瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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  二人ずつが取り組む相撲の組み合わせ問題は、3人ずつで試合をするトランプや花カルタ、四人ずつで試合する麻雀の組み合わせなどへも、拡張して応用することが出来る。
 九人の友人が、一組3人ずつ三組に分かれて、同時にトランプの試合をするとしよう。どの人も他の八人と全て一度ずつ同じ組で試合をすることにして、組み合わせの不公平をなくしたいのである。どのように組み合わせればよいだろうか?
 一回の試合で他の二人と対戦するから、八人全ての人と対戦するには、各人が四回の試合をすればよいわけである。しかし、何の考えもなしに手探りで組み合わせてもなかなかうまくいかない。
06d112a0.jpeg 右の図は八人を二人ずつを取り組ます時の図をヒントに考案したもので、三人ずつを組み合わせる場合のカギを与えるものである。円周を8等分し、時計回りに2から9までの番号をつけ、中心を1とする。図に示すように、3と8と9、7と4と5を結ぶ二つの三角形を作り、また2と1と6を結ぶ直径も作っておく。それぞれの三角形の三本の弦は、1/8周、2/8周、3/8周の弧に対するもので、また直径は4/8周の子に対するものと見ることが出来る。つまり、1/8周から4/8周までの全ての弧に対する弦があるので、二人ずつを取り組ます時と同じ考えが適用できる。ただし、同じ三角形が中心を向かい合わせにして二個あるので、時計回りに1/8周ずつ回転していき、半周する一つ手前で止めることになるのである。これから得られる組み合わせは、
  1回目  1―2―6、3―8―9、7―4―5
  2回目  1―3―7、4-9-2、8―5―6
  3回目  1―4―8、5-2-3、9―6―7
  4回目  1―5―9、6-3-4、2―7―8  となる。
 例えば、3の対戦相手は、一回から四回までの間に 8と9、1と7、5と2、6と4となる。
 上の組み合わせから判るように、数字の1は縦に四個繰り返し、その他の数字は2,3,4,5,6,7,8,9,2,3、… の順に、四個だけ巡回していくのである。
 三人ずつを一組とする組み合わせを作る問題は、1841年にThomas P. Kirkman (1806-1895)というイギリスの数学者が提案した者で、パズル愛好者や数学者の間では「Kirkmanの問題」と呼ばれている。この問題は、長い間未解決であったのだが、ここに示した九人以外の場合でも、一五人、二一人、二七人、… と六人ずつ増やしていく全ての数に対して、同じような組み合わせを作る方法が発見されているという。しかし、九人に対して作った巡回的に回すうまい組み合わせは一般的には発見されていないようである。
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目高 拙痴无
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1932/02/04
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