瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 風は冷たいが、陽射しはもうすっかり春。リバーサイド体育館のプール脇のハクモクレンが咲き始め、春の陽射しを浴びて真っ白に輝いている。テラスにはいろいろな草花が咲き始めているが、なぜかしらディジーが一段と目を引く。
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 Now listen! In the country, close by the high road, stood a farmhouse; perhaps you have passed by and seen it yourself.(さあ! お話を聞いてください. 田舎の道ばたに一軒の別荘がありました。 あなたもきっとそういう家を前に見たことがあるでしょう。)
 中学か高校のときに習ったアンデルセンのThe Daisyが思い出される。不思議にこのはなを見ると少しドス黒い顔にやや出っ歯気味の白い歯、太い黒縁の眼鏡をかけたkomimamoという教師の顔が浮かんでくる。風の噂に拠るとすでに亡くなられたとか。

今朝方、shinさんにからメールが入っていた。曰く、
ca8f8dae.JPG「古文(漢文)を訳すにあたり、瘋癲爺のようにきれいな下し文を書きたいですね。
日本語訳:田は有るが、耕さざれば倉庫が虚空になる;書物は有るが読まざれば子孫が愚かになる;宝剣の鋒は磨礪より出で,梅花の香りは苦寒より来る;少壮の衆は勉学の苦を経ざれば、老人になったら読書が遅れることを悔む;書物は使用するときこそ、その少なさを恨(悔)み、物事は経過してこそ、その難さを知る;冷たい椅子は十年坐るべき(逆境に負けずに頑張りぬく意味)、中身のない文章は一句も書くべからず;智恵は勤勉さに由来し、偉大さは平凡さより来る(偉さは地味な努力から生まれる意味);書物の山を登るには勤勉さをその道に為すべきで、学問の海ははてしないが、苦(学)を舟と為すべし;若年の時努力せざれば、老年の際徒らに悲しむ;富貴が生じることを欲するならば必死に工夫すべし。   まずはお返事まで。」

 今朝のウェブニュースより
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7e1e95d6.JPG 福島原発、陸自ヘリが水投下開始 3号機へ計4回 ―― 東日本大震災による福島第1原発の事故で政府の対策本部は17日午前、陸上自衛隊のヘリコプター2機から計4回、3号機へ水を投下した。警視庁の高圧放水車を使い、地上からの放水も準備している。/注水によって、水位低下で過熱している使用済み燃料プールを冷却し、外部に高濃度の放射性物質が放出されるのを防ぐ前例のない試み。深刻な事態に見舞われた第1原発の危険をぎりぎりで回避するため、空と陸の両面での作戦となる。/対策本部は16日、3号機に陸自ヘリで水を投下しようとしたが、放射線量計測の結果、隊員の高レベルの被ばくが避けられないと判断し作業を見送っていた。/東京電力などによると、放水車は16日深夜、第1原発に到着。操作に当たる警察官らも茨城空港経由で現地に向かった。/第1原発は地震の影響で使用済み燃料プールの冷却機能が停止。1~4号機で水温や水位が把握できなくなり、注水もできなくなった。通常は40度前後の水温が上昇して水位が下がると、燃料が露出して溶けだし、最悪の場合、極めて強い放射性物質が放出される。/燃料プールは原子炉建屋の屋上近くにある。3号機と4号機は爆発などで天井部分がなくなるなどしており、放水車やヘリによって水を注入できれば、燃料を冷やせるとの期待がある。/一方、東京電力は、発電所敷地内の放射線レベルの低い場所に仮設電源を設置する工事を始める予定。これによって原子炉や燃料プールに水を送るためのポンプを回し、冷却機能の回復を目指す。「実現性は高いと考えている」としている。/東北電力から電力の供給を受けるための設備設置も進めるが、仮設電源の設置が先になる見通し。  (CHONICHIweb 2011年3月17日 10時36分 共同)

 王安石の後ろ盾だった神宗が崩御すると、新法党、旧法党の争いは激化し、煕寧9(1076)年には息子が死んだことを契機に辞任を願い許されて江寧(南京)に戻り、郊外の鍾山に隠棲した。「鐘山即事(鍾山即時)」はその隠居生活の中で出来た作品であろあう。
3b7b88ab.JPG(鍾山即時訳)
谷川の水は  竹林をめぐって音もなく流れ
竹林の西では 草花が春のひざしと戯れる
 茅葺の家の軒下で  山に向かって一日坐すと
 鳥の鳴く声ひとつせず 山はいっそう静まりかえる

8f481d8e.JPG 「示元度」は五言古詩。鍾山に隠棲するようになった煕寧10(1077)年頃の作という。元度は王安石の女婿である蔡卞の字。卞き神宗の次の哲宗朝に権力を握り、新法の復活を策したが、反対派を容赦なく弾圧したため、後世では奸物と批評された。


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  元度に示す   王安石
 今年 鍾山の南に   分相応の畑を作った。
 池を掘って庵に堀をめぐらしたが 水は冷たく澄んで口をすすぐによい
 堀の西には屈強の男を雇って  土を運ばせ築山を設けた
 こんもりした木々が三百本  中でも楝(おうち)を植えたのが ことに高く茂っている
 鳳凰の食べる実が欲しくはない  ただ実の成りやすいことから選んだのだ
 中間には空き地が一丈四方   木を伐って小屋を建てさせた
 五本の楸(ひさぎ)は都から運んできたもの  枝を伐り 雨落ちをめぐって挿木にした
 年をとるにつれて世俗の話が厭わしく   奥の一間に寝たきり 戸口もふさいている
 魚を買ってきては水に遊ぶ楽しみを共にし  鳥に餌をやれば旧知に再会したよう
 ここには君だけを迎えて     天地万物をきわめる話をしたい
 いずれ春の日長ともなれば   鶯がさえずるだろう 静かな昼下がり

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目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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