瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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  1945年8月15日を迎え、戦時中無理矢理追い出され、抑えつけられてきた英語は、まるでその鬱憤を晴らすかのように、敗戦と同時に国民の前から覆い隠されていたアメリカの文物とともに怒涛の如くなだれ込んできた。
80b89877.jpeg Jeep(ジープ)を先頭に乗り込んできた進駐軍は、たちまちMP=military police(エム・ピー=ミリタリ・ポリス)、GI=government issue(ジー・アイ=ガヴァメント・イシュー)、GHQ=General Hedquarters(ジー・エチ・キュウ)、DDT=Dichloro-diphenyl-trichloroethane(ディー・ディー・ティー=ジクロロジフェニルトリクロロエタン)、pom-pom girl(パンパン《・ガール》)のような言葉を撒き散らした。どれもこれも略語である。このような略語はモガやモボのように戦前でも使われてはいたが、終戦後はアメリカの影響でさらに多く使われるようになった。PTA=Parent-Teacher Association、UNESCO=United Nations Educational,scientific and Calutral Organezation、Hi-Fi=high fidelity などはその例である。
 爺が高校生であった頃、「時事問題」という授業があり、この略語を憶えさせられ、往生したことを思い出す。
 それからの英語の流入に就いては言うまでもあるまい。まるで飢えた狼が肉に飛びつくように、日本人は手当たり次第に英語を吸い取ったのである。頂戴した外来語は、政治・経済・科学・教育・社会・医薬・風俗・芸能・スポーツとあらゆる方面にくまなく及んでいる。まさしく、日本は一時連合国の植民地であったのである。思いつくままにいくつかの単語を並べてみよう。
 Purge(パージ、粛正、追放)、one-man(ワンマン、一人だけの)、top management(トップ・マネジメント、経営陣)、deflation(デフレーション、通貨収縮)、rebate(リベート、割戻し)、cancel(キャンセル、削除・組み直し)、isotope(アイソトープ、同位体)、smog(スモッグ、煙霧)、automation(オートメーション、自動操作)、curriculum(カリキュラム、教化過程)、seminar(セミナー、講習)、guidance(ガイダンス、指導、手引き)、streptomycin(ストレプトマイシン、抗生物質の1つ、結核の特効薬)、aureomycin(オーレオマイシン、抗生物質の1つ)、philopon(ヒロポン、覚醒剤の1つ)、mass communication(マス・コミニケーション、大衆伝達)、part-time(パート・タイム、非常勤の、時間性の)、case by case(ケース・バイ・ケース、原則にとらわれず一件ごとの事情に応じて問題を処理すること)、leisure(レジャー、余暇)、de luxe(デラックス、豪華な)、dry(ドライ、乾燥している、合理的で情に流されないさま)、wet(ウェット、ぬれたり湿ったりしていること、情にもろいこと)、elegant(エレガント、上品な、優雅な)、teen-ager(ティーン・エイジャー、10代の少年少女)、strip show(ストリツプ・ショー、踊り子が音楽に合わせて踊りながら、衣装を1枚ずつ脱いでいく扇情的な演芸)、glamour(グラマー、魅力、魔力)、date(デート、逢引)、denim(デニム、生地の1種)、easy order(イージー・オーダー、洋服の仕立てで、あらかじめ幾種類かの型を用意し、客のからだの寸法に応じて細部を修正し、仮縫いなしに仕立てる方法)、quiz(クイズ、出題者が既知の事実に対して質問をし、解答者がその質問に答えるという遊び)、tape recorder(テープ・レコーダ、磁気テープを使用する磁気レコーダー、録音機)、transistor(トランジスター、増幅、発振、スイッチングなどの動作を行うことができる半導体素子)、cinemascope(シネマスコープ、ワイドスクリーン映画の一種)、scooter(スクーター、オートバイのうち、座席の前方に足を揃えて乗車できる空間と板状のステップを備えた形態のものを指す名称)、body building(ボディー・ビルディング、筋肉繊維をウェイトトレーニング、栄養の摂取、そして休養を組み合わせることによって発達させる過程のこと) など。
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つぶやき その15
日高先生

こんにちは。日本語にはカタカナという表記法があるため外国語を簡単に取り入れることが出来るので
便利な反面、私自身意味がよくわからないまま使っているものも多くあるのだなと思いました。
「つぶやき その15」です。

「神様が伝えたかった事」:
世界にはたくさんの神様がいらっしゃいます。
困ったり強く願ったりする時に日本ではよく「神様、仏様、キリスト様」などと口にします。
「神なんていない」と考える人もおられますが、私は存在すると信じています。
特に何の宗教もしていませんが、朝と夜、神様とご先祖様それぞれに心の中で挨拶するようにしています。
寿命尽きて亡骸になれば、戒名をもらい、お釈迦様の弟子にしてもらうのでしょう。
しかし昨年3月11日に東日本大震災というこれまでにない大きな天災にみまわれた時は「なぜこんな理不尽なことが起きるのか!」と神様をうらみました。
近年、人類が我が物顔で地球上を闊歩し、ひどく環境を破壊し傲慢極まりない、と神様が判断されたのではないか、天災というかたちで大きなバチを与えてもなお、それを乗り越えられる国はどこか、、、
と検討の結果、選ばれてしまったのが日本、、、のように私は感じています。
確かに日本は地質学上、地震の多い国ですが、地震の少ない他国での原子力発電が「絶対」に安全と言い切れるでしょうか?
自信過剰だと日本のようになるかもしれませんよ。
核廃棄物をたった地下300メートルにうめて、それで「安全」なんてバカげています。
今すぐにすべての原発を排除する事はできませんが「ひどい危険をはらむ」事を棚に上げて目先の効率を追うのはもう終わりにしたいです。
神様が大震災を通して私達人類に伝えたかったのは「人が作ったもので壊れない物などないよ。自然の力には勝てないよ。」
という事だったのではないか、と私は思います。

いつも私の戯れごとを読んで下さり本当にありがとうございます(*^_^*)  Kより
K 2012/09/18(Tue) 編集
つぶやき その16
日高先生

こんにちは。敵性語で読めたのはたった三つ、エンジン・ブーツ・コスモスだけでした。。。
「フォーク」や「カレー」などにあてた漢字には驚きました(*_*)「つぶやき その16」です。

「暴徒化してしまう人たちへ」:
なぜ暴力をふるうのですか?なぜ破壊するのですか?
人は食物を摂取してエネルギーに変え活動します。
せっかくのエネルギーがもったいないとは思いませんか?
なぜ楽しく遊んだり、自分の技術・知識の向上、良い知恵を出し合う事に使わないのですか?
日本はズタズタボロボロに負けたにもかかわらず、勇猛果敢に立ち上がり、8月15日を終戦「記念日」と呼びます。
「国恥の日」とは考えません。
近年、貴国の目覚ましい発展は素晴らしいと思います。
しかし、不平、不満、うっぷんを晴らすために「破壊する」「暴力をふるう」のは愚かな事だと思いませんか?
それでは言語を授かった意味がないとは思いませんか?
神様が物を破壊する人たちの味方をすると思いますか?
秋にそちらへ太平洋から良い風が吹くと思いますか?
 日本政府の皆さんは「毅然!!」とした態度をとりましょう。
「事なかれ主義」でうやむやにするのはもうやめましょう。

連日駄文にお付き合いくださりありがとうございます(*^_^*) Kより
K 2012/09/19(Wed) 編集
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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