瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 鴛鴦(えんおう、おしどり)の遊びというのは、白石n個、黒石n個を交互に並べたものを鴛鴦(おしどり)が番(つが)いで並んでいる姿に見立てて、これを雌雄別々に並ぶようにする遊びである。ただし、石を動かすには、隣合った二つの石を同時に動かさねばならない。 
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6a2ec030.jpeg この問題は中根彦循の『勘者御伽双紙』(1743年)にnが3の場合が載っている。原文には解答が「四五を取り七八へ」というように文章で書かれているが、見やすいように図で示すと、左図のようになる。つまり、アンダーラインの引いてある石を順に右の方へ移していけばよい。
 

 西洋では、この問題をテートの問題と呼んでいるが、それはイギリスの物理学者P.G.Tait(テート、1831~1901年)が1884年に論文を発表したことによる。テートは金貨と銀貨各4枚を交互に並べたものを別々にする形にしている。
aab2e3f1.jpeg 一般にn個(n≧4)の場合、隣に空所が2個分あれば、n回の移動で並べ替えることが可能である。nが3の場合だけは、もし隣に2個分の空所しかなければ、4回移動させる必要がある。nが4の場合のやり方を左にに示した。
 
 鴛鴦の遊びは入れ替え問題の古典であるが、入れ替え問題は非常に数が多く、カエルの入れ替え、汽車の入れ替え、自動車の入れ替え、将棋の入れ替え等、枚挙にいとまがない。
 
 ここではもう一つ、カエルの入れ替え問題をご紹介しよう。
9077485f.jpeg 1から4までの番号のついた4匹のカエルが左の「カエルの入れ替え問題」の上図ようにはすの葉の上に左から番号順に並んでいる。これらのカエルは、隣の葉が空いていればそこに移ることができる。また、隣の葉にカエルがいて、その向う側の葉が空いている場合、隣のカエルを飛び越して、空いている葉にうつることが可能である。
 それでは、このカエルを今並んでいるのと逆の順序、つまり4321と並ぶようにするには、どうしたらよいだろうか。ただし、2匹以上のカエルを1度に飛び越えたり、同じ葉の上に2匹のカエルが乗ることは許されない。
 この問題を解くには、このままで考えるより、下図のAのようなカエルの移動が可能な路線図を作ってみる方がよい。これからBのようなルート図ができるので、あとはこのサイクルを回転していけばよい。解は、3、1、2、4、3、1、2、4、3、1(10手)。
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目高 拙痴无
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