瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 昨日は5月の第2日曜日、『母の日』なんだそうだ。何でもかでもアメリカさんの真似をする日本人、カーネーションを贈るのもアメリカさんの物まねらしい。悪いことではないから、目をつぶることにしよう。まあ、爺も母の日に因んで、後漢書から中国版「養老の滝」=「涌泉躍鯉」を紹介しよう。

7b2bcd81.JPG 広漢郡(四川省)の姜詩の妻は、同郡の龐盛の娘である。姜詩は母に対して至って親孝行であった。妻はとりわけこの姑によく仕えた。/姑は大川の水を飲みたがる。川は家から六、七里(1里は0.4km)離れている。妻はいつも流れを遡って水を汲んだ。その後の或る日、大風が吹いて、すぐには汲めぬまま引き返した。姑は喉を渇かした。姜詩は妻を叱って追い出した。/すると妻は隣の家に泊めてもらい、昼も夜も糸を紡ぎ、その金で珍しいご馳走を買っては、その家の婆様に頼んで、その婆様からということにして姑に届けてもらった。そうしたことが暫く続く。姑は怪しんで隣の婆様に問う。婆様は委細を打ち明けた。姑は感じ入り恥じて嫁を呼び戻した。妻はいよいよ気をつけて姑に尽くした。/その後、わが子が遠くに水汲みに行ったところ、溺れ死んだ。妻は姑が悲しんでがっかりしはせぬかと気遣い、事実を言わず、遠くに遊学に出たといいくるめた。/姑は魚の刺身が好きである。さりとて自分ひとりで食べることも嫌いである。夫婦はいつも精出して働いては刺身を買い、隣の婆様を呼んで姑と一緒に食べさせた。家のわきに突然泉が湧き出した。泉の味は揚子江の水のようで、毎朝かならず二匹の鯉を出す。いつもそれを二人の婆様の膳につけた。/赤眉(王莽に抗して起こった流賊)の残党が姜詩の村を通りかかったが、刃を鞘に収めてそのまま通過した。「大の孝行者を驚かしては、きっと鬼神の祟りがあろう」というのである。当時は飢饉であった。賊は遂に姜詩に米と肉を贈った。詩は受け取ったが、食わずに埋めた。近隣の部落は姜詩のお蔭で無事であった。/永平三(AD60)年、詩は孝廉(登用の一資格)に推薦された。明帝は詔勅を下してこう言った。「大孝の人がわが朝廷に入った。同時に推挙されたものはすべて右に倣って採用を許す」 これでみな郎中(宿営の官)に任ぜられた。姜詩は次いで江陽(四川省濾県)の県令に任ぜられ、任地で亡くなった。詩のいた地方は良く治まり、里の人は詩のために祠を建てた。

 本日のウェブニュースより
def3e243.JPG 角界再生誓い技量審査場所 ―― 大相撲の八百長問題の影響で夏場所に代わって一般に無料公開される技量審査場所が八日、東京・両国国技館で初日を迎えた。約一万一千席の客席はほぼ埋まった。/事前に抽選などで入場券が配られ、当日券は二階椅子席に限り一千席分が用意された。午前八時に配布が始まり、同十時前になくなった。東日本大震災の被災者も宮城、福島から招かれた。/技量審査場所は通常開催を目指す七月の名古屋場所の番付を編成するために開催。協会内部の行事のため優勝や三賞はあるが、賜杯や外部表彰、懸賞はすべて辞退した。NHKは中継を見送った。/放駒理事長(元大関魁傑)は協会あいさつで八百長問題に触れ「今後、根絶と再発防止に取り組み、全力で生まれ変わった日本相撲協会を目指す」と誓った。 (東京新聞、2011年5月9日 朝刊)

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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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