今朝のウェブニュースより
連合307年、スコットランドの選択は 10代も有権者 ―― 1707年以来、307年間に及ぶ連合を解くことになるのか――。18日のスコットランドの住民投票では、英国から独立するかどうかを有権者が直接判断する。投票日直前の最新の世論調査でも独立賛成と反対の意見は拮抗(きっこう)しており、その行方は流動的だ。国の方向性を大きく左右する決断に、10代の若者たちも真剣に向き合う。/投票が始まった18日午前8時すぎ、投票所が設けられた第2の都市、古都エディンバラ中心部の市役所には、小雨が降る中、住民が徒歩やタクシーで次々に訪れた。/ギャビン・バークリーさん(43)は独立賛成の「イエス」を選んだ。9年前に軍を除隊したが、その後、仕事が見つからないという。「保守党政権がこの国の雇用や福祉を壊した。スコットランドは独立した方が公正な社会をつくれる。今日は幸せな気分だよ」と笑顔で話した。/エディンバラ大学に通うクレア・ダルゲティさん(21)は独立反対の「ノー」に1票を投じた。「スコットランド人のアイデンティティーを保ちながら、すでに十分機能している国を二つに分ける必要性を感じない。経済に苦しむ小国になるのは嫌」と話した。/出口で待ち構える報道陣に比べ、住民たちは皆、落ち着いた様子。投票を終えると足早に職場や学校に向かって行った。
■高校生「僕たちが参加できるのはすごいこと」:今回の住民投票の特徴は、16歳以上の若者が参加できることだ。/投票年齢が、英国に先駆けて「18歳以上」から「16歳以上」に引き下げられた。有権者登録者約430万人のうち、18歳未満は約11万人。投票する権利を持つ16~17歳の9割が投票の意思を示したという。投票日前に、10代の若者に意見を聞いた。/「使いようがない核兵器につぎ込む莫大(ばくだい)な予算を、貧困問題や福祉に振り分けるべきだと思う」/エディンバラの高校生アミーナ・デビッドソンさん(16)は独立に賛成だ。インターネットで資料を調べ、友人や母親とも議論した。「独立でもっと貧富の格差のない社会を作れる」と話した。/「信じられる情報が少ないから判断が難しい」。中部パースシャーの高校生ショーン・トムソンさん(16)は独立賛成から反対に転じた。昨年、自治政府が発表した650ページの独立白書を隅々まで読んだ。「世界有数の豊かな国になれる」という説明を信じていたが疑問がわいた。「国家財政の説明が少なすぎる。英国の通貨を使い続けるなど、結局は本当の独立にはならない」/エディンバラの高校生ローリー・ドハーティーさん(17)は賛否を決めかねていたが、投票の意義は強く感じていた。「多くの人が待ち望んだ独立を決める千載一遇の機会に10代の僕たちが参加できるのはすごいこと。必死に考え、責任を持って投票したい」
sechin@nethome.ne.jp です。
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