瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
今日は、オランダ語からの外来語の内、天文・物理・化学などの分野について調べてみよう。
アルカリ(alkali):《もとアラビア語で、海の草の灰の意》水に溶けて塩基性〔水溶液では水素イオン指数(pH)が7より大きいときをいい、酸を中和し、赤色リトマスを青変させる〕を示す物質の総称。ふつう、アルカリ金属・アルカリ土類金属の水酸化物をいう。
アルコール(alcohol):アルコール (alcohol) の語源については正確な起源が判明しているわけではないものの、"al-" がアラビア語の定冠詞であることから、アラビア語に由来すると考えられている。そもそも、12世紀にイスラム社会の錬金術の発見を大衆向けに翻訳した数々のヨーロッパの翻訳者によって、アルコールは蒸留技法とともにその蒸留物のこととしてヨーロッパに紹介された。
ウエールガラス(weerglass):晴雨計。気圧計のこと、気圧が天気の指標となるところからいう。
バロメイテル(barometer):17世紀に気圧計の原理が確立されてほどなく、低気圧の接近といった天候の悪化に先んじて気圧の変化が起こることが発見された。これを応用した製品は晴雨計として船舶等に普及し、短時間の予測ではあるが、それまで科学的手法の存在しなかった気象の予想が行えるようになった。このことが社会にもたらしたインパクトは大きく、現在でも、他の事象の象徴あるいは先行指標となるもの、及びその変化を指して「バロメーター」と呼ぶことにその名残を残している。
エレキ〈テリシテイト〉(electriciteit):電気を表す electricity はギリシア語の(elektron, 琥珀)に由来する。古代ギリシア人が琥珀をこする事により静電気が発生する事を発見した故事によるもので、そこから古典ラテン語で electrum、新ラテン語で ēlectricus(琥珀のような)という言葉が生まれ、さらに、 electricity が派生したという。漢語の「電気」の「電」は雷の別名であり、いわば「電気」というのは「雷の素」といった意味になる。
オクタント(octant):octant (八分儀)はラテン語の 8 を意味する octans に由来する。天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具。測量や航海に用いられ、弧が45°(360°の八分の一)であるところからこの名がついた。測定には平面鏡の反射を利用しており、45°の弧に90°までの目盛りが書き込まれている。
カリ(kali):原子番号19の元素で、元素記号は K である。アルカリ金属に属す典型元素である。医学・薬学や栄養学などの分野では英語のポタシウム (Potassium) が使われることもある。和名では、かつて加里(カリ)または剥荅叟母(ぽたしうむ)という当て字が用いられた。
コンパス(kompas):製図用具の一。主に円を描くためのもので、適当な角度に開閉できる2本の脚からなる。ぶんまわし。円規。また、船などで、方位を測定する計器。磁気コンパスとジャイロコンパスがある。羅針盤。羅針儀。磁気コンパスは羅針盤の一つで、水平面で自由に回転する目盛り盤に永久磁石を取り付け、航行中に機首方向の磁気方位を知る装置。船舶・航空機に使われる。磁気羅針儀。マグネティックコンパスともいう。ジャイロコンパスとはgyroscope(ジャイロスコープ)の原理を利用し、常に真北を指すように組み立てられた方位測定器。船舶などに用いられる。回転羅針儀。転輪羅針儀。
セイミ(Chemie ):幕末から明治初期にかけての日本では、化学は舎密(セイミ)と呼ばれた。舎密は化学を意味するラテン語系オランダ語(この単語自体の意味は「科学」)の音訳である。/日本で初めての近代化学を紹介する書となったのは、江戸時代の宇田川榕菴(うだがわ ようあん、1798~1846年、津山藩医で日本の蘭学者)の『舎密開宗』(せいみかいそう)である。原著はイギリスの化学者William Henry(ウィリアム・ヘンリー、1775~1836年)が1801年に出版した An Epitome of Chemistry(化学概論) である。宇田川榕菴はこれらの出版に際し、日本語のまだ存在しなかった学術用語に新しい造語を作って翻訳した。酸素、水素、窒素、炭素といった元素名や酸化、還元、溶解、分析といった化学用語は、宇田川榕菴によって考案された造語である。/「化学」という単語は川本幸民が著書『化学新書』で初めて用い、後に明治政府が正式に採用した。これは、他の学問用語と同様に日本から中国などへ伝わった
ソーダ(soda):ナトリウム化合物のこと(例:苛性ソーダなど)。また、炭酸水、あるいは炭酸飲料全般のこと。炭酸水(たんさんすい)とは、炭酸ガスを含む水のことをいう。ソーダ水・ソーダとも言われる。気泡を立たせ、飲み物に清涼感を与える目的で、ソフトドリンクの多くが原料の1つとしている。
ゾンガラス(zonglass):太陽の明るさを暗くするフィルターで、子午線儀で太陽の南中時刻を測定するとき等に使われた。日本では、天明年間に麻田剛立((あさだごうりゅう、1734~1799年、天文学者)の弟子であった山本彦九郎(詳細不明)が、ガラスに油を燃やしてすすを付着させて作ったのが始まりといわれている。
テルモメートル(thermometer):温度計、寒暖計のこと。Jean Leuréchon(J.ルレション、1591?~1670年)が、1626年に "thermomètre" という言葉を使っていて、これが英語に翻訳されたのが語源といわれている。杉田玄白の「解体新書」ではテルモメートルと見えるが、他にタルモメーテル、タルモメートルというのを使う人もいた。
テレスコープ(telscoop):望遠鏡のこと。日本においては近藤正斉の『外藩通書』によれば1613年(慶長18年8月4日)に「慶長十八年八月四日、インカラティラ国王ノ使者於駿城御礼申上ル…長一間程之遠眼鏡六里見之ト見ユ」とあり、イギリスのジェームズ1世 (イングランド王)の使いジョン・セーリスが徳川家康に献上のもの(現徳川美術館所蔵)が最古とされる。
レトルト(retort):化学実験において、物質の蒸留や乾留をする際に用いられるガラス製の器具を指す。形状としては、球状の容器の上に長くくびれた管が下に向かって伸びているもの。蒸留させたい液体を入れて球状の部分を熱すると、蒸気が管の部分に結露し、管をつたって容器に取り出したい物質が集められる。レトルトは錬金術で広く用いられたため、錬金術師を描いた数多くのデッサンやスケッチにレトルトも描かれている。近代的な蒸留装置が開発される以前には著名な化学者たちもレトルトを用いていた。
レンズ(lens):光を屈折させて発散または集束させるための光学素子である。通常は、両側面を球面と球面または球面と平面とした透明体である。日本に眼鏡を伝えたのは、宣教師Francisco de Xavier(フランシスコ・デ・ザビエル、1506?~1552年)で、周防国の守護大名・大内義隆(おおうちよしたか、1507~1551年)に謁見した際に献上したのが最初といわれている。ただし、これは現存しておらず、現物で残っている日本最古の眼鏡は、室町幕府12代将軍足利義晴(1511~1550年)が所持していたと伝わるものがあるという。一説には、義隆の物より、義晴が所持していたものの方が古いとも言われる。また徳川家康(1543~1616年)が使用したと伝わる眼鏡も久能山東照宮に現存しているという。日本でも、眼鏡はやがて国内で作られるようになり、江戸時代の半ばほどにもなると、江戸や大阪の大都市では、眼鏡を販売する店が出るようになった。
アルカリ(alkali):《もとアラビア語で、海の草の灰の意》水に溶けて塩基性〔水溶液では水素イオン指数(pH)が7より大きいときをいい、酸を中和し、赤色リトマスを青変させる〕を示す物質の総称。ふつう、アルカリ金属・アルカリ土類金属の水酸化物をいう。
アルコール(alcohol):アルコール (alcohol) の語源については正確な起源が判明しているわけではないものの、"al-" がアラビア語の定冠詞であることから、アラビア語に由来すると考えられている。そもそも、12世紀にイスラム社会の錬金術の発見を大衆向けに翻訳した数々のヨーロッパの翻訳者によって、アルコールは蒸留技法とともにその蒸留物のこととしてヨーロッパに紹介された。
ウエールガラス(weerglass):晴雨計。気圧計のこと、気圧が天気の指標となるところからいう。
バロメイテル(barometer):17世紀に気圧計の原理が確立されてほどなく、低気圧の接近といった天候の悪化に先んじて気圧の変化が起こることが発見された。これを応用した製品は晴雨計として船舶等に普及し、短時間の予測ではあるが、それまで科学的手法の存在しなかった気象の予想が行えるようになった。このことが社会にもたらしたインパクトは大きく、現在でも、他の事象の象徴あるいは先行指標となるもの、及びその変化を指して「バロメーター」と呼ぶことにその名残を残している。
エレキ〈テリシテイト〉(electriciteit):電気を表す electricity はギリシア語の(elektron, 琥珀)に由来する。古代ギリシア人が琥珀をこする事により静電気が発生する事を発見した故事によるもので、そこから古典ラテン語で electrum、新ラテン語で ēlectricus(琥珀のような)という言葉が生まれ、さらに、 electricity が派生したという。漢語の「電気」の「電」は雷の別名であり、いわば「電気」というのは「雷の素」といった意味になる。
オクタント(octant):octant (八分儀)はラテン語の 8 を意味する octans に由来する。天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具。測量や航海に用いられ、弧が45°(360°の八分の一)であるところからこの名がついた。測定には平面鏡の反射を利用しており、45°の弧に90°までの目盛りが書き込まれている。
カリ(kali):原子番号19の元素で、元素記号は K である。アルカリ金属に属す典型元素である。医学・薬学や栄養学などの分野では英語のポタシウム (Potassium) が使われることもある。和名では、かつて加里(カリ)または剥荅叟母(ぽたしうむ)という当て字が用いられた。
コンパス(kompas):製図用具の一。主に円を描くためのもので、適当な角度に開閉できる2本の脚からなる。ぶんまわし。円規。また、船などで、方位を測定する計器。磁気コンパスとジャイロコンパスがある。羅針盤。羅針儀。磁気コンパスは羅針盤の一つで、水平面で自由に回転する目盛り盤に永久磁石を取り付け、航行中に機首方向の磁気方位を知る装置。船舶・航空機に使われる。磁気羅針儀。マグネティックコンパスともいう。ジャイロコンパスとはgyroscope(ジャイロスコープ)の原理を利用し、常に真北を指すように組み立てられた方位測定器。船舶などに用いられる。回転羅針儀。転輪羅針儀。
セイミ(Chemie ):幕末から明治初期にかけての日本では、化学は舎密(セイミ)と呼ばれた。舎密は化学を意味するラテン語系オランダ語(この単語自体の意味は「科学」)の音訳である。/日本で初めての近代化学を紹介する書となったのは、江戸時代の宇田川榕菴(うだがわ ようあん、1798~1846年、津山藩医で日本の蘭学者)の『舎密開宗』(せいみかいそう)である。原著はイギリスの化学者William Henry(ウィリアム・ヘンリー、1775~1836年)が1801年に出版した An Epitome of Chemistry(化学概論) である。宇田川榕菴はこれらの出版に際し、日本語のまだ存在しなかった学術用語に新しい造語を作って翻訳した。酸素、水素、窒素、炭素といった元素名や酸化、還元、溶解、分析といった化学用語は、宇田川榕菴によって考案された造語である。/「化学」という単語は川本幸民が著書『化学新書』で初めて用い、後に明治政府が正式に採用した。これは、他の学問用語と同様に日本から中国などへ伝わった
ソーダ(soda):ナトリウム化合物のこと(例:苛性ソーダなど)。また、炭酸水、あるいは炭酸飲料全般のこと。炭酸水(たんさんすい)とは、炭酸ガスを含む水のことをいう。ソーダ水・ソーダとも言われる。気泡を立たせ、飲み物に清涼感を与える目的で、ソフトドリンクの多くが原料の1つとしている。
ゾンガラス(zonglass):太陽の明るさを暗くするフィルターで、子午線儀で太陽の南中時刻を測定するとき等に使われた。日本では、天明年間に麻田剛立((あさだごうりゅう、1734~1799年、天文学者)の弟子であった山本彦九郎(詳細不明)が、ガラスに油を燃やしてすすを付着させて作ったのが始まりといわれている。
テルモメートル(thermometer):温度計、寒暖計のこと。Jean Leuréchon(J.ルレション、1591?~1670年)が、1626年に "thermomètre" という言葉を使っていて、これが英語に翻訳されたのが語源といわれている。杉田玄白の「解体新書」ではテルモメートルと見えるが、他にタルモメーテル、タルモメートルというのを使う人もいた。
テレスコープ(telscoop):望遠鏡のこと。日本においては近藤正斉の『外藩通書』によれば1613年(慶長18年8月4日)に「慶長十八年八月四日、インカラティラ国王ノ使者於駿城御礼申上ル…長一間程之遠眼鏡六里見之ト見ユ」とあり、イギリスのジェームズ1世 (イングランド王)の使いジョン・セーリスが徳川家康に献上のもの(現徳川美術館所蔵)が最古とされる。
レトルト(retort):化学実験において、物質の蒸留や乾留をする際に用いられるガラス製の器具を指す。形状としては、球状の容器の上に長くくびれた管が下に向かって伸びているもの。蒸留させたい液体を入れて球状の部分を熱すると、蒸気が管の部分に結露し、管をつたって容器に取り出したい物質が集められる。レトルトは錬金術で広く用いられたため、錬金術師を描いた数多くのデッサンやスケッチにレトルトも描かれている。近代的な蒸留装置が開発される以前には著名な化学者たちもレトルトを用いていた。
レンズ(lens):光を屈折させて発散または集束させるための光学素子である。通常は、両側面を球面と球面または球面と平面とした透明体である。日本に眼鏡を伝えたのは、宣教師Francisco de Xavier(フランシスコ・デ・ザビエル、1506?~1552年)で、周防国の守護大名・大内義隆(おおうちよしたか、1507~1551年)に謁見した際に献上したのが最初といわれている。ただし、これは現存しておらず、現物で残っている日本最古の眼鏡は、室町幕府12代将軍足利義晴(1511~1550年)が所持していたと伝わるものがあるという。一説には、義隆の物より、義晴が所持していたものの方が古いとも言われる。また徳川家康(1543~1616年)が使用したと伝わる眼鏡も久能山東照宮に現存しているという。日本でも、眼鏡はやがて国内で作られるようになり、江戸時代の半ばほどにもなると、江戸や大阪の大都市では、眼鏡を販売する店が出るようになった。
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目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
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sechin@nethome.ne.jp です。
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