ウェブニュースより
海中に陸自ヘリ主要部か 隊員らしき姿も、潜水で確認へ ―― 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明になった事故で、海中で機体の主要部分のようなものが見つかったことが13日、防衛省関係者への取材で分かった。水中カメラの映像では隊員らしき姿もあるという。事故機の可能性があるとみて、潜水士が深く潜る特殊技術「飽和潜水」などをして詳しく確認する。
関係者によると、機体の主要部分とみられる物体が見つかったのは宮古島西方にある伊良部島の北側の海域。水中カメラの映像では大きく破損しているという。
不明のヘリは第8師団が運用する「UH60JA」で、6日午後3時46分に宮古島分屯基地を離陸し、同56分に宮古島北西の洋上でレーダーから機影が消えた。偵察訓練中で、第8師団長の坂本雄一陸将を含む10人が乗っていた。
陸自は13日、これまでに沿岸に漂着するなどした機体の破片とみられる部品を少なくとも22点回収したと明らかにした。燃料タンクや回転翼のブレードとみられる機体の破片も見つかり、着水時に強い衝撃が加わった可能性がある。
前方部の覆いなどは伊良部島沿岸に漂着。発見地点は10カ所以上に分散し、潮流で広範囲に流されたとみられる。
機体とみられる一部のほかにも、周辺海域では折り畳まれたままの救命ボートやヘルメットなども発見・回収された。自衛隊は水中を調べる潜水艦救難艦や掃海艇も投入し、海上保安庁とも協力して捜索を続けてきた。
消息を絶つ約2分前の空港管制との交信では、異常を知らせるような内容はなく、状況が急変したとみられている。同機は飛行50時間ごとに定める「特別点検」を3月末に実施し、その後も計5時間飛行した。
同機は飛行安定性が高いとされる。整備に現時点で問題は見つかっておらず、事故当日の天候や視界も良好だった。陸自は事故調査委員会を設置して原因を調べているが、なお不明な点は多い。
陸自トップの森下泰臣陸上幕僚長は13日の記者会見で「原因究明のため、必ず機体を引き揚げないといけない」と強調した。機体とみられるものが見つかったことで原因究明が進む可能性がある一方、当時の詳しい状況を調べるにはフライトレコーダー(飛行記録装置)の発見も欠かせない。
陸自によると、同機に操縦士は2人搭乗しており、総飛行時間は機長が約3000時間、副操縦士が約500時間で、陸自は飛行経験に問題はなかったとしている。事故機は約2600時間飛んでおり、耐用飛行時間は約6000時間という。
これまでの捜索で自衛隊は艦艇計5隻、航空機は1日当たり最大7機、陸上からの捜索要員延べ約1560人を投入した。
▼UH60JAヘリコプター 部隊同士をつなぎ、隊員や物資の輸送に当たる多用途ヘリ。離島からの急患輸送や災害派遣に投入されることもある。これまで機体の安全性が高いとされており、浜田靖一防衛相は7日の国会で「さまざまな訓練に参加し、大変安定していた」と説明した。定員はパイロットを含め14人。陸自は約40機を保有している。 【日本經濟新聞 2023年4月13日 23:26 (2023年4月14日 4:10更新)】
4年ぶりの隅田川花火大会、7月29日開催が決定 ―― 東京・下町の夏の風物詩、隅田川花火大会の開催が、7月29日に正式決定した。11日、台東、墨田、荒川など5区と東京都、地元町会などで作る実行委員会が決定した。毎年100万人が観覧していたが、新型コロナウイルス禍で中止が続き、開催は2019年以来4年ぶり。
実施は7月29日午後7時から午後8時半で、桜橋から言問橋の第1会場で9350発、駒形橋から厩うまや橋までの第2会場で1万650発が打ち上がる。第1会場では、花火業者10社のコンクール玉200発も上がる。新型コロナ対策は開催時点での国や都の基準に従う方針。 【東京新聞 2023年4月11日 19時44分】
黄砂、マスクで対策を 14日も飛来の可能性 ―― 西日本から北日本の広い範囲で13日、前日に続き黄砂が観測された。東京都心でも2年ぶりに観測された。飛来のピークは過ぎたとみられるが、中国では今年、例年よりも多く大規模な黄砂が観測されている。14日も列島に飛来する可能性があり、気象庁は引き続き注意を呼びかけている。
気象庁は影響の目安として、水平方向で見通しが利く距離「視程」が10キロ未満だと風景がぼんやりとかすみ、5キロ未満では車や洗濯物の表面に付着が目立ち、2キロ未満になると航空機の離着陸などに障害が出始める、などとして注意を呼びかけている。
環境省は黄砂の飛来が目や鼻、皮膚のアレルギー症状や、ぜんそくなどの呼吸器疾患と関連があるとの研究を紹介。外出や屋外での運動を控えて、吸入量を減らすことや、外出時にマスクをすることなど対策を挙げている。〔共同〕 【日本經濟新聞 2023年4月14日 5:00】
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【叡王戦】藤井聡太叡王が白星発進 緩急自在の指し回しで昨年完敗した菅井竜也八段に先勝 ―― 藤井聡太叡王(竜王・王位・棋王・王将・棋聖=20)が菅井竜也八段(30)の挑戦を受ける、第8期叡王戦5番勝負第1局が11日、東京都千代田区の「江戸総鎮守 神田明神」で行われた。対局は、タイトル戦14戦目にして初めて振り飛車党を迎え撃った先手の藤井が、菅井の三間飛車に落ち着いて対応し、先勝。3連覇に向けて好スタートを切った。
第2局は23日、名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われる。
藤井が腰を落とした。飛車を3筋に振った菅井に対し、自玉を戦場から遠ざける。8八に据えると、左美濃から銀冠に組み替え持久戦の意思を示した。相居飛車で序盤の研究が進んでいる角換わり、相掛かりという2本柱なら対局開始の午前9時から昼休の正午まで60手進んでもおかしくない。現代将棋としては珍しくスローな展開になった。4時間の持ち時間を惜しみなく使いながら、戦機をうかがった。
ペースが上がったのは、午後5時前の81手目からだった。持ち時間4時間のうち、藤井は残り17分(菅井58分)。一気に仕掛けてリードを広げ、9筋のもみ合いを制すると押し切った。
https://www.youtube.com/watch?v=gGxgG4E4y2k
昨年9月、棋王戦挑決トーナメントの久保利明九段戦以来の振り飛車戦。時間を使って読みと形勢判断をしながら、チャンスをうかがうとスピードを上げた。緩急自在の指し回しで、同年8月のA級順位戦2回戦で完敗した菅井に先勝した。
昨年度は8大タイトルのうちの6冠を史上最年少で獲得した。こちらは持ち時間が長く、熟慮を必要とした。同時に、持ち時間の短い一般棋戦のJT杯、銀河戦、朝日杯、NHK杯を制した。こちらのグランドスラムは史上初の快挙でもある。決断力を要する早指し戦での速度が、終盤生かされた。
長丁場と、短期決戦の瞬発力勝負。初の振り飛車党との頂上対決で、7年前からキャリアを積んできた「二面性」を発揮して、叡王戦の神田明神での開幕戦を3連勝で飾った。
【第8期叡王戦5番勝負第2局以降の日程】
◆第2局 4月23日、名古屋市「名古屋東急ホテル」
◆第3局 5月6日、名古屋市「か茂免」
◆第4局 5月28日、岩手県宮古市「浄土ケ浜パークホテル」
◆第5局 6月17日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」
<主催>不二家、日本将棋連盟 <特別協賛>ひふみ <協賛>中部電力、豊田自動織機、豊田通商、日本AMD [日刊スポーツ 2023年4月11日18時24分]
陸自ヘリ不明、10人の捜索続行 防衛相「全力尽くす」 ――沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、自衛隊や海上保安庁は11日、ヘリが消息を絶った宮古島北西の洋上周辺で依然不明となっている10人の捜索を続行した。機体は激しく海面に衝突し、深く沈んだ可能性がある。自衛隊は高性能の水中音波探知機(ソナー)や水中カメラを備えた無人機を活用し、発見を急いでいる。
浜田靖一防衛相は11日の閣議後記者会見で「自衛隊や海上保安庁が捜索を懸命に行っている。10人の捜索に全力を尽くす」と述べた。
ヘリには、坂本雄一第8師団長(55)ら師団司令部の幹部5人、師団傘下の第8飛行隊からヘリの操縦士と整備員2人ずつ、宮古警備隊の幹部1人が搭乗していた。
自衛隊によると、捜索には潜水艦救難艦「ちはや」や掃海艇「ししじま」、航空機などを投入。沿岸部からも隊員が手掛かりを捜しており、11日は約290人態勢で活動した。
これまでの捜索で、搭乗者全員に渡されたヘルメット1個が、大きな破損がない状態で見つかった。ヘリのものとみられる燃料タンクや胴体前方下部、回転翼のブレード(羽根)などが見つかる一方、操縦席など主要部は見つかっていない。
ヘリは6日午後3時46分、航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸。地形を視察するため、付近を周回する計画でほぼ予定通りに飛行していたが、午後3時56分にレーダーから機影が消えた。〔共同〕 【日本經濟新聞 2023年4月11日 7:11 (2023年4月11日 10:54更新)】
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【名人戦】藤井聡太竜王「あまり自信のない展開だった」時間使って抜け出し、渡辺明名人から先勝 ―― 藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が史上最年少での名人獲得と7冠に向け、好発進した。将棋の第81期名人戦7番勝負第1局が6日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われた。5日午前9時からの2日制で始まった対局は、6日午後8時39分、110手で先手の渡辺明名人(38)を下し、先勝。初日の封じ手約1時間前の軽い仕掛けから攻めをつないで押し切った。第2局は今月27、28日、静岡市「浮月楼」で行われる。
「名人をこす」戦いの第1ラウンドを藤井が制した。5日の封じ手約1時間前、軽い仕掛けから攻撃を開始した。6~9筋に狙いを絞り、堅い守りの渡辺陣を突き崩す。激しい中盤のねじり合いから抜け出した。「どう指すのか難しかった。あまり自信のない展開でした。終盤はこちらの玉がよりづらい形で、それを生かすことができました」。終局後、ホッとした様子を見せた。
初登場でも、いつものタイトル戦と変わらなかった。渡辺の秘策というべき角道を止めた「雁木(がんぎ)模様」の序盤にも、しっかり時間を使って考える。持ち時間9時間と、最長の名人戦を楽しんでいるようだった。
https://www.youtube.com/watch?v=gphpEJwH3HA
1912年(大元)創設と、将棋界で最も伝統と格式のある名人戦の歴史の中で、木村義雄以下、塚田正夫、大山康晴、升田幸三、中原誠、加藤一二三、谷川浩司、米長邦雄、羽生善治、佐藤康光、丸山忠久、森内俊之、佐藤天彦、豊島将之、渡辺まで輩出したのはわずか15人。藤井が16人目に挑む。「いいスタートが切れました」と話した。
対戦相手の渡辺からはこれまでに棋聖、王将、棋王と奪取。同時に数々の史上最年少記録を更新してきた。2020年(令2)7月、棋聖戦で17歳11カ月での初タイトル獲得、翌年7月には棋聖初防衛、22年2月の王将戦での5冠、今年3月の棋王戦での6冠。今回はさらに大きな偉業がかかる。記録は特に意識していない。自然体で盤に向かう。
次の対局場となる静岡県ではタイトル戦負けなしの5連勝中。21年には沼津市で棋聖初防衛、22年9月に牧之原市で王位戦3連覇、同年10月は富士宮市の竜王戦第3局で広瀬章人八段に逆転勝ち、王将戦は22年1月に渡辺、今年1月に羽生からそれぞれ勝利を挙げている。好相性の場所で、「天下統一」に向けて白星を積み上げる。
◆名人戦 1912年(大元)に創設された将棋界で最も歴史が古いタイトル戦。名人を頂点に、その挑戦権を得られるA級(22年度の場合、在籍10人)以下、B級1組(同13人)、B級2組(同26人)、C級1組(同33人)、C級2組(同56人)の5クラスの順位戦で構成される。プロデビューした棋士はC2からスタートし、1年につき1クラス昇級できる。挑戦するまで最速でも5年かかる。そこが、1年目から活躍次第で挑戦権を獲得できるほかの7つのタイトル(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)戦との大きな違い。序列1位の竜王は、将棋界最高の優勝賞金4400万円という「実」の部分が強いが、名人は伝統、格式という点で最も価値が高い。
○…歴代名人は獲得順に木村義雄以下、塚田正夫、大山康晴、升田幸三、中原誠、加藤一二三、谷川浩司、米長邦雄、羽生善治、佐藤康光、丸山忠久、森内俊之、佐藤天彦、豊島将之、渡辺明と15人。藤井が16人目を目指す。物故者、引退を含めて、「末の名人」と期待された腕の覚えのある約400人のプロ棋士が輩出されたなかで、名人になれる確率は約3.8%しかない。
【第81期名人戦7番勝負第2局以降の日程】
◆第2局 4月27・28日、静岡市「浮月楼」
◆第3局 5月13・14日、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」
◆第4局 5月21・22日、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」
◆第5局 5月31日・6月1日、長野県高山村「緑霞山宿 藤井荘」
◆第6局 6月13・14日、山梨県甲府市「常磐ホテル」
◆第7局 6月27・28日、山形県天童市「天童ホテル」 [日刊スポーツ 2023年4月6日22時15分]
畑正憲さん死去 作家動物王国、「ムツゴロウ」 87歳 ――動物との交流を描くテレビ番組などに出演し、「ムツゴロウ」の愛称で親しまれた作家の畑正憲さんが五日、心筋梗塞のため死去した。八十七歳。福岡市生まれ。葬儀は親族で行う。喪主は妻純子さん。
東京大卒業。学習研究社(現学研ホールディングス)に入社して動物記録映画を製作した。一九六八年に退社して著作活動に入り、同年「われら動物みな兄弟」で日本エッセイスト・クラブ賞。
北海道に「動物王国」をつくり、イヌやクマなどさまざまな動物と共に暮らした。動物王国を舞台に八〇年に放送が始まったフジテレビの「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」シリーズは二十年以上続く人気番組に。世界を旅して動物に親愛の情を示す姿も共感を集めた。ライオンに指をかまれるなどしても動物側を責めない人柄や、多くの芸能人がまねした「ようし、よし」と体をなでながら動物との距離を縮める愛情表現などで、お茶の間の人気も高かった。
動物文学の発展などの功績で菊池寛賞を受賞。「ムツゴロウの博物志」「ムツゴロウの青春記」など著書多数。
八六年には大ヒットした映画「子猫物語」の監督を務めた。ナレーションを担当したフリーアナウンサー露木茂さんは「いつもにこやかで、動物も人間も同じように慈しんでくれた」としのんだ。
ユーチューブチャンネル「ムツゴロウの656」では、動物たちとのエピソードなどを発信。タイトルは「ムツゴロウ」の語呂合わせで六百五十六回を目指したが、三月二十六日公開の百四回が生前最後となった。今月五日夕に自宅で倒れ、病院に搬送された。 【東京新聞 2023年4月7日 07時53分】
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将棋「名人戦」開幕前に 渡辺明名人と藤井聡太六冠が意気込み ―― 将棋の八大タイトルで最も歴史の古い「名人戦」の開幕を前に、タイトルを持つ渡辺明名人(38)と挑戦者の藤井聡太六冠(20)がそれぞれ意気込みを語りました。
「名人戦」七番勝負は、5日開幕します。
渡辺名人と藤井六冠は4日、第1局が行われる東京 文京区のホテルを訪れ、対局室を確認する「検分」を行いました。
続いて開かれた前夜祭で2人はおよそ300人のファンを前にあいさつし、藤井六冠は「『名人』ということばには子どものころから憧れの気持ちがあった。持ち時間が9時間と長いのでじっくり考えられることを楽しみに、熱戦にできるよう頑張りたい」と話しました。
また、渡辺名人は「今期の名人戦は第81期と、将棋盤のマス目と同じ数で、将棋界においては大きな意味を持つ数字だ。注目の七番勝負に出場できることは棋士として幸せで、ベストを尽くしたい」と話しました。
藤井六冠は「名人戦」初挑戦です。
今回のタイトル戦を制すると、谷川浩司十七世名人(60)が持つ「名人」獲得の最年少記録「21歳2か月」を40年ぶりに更新するほか、羽生善治九段(52)以来となる「七冠」を、最年少で達成する可能性があります。
一方、渡辺名人は、3年前に「名人」を初めて獲得して以降、防衛を続けていて、今回4連覇がかかります。
藤井六冠にはこれまでに「棋聖」「王将」「棋王」のタイトルを奪われていて、雪辱を期す戦いです。
「名人戦」七番勝負の第1局は、5日午前9時に始まり、6日午後に勝敗が決まる見通しです。
羽生善治九段が語る“藤井聡太六冠”
圧倒的な強さを見せる藤井聡太六冠。
ことし1月から先月にかけて行われた「王将戦」で藤井六冠と戦い、2勝4敗で敗れた羽生善治九段に話を聞きました。
タイトル戦としては初顔合わせとなった「王将戦」。
羽生九段は、藤井六冠の将棋の強さは「読みの深さ」や「発想の広さ」だけでなく美学のようなものを感じたと指摘します。
羽生九段は、「その時その時の課題というか自分自身が興味を持っている形を深掘りしていくタイプなのかなと思う。例えば今は『角換わり腰掛け銀』という戦法を取ることが多いが、その前は『相掛かり』という戦い方をしていた。1つの形をある程度徹底的にやり続けて結論を出し、次に行く。そういうスタイルの棋士だ」と印象を語りました。
そのうえで、「AIなどのソフトをもとに手を選んでいる、ということではない。独自の発想の基準みたいなものが明快にあって、そういう基準で手を選んで、すごくいい手を指せているのかと思う。藤井六冠の『型』があって、将棋を指しているのだと実感できた。全体的にレベルアップしていかないと、藤井六冠と戦うのは厳しいなというのが今回の率直な感想だ」と振り返っていました。
中原誠十六世名人「歴史に残る七番勝負に」
「名人」を通算5期保持した棋士に与えられる「永世名人」の称号を持つ中原誠十六世名人(75)は、藤井聡太六冠が、渡辺明名人に挑む今回の「名人戦」について、「歴史に残る七番勝負になるだろう」と話し期待を寄せています。
中原十六世名人は、「藤井六冠は名人戦初登場だが、最強の挑戦者と言っていいのではないか。六冠を持って挑戦した棋士は今までいないし、これまでの実績もすごく、どういう戦いになるか楽しみだ」と話しました。
藤井六冠の将棋については、「終盤がとにかく異常に強い。詰むか詰まないかという一番大事なところがプロ棋士の中でも異常に強く、欠点が見当たらない。中でも感心するのは防衛戦で、タイトルを取るときは挑戦者の勢いで獲得できるが、いざ防衛するとなると、自分でコンディションを調整して臨まなくてはならず難しい。ところが藤井六冠は非常にうまく調整し、防衛を果たしていて感心する」と指摘しました。
対する渡辺名人については過去に対局したみずからの経験を踏まえ、「当時からあれほど頭の中がクリアな人は珍しいと思った。感想戦で自分の考えを明快に表していたのでそこが強みだと思う。今までの藤井六冠との対局を振り返って自分の中で整理し、何か新しい道を見つけてほしい」と話していました。
両者の公式戦の対戦成績は、藤井六冠が16勝、渡辺名人が3勝。
藤井六冠が大きく勝ち越しているなかで今回の名人戦の展望について中原十六世名人は、「七番勝負の第7局は互いに3勝ずつして重みが一層増すもので、経験してみないと分からない。そういう意味では、渡辺名人が、藤井六冠が経験したことのない第7局まで持ち込むことで弱点が出てくるかもしれない。『名人戦』の歴史、あるいは将棋の歴史に残る戦いになると思うので、いい勝負を見せてほしい」と語り、期待を寄せていました。 【NHK WEB NEWS 2023年4月4日 21時43分】
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「先駆的な作曲家」悼む 坂本龍一さん死去、各国で報道 ―― 世界各国のメディアが3日までに音楽家、坂本龍一さんの死去について伝え、多彩な活動を振り返り「先駆的な作曲家」だったなどと悼んだ。
英紙ガーディアン電子版は「日本のポップ音楽の草分け」が亡くなったと速報。実験的音楽や映画音楽を含め、「極めて多彩なキャリア」を誇ったとたたえた。BBC放送電子版も、日本の電子音楽界における「偉大な音楽家」だと紹介し、その実験的手法が高い評価を受けたと伝えた。
中国メディア「財新ネット」は、清朝最後の皇帝の人生を描いた映画「ラストエンペラー」で坂本さんの音楽が流れる場面を取り上げ、「多くの中国の人々にとって、これが坂本さんとの"初めての出会い"だったかもしれない」とした。坂本さんは同作の音楽で、米アカデミー作曲賞やグラミー賞を受賞した。
韓国の人気音楽グループBTSのメンバーSUGA(シュガ)さんは訃報を受け「先生の遠い旅が平安でありますようお祈りします」と、ファンとのオンラインコミュニティーに投稿した。
米公共ラジオ(NPR)はテクノ・ポップの「ゴッドファーザーが亡くなった」と報じ、電子音楽をポピュラーソングに導入した「先駆的な作曲家かつプロデューサーだった」と功績をたたえた。
CNNテレビ(電子版)は坂本さんを「世界的に有名な日本の作曲家で音楽家」と説明した。〔共同〕 【日本經濟新聞 2023年4月3日 8:27】
トランプ氏側、争う姿勢 弁護士強調、裁判所に4日出頭へ ―― 米東部ニューヨーク州の大陪審に起訴されたトランプ前大統領は4日午後(日本時間5日午前)、ニューヨーク・マンハッタン地区の裁判所に出頭する見通しになった。米メディアが3月31日に報じた。前大統領の弁護士は「彼は戦う準備ができている」と明らかにした。
捜査を指揮する同地区検察のアルビン・ブラッグ検事の広報担当者は30日の声明で、罪状認否のための出頭について前大統領の弁護士と調整を始めたと発表した。米CNNによると、4日午後2時15分ごろに出頭する見込みだ。3日に南部フロリダ州からニューヨークに入るとみられ、大統領警護隊(シークレットサービス)が警護する。
前大統領の弁護士を務めるジョー・タコピナ氏は米NBCのインタビューで、前大統領が司法取引に応じる可能性を問われ「ゼロだ。犯罪はない」と断言し、無罪を主張して争う姿勢を強調した。
ニューヨーク州の大陪審は30日、米大統領経験者として初めて前大統領を起訴した。大陪審は検察が提出した証拠を検討し、起訴の妥当性を判断する機関。同州では18歳以上の23人の陪審員で構成し、起訴には過半数の賛成が必要になる。
罪状は公表されていないものの、前大統領が不倫関係にあったとされるポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏に支払った13万ドル(約1700万円)の口止め料を不正に処理したかどうかが問題になっている。前大統領の顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏が肩代わりし、前大統領が弁済する際に「弁護士費用」と虚偽の記載をした州法違反の疑いがある。
2018年にコーエン氏はこれに関連した選挙資金法違反などで実刑判決を受けた。一方、前大統領は刑事責任を問われなかった。
4日を見込む罪状認否の際に起訴状の内容が公表される。米メディアは前大統領が数十件の罪に問われると伝えた。口止め料が16年大統領選の直前で、前大統領に不利な報道が出ないよう工作した政治献金にあたるとして、選挙法違反を含む重罪での起訴も視野に入れているとの報道もある。
前大統領を巡っては、機密情報を不正に扱ったり21年1月の連邦議会占拠事件を扇動したりした疑いなどでも捜査の対象となっている。24年大統領選に野党・共和党から出馬をめざす前大統領は「歴史上最高レベルの政治的迫害と選挙妨害だ」と反発。共和のマッカーシー下院議長も「大統領選介入を目的に我が国に取り返しのつかない打撃を与えた」と糾弾した。 【日本經濟新聞 2023年4月2日 2:00】
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奈良岡朋子さん93歳死去 橋田寿賀子さん脚本の「女たちの忠臣蔵」など大ヒットドラマ多数出演 ―― 劇団民藝代表で、女優奈良岡朋子さん(本名同じ)が23日午後10時50分、肺炎のため都内の病院で亡くなった。29日、同劇団が発表した。93歳。葬儀は近親者のみで26日に執り行った。喪主はめいで、同劇団演出家の丹野郁弓氏。故人の遺志によりお別れの会などは行わない。
奈良岡さんは、「ドライビング・ミス・デイジー」など数々の舞台に加え、NHK連続テレビ小説「おしん」など、ナレーションの名手としても知られた。
映像作品では、TBS石井ふく子氏プロデュースの「ありがとう」や、橋田寿賀子さん脚本の「女たちの忠臣蔵」など、大ヒットドラマに数多く出演した。「花の生涯」など5本の大河ドラマのほか、朝ドラ「水色の時」「おていちゃん」の出演でも知られる。
女子美術専門学校(現・女子美大)在学中の48年に民衆芸術劇場に大滝秀治さんとともに合格し入所。民藝の創立メンバー宇野重吉さんや、文学座の杉村春子さんらの薫陶を受けた。大滝さん亡き後は代表として民藝をけん引してきた。
丹野氏は「冷静さと計算と感情を優れたバランスで持ち、表現できる希有な女優だった」とコメントした。 [日刊スポーツ 2023年3月30日5時16分]
京都・保津川下り転覆事故、船頭困惑「みんなベテランなのになぜ」 泣いている乗客も ―― 京都府亀岡市と京都市を結ぶ保津川下りで28日に起きた転覆事故で、保津川下りの舟乗り場(亀岡市保津町)では、船頭らが現場の状況の把握に追われ、水やタオルなどの救援物資を船に積み込み現場に向かった。ある船頭は「今日は水位も下がり、天候も良かった。みんなベテランで慣れているはずなのになぜ…」と困惑していた。
午後の便は全て運休したが、運休を知らない外国人観光客らが相次いでチケット売り場を訪れ、職員が説明に追われていた。中国から来たという男性は「一体何があったのか」と戸惑った表情を浮かべていた。
この日、保津川下りを体験した乗客も取材に応じた。転覆した船の2便後ろの船に乗っていた男性(38)=大阪府貝塚市=は、救助活動のため現場の上流で2時間ほど待機してから、事故現場の横を通って下ったという。京都市西京区の船着き場付近で取材に応じた男性は「救助され、岸でシートをかぶっている人や泣いている人もいた」と話した。「流れはそれほど速いと思わなかった」という。
また、1便前の船に乗っていた女性は「(転覆した船は)川に沈んでいた」と言葉少なに話した。 【京都新聞 2023年3月28日 15:07】
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霧馬山初優勝「ちょっと緊張」優勝決定戦で物言いも大栄翔破り来場所大関取りへ 陸奥親方初弟子V ―― <大相撲春場所>◇千秋楽◇26日◇エディオンアリーナ大阪
モンゴル出身の関脇霧馬山(26=陸奥)が12勝3敗の優勝決定戦を制し、大逆転で初優勝を飾った。
14日目を終えて1差で単独トップの小結大栄翔との本割での対戦は、土俵際まで一気に攻められたが最後は突き落としを決めた。
優勝決定戦も大栄翔が立ち合いから突き放しにくるが、霧馬山は右足を俵に残して勝利した。物言いがつくも軍配通り。1日2連勝の自力で、霧馬山が初の賜杯を手にした。
「ちょっと緊張したが、自分の相撲を取るとの気持ちだった。そんなに良い相撲ではないが、勝てて良かった。全然優勝は考えなかった。1日一番のつもりだった。(入門から)8年で優勝、最高です」
これで小結で11勝した先場所に続き、今場所も関脇で12勝を挙げた。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」とされるだけに、来場所で2ケタ白星を挙げれば昇進は濃厚。今場所の優勝が考慮されれば、場合によっては2ケタ白星に到達しなくても、来場所後の昇進の可能性も出てきた。「1日一番、しっかり頑張ります」。師匠の陸奥親方(元大関霧島)にとっても、初めての弟子の幕内優勝となった。「まずは親方に報告したい」と感慨深げな表情を見せた。 [日刊スポーツ 2023年3月26日17時46分]
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八角理事ウ長「このチャンスをものにしてほしい」霧馬山、大栄翔ら大関候補続出を歓迎 ―― <大相撲春場所>◇14日目◇25日◇エディオンアリーナ大阪
優勝争いは2敗を守った小結大栄翔(29=追手風)と、1差の3敗で追う関脇霧馬山(26=陸奥)の2人に絞られた。
1差で追う平幕の翠富士(26=伊勢ケ浜)を一方的な相撲で突き出した大栄翔は、21年初場所以来となる2度目の優勝を目指す。報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、前回優勝時と比べて「前回は(番付)上位者が多かったから激しい突き押しで、勢いで行った。相手を見て突いて行ったら(勝負どころに)間に合わないから」と振り返り、一方で今場所については「よく相手を見て落ち着いて突いている」とし、優勝経験も「初めての優勝じゃない、ということで落ち着いている」と今場所何度も指摘した精神的な充実ぶりを、あらためて強調していた。
結びの一番後に、千秋楽の取組編成会議が開かれ、千秋楽結びの一番で、この両者が激突することが決まった。リモート取材中は、まだ千秋楽の取組は決まっていなかったが、八角理事長は「大栄翔は明日の一番、おそらく霧馬山と組まれるでしょう。結びの一番まで優勝が決まらないというのは、私たちにとって一番いいこと」と、興行面で最高の舞台が整うことを歓迎するように語った。
また、番付の権威が保たれるように、番付上位の三役陣に優勝が絞られた状況にも「最後まで三役以上が番付以上にね(頑張った)」と奮闘ぶりを評価。さらに千秋楽の結果次第で、三役陣の5人が2ケタ勝利を挙げる可能性についても「2ケタ勝って『よしっ』と思う力士もいるだろう。(霧馬山に)誘発されて豊昇龍も琴ノ若も『俺も出来る』と思っただろう。このチャンスをものにしてほしい」と、5月の夏場所が大関とりとなる霧馬山をはじめ、大関候補が続出している状況を歓迎するような口調で語った。 [日刊スポーツ 2023年3月25日19時17分]
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