瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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0d3975b4.jpg 山谷堀水門広場に出るとスカイツリーと並んで柳の木の向こうに八重桜が、何れも朝の陽の光を浴びて映えている。ふと、先日墨堤の満開の桜の下で交わしたN兄との会話を思い出す。「柳桜をこきまぜて… と詠った歌があっよね? あれ、誰が作ったんだっけ?」訊ねられて、咄嗟に西行を思い浮かべて、「西行だよ。山家集にあったんじゃないかな」いい加減な答えをしてしまった。彼はきっと識(し)っていたに違いないが、寛容にも笑って受け流してくれた。古今和歌集にある素性法師(844?~910?年)の「見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける」のことを訊ねたのであろう。
 つまらんことを思い出しながら帰宅した。

60cabe26.JPG 川の水は青々と (そこに遊ぶ)鳥はますます白く、/山は緑に 花は燃えださんばかりに真っ赤である。/今年の春もみるみる過ぎ去ろうとしている。/いったい、いつになったら故郷に帰る日がくるのだろうか。

 杜甫の代表作で、不遇な時代、望郷の念を読んだもので、「碧・白・青・赤」という色彩の対比が見事である。

 今朝のウェブニュースより、
6599822f.JPG 福島の転入者に放射能汚染検査 つくば市釈明 ―― 避難のため転入してきた福島県民に対し、茨城県つくば市が放射性物質付着の有無を確認するスクリーニング検査の実施や検査済み証明書の提出を求めていたことが十九日分かった。/市原健一市長は同日の会見で「市の対応に不備があり、被災された方への配慮が足りず申し訳なく思う。本人や市民の安心を考慮した上でのお願いだった」と釈明。被災者への差別を助長するとの批判には「少しでも多くの被災者を受け入れ、支援してきたのに、国からは基本的な方針や考え方が一切示されず、一方的な批判は遺憾」などと述べた。/専門家らは、一般住民の場合、原発作業員と違って放射性物質が付着したとしても、ごく微量で健康にただちに影響はなく、スクリーニングを義務づける必要はないと指摘。まして他人にうつるような性質のものではなく、政府の被災者生活支援特別対策本部は、同市の対応を「避難した人の気持ちを考えるべきだ」と批判する。/市によると、今月十一日、大穂窓口センターに仙台市からの転入届を提出に来た男性に職員が福島県の避難者と勘違いして証明書の提示を求めた。男性が茨城県と市に苦情を申し出たことで発覚。/市は原発事故の発生まもない三月十四日、近隣の避難者を受け入れた際に検査を実施。同十七日には転入手続きの際に検査を求める方針を決めた。その後、主に福島県から約六百人が一時避難してきたが、窓口によって検査の実施や証明書提出を求めたりしていた。事態発覚を受けて市は十一日、手続きに関する文書を撤回し、一連の窓口対応を改めた。  (東京新聞 2011年4月20日 朝刊)
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