にも立ちそうにないものでも)深く信心をしていれば、このような徳もあるものだ。


 


ウェブニュースより
 昇竜14歳金字塔 藤井四段、28連勝 意表の受け、師も感心 —― 将棋の藤井聡太四段(14)が21日の王将戦1次予選で、歴代1位タイの連勝記録となる公式戦28連勝を達成した。デビューから半年の中学生とは思えない老練な指し回しに、先輩棋士の多くは力を発揮できずに敗退。この日も雪辱に燃える若手実力者の澤田真吾六段(25)を圧倒した。羽生善治王位(46)の7冠フィーバー以来の将棋ブームも巻き起こし、新記録樹立へ向け、勢いは加速するばかりだ。

 午後4時47分、藤井四段が勝利を決めると、対局室の関西将棋会館(大阪市福島区)5階「御(おん)上段の間」は約100人の報道関係者で埋め尽くされた。インタビューに答える藤井四段の声はカメラのシャッター音にかき消されたが、その表情は普段と変わらず落ち着き払っている。大記録も通過点に過ぎないかのようだ。

 澤田六段とは今月2日の棋王戦予選に続く対局。互いに得意とする角換わりの戦いになったが、38手目に後手番の澤田六段から戦端を開いたのが珍しい。しかし、ここは研究済みの局面だった。澤田六段の攻めに、藤井四段は意表を突く受けで応えた。藤井四段の師匠、杉本昌隆七段(48)は「一見、損に見える手なので驚いた」と話す。澤田六段の手が止まり、次の手に本局最長の58分考えた。
 前回の棋王戦予選では終盤まで熱戦が続き、澤田六段の勝ち筋もあった。勝利インタビューで藤井四段は「僥倖(ぎょうこう)(思わぬ幸運)としかいいようがない」と話したが、今回は中盤から一方的な流れに。澤田玉をにらむ69手目の角打ちに、藤井四段は「こちらが(有利に)指せるのでは」と話し、早くも手応えを感じた。澤田六段は「藤井四段の将棋はミスが少なく、隙(すき)がない」と脱帽した。  (毎日新聞2017622日 東京朝刊)
 


藤井聡太四段28連勝の軌跡



 


対局日


対局相手


棋戦名


1


16/12/24


加藤一二三・九段


竜王戦6


2


17/1/26


豊川孝弘・七段


棋王戦予選


3


2/9


浦野真彦・八段


竜王戦6


4


2/23


浦野真彦・八段


NHK杯予選


5


2/23


北浜健介・八段


NHK杯予選


6


2/23


竹内雄悟・四段


NHK杯予選


7


3/1


有森浩三・七段


王将戦予選


8


3/10


大橋貴洸・四段


新人王戦


9


3/16


所司和暗・七段


竜王戦6


10


3/23


大橋貴洸・四段


棋王戦予選


11


4/4


小林裕士・七段


王将戦予選


12


4/13


星野良生・四段


竜王戦6


13


4/17


千田翔太・六段


NHK杯本戦


14


4/26


平藤真吾・七段


棋王戦予選


15


5/1


金井恒太・六段


竜王戦6


16


5/4


横山大樹アマ


新人王戦


17


5/12


西川和宏・六段


王将戦予選


18


5/18


竹内雄悟・四段


加古川青流戦


19


5/25


近藤誠也・五段


竜王戦6


20


6/2


澤田真吾・六段


棋王戦予選


21


6/7


都成竜馬・四段


YAMADA


22


6/7


阪口悟・五段


YAMADA


23


6/7


宮本広志・五段


YAMADA


24


6/10


梶浦宏孝・四段


叡王戦予選


25


6/10


都成竜馬・四段


叡王戦予選


26


6/15


瀬川晶司・五段


順位戦


27


6/17


藤岡隼太・アマ


朝日杯


28


6/21


澤田真吾・六段


王将戦予選

 


 「藤井君みたいに強くなりたい」 地元の将棋教室も沸く ―― 将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(14)=愛知県瀬戸市=が21日、王将戦1次予選で澤田真吾六段(25)=三重県鈴鹿市=に勝ち、歴代最多の連勝記録に並ぶ公式戦28連勝を達成した。かつて藤井四段が通った瀬戸市の将棋教室の生徒や指導者らから喜びの声が上がった。
 21日午後5時ごろ、幼少の藤井四段が通った「ふみもと子供将棋教室」(瀬戸市)に生徒が集まる。普段通りの光景だ。
 棋譜並べをしているときに、先輩の勝利を知った小学5年の正親(まさちか)直人君(11)は「次の対局でも勝って単独1位になってほしい。藤井君みたいに自分も強くなりたい」。小学5年の中津長志(たけし)君(10)にとっても憧れの人。「これからも勝ち続けてほしい」
 将棋の歴史をまた一つ塗り替えた教え子について、文本力雄さん(62)は「よかったなあ」と笑顔で一言。「最多記録に並んでほしいという声が周りからも聞かれた。皆さんの思いが伝わった」と振り返った。
 教室があったこの日、文本さんはテレビ観戦などはせず。「これまでもこれからも一喜一憂せず見守っていく」。藤井四段が5歳から4年9カ月通った教室の壁には「最年少プロ棋士 藤井聡太 おめでとう」との筆書きや、藤井四段の新聞記事が丁寧に貼られている。この一軒家の6畳2間で藤井四段は腕を磨いた。
 「100年に一人の逸材ではないか」。文本さんは当初から感じていた。通い始めた1年間で、約480ページの定跡本を暗記し、20級から4級に昇級した。
 この日、20人を超える報道陣が教室に詰めかけた。28連勝したその強さを改めて問われた文本さんは「将棋をするために生まれてきたような子。体が、細胞の一つ一つが、将棋でできているようだ」と語る。期待される記録の更新。教え子に対する思いは変わらない。

 「聡太にとっては通過点の一つ。彼は大きい志を持っている。私からかける言葉はありません。ただ黙って見守りたい」
 藤井四段は小学1年で日本将棋連盟東海研修会(名古屋市)に入会。研修会でプロとして指導したのが今回対局した澤田六段だ。ハンディをつけて5回対局し、藤井四段の3勝2敗の記録が残っている。

 研修会の事務局を担当し、2人を知る竹内努さん(60)は「藤井四段は連戦の疲れもあったはず。ここまで勝ち続けるとは思わなかった。今後は体力面や精神面が心配だが、できるだけ連勝を伸ばしてほしい」と期待する。澤田六段についても「(今月2日に敗れ)リベンジに燃えていたが、気合が空回りしてしまったのかもしれない。高校生でプロになった実力者。将来、2人がタイトルをかけて対戦するところを見てみたい」と話した。  (朝日新聞 20176211921分)
下記のアドレスで棋譜がご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=R0z6JZDl2T0

ウェブニュースより
 加藤九段、63年間の現役生活に幕 投了後、無言で退出 ―― 将棋の史上最年長棋士、加藤一二三(ひふみ)九段(77)が20日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた対局に敗れた。名人など数々のタイトルを獲得した名棋士が、約63年間の現役生活に幕を閉じた。
 新鋭の高野智史四段(23)との対局は午前10時に始まった。先手の加藤九段は得意戦法の「相矢倉」を採用したが、高野四段の正確な対応で苦戦に陥り、敗れた。加藤九段は、対局を振り返る「感想戦」をせずに退室し、無言のままタクシーに乗り込んだ。高野四段は「最後の対局相手になれて光栄。(感想戦がなかったのは)これで引退ということで、思うところがあったのだと思う」。加藤九段はその後、ツイッターで「天職である将棋に打ち込めたのはスポンサー、ファンのおかげ。幸せな棋士人生をありがとうございました」とコメントした。

 加藤九段は1月、名人戦につながる順位戦で一番下のクラスからの陥落が確定し、規定により、残る棋戦の対局がすべて終わった時点で引退することが決まっていた。その後、他のタイトル戦の予選などでも相次いで敗退。この日の対局は竜王戦の6組昇級者決定戦。一つ上の5組への昇級を争うトーナメントで、勝てば現役を続けられたが、及ばなかった。
 福岡県出身。1954年、史上最年少(当時)の14歳7カ月でプロ入り。58年、名人挑戦権を争うA級順位戦に史上最年少の18歳で昇級した。82年に名人を奪取したほか、タイトルは通算8期獲得している。2505対局、1180敗は歴代1位。1324勝も歴代3位だ。

 昨年末、藤井聡太四段(14)のデビュー戦で対戦し、62歳差の対決として話題になった。77歳になった今年1月、史上最年長棋士となり、史上最年長勝利も記録した。最近はバラエティー番組の出演が相次ぎ、「ひふみん」の愛称で親しまれている。    (朝日新聞 20176202106分)


 


 茄子の原産地はインドの東部が有力です。その後、ビルマを経由して中国へ渡ったと考えられています。中国では茄もしくは茄子の名で広く栽培され、日本でも1000年以上に渡り栽培されています。温帯では一年生植物ですが、熱帯では多年生植物となります。

 平城京の長屋王邸宅跡から出土した木簡に『進物 加須津毛瓜 加須津韓奈須比』との記述があり、高位の者への進物にナスの粕漬けが使われていたことが判明しました。また、正倉院文書には「天平六年(734年)茄子十一斛、直一貫三百五十六文」をはじめとして多数の「茄子」の記述がみられます。これらのことから、日本では奈良時代すでにナスの栽培が行われていたことがわかります。

 実の味から「中酸実」(なかすみ)が語源とされます。夏に実がなるので「夏実」(なつみ)と呼びましたが、それが訛って「なすび」(奈須比)と呼ばれたとする説もあります。室町時代頃に宮廷の女官が女房言葉として「なす」と呼び、その呼称が定着したようです。元は貴重な野菜でしたが、江戸時代頃より広く栽培されるようになり、以降日本人にとってなじみのある庶民的な野菜となりました。葉とヘタには棘があり、葉には毛が生えています。

 世界の各地で独自の品種が育てられています。賀茂茄子などの一部、例外もありますが、日本においては南方ほど長実または大長実で、北方ほど小実品種となります。本州の中間地では中間的な中長品種が栽培されてきました。これは寒い地域では栽培期間が短く大きな実を収穫する事が難しい上に、冬季の保存食として小さい実のほうが漬物に加工しやすいからであります。しかし食文化の均一化やF1品種の登場により野菜炒めや焼き茄子など、さまざまな料理に利用しやすい中長品種が全国的に流通しています。

 日本で栽培される栽培品種のほとんどは果皮が紫色又は黒紫色ですが、ヨーロッパやアメリカ等では白・黄緑色・明るい紫、さらに縞模様の品種も広く栽培されています。

 果肉は密度が低くスポンジ状である。ヘタの部分には鋭いトゲが生えている場合があります。新鮮な物ほど鋭く、鮮度を見分ける方法の一つとなりますが、触った際にトゲが刺さり怪我をすることがあります。収穫の作業性向上や実に傷がつくという理由から棘の無い品種も開発されています。
 品種によって様々な食べ方があります。栄養的にはさほど見るべきものはありませんが、東洋医学では体温を下げる効果があるとされています。和漢三才図会ではヘタにしゃっくり止めの効果があるとさまするが、俗信の域を出ません。

 なかには、「赤ナス」のような観賞用として生け花などにも利用されているもの(熊本県などで「赤ナス」の商品名で栽培されている食用の品種とは別物、また赤茄子はトマトを表す)もあります。赤ナスは食用のナスの台木としても用いられます(観賞用の赤ナスは味などにおいて食用には適さないとされています)。

 お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」と呼ばれるキュウリやナスで作る動物を用意します。4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛とします。キュウリは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いが込められているといいます。

 「親の小言と茄子の花は千に一つの無駄もない」というのは、ナスの花が結実する割合が高いことに、親の小言を喩えた諺です。また、「瓜の蔓に茄子(なすび)はならぬ」は非凡な子供を茄子に例えて、平凡な親からは非凡な子は生まれない、という意味で、似た諺として「蛙の子は蛙」があります。

プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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