瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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70d7fbdf.jpeg  1779年、Leonhard Euler(レオンハルト・オイラー、1707~1783年、スイスの数学者)は行列の性質を研究するために36人の士官問題を考案した。
 小さな王国でのことである。6個の連隊(A、B、C、D、E、F)から6階級の士官(大佐、中佐、少佐、大尉、中尉、少尉)を1名ずつ呼び集めて、36人を各列6人ずつの6列縦隊に整列させる。この正方形の隊列は方陣をなすが、縦に見ても横に見ても、同じ連隊の士官、又同じ階級の士官が一線に並ぶことがないようにすることが出来るかどうか? というパズル的問題である。Euler自身はその様な配列の不可能なことを感じ取っていたようである。
 
 ここで数6を一般のnで置き換えた問題を取り上げると、n種類の記号A₁、A₂、……、An および他のn種類の記号a₁、a₂、……an が与えられたとして、Aiaj の形の組み合わせn²個をn行n列の正方形に配列して、各行各列において、第1成分Aiにも、第2成分ajにも重複が起こらないようにしたものを「n次オイラー方陣」と名付ける。
 すぐに確かめられるように、2次オイラー方陣は存在しない。6次のオイラー方陣が上に述べた「士官36人の問題」に当たる。
 Eulerは1782年に n=2、6、10、14…、 すなわち n=4m+2 の形の場合に、オイラー方陣は存在しないとする推測を発表した。Eulerの権威のために長い間、広くそのように信じられてきた。
5d2cee6b.jpeg それ以外の場合、つまりnが奇数、あるいは4の倍数の場合のオイラー方陣は簡単に作ることができる。先ず3次の魔法陣は亀書図あるいは九宮図として太古からしられている。
 ここでこの3次の魔法陣の各数から1を引いて0から8までの数に直し、さらに三進法で、00、01、……、22で表わせば、3次のオイラー方陣になる。(左図参照)



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