瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
アイヌ語から取り入れた外来語もいくつかはある。
1 rakko〔ラッコ、海獺、猟虎〕:イタチ科のうちで水棲に進化したのがカワウソ類(カワウソ亜科)であるが、その中から海洋に進出して、陸に依存しないでも棲息可能なまでの本格的な適応を遂げた唯一の現生種が、ラッコ属であり、ラッコである。
2 tunakkay〔トナカイ、馴鹿(じゅんろく)〕:ツンドラ地帯に生息する。群れを形成し、季節によって大規模な移動を行う。天敵としてはオオカミ、オオヤマネコ、クズリ、ヒグマ等が挙げられる。
3 susam〔シュシャム、susu(柳)+ham(葉)〕:アイヌ民族の伝説に拠れば飢えに苦しんでいたアイヌの娘が病気の父のために川岸で神に祈りをささげたところ、柳の葉が川に次々と落ちて泳ぎ回りそれがシシャモになったという。
4 etupirka〔エトゥピリカ、etu(くちばし)+pirka(美しい)〕:冬羽は顔が灰色で飾り羽がなく、くちばしの根もとも黒っぽいが、夏羽では顔が白くなり、目の後ろに黄色の飾り羽が垂れ下がり、くちばしの根もとが黄褐色の独特の風貌となる。頭部が鮮やかに彩られる様から「花魁鳥」(おいらんちょう)という別名もある。
5 ruype〔ルイペ、ru(とける)+ipe(食料)〕: 生のサケ(鮭)をいったん冷凍し、その身を刺身のように薄く切ったもの。塩鮭は使わない。切った後、とくに解凍させずにそのままわさび醤油などで食べるのが普通である。凍った鮭の身の独特の食感が特徴で、生の刺身とは風味が少し異なる。
6 aynu (アイヌ):「人間」を意味する言葉で、もともとは「カムイ」(自然界の全てのものに心があるという精神に基づいて自然を指す呼称)に対する概念としての「人間」という意味であったとされている。
7 kotan (コタン):「宅地」をさし、アイヌ民族の生活の本拠地でありアイヌの社会を形成する最も小さな単位である。
8 nispa〔ニシパ、裕福な人、~さん〕:金持ち。裕福な人。長者。旦那。紳士。主人。(男性の敬称)……さん。
※かつて織井茂子が歌った「黒百合の歌」の歌詞にある言葉である。
黒百合の歌 作詞 菊田一夫 作曲 古関裕而 唄 織井茂子
(1) 黒百合は 恋の花
愛する人に 捧げれば
二人はいつかは 結びつく
ああ あああああ あああああああ
この花ニシパに あげようか
あたしはニシパが 大好きさ
(2) 黒百合は 魔物だよ
花の香りが 沁み付いて
結んだ二人は 離れない
ああ あああああ あああああああ
あたしが死んだら ニシパもね
あたしはニシパが 大好きさ
アイヌの神の タブーだよ
やがてはあたしも 死ぬんだよ
ああ あああああ あああああああ
ああああ ああああ あああああ
ああああ ああああ あああ あああ
(3) 黒百合は 毒の花
アイヌの神の タブーだよ
やがてはあたしも 死ぬんだよ
ああ あああああ あああああああ
ああああ ああああ あああああ
ああああ ああああ あああ あああ
宜しければ、お聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=8vvWng-h0Wg
9 pirka〔ピリカ、良い、美しい〕:良い、良くなる。美しい、美しくなる。立派だ、元気だ、治る。
※「知床旅情」の歌詞に「今宵こそ君を抱きしめんと 岩陰によればピリカが笑う」とあるが、「今日こそ君を抱きしめようと(下心を持って)美しい(ピリカとかかっている)女性を岩陰に誘ったら、下心を見透かしたようにエトピリカに笑われた」という解釈するのだそうだ。これは森繁さんご本人がおっしゃったことだそうだ。宜しければ、お聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=tfjKZD03Ox8
10 kamuy〔カムイ、神威、神居〕:神格を有する高位の霊的存在のこと。アイヌ民族の伝統的信仰は日本神道に近いとする説もあり、その場合多神教に分類される。カムイが日本語のカミと共通起源の語彙であるとする説もある。日本語の「カミ」と同様、「霊」や「自然」と表現してもおかしくない(キリスト教の神のような唯一絶対の存在ではない)。日本神道の「八百万の神」も、アイヌの信仰文化と同様の「アニミズム」の特徴があるという説もある。
11 yukar〔ユーカラ、アイヌ叙事詩〕:アイヌ民族に伝わる叙事詩の総称である。短いものから何日もかけて語られる長いものまである。アイヌは文字を持たないため、口承で伝えられてきた。
12 korpokkur〔コロポックル、kor(フキの葉)+pok(下)+kur(人)〕: アイヌの伝承に登場する小人。
13 nipopo〔ニポポ、ni(木)+popo(赤ん坊) 木の人形〕:郷土玩具。「ニポポ」にはアイヌ語で「小さな木の子供」「人形」という意味がある。縦長の木に丸い顔が彫られたもので、胴は八角形のこけしのような形状をしている。一つの台座に男女一対の人形を並べたものが多い。/狩猟の際、ニポポに祈念すると必ず狩猟が成就するという信仰があり、狩猟で捕らえた動物を料理する際は、まずニポポの口に供えるという風習があった。また、ニポポに願い事をして、それが成就された時は、ニポポの首に装身具を飾る。
14 iomante〔イオマンテ、i(それを)+oman(行く)+te(何々させる《使役動詞語尾》〕:ヒグマなどの動物を殺してその魂であるカムイを神々の世界 (kamuy mosir《カムイ モシリ) に送り帰す祭りのことである。「それ」とは恐れ多いカムイの名を直接呼ぶ事を避けた婉曲表現であり、従ってイオマンテとは「カムイを行かせる」儀式の意である。また、語頭のiとoの間に渡り音のyが挿入されてiyomante=イヨマンテという発音になることも多い。
※戦後間もなく流行した唄である。
熊祭(イヨマンテ)の夜 詞 菊田一夫 曲 古関裕而 唄 伊藤久雄
アホイヤァーーーーー イヨマンテ
(1) 熊祭(イヨマンテ) 燃えろかがり火
ああ 満月よ
今宵 熊祭 踊ろう メノコよ
タムタム 太鼓が鳴る
熱き唇(くちびる) われに寄せてよ
(間奏)
ああ あああ ああああ ああああ ああああ
あああ あああ イヨマンテ
(2) 熊祭(イヨマンテ) 燃えろひと夜を
ああ わが胸に
今宵 熊祭 可愛い メノコよ
部落の 掟(おきて)破り
熱き吐息を われに与えよ
(間奏)
ああ あああ ああああ ああああ ああああ
あああ あああ イヨマンテ
宜しければお聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=baTKIgIwgd8
1 rakko〔ラッコ、海獺、猟虎〕:イタチ科のうちで水棲に進化したのがカワウソ類(カワウソ亜科)であるが、その中から海洋に進出して、陸に依存しないでも棲息可能なまでの本格的な適応を遂げた唯一の現生種が、ラッコ属であり、ラッコである。
2 tunakkay〔トナカイ、馴鹿(じゅんろく)〕:ツンドラ地帯に生息する。群れを形成し、季節によって大規模な移動を行う。天敵としてはオオカミ、オオヤマネコ、クズリ、ヒグマ等が挙げられる。
3 susam〔シュシャム、susu(柳)+ham(葉)〕:アイヌ民族の伝説に拠れば飢えに苦しんでいたアイヌの娘が病気の父のために川岸で神に祈りをささげたところ、柳の葉が川に次々と落ちて泳ぎ回りそれがシシャモになったという。
4 etupirka〔エトゥピリカ、etu(くちばし)+pirka(美しい)〕:冬羽は顔が灰色で飾り羽がなく、くちばしの根もとも黒っぽいが、夏羽では顔が白くなり、目の後ろに黄色の飾り羽が垂れ下がり、くちばしの根もとが黄褐色の独特の風貌となる。頭部が鮮やかに彩られる様から「花魁鳥」(おいらんちょう)という別名もある。
5 ruype〔ルイペ、ru(とける)+ipe(食料)〕: 生のサケ(鮭)をいったん冷凍し、その身を刺身のように薄く切ったもの。塩鮭は使わない。切った後、とくに解凍させずにそのままわさび醤油などで食べるのが普通である。凍った鮭の身の独特の食感が特徴で、生の刺身とは風味が少し異なる。
6 aynu (アイヌ):「人間」を意味する言葉で、もともとは「カムイ」(自然界の全てのものに心があるという精神に基づいて自然を指す呼称)に対する概念としての「人間」という意味であったとされている。
7 kotan (コタン):「宅地」をさし、アイヌ民族の生活の本拠地でありアイヌの社会を形成する最も小さな単位である。
8 nispa〔ニシパ、裕福な人、~さん〕:金持ち。裕福な人。長者。旦那。紳士。主人。(男性の敬称)……さん。
※かつて織井茂子が歌った「黒百合の歌」の歌詞にある言葉である。
黒百合の歌 作詞 菊田一夫 作曲 古関裕而 唄 織井茂子
(1) 黒百合は 恋の花
愛する人に 捧げれば
二人はいつかは 結びつく
ああ あああああ あああああああ
この花ニシパに あげようか
あたしはニシパが 大好きさ
(2) 黒百合は 魔物だよ
花の香りが 沁み付いて
結んだ二人は 離れない
ああ あああああ あああああああ
あたしが死んだら ニシパもね
あたしはニシパが 大好きさ
アイヌの神の タブーだよ
やがてはあたしも 死ぬんだよ
ああ あああああ あああああああ
ああああ ああああ あああああ
ああああ ああああ あああ あああ
(3) 黒百合は 毒の花
アイヌの神の タブーだよ
やがてはあたしも 死ぬんだよ
ああ あああああ あああああああ
ああああ ああああ あああああ
ああああ ああああ あああ あああ
宜しければ、お聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=8vvWng-h0Wg
9 pirka〔ピリカ、良い、美しい〕:良い、良くなる。美しい、美しくなる。立派だ、元気だ、治る。
※「知床旅情」の歌詞に「今宵こそ君を抱きしめんと 岩陰によればピリカが笑う」とあるが、「今日こそ君を抱きしめようと(下心を持って)美しい(ピリカとかかっている)女性を岩陰に誘ったら、下心を見透かしたようにエトピリカに笑われた」という解釈するのだそうだ。これは森繁さんご本人がおっしゃったことだそうだ。宜しければ、お聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=tfjKZD03Ox8
10 kamuy〔カムイ、神威、神居〕:神格を有する高位の霊的存在のこと。アイヌ民族の伝統的信仰は日本神道に近いとする説もあり、その場合多神教に分類される。カムイが日本語のカミと共通起源の語彙であるとする説もある。日本語の「カミ」と同様、「霊」や「自然」と表現してもおかしくない(キリスト教の神のような唯一絶対の存在ではない)。日本神道の「八百万の神」も、アイヌの信仰文化と同様の「アニミズム」の特徴があるという説もある。
11 yukar〔ユーカラ、アイヌ叙事詩〕:アイヌ民族に伝わる叙事詩の総称である。短いものから何日もかけて語られる長いものまである。アイヌは文字を持たないため、口承で伝えられてきた。
12 korpokkur〔コロポックル、kor(フキの葉)+pok(下)+kur(人)〕: アイヌの伝承に登場する小人。
13 nipopo〔ニポポ、ni(木)+popo(赤ん坊) 木の人形〕:郷土玩具。「ニポポ」にはアイヌ語で「小さな木の子供」「人形」という意味がある。縦長の木に丸い顔が彫られたもので、胴は八角形のこけしのような形状をしている。一つの台座に男女一対の人形を並べたものが多い。/狩猟の際、ニポポに祈念すると必ず狩猟が成就するという信仰があり、狩猟で捕らえた動物を料理する際は、まずニポポの口に供えるという風習があった。また、ニポポに願い事をして、それが成就された時は、ニポポの首に装身具を飾る。
14 iomante〔イオマンテ、i(それを)+oman(行く)+te(何々させる《使役動詞語尾》〕:ヒグマなどの動物を殺してその魂であるカムイを神々の世界 (kamuy mosir《カムイ モシリ) に送り帰す祭りのことである。「それ」とは恐れ多いカムイの名を直接呼ぶ事を避けた婉曲表現であり、従ってイオマンテとは「カムイを行かせる」儀式の意である。また、語頭のiとoの間に渡り音のyが挿入されてiyomante=イヨマンテという発音になることも多い。
※戦後間もなく流行した唄である。
熊祭(イヨマンテ)の夜 詞 菊田一夫 曲 古関裕而 唄 伊藤久雄
アホイヤァーーーーー イヨマンテ
(1) 熊祭(イヨマンテ) 燃えろかがり火
ああ 満月よ
今宵 熊祭 踊ろう メノコよ
タムタム 太鼓が鳴る
熱き唇(くちびる) われに寄せてよ
(間奏)
ああ あああ ああああ ああああ ああああ
あああ あああ イヨマンテ
(2) 熊祭(イヨマンテ) 燃えろひと夜を
ああ わが胸に
今宵 熊祭 可愛い メノコよ
部落の 掟(おきて)破り
熱き吐息を われに与えよ
(間奏)
ああ あああ ああああ ああああ ああああ
あああ あああ イヨマンテ
宜しければお聞きあれ。 http://www.youtube.com/watch?v=baTKIgIwgd8
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つぶやき その
日高先生
こんにちは。外来語を拝読しているうちにもう一つ思い出した事
があります。「つぶやき その20」です。
「レンタルショップにて」:
今年のゴールデンウィーク前に見たかったDVDを借りにある店に行きました。
続き物の人気作品なので、借りられない確率が相当高いだろうと予測してはいましたが案の定ありませんでした。
ダメでもともと、パッケージを手にレジで返却されていないか尋ねたところ
「戻ってきているんですが●#▽※■%・・・お待ちになりますか?」と外国語かと思われるような
意味不明の日本語に又でくわしました。
「待ちますよ」と答えながら「彼は私に何か挑んでいる」と直感したので(勘違いかもしれませんが)
「あーめんどくさいなーいちいち相手にしてらんないなー」と心の中でそっと「さよなら」を告げ
「切り札くらい持ってるわ」と思いながら、第二希望を借りてさっさと帰宅しました。
私の「待ちますよ」の真意は「何か月でも待ちます。急いでませんから。」だったのですが。
主人にその旨話すと彼は笑いながら「そうなんだ」と一言。
数日後、他店でそのDVDを主人が借りてきたので二人で楽しく見ることが出来ました。
いつの日か、気が向いたらその店へ又行くかもしれません。
数日後なのか数年後なのか自分でも予測不能です。
お客様を大切にしましょう。
誠意をもって話しましょう。
先生、毎日毎日本当にありがとうございます<m(__)m> Kより
こんにちは。外来語を拝読しているうちにもう一つ思い出した事
があります。「つぶやき その20」です。
「レンタルショップにて」:
今年のゴールデンウィーク前に見たかったDVDを借りにある店に行きました。
続き物の人気作品なので、借りられない確率が相当高いだろうと予測してはいましたが案の定ありませんでした。
ダメでもともと、パッケージを手にレジで返却されていないか尋ねたところ
「戻ってきているんですが●#▽※■%・・・お待ちになりますか?」と外国語かと思われるような
意味不明の日本語に又でくわしました。
「待ちますよ」と答えながら「彼は私に何か挑んでいる」と直感したので(勘違いかもしれませんが)
「あーめんどくさいなーいちいち相手にしてらんないなー」と心の中でそっと「さよなら」を告げ
「切り札くらい持ってるわ」と思いながら、第二希望を借りてさっさと帰宅しました。
私の「待ちますよ」の真意は「何か月でも待ちます。急いでませんから。」だったのですが。
主人にその旨話すと彼は笑いながら「そうなんだ」と一言。
数日後、他店でそのDVDを主人が借りてきたので二人で楽しく見ることが出来ました。
いつの日か、気が向いたらその店へ又行くかもしれません。
数日後なのか数年後なのか自分でも予測不能です。
お客様を大切にしましょう。
誠意をもって話しましょう。
先生、毎日毎日本当にありがとうございます<m(__)m> Kより
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
sechin@nethome.ne.jp です。
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