瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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  第2次世界大戦も終りに近づいた1945年、アメリカの数学雑誌『American Mathematical Monthly』に次のような問題が載った。出題者はバージニア州アーリントンのE.D.Schell(シェル)という人である。曰く、「同種のコイン8枚と天秤が1台ある。コインのうち1枚は贋金で、他のものよりも目方が軽い。天秤を2回使うだけで、贋金の存在を確認し、それをみつけだすことができるだろうか?」
 普通のやり方だと、天秤の左右のさらに4枚ずつを載せて重さを較べ、軽い方を2枚ずつに分けて、再度主さを較べる。そして、最後にその軽いほうの2枚の重さを比較して、軽いほうを贋金とする。しかし、このやり方だと3回量る必要がある。それを2回で済ますにはどうしたらよいだろうか。
 この問題は大きな反響を呼び起こし、解答が続々と編集部宛に寄せられ、その解答は8~9月号に発表されたという。皆さん方は、ここで1度このブログを読むのをやめて、しばらく自分で考えて戴きたいものだ。
 
81269ee3.jpeg 正解は左図で示すようになる。4枚ずつ測らずに、 (枚数+1)÷3、つまり3枚ずつ測るのが妙手である。このようにすると、N枚のコインがあって、Nが 3n―1≦ N < 3n  である場合は、n回の測定で贋金を見つけだすことができる。ただし、にせがねが混ざっていることが確実で、その確認をする必要がなければ、Nが 3ⁿ⁻¹ < N ≦ 3ⁿ  のときにn回の測定で贋金を指摘することが可能なのである。
 このコイン8枚から1枚の軽いものを選別するのに、次のような機械的方法でも選別することが出来る。8枚のコインにそれぞれ1~8まで番号をつけ、
(Ⅰ)(1、2、3)――(4、5、6)
(Ⅱ)(1、4、7)――(2、5、8)
の2回の試行をおこなう。右側が軽い時はL(Light)、左右が釣り合った時はS(Same)、右側が重い時はH(heavy)で表わすことにすると、
 試行結果 LL LH LS HL HH HS SL SH
 贋   金  1  2  3  4  5  6  7  8
のように出来る。
 
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