瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 東京夢華録 巻八 端午
 端午節物:百索、艾花、銀樣皷兒花、花巧畫扇、香糖果子、糉子、白團。紫蘇、菖蒲、木瓜並皆茸切、以香藥相和、用梅紅匣子盛裹。自五月一日及端午前一日、賣桃、柳、葵花、蒲葉、佛道艾、次日家家鋪陳於門首、與糉子、五色水團、茶酒供養。又釘艾人於門上、士庶遞相宴賞。
〔訳〕端午の節句の祝い物といえば、百索(いろいと)・艾花(よもぎかざり)・銀様鼓児花(ぎんのたいこかざり)・花巧画扇(かざりせんす)・香糖果子(かとうがし)・糉子(ちまき)・白い団子がある。またシソ・ショウブ・木瓜(ぼけ)をみな細かく切り、香薬をまぜ、紅梅色の小箱に詰める。五月一日から端午の前日まで、モモ・ヤナギ・ヒマワリ・ショウブの葉・仙道ヨモギを売る。翌日(すなわち五月五日)、家々はこれらを門口に敷き並べ、糉子(ちまき)・五色の団子・茶や酒を供え、またヨモギで作った人形を門に釘付けして、人々は互いに飲み食いをしあった。
 
※端午:都の商店の者達は、五月一日を端一、二日を端二と数えて行き、五月五日を端五と呼んだという。
※百索:子供が首にかける五色の糸。我が国で鯉のぼりに用いる五色の吹流しもこの五色の糸に由来する。五色のいとに邪悪をはらう力があるという信仰は後漢時代からあったという。
※艾花:五月五日、ヨモギの葉でトラの形をつくり、あるいは綾絹をもって小さなトラをつくりヨモギのはをつけ物を艾虎(がいこ)といい、これをつければ邪を払うことが出来たと信じられた。
※銀様鼓児花:俗に小鼓を作って梁にかけたり台に載せておく、端午の節句の飾り物の一つであったらしい。
※花巧画扇:小さな扇子で、紅・白・青色の色物や、刺繍をしたもの、画をかいたものなどを端午の節句に贈りあったという。
※香糖果子:糖蜜韻果とも糖霜韻果ともいい砂糖漬けの果物を原料とする菓子。
d0584eb8.jpeg※糉子:マコモの葉でモチゴメを包み、クリやナツメを加え灰汁で煮て食べたという。これが宋代の粽であった。
※モモ・…… 仙道ヨモギ:これらは中国ではいずれも邪を祓う力があると考えられていた。
 
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