ホトケノザ
小野蘭山時代頃よりしてそれ以後の本草学者は春の七種の中にホトケノザを皆間違えている。これらの人々のいうホトケノザ、更にそれを受継いで今も唱えつつある今日の植物学者流、教育者流のいうホトケノザは決して春の七種中のホトケノザでは無い。右のいわゆるホトケノザは唇形科に属して Lamium amplexicaule L. の学名を有しそこここに生えている普通の一雑草である。
欧洲などでも同じく珍らしくもない一野草で自家受精を営む閉鎖花の出来る事で最も著名な者である。日本の者も同じく閉鎖花を生じその全株皆悉ことごとく閉鎖花の者が多く正花を開く者は割合に尠すくない。秋に種子から生じ春栄え夏は枯死に就く。従来の本草者流はこれが漢名(支那名の事)を元宝草といっているが、これは宝蓋草(一名は珍珠蓮)と称するのが本当である。この草が春の七種中のホトケノザでは無いとすると、しかればその本物は何んであるのか。すなわちそれは正品のタビラコであって今日いうキク科のコオニタビラコ(漢名は稲槎菜、学名は Lampsana apogonoides Maxim.)である。このコオニタビラコは決してこの様な名で呼ぶ必要は無く、これは単にタビラコでよいのである。現に我邦諸処で農夫等はこれをタビラコとそういっているでは無いか。このキク科のタビラコが一名カワラケナであると同時に更に昔のホトケノザである(すなわちコオニタビラコ〔植物学者流の称〕=タビラコ〔本名〕=カワラケナ〔一名〕=ホトケノザ〔古名〕)。
この今名タビラコ古名ホトケノザは、我邦諸州の田面に普通で秋に種子から生じ早春に漸く繁茂し、春闌(たけ)なわにして日光を受け競うて小なる黄色の頭状花(舌状花より成る)を開きすこぶる美観を呈する。草状はタンポポを極く小形にした様にその羽裂葉を四方に拡げ柔かくして毛なく、サモ食ってよい様な質を表わしている。ゆえに農家の子女などは往々タビラコあるいはタビラッカを採りに行くと称して田面に下り立ちそれを採り来りて食用に供する事がある。その田面に小苗を平布し円座を成した状が宛(あた)かも土器かわらけを置いた様に見ゆるから、それでこれをカワラケナといったものであろうと思う(マサカ毛が無いからではあるまい、ハハハハハ)。またその苗が田面に平たく蓮華状の円座を成している状を形容してこれをホトケノザ(仏ノ座)と昔はいったものと見える。また苗の状から田平子(たびらこ)、すなわち田面に平たく小苗を成しているのでそこでタビラコという名が出来たといえる。もしタビラコという名が田平子なる字面通りの意であったならこのキク科のタビラコこそ最も適当な者であるが、しかし今日いう所のムラサキ科のタビラコは頗る不適当の者である。何んとなればこの草は普通に田面には生ぜず常に田の畦とか路傍とか、または藪際とかの寧(むし)ろ乾いた地に生えているからである。そしてまたその葉は余り平たく地に就てはいない。しかるに世人はこのムラサキ科のいわゆるタビラコ(すなわち学名を Trigonotis peduncularis Benth. と称する)を本物と間違え、妄(みだ)りにこれを春の七種の一つだと称なえスマシ込んでいる。さてそういう様に始めて俑(よう)を作った人は『本草綱目啓蒙』の著者の小野蘭山である。
大学者の蘭山がそういうのだから間違いは無いと尊重してそれから後の学者は翕然(きゅうぜん)として今日に至るもなおその学説を本当ダと思い、この誤りを踏襲してやはりその名でその植物を呼んでいる。蘭山がイクラ偉いと言って見た所でタカガ人間ダ、神様では無い、千慮の一失も二失も確かにあるヨ。このタビラコ問題も蘭山に取っては正にその一失である。蘭山が何故にそれを間違えたか、これは恐らくは蘭山がそれを実地に試食して見なかったセイだろうと思う。もし一たび食って見たならそれは吾々と同じ様な結論に達したに違い無かろうが、ただ蓋(けだ)し衆芳軒の書室の机の上で想像して極めたであろうから、そこでこんな間違いを千載の下にまで遺す様に成った次第ダと思われる。蘭山の様にこれをタビラコだと信ずる人はマー一たびこれを煮てヒタシモノにでもして食って見たまえ。細やかではあるが葉に沢山な毛が生えて毛の本に硬い点床(ムラサキ科の植物には普通にそれがある)があって、嚥下(えんか)する時それが喉を擦って行(い)って気持ちの悪るい感じがする。そんな者を強(しい)て好んで食わ無くてもそのお隣りに柔かくてオイシそうな本当のタビラコがウントコサとあるじゃ無いか。常識から考えたって直すぐ分る事ダ。学者は変にムツカシク説を立てねばならぬものと見える。私はこのムラサキ科の者を絶対にタビラコと認めぬゆえに、新にこれに贋(にせ)タビラコの新称を与えて置いたが、その後それにキュウリグサの名がある事を知った。これはその生なまの葉を揉めばキュウリ(胡瓜)の香がするからである。
また今日世人が呼ぶ唇形科のホトケノザを試に煮て食って見たまえ。ウマク無い者の代表者は正にこの草であるという事が分る。しかし強いて堪えて食えば食えない事は無かろうがマー御免蒙るべきだネ。しかるに貝原の『大和本草』に「賤民飯ニ加ヘ食フ」と書いてあるが怪しいもんダ。こんな不味い者を好んで食わなくても外に幾らも味の佳よい野草がそこらにザラに在るでは無いか。貝原先生もこれを「正月人日(じんじつ)七草ノ一ナリ」と書いていらるるがこれもまた間違いである。そうかと思うと同書タビラコの条に「本邦人日七草ノ葉ノ内仏ノ座是ナリ、四五月黄花開ク、民俗飯ニ加ヘ蒸食ス又アヘモノトス味美シ無毒」と書いてあって自家衝突が生じているがしかしこの第二の方が正説である。同書には更に「一説ニ仏ノ座ハ田平子也其葉蓮華ニ似テ仏ノ座ノ如シ其葉冬ヨリ生ズ」の文があって、タビラコとホトケノザとが同物であると肯定せられてある。そしてこの正説があるに拘かかわらず更に唇形科の仏ノ座を春の七種の一ダとしてあるのを観ると、貝原先生もちとマゴツイタ所があることが看取せられる。唇形科品の者をホトケノザという時はタビラコのホトケノザと混雑し、すこぶる不便を感ずる。それゆえ右の唇形科品の者はこれをカスミグサと通称する様にしたらよいと思う。このカミスグサの名は江戸の俗称で、この草が春霞の棚引く頃に咲き出ずるからそう呼ぶのダとの事である。しかしなおその他にホトケノツヅレ、トンビグサ、カザグルマ、サンガイグサ、シイベログサの数名がある。前に記したタビラコの稲槎菜は支那でも野人がこれを食する事が『植物名実図考』に見えていて「郷人茄之」だの「吾郷人喜食之」だのの語が記してある。
要するに春の七種として今世間一般にいっている唇形科のホトケノザを用うるは極めて非でこれは誤認の甚だしいものである。仮令たとい小野蘭山がそうダといっていてもそれは決して正鵠を得たものではない。七種のホトケノザはキク科植物の一なるタビラコの古名である。このタビラコは飯沼慾斎よくさいの『草木図説』にコオニタビラコとしてその図が出ている。前にもいった様にこれは支那の稲槎菜でその図が『植物名実図考』に在る。すなわち日本ではタビラコ、支那では稲槎菜である。人によりゲンゲバナ(レンゲソウはこの植物本来の名では無い)をホトケノザと称すれどこれは非である。タビラコの和名はキク科の者が本当でムラサキ科の品は偽せ者である。この偽せ者をタビラコの本物と吹聴したのもまた蘭山である。蘭山は実にここに二つの誤謬をあえてしている。
スズナ
カブすなわち蕪菁を七種に用うる時の特称。
スズシロ
ダイコンすなわち蘿蔔を七種に用うる時の特称。
以上で、牧野富太郎の「春の七草」を終わります。
ハコベラ
ハコベラはナデシコ科のハコベである。このハコベラはこの草の昔の称えであるが今でも稀れにこの古名をそのまま呼んでいる地方もある。国に由るとアサシラゲともいわれる。支那名は繁縷(はんろう)であるがそれはこの草が容易によく繁茂する上にその茎の中に一条の縷(いと)、すなわち維管束がある所からこの名が生れたのである。
秋に種子から生え冬を越して春最もよく繁茂し小さい白花が咲いて実が出来る。花弁は元来五片であるがその各片が深く二裂しているのでチョット見た所では十弁の様に見える。果実には柄がありそれが面白い事には花の済んだ後、次第次第に下に向い成熟間際になって復また上を向きそのままで果皮が開裂し中から種子が飛んで出る。これは多分この草が風に吹揺れる拍子に種子を果中から振り散らすのであろう。もし果実が下を向いたまま開いて種子が落ちたのではその行き度わたる範囲が狭いので、そこで上を向いて開裂し種子を成るべく広い面積地に散布させようというこの自然の工夫は確かに一顧の価がある。
茎も葉も一様に緑色である。多数の茎は一株から叢出して四方に拡がり梢に分枝して花を着けている。茎面には一側に一条を成して細毛を生じている特徴がある。葉は卵形で対生し葉柄が無い。しかし下方の者は卵円形で葉柄がある。
世間ではこの草を金糸雀(かなりや)の餌にする事は誰れでも知っているだろう。またこの草を焼いて灰と成し、塩を交えてハコベジオと称する歯磨き粉を製する。
この草は煠(ゆで)て浸し物と成し食べられるが一種特別な風味があってすこぶる珍である。
一種ウシハコベという者がある。形ちもズット大きくハコベより後(おく)れて花が咲く。花の大さも形ちも同じだが花中に五本の花柱があるので三本花柱のハコベとはこの点を観れば直すぐに区別がつく。このウシハコベは金糸雀には遣らない。
普通の人はハコベもウシハコベも一緒にしてハコベと通称しているが、昔はまずそんな状態であって後世始めてこれを二種に区別したものであろう。書物にもその両者を混同して一と成したものがある。
ウェブニュースより
新型ウイルスの死者、世界で2万人超す 東京都は外出自粛要請 ―― 新型コロナウイルスによる世界全体の死者は日本時間26日午前、2万人を超えた。各国保健当局の発表を集計し続けている米ジョンズ・ホプキンス大学の集計による。スペイン保健省は現地時間同日午前(日本時間同日夜)、スペインの死者が4000人を超えたと発表した。また日本では25日夜に、東京都が「重大局面」として外出の自粛を要請した。
スペイン保健省によると、26日午前の時点で確認された感染者は5万6188人となり、死者は4089人に達した。
24時間で増えた死者は655人。前日の738人からわずかに減った。
全世界で最も多く死者が出ているのは25日から、イタリア、スペイン、中国の順になっている。
東京都でも外出自粛要請
日本では25日夜、東京の小池百合子知事が記者会見。「感染爆発 重大局面」と書かれたパネルを掲げ、「今の状況を感染爆発の重大局面ととらえこの認識を共有したい」と述べた。その上で、「(26、27日は)できるだけ仕事は自宅で」行い、「夜間の外出も控え」、 「週末は、不要不急の外出はぜひとも控えてください」と要請した。東京都によると、都内で新しく確認された感染者は24日は17人、25日が41人、26日が47人と増え続けている。
東京都の行動自粛要請の後、都内各地のスーパーなどでは、食料品をまとめ買いする人の列が見られた。
東京都の要請を受けて26日、埼玉県、千葉県、神奈川の知事もそれぞれ、県民に東京行きの自粛や不要不急の外出自粛などを要請した。
厚生労働省などによると、日本で感染した人や中国や欧米などからの旅行者・帰国者で、感染が確認された人(クルーズ船を除く)は26日夜現在、1373人。そのうち東京都の感染者は259人という。
スペインは感染者約5万6000人超
スペインで感染が確認された人数は5万6000人を超え、2万7000人が病院で手当てを受けている。
国内では首都マドリードでとりわけ被害が集中しているが、北東部カタルーニャ州でも顕著に感染者が急増している。
政府によると、カルメン・カルボ副首相がウイルス陽性となった。呼吸系の症状を発症して22日に入院していた。
スペイン議会は25日深夜、非常事態宣言を4月12日まで2週間延期することを決定した。非常事態中の現在、生活必需品や医薬品の購入のためと出勤が不可避な仕事への通勤を除き、外出が禁止されている。
マドリードの市営葬儀会館は24日、新型ウイルスによる感染症「COVID-19」で亡くなった人の遺体受付を中止すると発表。一方で市内の大型アイススケート場が臨時の遺体安置所として使われることになった。
23日には国防省が、ウイルス対策支援に当たっている軍の部隊が、介護施設などで高齢者が置き去りにされているのを発見したと発表した。中には、ベッドで亡くなっていた高齢者もいるという。
地元メディアは25日、マドリード・チャマルティン区にあるひとつの介護施設で、入居者20人以上が新型ウイルスによって死亡したと伝えた。この施設の職員約50人が隔離されているという。
全人類の脅威
国連は25日、新型コロナウイルスを「全人類にとっての脅威」と呼び、医療制度が脆弱な世界の最貧国のため20億ドル(約2200億円)の人道支援を加盟国に要請した。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「世界的行動と連帯が不可欠だ。個別の国ごとの対応では足りない」と、協力を呼びかけた。
その他の動向は――。
イタリアでは25日、24時間の間に683人が死亡し、新型ウイルスによる死者数は計7503人に達した。前日の死者数よりわずかに少なく、感染者の増え幅も4日連続して減少している。政府は、感染抑制のための行動制限命令について、違反者への罰則を強化しており、ウイルス陽性となりながら隔離に違反する者には高額の罰金や最長5年の禁錮刑などを適用することが可能になった。
フランスでは、24時間で231人が死亡し、死者数は計1331人になった。保健当局によると、生命維持装置が必要となった人数は12%増え、「フランスでは感染大流行が急速に悪化している」との見方を示した。エマニュエル・マクロン大統領は25日夜に軍病院を訪問し、医療従事者の努力と献身を称えた。
ロシアでは、ウラジーミル・プーチン大統領が自分の続投を可能にする改憲案の国民投票を延期した。4月22日には、改憲の是非を問う「国民投票」が実施される予定だった。ロシア当局が発表している感染者の数は25日、日別で最多となり、計658人になった。
欧州各地で都市封鎖(ロックダウン)が実施されるなか、主要都市の大気汚染が大幅に解消されている。欧州環境庁(EEA)によると、イタリア・ミラノでは大気中の二酸化窒素(NO2)の領が前年同期に比べて21%減った。マドリードでは同様にNO2が41%減り、ポルトガル・リスボンでは51%減ったという。 (BBCニュース 2020年03月26日)
オギョウ
支那の名は鼠麹草でキク科に属する。オギョウは御行と書くが、これをゴギョウというのはよくない。それ故五形と書くのは非である。時には御鏡と書いてあるものもある。この草の本名はホウコグサ(発音ホーコグサ)というのダが普通にはハハコグサ(母子草)と称えて今日はこれが通称の様に成っている。しかしこれをハハコグサといい母子草と書くのは甚(はなは)だ宜(よろ)しくない。人によると母子草とは旧(ふるき)苗に若葉の添うて生ずれば母子という名も義(ことわり)であるなどと唱うるは全く牽強附会の説である。元来この草の名は母と子という意味から附けられたものではない。すなわちこの間違の起りは文徳(もんとく)天皇御一代の歴史を書き集めた『文徳実録』の著者が一つの因縁話を仕組みホウコとハハコと音相近きを以て本来のホウコグサをモジッテ母子草としたのが始まりである。ゆえによく諸書に母子草の名は『文徳実録』からダと書いてある。もしもこの名が昔からの本来のものであれば何も特に『文徳実録』を引き合いに出す必要は少しも無いじゃないか。
ホウコ(発音はホーコ)の名は今日でも処によっては民間で唱えている。また処によってはホーコーともホーコグサとも、またホンコともいっている。支那に蓬蒿、皤蒿、白蒿或は黄蒿などいう草があるがあるいはその名が旧く日本に伝ってホウコという名が出来たではないかと幻想して見るも興味があるが、私の考うる所ではホウコの名はモットズット古くて何かの意味を有もったものでは無かろうかと想像する。
この草は早く秋に種子から生じ、茎が分れて短く地上に拡がり沢山な葉を着けて座を成している。実は狭長でその質が薄い上に白くて軟かい綿毛が一面に生え、そのために葉は白く見えている。
春から夏の初めへかけて数寸ないし一尺許ばかりの茎が立って、梢に黄色の小さい頭状花がビッシリ固まって着く。その様子がチョット麹に似ている所から、処に依ってはコウジバナの名がある。支那で鼠麹草というのも同じ意味でそれを鼠の麹に見立ったものである。また子供が烟草(たばこ)の真似をして遊ぶのでトノサマタバコの名が呼ばれる。
三月三日雛の節句にはその時の草餅には昔は必ずホウコグサを入れて搗(つ)いたものダガ、今日ではこの草を用うる事はほとんど廃れ、普通にはこれに代えてヨモギを用いている。しかるにここに面白いのは千葉県上総の土気(とけ)辺では今日なお昔の通りホウコグサを用いる事が遺っているとの事である。
ウェブニュースより
東京五輪延期「前例のない試練」 バッハIOC会長 ―― 【ジュネーブ】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は25日、電話会見し、東京五輪の延期に関し「犠牲と妥協が必要だ」と述べ、他のスポーツイベントの開催時期をずらすなど各競技団体に協力を求めた。IOCは大会組織委員会などと協議し、新たな開催日程の決定を急ぐ。
IOCは24日の臨時理事会で、安倍晋三首相が提案した1年程度の延期を承認した。バッハ氏は開催時期について「非常に難しい問題で、五輪33競技の連盟と相談しなくてはならない」と話した。2021年夏には米国で陸上の世界選手権が予定されているが、世界陸連は日程を変更する検討に入っている。バッハ氏は開催時期について「夏に限定されるわけではない」とも述べ、幅広い選択肢を検討する方針を示した。
ホスト国の日本や各競技団体は会場の再確保、選手の選考方法の見直しなど膨大な手続きが待ち受ける。延期に伴い多額の追加コストも発生する。バッハ氏は「前例のない試練」としたうえで、「大きなジグソーパズルのようなものだが、ピースを合わせられると思っている」と調整に自信を見せた。既にスポンサーとも連絡を取り合っているとした。
東京五輪の延期を決めた理由については、ここ数日間で新型コロナウイルスの感染が、アフリカや米国など世界各地に急速に拡大したためと説明した。一時は中止を検討したことも明らかにしたが、五輪を開催することがIOCの使命とし、選手や競技団体からも「中止を求める声は全くなかった」という。バッハ氏は「我々の望みは(五輪が)ウイルスに打ち勝った象徴になることだ」と強調し、日本と協力して東京五輪の成功に全力を尽くすとした。
IOCは17日の臨時理事会では、7月24日開幕の予定通りの開催を確認した。ただ、その後に新型コロナの勢いが一段と増し、事態が急変した。国際社会から延期を求める声が相次ぎ、わずか約1週間で方針転換を余儀なくされた。 (日本経済新聞 2020/3/25 19:09 (2020/3/25 21:38更新)
ナズナ
ナズナは薺であって植物学上では十字科に属しダイコン、カブなどと同科である。その語原は撫菜(なでな)の義で愛ずる意ではないかと大槻文彦先生は書いていられるが、私はこれはなずむ菜の意でその苗葉がクシャクシャと短縮し迫って叢を成している状態に基いたものではないかと想像する。
ナズナは春の七種の中で最も著名かつ代表的の者で、秋に早く種子から生じ野外や路傍や圃地などに沢山見られる。冬の間敢て霜にも雪にもメゲズ平たく地面にへばりついてその深く羽裂せる根生葉を四方に拡げ、日当りのよい処に生えている者は暗褐色を呈しているが日蔭げの場処に在る者は緑色である。そして葉の下には白い直根があって地に入っている。葉の切れ方には二たイロあってそれぞれ株が違っている。すなわち一はその裂片が単に長橢円形であるが一は狭長でその上縁の本に方に著しい一耳片が着いている。
右は何方(どちら)もナズナであって、前者をオオナズナといい後者を単にナズナと称えて区別する。けれども決して別種ではなく共に花穂も花も果実も同じである。茎は緑色で枝を分ち花は小さくて多数総状花穂に着き白色の十字花で花中に四長二短の大雄蕊を有する。花がすむと三角形の短角果実を結ぶ事は衆のよく知る所である。
右の果実はその恰好が宛(あた)かも三味線の撥(ばち)に似ている所から、この草をバチグサともペンペングサとも称する。「覚えていやがれ、そんな事をすりゃあ手前(てめえ)んとこの屋根にペンペングサを生やしてやるゾ」と勇み肌の江戸ッ子はよく文身体(いれずみからだ)の尻を捲って啖呵を切ったもんだけれど、実は屋根の上には余りペンペングサは生えないものである。これに反してノミノツヅリ、ノゲシ、オニタビラコなどが最もよく生えるものダ。
ナズナを食するには煠(ゆで)て浸しものにしてもよく、あるいは胡麻和にしても佳(よ)い。また油でイタメても結構ダ。
ウェブニュースより
藤井聡太七段が偉業、史上初の3年連続勝率8割超え ―― 将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が24日、大阪市の関西将棋会館で指された第61期王位戦挑戦者決定リーグ戦白組3回戦で稲葉陽八段(31)を破り、初のタイトル挑戦権獲得に向け、リーグ3連勝を飾った。3勝0敗で白組の暫定首位に立った。またこの日の勝利で19年度の勝率8割以上を確定させ、3年連続年度勝率8割以上が決まった。3年連続は史上初の快挙となった。
名人戦順位戦の最上位A級に在籍する稲葉を相手に逆転勝ちした。「中盤で長考した場面があった。読み筋が当たらず、時間と形勢で苦しくなってしまった」と振り返った。
それでも初のタイトル挑戦に近づくとともに、将棋界の「新記録」を達成した藤井は「意識はしていませんでした。一局一局に全力を尽くした結果だと思います」と謙虚に話した。
https://www.youtube.com/watch?v=xsOWFuxR8p8
レジェンドたちを超えた。19年度は、24日までに64局対局し、52勝12敗(未放映のテレビ対局を含む)で勝率8割1分2厘。年度内の対局は31日、棋聖戦決勝トーナメントの菅井八段戦の1局のみ。仮に31日に負けたとしても、19年度の勝率は8割を下回らない。
藤井は実質的なデビュー年度となった17年度は61勝12敗、勝率8割3分5厘、続く18年度は45勝8敗、勝率8割4分9厘。いずれも記録部門の年間勝率1位賞を獲得。19年度も勝率では2位以下を大きく引き離しており、年間勝率1位賞をほぼ手中にしている。
過去、藤井以外で「2年連続で年度勝率8割以上」を達成したのは、87年、88年度の羽生善治九段(49)、66年、67年度の中原誠16世名人(72=引退)の2人だけ。レジェンドたちを超え、「3年連続年度勝率8割以上」の偉業を成し遂げた。
プロ棋士は通算勝率が6割で一流。6割5分で超一流と言われる。トップ棋士でも10回対局すれば、4回近く負ける計算だが、藤井の場合、10回対局しても、負けるのはわずか2回ほど。数字でも最強に近づきつつある17歳の進化が止まらない。 [日刊スポーツ 2020年3月24日19時48分]
本日より、牧野富太郎の『植物記』より「春の七草」を抜粋記載します。
セリ
セリは水斳(みずせり)で通常芹の字を使っているが実を言うと芹一字だけでは不徹底である。セリは原頭、山足などの水に生えその白いヒゲ根を泥中に下している。採って見ると白い根が多いので故に古歌にはネジログサと称えた。溝などの中を覘(のぞ)くと早春から既にそのセリが一杯に繁茂している。古人はこれを望み見てセリとは迫(せ)りこ迫りこして生えているからそれでそういうのだといっているが、果してそれが語原であるか否かなお再考を要する様に思う。この様に実際セリは常に密集して生えているが、考えて見るとセリにはそう生える原因が存している。セリの茎が立って梢に花の咲く時分前後モウ既にその茎の下部から四方八方に匐枝を引き長く泥面を這うている。その匐枝には多くの節がある。その各節から秋以後皆株をなして葉を萌出するのでそれで溝一杯に繁茂するのである。ツマリ株が多数に出来たのである。春にこのセリを摘む時分には最早その前年の匐枝は多くは既に腐り去っているから、そこでセリが一株一株の苗となって生えている事になる。
食う為めにセリを摘む事は昔からする事であるから古歌にはまたツミマシグサともいった。また『万葉集』に「君がため山田の沢にゑぐ採むと雪消の水に裳の裾ぬれぬ」という歌がある。このエグは人によりては今日いうクログワイだとしているが、その歌の意から見ればどうもこれはセリの事であらねばならないが今日の処私はセリにエグの一名ある事を知らない。そして却(かえ)って前記のクログワイにはエグあるいはイゴなどの方言がある。しかしこの者ではここは都合が悪い。
セリの葉は分裂して多くの小葉と成っている。すなわちいわゆる複葉である。柄本に葉鞘(はかま)があるがこれがこの属する傘形科の特徴である。花は白くて小さく夏に咲いて傘形花穂を成し、花後に小さい実が集り熟し落ちると仔苗が生ずる。それゆえセリは種子からも生えれば匐枝からも萌出し繁殖甚はなはだ盛んである。
セリの栽培した者はよく八百屋に売っているが皆葉柄がすこぶる長い。これは水田に於て密に叢生させて作る故、上へ上へと延んでこんなに長く成っているのである。しかし野に在る者はカジケテ短いけれど香はズット高い。これを田ゼリと呼んでいる。
さて芹の字ダガこれは斳と同じである。また菫とも同じである。しかるに今この菫を二様に使い一は水斳のセリであるが、一は通常これを菫葉として別の一種に使っている。日本の学者はその一名を旱菫すなわち旱芹というもんだからセリが陸に生えた者の様に思ってこれをハタケゼリと訓じている。そして実は菫菜なるその本物を知らなかったのである。
右の菫菜なる者は支那、満洲、朝鮮には昔から圃に作って野菜にしていた。圃に作るから旱芹である。これは西洋にもあって西洋の者は前にはオランダミツバ(一にキヨマサニンジンという。これには一つの説話があれども今は略する)といっていたが今日ではセロリ(Celery)といって西洋野菜の一つとなっている。そして学術上の名は Apium graveolens L. である。
菫の字は前に書いた通りの芹の字と同じで、あるいはセリに使いあるいはセロリに使うべき字面であって、決してその他の植物に用うる事は出来ないものである。しかるに世人はこれをスミレに使って平然としてスマシているのは滑稽至極で、殊更に我が無学無識を広告している様なもんダ。もし世人がスミレを支那の名で書きたければ宜(よろ)しく菫々菜と書くべきである。そうすればまずはスミレとなるが、菫の一字もしくは菫菜の二字では絶対にスミレとは成らないのである。
ウェブニュースより
小池都知事、首都封鎖回避へ「一層協力を」 ――東京都は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、拡大防止のための「新たな対応方針」を公表した。重症患者の入院を受け入れる病床700床を整備するほか、テレワークの推進などを盛り込んだ。小池百合子知事は感染者が大きく増えると首都封鎖となる可能性を指摘し、都民や事業者への幅広い協力を呼びかけた。
都内での懸念材料として、海外からの帰国者らを起点として感染者が爆発的に増加する「オーバーシュート」がある。小池氏は同日の記者会見で「事態の推移によりロックダウン(都市の封鎖)の可能性がある」と指摘。「それはなんとしても避けなければならない。一層の協力をお願いしたい」と強調した。
患者が増える可能性に対しては「重篤・重症」「中等症」「軽症」と症状に応じた医療体制を整備する。都立・公社病院に民間病院も加えた医療機関で4000床規模の病床の確保を目指す。軽症者は一般病床のほか、自宅や宿泊施設で療養してもらうことも視野に入れる。
人の密集を防ぐため、企業にはテレワークへの協力を呼びかけた。小池氏はテレワークに取り組む中小企業対象の都の補助金について、想定をはるかに超える申し込みがあったことを明らかにした。その上で「いま審議中の(2020年度)予算案を超えて、何をすべきか今後まとめていきたい」と、補助制度の拡充を示唆した。 (日本経済新聞 2020/3/23 17:40)
ウェブニュースより
大相撲春場所 白鵬が44回目の優勝 ―― 観客を入れずに行われてきた大相撲春場所は千秋楽の22日、横綱・白鵬が結びの一番で横綱・鶴竜との2敗どうしの対戦を制し、13勝2敗として2場所ぶり44回目の優勝を果たしました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、観客を入れずに行われてきた春場所は14日目を終えて、白鵬と鶴竜の両横綱が2敗で並び、22日の千秋楽は平成25年の九州場所以来となる7年ぶりの相星決戦となりました。
結びの横綱どうしの一番は白鵬が寄り切りで勝ち、13勝2敗で2場所ぶり44回目の優勝を果たしました。35歳0か月での優勝は年6場所制が定着した昭和33年以降では3番目の年長記録になります。
白鵬はことし1月の初場所をかかとの傷口の炎症と腰のけがで途中休場し、復帰した今場所は相手に合わせた持ち前の対応力の高さを見せて初日から9連勝しました。
10日目は阿武咲に、12日目には正代に冷静さを欠いた相撲で敗れて2敗に後退したものの13日目には大関昇進がかかる朝乃山を一方的な相撲で破り、再び優勝争いのトップに並んでいました。
観客を入れずに開催された異例の場所は両横綱が最後まで優勝を争って土俵を締め、第一人者の白鵬が健在ぶりを示して15日間を終えました。
白鵬「終わったなという感じ」
2場所ぶり44回目の優勝を果たした横綱・白鵬は鶴竜との相星決戦について「立ち合いで1回待ったがあったが、あとは落ち着いてよく体が動いてくれた。終わったなという感じだ」と息を切らしながら話しました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、観客を入れずに行われた15日間の春場所については「初日のときは不思議な感覚があった。モチベーションの浮き沈みが激しかった。今はホッとしている」と心境を話していました。
35歳での優勝については「このような場所を経験したことを今後、自分の相撲人生に生かしていきたい」と意気込んでいました。
中入り後の勝敗です。
▽石浦に初の技能賞受賞の碧山は石浦が寄り切りで勝ちました。
▽大奄美に照強は照強が寄り切り。
▽千代大龍に志摩ノ海は志摩ノ海が押し出し。
▽佐田の海に錦木は錦木がつり出し。
▽新入幕の琴ノ若に栃ノ心は琴ノ若が上手ひねり。
▽明生に輝は輝が突き出し。輝は勝ち越し、明生は負け越しです。
▽妙義龍に栃煌山は栃煌山が送り倒し。
▽竜電に東龍は竜電が寄り切りで勝ちました。
▽魁聖に阿炎は阿炎が押し出し。
▽炎鵬に勢は炎鵬が下手投げ。
▽初の殊勲賞受賞の阿武咲に御嶽海は阿武咲が押し出し。
▽豊山に千代丸は豊山が突き落としで勝ち越し。千代丸は負け越しです。
▽玉鷲に徳勝龍は玉鷲が押し出し。
▽隠岐の海に琴奨菊は隠岐の海が上手投げで勝ち越し。琴奨菊は負け越しました。
▽大栄翔に霧馬山は霧馬山が上手投げ。
▽宝富士に遠藤は宝富士が押し出し。遠藤は負け越しました。
▽北勝富士に松鳳山は松鳳山が寄り切り。
▽初の敢闘賞受賞の隆の勝に正代は隆の勝が押し倒しで12勝目をあげました。
▽大関 貴景勝に大関昇進がかかる朝乃山は朝乃山が押し倒しで勝って11勝4敗で春場所を終えました。貴景勝は負け越しです。
7年ぶりの千秋楽相星決戦となった横綱 白鵬に横綱 鶴竜は白鵬が寄り切りで勝って2場所ぶり44回目の優勝を果たしました。
(NHK WEB NEWS 2020年3月22日 18時32分)
女優、宮城まり子さん死去 93歳 養護施設「ねむの木学園」運営 ―― 日本で初めての肢体不自由児の養護施設「ねむの木学園」を運営してきた女優、宮城まり子(みやぎ・まりこ、本名・本目真理子=ほんめ・まりこ)さんが21日、死去した。93歳。自宅は東京都世田谷区上野毛3の22の5。
東京都出身。1955年に「ガード下の靴みがき」で歌手デビューした。その後、ミュージカル女優などとしても活躍し、テレビドラマ「てんてん娘」や映画「オンボロ人生」で地位を築いた。https://www.youtube.com/watch?v=X4j1X-_wdeQ
脳性まひの子の役を演じたことなどから障害児教育への関心を高め、68年に私財を投じて「ねむの木学園」を静岡県浜岡町(現御前崎市)に開いた。74年、障害のある子どもたちとの日々を描いた記録映画「ねむの木の詩」を製作・監督して反響を呼んだ。
97年、施設を同県掛川市に移すとともに「ねむの木村」を開設。美術館などを併設して独自の障害児教育に取り組むとともに、全国各地で絵画展やコンサートを開いて障害者への理解を訴えてきた。
94年7月に死去した作家の吉行淳之介氏とは、伴侶として約40年間を過ごし、99年には園内に吉行淳之介文学館も開設した。
2012年に瑞宝小綬章を受章。上皇ご夫妻とも交流があり、18年11月には両陛下が私的旅行として、ねむの木学園を訪れるなどした。
学園を巡っては、11年2月、関連団体の元職員らが宮城さんから運営資金約1500万円をだまし取ったとして警視庁に詐欺容疑で逮捕される事件も起きた。 [毎日新聞2020年3月23日 03時11分(最終更新 3月23日 06時35分)]
ウェブニュースより
大相撲 春場所14日目 朝乃山4敗目 両横綱が2敗で並ぶ ―― 大相撲春場所は14日目、大関昇進がかかる関脇 朝乃山は横綱 鶴竜に敗れ4敗目を喫しました。12勝2敗でトップに並ぶ白鵬と鶴竜の両横綱が、22日の千秋楽で直接対決し、勝ったほうが優勝します。
中入り後の勝敗です。
▽錦木に新入幕の琴ノ若は、琴ノ若が上手出し投げで勝ち越しました。
▽明生に石浦は、明生が押し出し。
▽勢に志摩ノ海は、志摩ノ海が突き落としで勝ち越しました。
▽琴奨菊に千代大龍は、千代大龍がはたき込みで勝ち越しました。
▽照強に千代丸は、照強が押し出しで勝ち越しです。
▽栃煌山に東龍は、栃煌山が押し出し。
▽佐田の海に松鳳山は、佐田の海が寄り切りで勝ちました。
▽玉鷲に大奄美は、玉鷲が押し出し。
▽妙義龍に炎鵬は、妙義龍が上手投げ。
▽栃ノ心に豊山は、栃ノ心が肩透かし。
▽御嶽海に隆の勝は、隆の勝が押し出し。
▽霧馬山に隠岐の海は、霧馬山が上手ひねりで勝ち越しました。
▽徳勝龍に魁聖は、徳勝龍が突き落とし。
▽竜電に大栄翔は、大栄翔が押し倒しで勝ち越しました。
▽輝に北勝富士は、北勝富士が押し出し。
▽遠藤に阿炎は、阿炎が引き落とし。
▽正代に宝富士は、正代が寄り切りで勝ち越しました。
▽阿武咲に大関 貴景勝は、貴景勝が突き出しで勝ち、千秋楽に勝ち越しをかけます。
▽碧山に横綱 白鵬は、白鵬が上手投げで勝って2敗を守りました。敗れた碧山は3敗に後退です。
▽横綱 鶴竜に朝乃山は、鶴竜が行司軍配差し違えで下手投げで勝ちました。鶴竜は2敗を守り、朝乃山は4敗目を喫しました。
春場所は14日目を終えて白鵬と鶴竜の両横綱が2敗でトップに並んでいます。
朝乃山「悔いはない」
横綱 白鵬は2敗を守りましたが、報道陣の呼びかけには応じず、会場をあとにしました。
3敗に後退した碧山は「立ち合いはよかった。いけると思ったが最後までうまくまわられてしまった。悪くはないが負けてしまったので残念」と心境を話しました。優勝の可能性がなくなったことについては「なんて言えばいいのかわからない」とことば少なでした。
2敗を守った横綱 鶴竜は「立ち合いはあまりよくなかったが、落ち着いてよく持ち直したと思う。ここまできたらやるだけ」といつもどおり淡々としていました。物言いがつき、行司軍配差し違えについては「しっかり最後まで見えていたので大丈夫だろうと思っていた」と話していました。
4敗目を喫した関脇 朝乃山は「悔いはない。力を振り絞った。物言いの結果、負けたのでそれをしっかり受け止めたい。右を差したので思い切り行こうと、出るしかないと思った。思い切って投げもしたので自分が弱かっただけだ」とサバサバした様子でした。
横綱審議委員会 会合は開催せず
日本相撲協会は、大相撲春場所千秋楽の翌日、今月23日に予定されていた横綱審議委員会の会合を開催しないと発表しました。
横綱審議委員会の定例の会合は、毎場所、千秋楽の翌日に開催されていて、会合が行われないのは極めて異例です。
相撲協会の関係者は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を理由にあげています。 (NHK WEB NEWS 2020年3月21日 21時42分)
隅田公園の築山の桜です。(3月21日)
ウェブニュースより
大相撲 春場所13日目 朝乃山が白鵬に敗れ3敗目 ―― 大相撲春場所は13日目、大関昇進がかかる関脇 朝乃山は2敗どうしの直接対決で横綱 白鵬に敗れ3敗に後退しました。
中入り後の勝敗です。
▽新入幕の琴ノ若に勢は、勢が寄り切りで勝ち越しです。
▽石浦に志摩ノ海は、志摩ノ海が押し出し。
▽千代大龍に明生は、明生が寄り切り。
▽千代丸に栃煌山は、千代丸が引き落とし。
▽佐田の海に大奄美は、佐田の海が上手投げ。
▽琴奨菊に栃ノ心は、琴奨菊が寄り切り。栃ノ心は負け越しです。
▽隆の勝に碧山は、隆の勝が押し出し。単独トップだった碧山は、2敗目を喫しました。
▽魁聖に霧馬山は、霧馬山が送り出し。
▽東龍に玉鷲は、玉鷲が突き出し。東龍は負け越しました。
▽妙義龍に錦木は、錦木がすくい投げ。
▽照強に阿武咲は、阿武咲が送り出しで勝ち越しました。
▽宝富士に御嶽海は、御嶽海が寄り切り。
▽松鳳山に徳勝龍は、行司軍配差し違えで松鳳山が送り出し。
▽隠岐の海に豊山は、隠岐の海が突き落とし。
▽大栄翔に炎鵬は、炎鵬が引き落とし。
▽輝に遠藤は、遠藤が寄り切りで勝ちました。
▽北勝富士に竜電は竜電が寄り切り。
▽阿炎に正代は、正代が押し倒し。阿炎は負け越しです。
▽大関 貴景勝に横綱 鶴竜は鶴竜が寄り切りで2敗を守りました。
▽横綱 白鵬に関脇 朝乃山は、白鵬が押し出しで勝って2敗を守りました。朝乃山は3敗に後退です。
大相撲春場所は13日目を終えて▽白鵬と鶴竜の両横綱と平幕の碧山が2敗で並び、3敗の朝乃山などが追う展開です。
談話まとめ
勝ち越しを決めた勢は、「出番が早かったのでしきりから落ち着いていった」と振り返ったうえで、「1年前、ほうか織炎になり思うような相撲を取れなくて1年後、幕内で戻って勝ち越すことができた。悪い中でもよくなってきたという意味でもある。テレビを通して地元の人たちに気持ちが届いていると思う。とにかくあと2日頑張りたい」と上機嫌でした。
2敗目を喫した碧山は、「立ち合い迷っちゃった。起きて引いちゃだめ。悪いところです。優勝は意識していない、まだ2日あるから。落ち着いていつもどおりだったが自分のミスだ。あした稽古してあす考える」と黒星は気にしていない様子でした。
碧山に勝って10勝目をあげた隆の勝は、「相手より低い立ち合いで入って攻めることができたのでよかった。相手が引くことは頭に入れていた。幕内でふたけた勝利はうれしいが残り2日あるのであすも頑張りたい」と気を引き締めていました。
勝ち越しを決めた阿武咲は、「本当は突きたかったが終始、落ち着いていけた。下半身の使い方をいろいろと試してきて、今場所は、それがつかめた場所で自信になった。1日1日、しっかり集中できている。集中してあと2日頑張りたい」と元気よく話していました。
御嶽海は、10勝目をあげ「ふたけた白星をコンスタントにしていかないといけない」と心境を話したうえで、トップと星の差1つになったことについては、「おもしろくなってきたと思う。気を抜かずに気を引き締めてやっていく」と充実感を漂わせていました。
2敗を守った横綱 鶴竜は、「相手の動きは見えていた。捕まえることを意識しつつ、突いて動いて攻めた。あすに集中したい。優勝について考えるのはまだ早い」といつもどおり淡々とことばを発していました。
一方、7敗目を喫した貴景勝は、「精神力がつく場を与えてもらっていると思います。苦しくないです。自分ではいい経験をしていると思う。切り替えてあした頑張って負けたらまた来場所、頑張って」と話していました。
横綱 白鵬は2敗を守りましたが険しい表情のまま、報道陣の呼びかけには応じず会場をあとにしました。
一方、敗れた関脇 朝乃山は、「何でこんなになったのかわからない。ビデオで見たら上体が起きているのでそこで勝負があったんじゃないですか。上手が欲しかった。横綱は構わず前に前に来たのでそうなると守るしかない。肩に力が入りすぎたのですかね。集中力と厳しさが足りない」と振り返りました。
残り2日に向けては「先のことを考えずに1日一番、自分の相撲を取りきって悔いの無いよう頑張りたい」と切り替えていました。 (NHK WEB NEWS 2020年3月20日 19時10分)
藤井七段が開幕2連勝 初タイトル挑戦権獲得へ前進 ―― 将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が20日、大阪市の関西将棋会館で指された第61期王位戦挑戦者決定リーグ戦白組2回戦で上村亘五段(33)を118手で破り、初のタイトル挑戦権獲得に向け、開幕2連勝を飾った。
https://www.youtube.com/watch?v=nQHaWyofM3s
白組で2勝0敗で首位の菅井竜也八段(27)と並んだ。
熱戦を制した藤井は「自信のない展開が続いた」と振り返った。藤井は初参加の同リーグの白組1回戦で羽生善治九段(49)に勝利し白星スタート。開幕2連勝に「ここまでいい結果が出ているので、次戦もいい状態で臨みたい」。王位リーグは各組6人総当たり。白組で成績最上位者となれば、紅組成績最上位者との挑戦者決定戦を行う。
次戦は24日、同リーグ戦白組3回戦で稲葉陽八段(31)と対戦する。
[日刊スポーツ 2020年3月20日20時14分]
ウェブニュースより
大相撲春場所 碧山が1敗守り 白鵬は2敗に後退 ―― 大相撲春場所は12日目、平幕の碧山が御嶽海に勝ってただ1人1敗を守りました。一方、横綱・白鵬は関脇・正代に敗れて2敗に後退です。
中入り後の勝敗です。
▽錦木に琴奨菊は錦木が引き落とし。
▽新入幕の琴ノ若に石浦は石浦が押し倒しで勝ち越し。
▽照強に明生は照強が寄り切り。
▽東龍に佐田の海は佐田の海が寄り切り。
▽栃煌山に大奄美は大奄美が寄り切り。
▽栃ノ心に千代丸は千代丸が突き落としで再出場後の初白星です。
▽魁聖に松鳳山は魁聖が寄り切りで勝ち越し。
▽霧馬山に志摩ノ海は霧馬山が寄り切り。
▽千代大龍に宝富士は宝富士が突き落としで勝ち越しました。
▽玉鷲に勢は勢がはたき込み。
▽阿炎に豊山は豊山が突き落とし。
▽御嶽海に碧山は、碧山が押し出しでただ1人1敗を守りました。
▽輝に隠岐の海は輝が押し出し。
▽徳勝龍に妙義龍は徳勝龍が突き落とし。
▽阿武咲に大栄翔は阿武咲が寄り倒し。
▽炎鵬に北勝富士は北勝富士がきめ倒し。炎鵬は負け越しました。
▽隆の勝に大関昇進がかかる関脇・朝乃山は朝乃山が押し倒しで勝って10勝目を挙げました。
▽竜電に大関・貴景勝は、貴景勝が突き落としで勝ちました。竜電は負け越しです。
▽正代に横綱・白鵬は、正代が寄り切りで勝ちました。白鵬は2敗目を喫しました。
▽横綱・鶴竜に遠藤は、鶴竜が上手投げで勝ちました。
大相撲春場所は12日目を終えて1敗が碧山、2敗で白鵬と鶴竜の両横綱、それに朝乃山の3人が追う展開です。
碧山「落ち着いていて足もよく出ていた」
勝ち越しを決めた石浦は「最近は相手を見る相撲が多かったので攻めていこうと思った。勝ち越しを意識せずに攻めることができた。ふた桁勝利を目指して頑張りたい」とほっとした様子でした。
魁聖も勝ち越しを決め、「緊張した。3日目まで3連敗のスタートから勝ち越しはよかった」とうれしさを隠しきれない様子でした。
宝富士も勝ち越し「自分の形にこだわって前に出る相撲が取れているかなと思う。場所前にしっかり稽古できたしトレーニングもよかった。必死にやっているのでたまたまうまくいった。ほっとしている。まずはあすの一番、頑張りたい」と切り替えていました。
御嶽海を破って1敗を守った碧山は「よかった。当たって前に出られている。御嶽海関とはよく稽古しているから稽古場みたいにやろうと思っていた。きょうは落ち着いていて足もよく出ていた」と振り返りました。単独トップに立ったことについては「いやいや、またあす稽古をやって。1日、1日、あと3日ありますから」と話していました。
一方、3敗に後退した御嶽海、報道陣の問いかけには応じませんでした。
炎鵬は負け越し「相手を動かして慌てさせたかったが見られてしまった。負け越しは今の自分の実力、しっかり受け止めて残り3日間はしっかりと自分の相撲を取りたい」と悔しそうな様子でした。
大関昇進がかかる関脇 朝乃山は白星をふた桁に乗せ、「右を差そうと思っていたら自然と右が入った。あとは圧力をかけて運よく相手がこけてくれた。捕まえられなかったのは反省点だ」と振り返りました。10勝目を挙げたことについては「一日一番と考えている。あすもきょうみたいに自分の相撲を取りきるだけだ」と心境を話したうえで、20日の横綱 白鵬との一番に向けては「がっぷり四つになったら横綱の形。立ち合いから当たって前に前に攻めるだけ。それで負けたらしょうがない」と腹をくくっている様子でした。
正代に敗れて2敗目を喫した横綱 白鵬は厳しい表情のまま記者の呼びかけに対し無言で引き上げました。
一方、白鵬を破った正代は「横綱の立ち合いはいろいろなパターンがあって考えるとひるむので、何をされるか考えずにいった。相手の荒々しい相撲に対して我慢できたのがよかった。5月の場所につながる相撲を取りたい」と冷静に話していました。
2敗を守った横綱 鶴竜は「立ち合いは合わなかったが、そのあとの流れは落ち着いていた。きょうは体の反応がよかった。土俵際をよく見ることができていた」と淡々とした様子でした。 (NHK WEB NEWS 2020年3月19日 23時20分)
ウェブニュースより
大関昇進がかかる朝乃山は9勝目 大相撲春場所11日目 ―― 大相撲春場所は11日目、大関昇進がかかる関脇 朝乃山は平幕の竜電に勝って9勝目をあげました。
中入り後の勝敗です。
▽新入幕の琴ノ若に碧山は碧山が突き出しで1敗を守りました。
▽琴奨菊に18日から再出場の千代丸は琴奨菊が寄り切り。琴奨菊は幕内の通算勝ち星を単独8位の707勝としました。
▽大奄美に勢は勢が寄り切りで勝ちました。
▽東龍に照強は照強が押し出し。
▽千代大龍に魁聖は魁聖が寄り切り。
▽佐田の海に明生は明生が引っ掛け。佐田の海は負け越しです。
▽隆の勝に石浦は隆の勝が押し出し。
▽錦木に霧馬山は霧馬山が送り投げ。錦木は負け越しです。
▽松鳳山に志摩ノ海は志摩ノ海が押し出し。
▽栃煌山に玉鷲は栃煌山がはたき込みで今場所初白星をあげました。玉鷲は負け越しです。
▽栃ノ心に輝は栃ノ心がはたき込み。
▽豊山に宝富士は豊山が押し出し。
▽炎鵬に徳勝龍は炎鵬が突き落とし。
▽隠岐の海に妙義龍は隠岐の海が寄り切り。妙義龍は負け越しました。
▽大栄翔に御嶽海は御嶽海が送り出し。
▽阿武咲に遠藤は遠藤が寄り切り。
▽大関昇進がかかる関脇 朝乃山に竜電は、朝乃山が寄り切りで勝って9勝目をあげました。
▽大関 貴景勝にに阿炎は阿炎が押し出し。
▽正代に横綱 鶴竜は鶴竜が押し出し。
▽横綱 白鵬に北勝富士は白鵬が押し出しで勝って1敗を守りました。
春場所11日目談話まとめ
1敗を守った碧山は「落ち着いて取れた。もろ手で当たってからいなされたが体が反応してすぐに動いて攻めることができた。10勝はうれしい。1日、1日、自分の相撲を目指して、残りの取組の数を意識せず相撲を取っていきたい。あすもまた稽古があるのできょうはゆっくりしたい」と丁寧な話しぶりでした。
碧山に敗れ、18日も勝ち越しを決めることができなかった新入幕の琴ノ若は「攻められてしまった。タイミングが向こうの突きにはまったしまった。流れが悪かった」と振り返っていました。
琴奨菊は幕内通算707勝、単独8位になり、「自分の相撲をしっかり取れました。うれしいですよ、実感はないですが。あすに向かってしっかり体を作るだけです」と話していました。
栃煌山はようやく初日が出て「勝ててよかった。ほっとした。でもあと4番あるのであすもしっかり1日、一番で」と安どした様子でした。2敗を守った隆の勝は「立ち合いは足を動かして前に前にいこうと思った。自分の相撲に自信が持てている」と手応えを感じている様子でした。翌日の対戦相手の朝乃山については「差されたらまずい。四つ相撲は、絶対に無理だと思う。差されないようにしたい」と警戒していました。
御嶽海も2敗を守り「少し浮き上がったがうまくしんぼうできた。体の動きは悪くなくいい調子。まだまだ気を引き締めてやっていきたい」としたうえで、トップと星の差1つについて「朝乃山関が頑張ってくれるでしょう」と冗談を交えて話していました。
大関昇進がかかる関脇 朝乃山は9勝目をあげ「立ち合いはいつもどおり。右の上手を取られたがしっかり対応した。そのあとは右を差して前に出た。もろ差しは、考えていなかったが自然と体が動いた」と振り返りました。
残り4日間にむけては「前に出ないと自分の相撲を取れず勝てないと思うので、しっかり攻めていきたい。負けないというかトップにくらいついていくだけだ。上位との対戦は、胸を借りるつもりで思い切りいくだけ」と落ち着いた様子で話しました。
6敗目を喫して黒星が先行した大関 貴景勝は「決めきれなかった。自分では土俵の中で力を発揮しているが伝わらない。横綱2人を残して6敗、相当難しい。毎日一生懸命やりたい」と気落ちしている様子でした。
2敗を守った横綱 鶴竜は「しっかり相手を見てついていってよかった。相撲勘はよくなってきているんじゃないですか。あす集中していくだけ」といつもどおり淡々と話していました。17日初黒星を喫し18日は白星の横綱 白鵬は、「スカッとしたね」と心境を話したうえで、同じ1敗の碧山については「前半はあまり見ていないが、あした近いところで相撲を取るので、注目して見たい」と話していました。 (NHK WEB NEWS 2020年3月18日 22時20分)
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