ウェブニュースより
大相撲春場所5日目 大関復帰を目指す照ノ富士 初黒星 ―― 大相撲春場所は5日目、大関復帰を目指す関脇 照ノ富士は平幕の阿武咲に押し出しで敗れ、今場所初黒星を喫しました。
中入り後の勝敗です。
▽魁聖に大奄美は魁聖が寄り倒しで勝って4勝1敗としました。
☆魁聖(黒星発進から4連勝)「久しぶりの印象だからうれしい。自分の相撲だったけど、重い相手と稽古していないから、なかなか寄り切れなかった。ちゃんとまわしを取れたらもっと楽に寄り切れた」
▽十両の千代丸に剣翔は千代丸が突き出し。
▽琴恵光に英乃海は英乃海が上手投げ。
☆英乃海「よく粘れたかなと思います。まだ序盤だけど、体は動いているかな。(幕内で)勝ち越したことないんで、勝ち越しを目指していい相撲をとりたいと思います」
▽照強に豊山は照強が寄り切り。
★豊山「逆にくるんじゃないかと思ったが、言い訳にはならない。反応できなかった自分が悪い」
▽明瀬山に千代翔馬は千代翔馬が上手出し投げ。
☆千代翔馬(明瀬山とは)「十両で何度も対戦した。前みつを取らせないように張りながら前に出た」
★明瀬山(序盤5日間を終えて)「ちょっと疲れている。あと10日頑張りたい。(自身のしこ名が入ったタオルを掲げるファンが増えており)うれしいです、自分のタオルを見つけたら。でも遠くまでは見えない。(取組中は)メガネを外しているので」
▽千代大龍に碧山は碧山が押し出し。
☆碧山(千代大龍とは)「何回もやったことある相手。自分のペースになるよう、立ち合いだけは負けないよう意識した」
★千代大龍「ぶざまな相撲ですみません。(序盤5日間を終えて自身の状態で気になるところは)全くない。元気いっぱいです」
▽千代の国に竜電は千代の国が突き倒し。
▽翠富士に翔猿は翔猿が寄り切り。
☆翔猿「我慢勝ちできてよかったです。(本来)速い相撲なんですけど、2日連続長いんで。でも勝ったんで元気です」
▽琴ノ若に豊昇龍は豊昇龍が突き落とし。
☆豊昇龍「集中していった。勝ってよかった。次の相撲も集中していきたい」
▽玉鷲に輝は玉鷲が押し倒しで勝ちました。
☆玉鷲「結構危なかった。若手に負けないようにもっと力をつけなきゃ。最初に押し込まれたときに本当は危なかった」
▽栃ノ心に隠岐の海は栃ノ心が寄り切り。
▽逸ノ城に妙義龍は妙義龍が寄り切りで勝ってただ1人初日から5連勝です。
☆妙義龍(5連勝に)「まあまあ気分よくやれてます。相撲に自分の流れがある感じで、いいんじゃないですか」
▽遠藤に志摩ノ海は遠藤が寄り切り。
★志摩ノ海「立ち合いが悪かったのと頭がすぐに上がってしまった。体は悪くないんで、ちゃんと修正していければと思う」
▽高安に霧馬山は高安が突き出し。
☆高安「前に出て勝負を決められたのが良かった。組み止めてと思ったけど、流れで前に出られた。千秋楽まで優勝争いに加われるように頑張りたい」
▽大栄翔に御嶽海は大栄翔が押し出し。先場所優勝の大栄翔は今場所初白星です。
☆大栄翔「まだまだホッとしたらいけないけど、とりあえず初日が出たので、ここから乗っていきたい。最後まで自分の相撲が取れるようにしたい」
▽宝富士に隆の勝は隆の勝が押し出し。
☆隆の勝「自分から攻められたのがよかったと思う。この調子で前に出る、自分らしい相撲をとっていきたい」
▽関脇 照ノ富士に阿武咲は阿武咲が押し出し。大関復帰を目指す照ノ富士は今場所初黒星を喫しました。
☆阿武咲(全勝だった照ノ富士に快勝)「思い切りいこうと思っただけなんで、勝ててよかった。小手投げを警戒して、自然と体が動いてくれた。休んだらダメ。そういう相撲がしっかりとれてよかった」
▽大関 正代に若隆景は若隆景が寄り切り。正代は2勝3敗と黒星先行です。
☆若隆景(2大関撃破に)「下から攻めていこうと思ってたんで、我慢していけたのがよかった。(6日目は大関朝乃山)思い切って自分の相撲をとるだけです」
★正代「立ち合いで立ち遅れたかもしれない。立ち合いが遅れて圧力をかけられていない。そこは調整しないといけない。ケガも足首も問題はない。どこかで盛り返したい」
▽角番の大関 貴景勝に北勝富士は北勝富士が押し倒し。
☆北勝富士「一気に持っていかれないよう、辛抱して下からいった。立ち合い、しっかり当たれているのが結果につながっている」
▽明生に大関 朝乃山は朝乃山が寄り切りで勝ちました。
☆朝乃山「やっと前に出る自分らしい相撲がとれた。これをきっかけに前に出る相撲をとりたい」
各力士の談話
高安は「前に出られてよかった。目いっぱい、力を出して稽古できたので、それが生きています。きょうと同様に集中してよい内容で相撲を取りたい」と充実感を漂わせていました。
大栄翔は5日目での初白星に「ここまで内容がよくなかったので、最後まで自分の相撲を取ることを考えた。とりあえず初日が出たので、ここから乗っていけるように頑張りたい」とほっとしている様子でした。
2敗目を喫した貴景勝は「勝たないと意味がないので、またあすに向かってやっていきたい。1日一番なので、あまり今までのことは考えず、あすも初日のつもりでいきたい」と淡々と話しました。
翔猿は2分を超える相撲を制して3勝目を挙げ、「我慢勝ちができてよかった。一生懸命に攻めた。調子はよい感じで楽せずに頑張っていきたい」とうれしそうでした。
妙義龍はただ1人の5連勝に「足の状態がよい。相撲に自分の流れがある感じで勝てている。けがなく元気な体で土俵に上がることに努めている」とご機嫌な様子でした。
阿武咲は照ノ富士を破り「勝ててよかった。1日一番、しっかり集中してやることそれだけだ」と淡々と話しました。
北勝富士は貴景勝を破り「今場所、結構、体が動いてくれてるので、それも自信になっている。一日一日、けがをしないように頑張りたい。あすも集中していきたい」と話していました。 (NHK WEB NEWS 2021年3月18日 19時22分)
ウェブニュースより
大相撲春場所 4日目 大関復帰目指す照ノ富士 4連勝 ―― 大相撲春場所は4日目、大関復帰を目指す照ノ富士は明生に勝って初日から4連勝としました。
中入り後の勝敗です。
▽十両の大翔丸に豊山は大翔丸が突き落とし。
★豊山(3連敗を喫し)「本当なら「今日は飲みに行こうか」といきたいけどコロナですからね。ちゃんと食べて、ちゃんと寝るのがいい験直しになると思う」
▽大奄美に琴恵光は琴恵光が寄り切り。
☆琴恵光(大奄美の)「中に入って相撲を取ろうと思った。相手に圧力をかけて相撲が取れたので悪くないなと。攻める気持ちを忘れずに毎日土俵に上がりたい」
▽剣翔に英乃海は剣翔が寄り切り。
▽千代翔馬に魁聖は魁聖が寄り切り。
▽照強に千代大龍は照強が押し出し。
☆照強「足はしっかり出ているんで。向こう(千代大龍)は、はたいてくる力士。はたきさえついていけば勝てると思っていきました」
▽碧山に翠富士は碧山がはたき込み。
☆碧山(翠富士には先場所、肩すかしで敗れ)やりづらい相手。落ち着いて、相手を前に置いてとろうと思った。1日1日、自分の相撲をとるだけです」
★翠富士(碧山相手に立ち合い2度つっかけてしまい)「立ち合いから肩すかしを狙って失敗した。やっぱり狙いにいくものじゃないなと。何も考えずにいけれたらいい」
▽竜電に明瀬山は明瀬山が寄り切りで勝ちました。
☆明瀬山「昨日、木瀬親方(元前頭肥後ノ海)に「右を取りに行け」と言われたので取りに行った。(竜電は)まわしを引かれたら投げが強い。身長も高いので、下からいかないとダメなので下からいきました」
▽豊昇龍に千代の国は千代の国が送り倒し。
▽翔猿に琴ノ若は翔猿が下手投げ。
☆翔猿「中に入っていこうと思いました。あきらめないで、どんどん前に攻めていこうと。(1分超の相撲を制し)うれしいです」
▽輝に栃ノ心は栃ノ心がすくい投げ。
▽逸ノ城に遠藤は遠藤が寄り切り。
▽隠岐の海に霧馬山は霧馬山が小手投げで勝ちました。
▽妙義龍に玉鷲は妙義龍が引き落としで勝って4連勝としました。
☆妙義龍「(平幕でただ1人4連勝で好調の要因を聞かれ)分からない。分かっていたら苦労しない。何も変わらないですよ」
▽御嶽海に若隆景は御嶽海が寄り切り。
☆御嶽海「よかったと思います。(東洋大の)後輩なんで負けられない気持ちでいった。意識しました」
★若隆景(東洋大の2学年先輩、御嶽海に完敗)「当たって前みつ取ろうと思ったけど、当たってからの動きが遅かった」
▽大栄翔に高安は高安が突き落としで勝ちました。初場所優勝の大栄翔は4連敗です。
☆高安「引かなかったのが良かった。内容も悪くないと思う。(相手の大栄翔は)攻めが強い力士。攻め負けないように取りました。千秋楽まで優勝争い絡んでいけるように、内容のいい相撲を取っていきたい」
▽明生に照ノ富士は照ノ富士が小手投げで勝ちました。大関復帰を目指す照ノ富士は初日から4連勝です。
☆照ノ富士「落ち着いてまわしを取ろうと思った。立ち合いがあまり良くなかった。できればああいう体勢になりたくない。明日から気持ちを切り替えて頑張りたい
▽隆の勝に志摩ノ海は隆の勝が押し出し。
☆隆の勝「思い切りいって起こそうと思ったが、起きなかったんで押される場面もあったが落ち着いていけた。最後、右が入って攻め返せたんでよかったと思う」
▽宝富士に角番の大関・貴景勝は貴景勝が押し出し。
☆貴景勝「集中して明日もやっていきたいと思っている。(初黒星を喫した3日目からの修正点は)一番一番相手違うので、今日は今日で考えてやった」
▽大関・朝乃山に阿武咲は朝乃山が突き落とし。
☆朝乃山「相手(阿武咲)は押し相撲なんで張って止めようと思ったが、その分出足がなかった。相撲はよくないんで反省ですね」
▽北勝富士に大関・正代は北勝富士が押し出し。正代は2敗目です。
☆北勝富士「(左目上付近から流血も)大丈夫です。大関は差すと強いんで、がむしゃらに当たって我慢していきました」
★正代「踏み込まれて、ちょっと焦って出て、止められたところを狙われたという感じ。もう少し圧力をかけられたら良かった。(序盤で2敗)流れ的には良くない。どこかで変えられたらいい」 (NHK WEB NEWS 2021年3月17日 20時21分)
ウェブニュースより
大相撲春場所 白鵬は休場 大関復帰を目指す照ノ富士は3連勝 ―― 大相撲春場所は3日目、横綱 白鵬が右ひざのけがのため16日から休場しました。今後、手術を行い7月の場所に進退をかけて臨む意向だということです。大関復帰を目指す照ノ富士は、初場所優勝の大栄翔に勝ち初日から3連勝です。
中入り後の勝敗です。
▽十両の石浦に英乃海は、石浦が上手ひねりで勝ちました。
★英乃海「中に入られないようにと思ったが、腰が引けていた分、上手ひねりですか、食っちゃいましたね。体は動いている。前に攻める気持ちが今日は少なかったかな」
▽豊山に大奄美は、大奄美が突き落とし。
▽魁聖に剣翔は、魁聖が寄り切り。
▽照強に琴恵光は、照強が押し出し。
▽千代翔馬に碧山は、千代翔馬がすくい投げ。
▽千代大龍に明瀬山は、千代大龍が突き落としで勝ちました。
▽琴勝峰に竜電は、琴勝峰が右足首のけがで16日から休場し、竜電が不戦勝です。
▽千代の国に翠富士は、千代の国が寄り倒し。
★翠富士「立ち合いから持っていきたかったけどいけず、肩すかしにいったが残られた。うまく対応されても決まる時は決まるんで、自分の実力不足ですね」
▽豊昇龍に翔猿は、翔猿が突き出し。
▽栃ノ心に琴ノ若は、栃ノ心が押し出し。
★琴ノ若「形もしっかり入ったが、対応が遅れてしまった。落ち込んでも仕方ないんで、しっかり対応できるよう切り替えていきます」
▽輝に逸ノ城は、逸ノ城がすくい投げで勝って3連勝です。
☆逸ノ城「体が動いたと思います。自分の相撲とりたいですね、明日から。もっとがっちり捕まえて、力強い相撲をとりたい」
▽遠藤に玉鷲は、玉鷲が突き出し。
▽隠岐の海に妙義龍は、妙義龍が寄り切りで3連勝。
☆妙義龍「相手の左がささって不利だったが、うまく巻きかえた。そこが勝因じゃないですか。(3連勝に)いいと思います」
▽明生に霧馬山は、明生が寄り倒し。
▽高安に志摩ノ海は、高安が押し出しで勝ちました。
★志摩ノ海「立ち合い、当たった後に押された。自分がそういう相撲をとらないといけないんで、普通に馬力負けだと思います」
▽御嶽海に隆の勝は、隆の勝が押し出し。
★御嶽海「(初黒星を喫する)立ち合いから起こされてしまった。一方的な相撲になってしまった。(場所は)始まったばかりだけど、もっと前に出ることを意識していきたい」
☆隆の勝「はたきに落ちることなく残せて、膝を曲げて攻められたんでよかった。(相手の)上体を起こさないと辛いんで、上体を起こしにいく相撲をとりました」
▽照ノ富士に大栄翔は、照ノ富士が寄り倒しで勝ちました。照ノ富士は3連勝です。
☆照ノ富士「前に出ようと思ったので良かった。(大関とりへの意識は)9番勝ってそこからなので、その話ができるのは。1日一番集中するだけ」
▽北勝富士に大関 朝乃山は、朝乃山が押し倒し。
☆朝乃山「(まわしを取れず)相撲はダメだったが、勝ちは勝ちなんで。こういう勝ちも拾っていきたい」
▽大関 正代に宝富士は、正代が寄り切り。
☆正代「2日間後ろに下がっていたので、前に出る相撲が出て良かった。ケンカ四つなので差し負けないようにした。(2横綱休場で出場最高位になったが)その日の相撲を取りきることだけに集中できたらと思っている。他のことは考えないようにしたい」
★宝富士「当たってから(上体が)起きたから持っていかれた。差せなくても前に出て圧力負けしないようにいったが、思うようにいかなかった」
▽角番の大関 貴景勝に若隆景は、若隆景が寄り切りで勝ちました。貴景勝は初黒星です。
★貴景勝「(初黒星)修正していかないといけない。また明日に切り替えて、明日は明日の一番なので、それに向かっていきたい。(2横綱休場で出場最高位になったが)しっかり自分は自分の相撲に集中してやるしかない」
☆若隆景「(大関戦初勝利に)下から攻められたのがよかったと思う。(先場所は新型コロナウイルスの影響で部屋全体が休場)相撲勘とかはあまり考えていない。相撲がとれない歯がゆさはあったが、今は土俵に上がれるありがたみを感じている」
▽横綱 白鵬に阿武咲は、白鵬が右ひざのけがで16日から休場し、阿武咲の不戦勝です。
白鵬は5場所連続19回目の休場で、師匠の宮城野親方は「本人は『次に出る7月の場所ですべてをかける』と話している」と述べて、白鵬が7月の場所に進退をかけて臨む意向を明らかにしました。 (NHK WEB NEWS 2021年3月16日 19時03分)
ウェブニュースより
大相撲春場所 4場所連続休場明けの白鵬 初日から2連勝 ―― 大相撲春場所は2日目です。4場所連続の休場明けとなる横綱・白鵬は宝富士に勝って初日から2連勝です。
中入り後の勝敗です。
▽十両の天空海に魁聖は魁聖が送り出しで勝ちました。
▽返り入幕どうしの一番、英乃海に大奄美は英乃海が寄り切り。
☆英乃海「がっぷり組まずにとろうと思っていた。その通りにいけてよかった。(2連勝は)もちろん気分いいです。この調子で考えた相撲をとっていければ」
▽豊山に琴恵光は琴恵光が突き落とし。
☆琴恵光「中に入って攻めることだけを意識しました。先手を取ろうということで、自分の流れで相撲が取れている」
★豊山「立ち合いがすべてだった。動き自体は悪くないんで、大事なところをしっかりやりたい。とにかく勝ち越さないといけない。期待してくれている人たちを裏切り続けているんで、ピリッとした相撲をとらないといけない」
▽千代翔馬に剣翔は千代翔馬が寄り切り。
▽照強に明瀬山は明瀬山が送り出し。
▽琴勝峰に碧山は碧山が突き出し。
☆碧山「当たって前に出る相撲を目指している。(初日から2連勝は)久しぶりなのでいい感じです。(締め込みの色を青色から緑色に変更したことについて)もともと古くなっていた。今まで作ってくださった方に色を自分で決めてと言われて、私の字(しこ名)は「あお」とも読めるし、「みどり」とも読めるので妻と考えて決めた」
▽千代大龍と翠富士の一番は物言いがつく際どい相撲となり、行司軍配差し違えで翠富士が押し出しで勝ちました。
▽豊昇龍に竜電は豊昇龍が浴びせ倒し。
☆豊昇龍「自分の思った相撲はとれなかったが、今場所初の白星なんで緊張した。(相撲の)いい悪いとか考えてなかったんでよかったです」
▽千代の国に琴ノ若は琴ノ若がはたき込み。
▽輝に翔猿は輝が送り倒し。
☆輝「しっかり中に入れないよう、落ち着いて対処できたと思う」
▽栃ノ心に玉鷲は玉鷲がはたき込み。
▽隠岐の海に逸ノ城は逸ノ城がきめ出し。
▽遠藤に霧馬山は霧馬山がすくい投げで勝ちました。
▽志摩ノ海に妙義龍は妙義龍が寄り切り。
☆妙義龍(昨年秋場所以来の連勝発進)「いつも通りまた明日、集中して頑張ります。(目標は)15日間、けがなく乗り切ること」
★志摩ノ海「頭が浮いたんで。頭が浮くとダメなんで。頭を上げないで、自分の相撲をとりきりたい」
▽御嶽海に明生は御嶽海が押し出し。
☆御嶽海「前に出れば負けないと思ってやっている。(圧力が)相手にしっかり伝わっているんで、よかったと思う」
▽若隆景に照ノ富士は照ノ富士が押し出しで勝ち、大関復帰を目指す場所で2連勝です。
☆照ノ富士(若隆景は)「小さい相手。動きがいいから、右手をつかまえる、取りたいと思っていた。(大関とりの重圧)プレッシャーとか感じていない。1日一番思い切ってやるだけと思っている」
▽隆の勝に北勝富士は北勝富士がはたき込み。
☆北勝富士「土俵際を気をつけた。(最後の場面は)相手が足そろっているのが見えた。先手先手でいって、相手が引いてきてくれた。冷静に取れた」
▽阿武咲に大関・正代は正代が押し出し。
☆正代「とりあえず今日は初日が出て、連敗しないのが良かった。このまま落ち込んだままいくよりは、早い段階で初日を迎えて、そこから星をつなげられたらなと思っていた。まだ硬さは抜けていないけど、土俵際までしっかり寄れたんじゃないかと思う」
★阿武咲「最後まで小さくなりきれず、伸びてしまった。(調子は)悪くないと思う。意識することは、相手に集中するだけです」
▽大栄翔に角番の大関・貴景勝は貴景勝が突き落とし。
☆貴景勝(相手が先場所優勝の大栄翔)「実力があるので、自分も向かっていく気持ちでやった。(3日目以降に向けて)毎日初日だと思って明日から頑張っていく。(場所前は部屋の引っ越しもあり)新しい環境で、いい環境でできているので、感謝しながら明日からもやっていきたい」
★大栄翔「自分から先に攻めたかったが、大関の相撲をとられてしまった。立ち合いもよくないんで、しっかり切り替えてやっていかないといけない」
▽大関・朝乃山に高安は高安が寄り倒し。
▽宝富士に横綱・白鵬は白鵬が小手投げで勝ちました。
白鵬は4場所連続の休場から復帰の場所で2連勝スタートです。 (NHK WEB NEWS 2021年3月15日 19時24分)
ウェブニュースより
横綱 白鵬 229日ぶりの白星 大相撲春場所 初日 ―― 大相撲春場所は新型コロナウイルスの感染防止対策で会場を大阪から国技館に変更して14日初日を迎え、4場所連続の休場から復帰した横綱 白鵬は、初場所で優勝した小結 大栄翔に勝って白星発進です。
中入り後の勝敗です。
▽十両の徳勝龍に返り入幕の大奄美は、大奄美が押し出しで勝ちました。
☆大奄美 久々の幕内で緊張したかも。今場所はとにかく勝ち越したい。8番勝って9番、10番と考えたい。
▽魁聖に返り入幕の英乃海は、英乃海が上手投げ。
☆英乃海 がっぷり四つにならないようにだけ気をつけた。押し込まれたけどよかったと思います。(翔猿と兄弟幕内)別に目標にしていたわけじゃない。うれしいけど、特別な感情はないです。
★魁聖 (初場所前に同じ友綱部屋から新型コロナ感染者が出た影響で2場所ぶりの出場)久しぶりの本土俵ですから、変な感じがした。無事に終わって良かった。(場所前は)久しぶりにがっちり稽古して、あちこち痛い。けがしないように、できれば勝ち越したいです。
▽豊山に返り入幕の剣翔は、豊山が寄り倒し。
☆豊山 (3場所連続の白星発進)勝てたのが一番良かった。場所前も大関と毎日稽古させてもらった。勝つための努力はしてきた。また明日から頑張れたらいい。けがせずに15日間乗り切れればいい。去年の3月から勝ち越してないので、とりあえず勝ち越しを目標に頑張ります。
▽琴恵光に千代翔馬は、琴恵光が押し倒し。
▽照強に碧山は、碧山が小手投げ。
☆碧山 少し高かった。相手が中に入って、少し危なかった。大きい相手ならダメだったね。
▽明瀬山に琴勝峰は、明瀬山が突き落とし。
☆明瀬山 (初顔から2連敗中の琴勝峰に勝利)三度目の正直と思って…違うか。(過去)2番とも一気に持って行かれているので、立ち合い負けをしないようにした。(埼玉栄高の後輩だが)いやいや年が離れすぎているので、そこは意識してなかった。(幕内で初めて勝ち越した先場所後の反響)いっぱい新聞にも載せていただいて、来ない人からも連絡がきたりした。
▽千代大龍に竜電は、千代大龍が肩透かしで勝ちました。
▽翠富士に豊昇龍は、翠富士が突き落とし。
☆翠富士 (立ち合い変化)腰が痛いのもあった。腰は痛いけど、やっているときはテンション上がっているのであまり気にしないようにしている。場所前は全く稽古できなかったけど、自分でも怖いので1週間前くらいから無理やりやった。(白鵬の横綱土俵入りでは初めて太刀持ちを務める)緊張感があるからか(腰の)痛みは感じず、緊張の方が勝った。横綱が目の前で神聖なものを感じた。
▽千代の国に翔猿は、千代の国が押し出し。
☆千代の国 (翔猿を一方的に押し出し)落ち着いて相撲を取れた。(初場所は、場所前に同じ九重部屋から新型コロナウイルスの感染者が出た影響で休場したが)家から出られなかったので、家でやれることをやっていた。(休場による)マイナスとかはない。プラスにしたい。
★翔猿 見すぎて相手のペースにのまれた。自分から攻められていないんで、どんどん攻めていきます。(兄の英乃海との兄弟幕内は)特に意識してないです。
▽琴ノ若に輝は、輝が突き出し。
☆輝 自分のとりたい相撲がしっかりとれた。肩の力を抜いて、相手を起こして止まらない。目標は全勝を目指します。
▽栃ノ心に逸ノ城は、逸ノ城が上手投げ。
▽玉鷲に隠岐の海は、玉鷲に勇み足があり、行司軍配差し違えで隠岐の海が勝ちました。
▽遠藤に妙義龍は、妙義龍が押し出し。
☆妙義龍 稽古で体が落ちないようにやってきた。(兵庫・高砂市出身)大阪に行きたかったけど、東京でやれている。一生懸命やるだけです。
▽霧馬山に志摩ノ海は、志摩ノ海が押し出し。
☆志摩ノ海 (自己最高位で)師匠(木瀬親方)の言うことが「下がり方が甘い」とか、シビアになってきている。
▽高安に明生は、明生が掛け投げ。
☆明生 組んだのはまずかったかなと。一か八かです。勝てたからよかったです。
▽若隆景に隆の勝は、隆の勝が押し出し。
☆隆の勝 押し込まれて危ない部分もあったが、押し返せたのでよかったと思う。(立ち合いは)変化もあるかなと思って突っ込めず、自分の立ち合いではなかった。
▽照ノ富士に北勝富士は、照ノ富士が下手投げで勝ちました。
☆照ノ富士 落ち着いて取れて良かったと思う。上位に弱い人はいない。毎日、力を精いっぱい出そうとしている。まずは9番勝ってからという感じで、1日一番力を出し切りたい。
★北勝富士 立ち合いはよくて自分のペースでいけたが、右を差されてまわしをとられたのが反省点ですね。もう少し丁寧にいけばよかった。
▽大関・貴景勝に阿武咲は、貴景勝が押し出し。
★阿武咲 向こう(大関貴景勝)の方が終始よかった。先手をとられてしまった。
▽宝富士に大関 朝乃山は、朝乃山が突き落とし。
☆朝乃山 白星発進できたのはよかったが、相撲内容は反省しないといけない。当たって上体が起きてしまった。反応よく突き落とせたが、まだ初日なんでいい方向に持って行きたい。
▽大関 正代に御嶽海は、御嶽海が寄り倒し。
☆御嶽海 (大関正代から白星に)踏み込みも反応もよかった。先手先手で前に出ていこうと思った。
▽横綱 白鵬に大栄翔は、白鵬が寄り倒しで勝ちました。白鵬は途中休場した去年の7月場所以来となる復帰の場所を229日ぶりの白星でスタートさせました。
八角理事長 親方のコロナ感染を謝罪
日本相撲協会の八角理事長は、土俵上からファンに向けて行う初日恒例の協会あいさつで、親方2人が新型コロナウイルスに感染したことを念頭に「場所前の検査で複数の感染者が判明しご心配をおかけしましたこと、深くおわび申し上げます」と謝罪しました。
そのうえで、「本来、春場所は大阪での開催でありますが、移動や長期滞在でのウイルス感染を勘案し、国技館での開催と致しました」と述べ、大阪市から東京・両国の国技館に開催場所を変更した理由を説明しました。
そして、「感染症の専門家のご指導のもと全協会員の検査を実施するなどさらに綿密な感染防止策を講じております」などと述べたうえで観客に対しても協力を呼びかけました。
また八角理事長は、4場所連続休場から復帰した横綱 白鵬が先場所優勝の大栄翔に勝った取組について「白鵬にとって、今場所最も大事な一番。きょう勝った意味は本人がよく分かっている。これで流れがよくなる。あすからはふつうの白鵬になるのではないか」と評価しました。
敗れた大栄翔については「白鵬と相撲の厳しさが違う。大栄翔はいい立ち合いをしようという自分のことだけを考えている部分があり、まだ相手を見ていない」と話していました。
また、5場所連続で休場した横綱 鶴竜については「残念だ。しっかりと調整するのは横綱の務めだ」と話していました。 (NHK WEB NEWS 2021年3月14日 19時51分)
デモ隊を銃撃、24人死亡 中国系工場に放火―ミャンマー ―― ミャンマー各地で14日、国軍のクーデターに抗議するデモ隊に向け、治安部隊が発砲し、地元メディアによると、少なくとも24人が死亡した。
国軍、ヤンゴンの一部に戒厳令 銃撃でデモ隊38人死亡―ミャンマー
最大都市ヤンゴンで20人、中部バゴーで2人、第2の都市マンダレーと北部パカンで各1人が死亡した。人権団体の政治犯支援協会によれば、2月1日のクーデター以降、治安部隊に殺害された市民は80人以上に達している。
一方、在ミャンマー中国大使館は声明で、ヤンゴンにある中国資本の工場が14日に放火され、多数の負傷者が出たことを明らかにした。誰の犯行かは不明。声明はミャンマー政府に対し、中国企業を保護する措置を講じるよう求めた。 (JIJI.COM 2021年03月15日01時08分)
浜木綿(はまゆう)を詠んだ歌
浜木綿(はまゆう)は、ヒガンバナ科ハマオモト属の多年草のハマオモトです。浜辺に生えます。光沢のある葉の間から太い茎のように見える偽茎を伸ばし、その先に細く白い花を咲かせます。万葉集には1首だけに登場です。
「浜のオモト(万年青)」という意味だそうです。ちなみに、オモト(万年青)はユリ科の多年草です。
浜木綿(はまゆふ)の名は、浜の木綿(ゆふ)からつけられたと考えられています。木綿(ゆふ)は、木の繊維(せんい)から作った布を言います。
巻4-0496:み熊野の浦の浜木綿百重なす心は思へど直に逢はぬかも
◎ 題詞には「柿本朝臣人麻呂の歌4首」とあります。「朝臣」は八色の姓の1つです。
熊野は熊野古道で有名な紀伊半島南岸部です。浜木綿(ハマユウ)は温暖な海浜によく見られるヒガンバナ科の多年草です。真っ直ぐに伸びた茎の先から複数の花つけ、白く細長い6枚の花被を持ちのす。「百重なす」はその葉の様子を指しています。
この歌は心の状態を比喩的に述べています。熊野は飛鳥ないし大和から遠く離れた場所であり、熊野にいて詠った切実さがこめられているのでしょう。
ウェブニュースより
横綱白鵬が優勝争いの中心/大相撲春場所見どころ ―― 大相撲春場所は14日に初日を迎える。3月の春場所は本来、大阪で行われるが、新型コロナウイルス感染予防のため力士らは東京にとどまり、両国国技館で行われる。横綱鶴竜は休場するが、今場所の見どころはいくつもある。
◇ ◇ ◇
<優勝争い> 本来の力が戻っていれば、横綱白鵬が優勝争いの中心になる。4場所連続で休場していたため、相撲勘はどこまで戻るか。初日は、初場所優勝の小結大栄翔との対戦が組まれた。
<昇進、かど番> 関脇照ノ富士は、大関復帰をかけた本場所になる。「直近3場所を三役で33勝」が大関昇進の目安になるが、33勝まであと9勝。2桁勝てば、大関の座が見えてきそうだ。
大関貴景勝は、かど番で迎える。体重を17キロしぼった影響はどう出るか。
<兄弟幕内> 英乃海が幕内に復帰したことで、弟の翔猿と史上9組目となる兄弟同時幕内を実現した。英乃海は5場所目の幕内で、初の勝ち越しがかかる。
<元幕内力士の復帰> 元小結の阿炎が、西幕下56枚目で復帰する。昨年7月場所中、新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、3場所連続休場処分を受けていた。初日は、東幕下56枚目泉川との対戦が組まれた。
元幕内の友風は西序二段55枚目から、1年4カ月ぶりに復帰。右膝関節脱臼の重傷を負い、7場所連続休場から再起した。
<部屋の移転、師匠交代など> 貴景勝、隆の勝らが所属する常盤山部屋は、本場所前に東京・台東区から板橋区に移転した。国技館からやや遠くなったが、影響はあるか? 時津風部屋は、前師匠の不祥事により師匠が交代して初めて迎える本場所になる。峰崎部屋は師匠の定年を控え、春場所後に力士は芝田山部屋に転籍する。東関部屋は春場所を最後に閉鎖となり、力士は八角部屋に移籍する。どちらの所属力士も、現所属最後の場所で奮闘したい。
<親方ちゃんねるは?> 日本相撲協会はYouTubeに公式チャンネルがあり、本場所中は「親方ちゃんねる取組生配信」が人気コンテンツの1つだが、13日午後7時現在、「三月場所の配信につきましては現在未定です。予定が決まり次第、お知らせいたします。」としている。主要キャストだった小野川親方(元北太樹)と音羽山親方(元天鎧鵬)が新型コロナウイルス感染のため全休が決まったほか、社会貢献部の親方衆が4日目まで休場するため、調整が続いているとみられる。 [日刊スポーツ 2021年3月13日20時4分]
蓮を詠める歌2
巻16-3826: 蓮葉はかくこそあるもの意吉麻呂が家なるものは芋の葉にあらし
巻16-3835: 勝間田の池は我れ知る蓮なししか言ふ君が鬚なきごとし
標題:獻新田部親王謌一首 (未詳)
標訓:新田部親王に獻(たてまつ)れる謌一首 (未だ詳(つばび)らかならず)
原文:勝間田之 池者我知 蓮無 然言君之 鬚無如之
万葉集 巻16-3835
作者:不明(女性)
よみ:勝間田の池は我れ知る蓮(はちす)無し然(しか)言ふ君が鬚(ひげ)無きごとし
意訳:勝間田の池のことを私は良く知っています。蓮は生えていません。蓮の花が美しかったと云う鬚の立派な貴方に「鬚が無い」と云うのと同じように。
左注:右、或有人聞之。曰新田部親王、出遊于堵裏、御見勝間田之池、感緒御心之中。還自彼池不任怜愛。於時語婦人曰今日遊行、見勝田池、水影涛々、蓮花灼々。可怜断腸、不可得言。尓乃婦人、作此戯謌、專輙吟詠也
注訓:右は、或は人ありてこれを聞けり。曰はく「新田部親王、堵(みやこ)の裏(うち)に出で遊び、勝間田の池を御(お)見(み)そなして、御心の中に感(め)でませり。彼(そ)の池より還りて怜愛(かなしび)に任(あ)へず。時に婦人(をみな)に語りて曰はく『今日遊行(い)でて、勝田の池を見るに、水影(すいえん)涛々(とうとう)に、蓮花(れんか)灼々(しゃくしゃく)んり。可怜(おもしろ)きこと腸(はらわた)を断ち、言(こと)を得ふべからず』といへり。ここに乃ち婦人(をみな)、この戯(たはぶれ)の謌を作りて、專輙(もつはら)吟詠(うた)ひき」といへり。
注訳:右は、或る人がいて次のように聞いた。云うには「新田部親王が、都の中にお出ましになり、勝間田の池を御覧になって、御心に感じるところがあった。その池から帰った後も感動に耐えなかった。そこで、婦人に語って云うには『今日出かけていって、勝田の池を見ると、水面は輝き揺れ動き、蓮の花は赤々と輝いていた。美しいことは腹を捩り、言葉に出来ないほどであった』と云われた。そこでそれに対して婦人が、この戯れの歌を作って、もっぱら、口ずさんだ」と。
◎万葉集が出来たとき、この歌は、男が一夜の恋をしたときの言い訳に対しての女が歌う慣用句的な歌となっていたようです。その慣用句的な歌の由来を、もっともらしく説明したのが、左注の記事なのでしょう。そして、この歌を詠う女は、男に浮気をされていますが、やっぱり、男はこのように私の許に帰ってくると云う余裕と安心感の下に、少し、からかいを込めて男を追及するような感情でしょうか。
さて、蓮の花は早朝に咲き、午前にはしぼみますから、男は、昨夜はどこかに泊まって朝に蓮の花の咲くのを見てからの帰宅です。それを蓮の花の開花を夜通し待っていたかのように同居する妻に説明するのが、言い訳としては良いようです。その男の説明に、奈良時代、高貴な御方で立派な鬚で有名だった人物として、喩えで新田部親王の名を使っているようですが、この歌と新田部親王とは直接には関係がない世界です。
ここで、蓮の花は早朝に咲き午前の早い時間帯にはしぼむことを失念していますと、「蓮無」と「鬚無」の言葉だけに引きずられて、専門家だけがするような特殊な歌の解釈になってしまいます。左注の男がする早朝に咲く蓮の花の説明がやけに詳しいことに注目して、この歌を楽しんだ後に、「蓮無」と「鬚無」の言葉に対する禅問答のような専門家の解説を拝見すると、非常に視野が広がり、また、勉強になります。
巻16-3837:ひさかたの雨も降らぬか蓮葉に溜まれる水の玉に似たる見む
原文:集歌3837 久堅之 雨毛落奴可 蓮荷尓 渟在水乃 玉似将有見
万葉集 巻16‐3837
作者:不明
よみ:ひさかたの雨も降らぬか蓮葉(はちすは)に渟(とど)まる水の玉に似る見む
意訳:遥か彼方から雨も降って来ないだろうか。蓮の葉に留まる水の玉に似たものを見たいものです。
左注:右謌一首、傳云有右兵衛。(姓名未詳) 多能謌作之藝也。于時、府家備設酒食、饗宴府官人等。於是饌食、盛之皆用荷葉。諸人酒酣、謌舞駱驛。乃誘兵衛云開其荷葉而作。此謌者、登時應聲作斯謌也
注訓:右の謌一首は、傳へて云はく「右兵衛(うひょうえ)なるものあり(姓名は未だ詳(つばび)らならず)。 多く謌を作る藝(わざ)を能(よ)くす。時に、府家(ふか)に酒食(しゅし)を備へ設け、府(つかさ)の官人等(みやひとら)を饗宴(あへ)す。是に饌食(せんし)は、盛るに皆荷葉(はちすは)を用(もち)ちてす。諸人(もろびと)の酒(さけ)酣(たけなは)に、謌舞(かぶ)駱驛(らくえき)せり。乃ち兵衛なるものを誘ひて云はく『其の荷葉を開きて作れ』といへば、此の謌は、登時(すなはち)聲に應(こた)へて作れるこの謌なり」といへり。
注訳:右の歌一首は、伝えて云うには「右の兵衛府にある人物がいた。姓名は未だに詳しくは判らない。多くに歌を作る才能に溢れていた。ある時、兵衛府の役所で酒食を用意して、兵衛府の役人達を集め宴会したことがあった。その食べ物は盛り付けるに全て蓮の葉を使用した。集まった人々は酒宴の盛りに、次ぎ次ぎと歌い踊った。その時、右の兵衛府のある人物を誘って云うには『その荷葉を開いて歌を作れ』と云うので、この歌は、すぐにその声に応えて作ったと云う歌」と云う。
◎この歌は、その左注に記されるように、当時に評判の和歌の歌い手である右兵衛府に勤める人物が酒宴を盛り上げるために「荷葉」の文字を分解して歌を詠ったとありますから、この歌を鑑賞するときには表面上の歌意の鑑賞ではなく、その「なぞなぞ」に答える必要があります。
そこで、「荷葉」の文字を開いて「廾何廾世木」(「廾」は「ソウ・サ」と訓む)として「さかさせき」と訓み、「探させき」を意味すると推理できます。その「誰を探すか」と云うと、「久堅之雨毛落奴可」と「渟在水乃玉似将有見」の意味合いから、柿本人麻呂の挽歌の一節と天渟中原瀛真人天皇(天武天皇)を想い、亡くなられ法要される「玉」の漢字に似た「草壁王(皇子)」を探したと解釈しました。つまり、草壁皇子は仏として蓮葉の上にいらっしゃることになります。
この「荷葉を開く歌」が暗示する「柿本人麻呂の挽歌の一節」が当時の歌人の共通の認識であったのでしょう。
ウェブニュースより
東京大空襲76年 夜 逃げた道歩く 15人が参加 追悼碑前で集会も 台東の隅田公園 ―― 空襲犠牲者の追悼碑がある台東区の隅田公園(浅草七)では、追悼集会が開かれた。市民有志による実行委員会の主催で三十四回目。参加者は黙とう後に碑へ献花し、平和の誓いを新たにした。
新型コロナ感染予防のため、写真や戦争関連の品々を展示する記念資料展は昨年に続き中止になった。青空が広がったこの日、集会には約百人が参加。空襲当時は国民学校(現在の小学校)一年生で深川区(現在の江東区)に住んでいた浜田嘉一(よしかず)さん(83)=国分寺市=が体験を語った。
浜田さんは自宅近くにあった清澄庭園(江東区)まで逃げる途中の様子を証言。「焼夷(しょうい)弾がヒュルヒュルと落ちると人が火だるまになり、五、六歩歩くとバタッと倒れる。地獄絵そっくりだった。祖母が、『嘉一、次はおまえの番だ。お題目を上げなさい』と言った」と、惨状を語った。
浜田さんは、空襲を同じ時間帯に感じたいという若い世代からの要請に応じ、九日深夜から十日未明にかけ、逃げたルートを説明して歩いたことも明らかにした。男女十五人が参加し、さらに十五人がネット中継で視聴したという。
集会後、浜田さんは「夜に歩くとリアリティーがある。熱心に話を聞いてもらえた。私たちの世代は最後の語り部。語り続けるのが使命」と話した。 (東京新聞 2021年3月11日 07時20分)
蓮(はちす/はす)を詠んだ歌1
ハス科ハス属の多年生水草です。池や沼で見ることができますね。夏に白か淡い紅の花を咲かせます。地下茎はレンコンとして食べます。
花托(かたく: 花葉を支えるところ)の形が蜂の巣に見えることから、蓮(はちす)と呼ばれたといわれています。
万葉集には4首に詠まれています。仏教とは関係がなく、きれいな人を連想して詠んでいるようです。
巻13-3289: み佩かしを剣の池の蓮葉に溜まれる水の.......(長歌)
原文:御佩乎 劔池之 蓮葉尓 渟有水之 徃方無 我為時尓 應相登 相有君乎 莫寐等 母寸巨勢友 吾情 清隅之池之 池底 吾者不忘 正相左右二
万葉集 巻13‐3289
作者:不明
よみ:み佩(は)かしを、剣(つるぎ)の池の、蓮葉(はちば)に、溜(た)まれる水の、ゆくへなみ、我がする時に、逢(あ)ふべしと、逢ひたる君を、な寐(い)ねそと、母聞こせども、我が心、清隅(きよすみ)の池の、池の底、我れは忘れじ、直(ただ)に逢ふまでに
意味: 剣(つるぎ)の池の蓮(はす)の葉にたまった水がどこにゆくのか分からないように、私もどうなるか分からないでいるときに、「逢うべきですよ」と告げられたので逢ったあなた。そのあなたと「寝てはいけないよ」と母が言うけれど、私の心は清隅(きよすみ)の池の底にじっとしているように、あなたのことは忘れません。じかにあなたに逢うまでは…
◎「み佩(は)かしを」は、「剣」を導く枕詞です。「清隅(きよすみ)の池」がどこかははっきりとはしていません。
ウェブニュースより
野田氏や高市氏ら、会食認める NTT接待問題 ――総務省の政務三役在任中にNTT側から接待を受けたと週刊文春に報じられた自民党の野田聖子幹事長代行ら4氏は、いずれも会食の事実を認めた。その上で、国民の信頼や政治的中立性の確保を目的とする大臣規範には抵触していないという認識を示した。
野田氏は11日、党本部で取材に応じ、総務相だった2017年11月にNTTドコモの立川敬二元社長と、18年3月にNTT西日本の村尾和俊社長(当時)らと会食し、自らは費用を支払わなかったと説明。2回とも自身の選挙区である岐阜県関係者の集まりだったとして「仕事の話はほとんどしていない」と強調した。
相手が現役の経営幹部だった18年の会食に関しては、大臣規範に抵触するという疑念を招きかねないと判断。飲食代に当たる約2万6000円を返金したと明らかにした。
高市氏は10日、自身のホームページで、総務相時代の19年12月と20年9月の2回、NTTの澤田純社長らと会食したと公表。「『完全割り勘』以外での会食はできない旨は先方に伝えた」と記し、提示された会費1万円を支払い、1万6500円分の土産も渡したと主張した。「許認可等に関する依頼を受けたことは皆無だ」とし、事業に関する決裁は局長までで完結しており、自身は関わっていないと指摘した。
総務副大臣だった坂井学官房副長官と寺田稔衆院議員も11日、それぞれの議員事務所を通じ、自己負担なく会食したことを認めた。両氏とも便宜を図るよう依頼されたことはないと説明。寺田氏は飲食代約2万4000円を返金した。 (東京新聞 2021年3月11日 19時37分)
櫨(はじ)を詠んだ歌
櫨(はじ)は、ウルシ科落葉小高木の山黄櫨(やまはぜ)のことです。関東以西の山地で見る事が出来ます。高さは、5メートル程度ですが、10メートルくらいまでのものもあります。5~6月に黄緑色の小さな花をつけます。
梓(あづさ)と同様に弓の材料とされていました。
万葉集には、1首だけに詠まれています。
巻20-4465: 久方の天の門開き高千穂の岳に天降りし皇祖の.......(長歌)
標題:喩族謌一首并短謌
標訓:族(やから)に喩(さと)せる謌一首并せて短謌
原文:比左加多能 安麻能刀比良伎 多可知保乃 多氣尓阿毛理之 須賣呂伎能 可未能御代欲利 波自由美乎 多尓藝利母多之 麻可胡也乎 多婆左美蘇倍弖 於保久米能 麻須良多祁乎々 佐吉尓多弖 由伎登利於保世 山河乎 伊波祢左久美弖 布美等保利 久尓麻藝之都々 知波夜夫流 神乎許等牟氣 麻都呂倍奴 比等乎母夜波之 波吉伎欲米 都可倍麻都里弖 安吉豆之萬 夜萬登能久尓乃 可之[波]良能 宇祢備乃宮尓 美也[婆]之良 布刀之利多弖氏 安米能之多 之良志賣之祁流 須賣呂伎能 安麻能日継等 都藝弖久流 伎美能御代々々 加久左波奴 安加吉許己呂乎 須賣良弊尓 伎波米都久之弖 都加倍久流 於夜能都可佐等 許等太弖氏 佐豆氣多麻敝流 宇美乃古能 伊也都藝都岐尓 美流比等乃 可多里都藝弖氏 伎久比等能 可我見尓世武乎 安多良之伎 吉用伎曽乃名曽 於煩呂加尓 己許呂於母比弖 牟奈許等母 於夜乃名多都奈 大伴乃 宇治等名尓於敝流 麻須良乎能等母
万葉集 巻20-4465
作者:大伴家持
よみ:久方の 天の門開き 高千穂の 岳(たけ)に天降りし 皇祖(すめろぎ)の 神の御代より 櫨弓(はじゆみ)を 手握り持たし 真鹿子矢(まかこや)を 手挟み添へて 大久米の ますら健男(たけを)を 先に立て 靫(ゆき)取り負ほせ 山川を 岩根さくみて 踏み通り 国(くに)覓(ま)ぎしつつ ちはやぶる 神を言向け まつろはぬ 人をも和(やは)し 掃き清め 仕へまつりて 蜻蛉島(あきつしま) 大和の国の 橿原の 畝傍の宮に 宮柱 太知り立てて 天の下 知らしめしける 天皇(すめろぎ)の 天の日継と 継ぎてくる 大王(きみ)の御代御代 隠さはぬ 明き心を 皇辺(すめらへ)に 極め尽して 仕へくる 祖(おや)の官(つかさ)と 辞(こと)立(た)てて 授けたまへる 子孫(うみのこ)の いや継ぎ継ぎに 見る人の 語り継ぎてて 聞く人の 鏡にせむを 惜しき 清きその名ぞ おぼろかに 心思ひて 虚言(むなこと)も 祖(おや)の名絶つな 大伴の 氏と名に負へる 大夫(ますらを)の伴
意訳:遥か彼方の天の戸を開き高千穂の岳に天降りした天皇の祖の神の御代から、櫨弓を手に握り持ち、真鹿児矢を脇にかかえて、大久米部の勇敢な男たちを先頭に立て、靫を取り背負い、山川を巖根を乗り越え踏み越えて、国土を求めて、神の岩戸を開けて現れた神を平定し、従わない人々も従え、国土を掃き清めて、天皇に奉仕して、秋津島の大和の国の橿原の畝傍の宮に、宮柱を立派に立てて、天下を統治なされた天皇の、その天皇の日嗣として継ぎて来た大王の御代御代に、隠すことのない赤心を、天皇のお側に極め尽くして、お仕えて来た祖先からの役目として、誓いを立てて、その役目をお授けになされる、われら子孫は、一層に継ぎ継ぎに、見る人が語り継ぎ、聴く人が手本にするはずのものを。惜しむべき清らかなその名であるぞ、おろそかに心に思って、かりそめにも祖先の名を絶つな。大伴の氏と名を背負う、立派な大夫たる男たちよ。
左注:(右縁淡海真人三船讒言出雲守大伴古慈斐宿祢解任 是以家持作此歌也)
(以前歌六首六月十七日大伴宿祢家持作)
注訓:(右は、淡海〈あふみ〉真人三船讒〈よこ〉し言〈まを〉すことに縁〈よ〉りて、出雲守大伴古慈宿禰任を解かえき。ここを以ちて家持この歌を作れり)
(以前の歌六首は、六月十七日、大伴宿禰家持作れり)
◎「~皇祖の」は、天皇の先祖である天照大御神の孫神、邇邇芸命(ににぎのみこと)が日向の高千穂に天降ったことを指します。「はじ弓」はハジの木(山漆)で出来た弓のことです。「真鹿子矢(まかごや)」は鹿を射る狩り用の矢だが、ここでは人との戦闘に使われる征矢(そや)のことを指しています。
「大久米」は、家持が4094番歌で「大伴の遠つ神祖のその名をば大久米主と負ひ持ちて~」と記しています。つまり、「大伴家は由緒正しい家柄」という意味の歌になります。「岩根さくみて」は「岩根を踏み分けて」、「国求(ま)ぎしつつ」は「国を求めて」です。「隠さはぬ」は「隠し事のない」もしくは「曇りのない」という意味で、「おぼろかに」は「おろそかに」もしくは「ぞんざいに」という意味となります。
この歌は、都で専横を極めていた藤原仲麻呂の時代の756年(天平勝宝8)、大伴家持の同族である出雲守、大伴古慈斐宿祢(おおとも こじひすくね)が淡海真人三船(あふみの まひと みふね)という人物の讒言により解任、拘禁された折、一族に諭す歌として詠まれたもので天孫降臨の時代から現在に至るまで天皇にお仕えした由緒と名誉ある家柄、気を引き締めて守れと鼓舞する内容です。
当時、家持の後ろ盾となっていた橘諸兄左大臣が失脚、続いて頼みの綱聖武天皇の崩御と続き、大伴家は孤立無援。一族にこれ以上事態が悪くならないよう、行動、言動を慎むよう注意を促したものです。
このような叱咤奨励にもかかわらず、大伴家は凋落の一途をたどりやがて家持は因幡国(いなばのくに:鳥取市)の国司に左遷、最後は陸奥国でその生涯を終えます。
家持が万葉集に残した歌は479首、他の歌人を圧倒する多さです。しかも、そのジャンルは歴史、自然、動物、植物、心象、生活など全て網羅し、当時の様子をあますことなく伝えてくれており、その功績は永遠に讃えられることでしょう。
ウェブニュースより
藤井聡太2冠が順位戦21連勝!無キズB級1組昇級 ―― 将棋の藤井聡太2冠(棋聖・王位=18)が10日、大阪市の関西将棋会館で行われた第79期名人戦順位戦B級2組の最終戦で、中村太地七段(32)を下し、10戦全勝で同1組に昇級した。すでにB級1組への昇級は決めていたが、これで順位戦は21連勝、公式戦は16連勝と異次元の強さを見せている。
先手の藤井が相掛かりの戦型を選択した。序盤戦はかなり速いペースで進んだ。藤井が積極的に攻め、中村も正確な受けから反撃に転じた。激しい攻め合いとなったが、藤井が激戦を制した。
https://www.youtube.com/watch?v=lxhILjsrxqo&t=104s
これで藤井は、20年度の将棋の記録全4部門で、勝率8割4分3厘、勝利数は43勝、連勝は16連勝と3部門で単独トップに立った。残る対局数51対局で3位。トップ棋士との対戦が多くなった中でも、驚異的な数字を残している。
藤井が昇級するB級1組は実力者が名を連ね、「鬼の住処(すみか)」の異名を持つ。同組には13人が所属し、総当たりで戦い、上位2人がA級に昇級する。 谷川浩司九段が持つ名人獲得の史上最年少記録は21歳2カ月。順位戦は最上位のA級からC級2組までの5クラスに分かれて戦い、A級の優勝者が名人挑戦者となる。レジェンドを超えるには、藤井は今後、B級1組、A級の順位戦を1期で昇級する必要がある。 [日刊スポーツ 2021年3月10日23時53分]
合歓(ねむ)を詠んだ歌
マメ科ネムノキ亜科の落葉高木の合歓の木です。高さは10メートル位にまでなります。夕方になると葉が閉じて、夜眠るように感じられます。6~7月に、糸のような花を咲かせます。
合歓という言葉は、男女の共寝を意味しており、万葉集の歌の中にもこのイメージをうかがわせています。全部で三首あります。
巻8-1461: 昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花君のみ見めや戯奴さへに見よ
※紀女郎(きのいらつめ、生没年未詳)
『万葉集』末期の歌人。別名紀小鹿(おしか)。紀鹿人(かひと)の娘で、安貴王(あきのおおきみ)の妻。『万葉集』に12首の短歌が所収します。このうち5首が大伴家持(おおとものやかもち)への贈歌です。いずれも友交関係による社交的な歌ですが、当時の一般的傾向として恋歌的な、あるいは諧謔(かいぎゃく)的なことば遣いが持ち込まれています。「戯奴(わけ)がためわが手もすまに春の野に抜ける茅花(つばな)そ召して肥えませ」など、当時の新風の一典型といえます。事実とは異なる恋や、言語遊戯的な諧謔を通して、和歌が社交の重要な具となりつつありました。また一方では、月下の梅への観照による新しい風流の歌をも詠んでいます。
巻8-1463: 我妹子が形見の合歓木は花のみに咲きてけだしく実にならじかも
巻11-2752: 我妹子を聞き都賀野辺のしなひ合歓木我れは忍びず間なくし思へば
ウェブニュースより
メーガン妃「肌の色」発言 ヒラリー氏も支持、王室沈黙 ―― 英王室のハリー王子(36)の妻メーガン妃(39)が、長男アーチー君(1)を妊娠中、「肌の色がどれだけ濃いのかという懸念」が王室内でやりとりされたと米テレビに明かしたことが、波紋を広げている。米国で著名人が次々に支持を表明する一方、英国では公務を離れた夫妻への反発も強く賛否は割れている。
メーガン妃は父親が白人で母親がアフリカ系だ。英メディアでは発言に同情的な意見があるなか、厳しい評価も聞かれる。英紙テレグラフのコラムニストは「エリザベス女王への衝撃的な侮辱だ」と指摘。主要な王族の子が称号を与えられない例はアーチー君に限らず、それを人種差別に結びつけるのは不適切だとした。また、ジョンソン首相は8日の記者会見でコメントを求められ、「王室の問題にはコメントしないのが首相の正しい行いだ」としつつ、「私は常に女王と、英国と英連邦の国々を結束させる女王の役割を最も称賛している」と述べた。
夫妻の結婚式にも出席した米テニスのセリーナ・ウィリアムズ選手は、「女性や有色人種を見くびり、苦しませ、悪者扱いする組織やメディアの性差別や人種差別を私も知っている」「勇気ある行動を誇りに思う」とSNSに投稿した。
ヒラリー・クリントン米元国務長官は米紙のオンラインイベントで「彼女はうつむき続けることを選ばず、自分の人生を生きようとした。彼女にはその権利がある」と語った。米ホワイトハウスのサキ報道官も記者会見で「葛藤を明かし、個人的な話をするのは勇気のいることだ」と述べた。
英王室には「不平を言わず、説明もしない」という不文律がある。王室は今回も沈黙を保っているが、何らかの反応をせざるをえないとの見方が強い。インタビューの放送直前には、メーガン妃にいじめられて職場を去ったという元職員の訴えが英紙タイムズで大々的に伝えられ、王室は「職場でのいじめや嫌がらせを容認しない」として調査を表明する異例の声明を出した。これについても、メーガン妃の支持者からは、妃にだけ特にきつく当たる王室の姿勢の表れだとみられていた。
インタビューでメーガン妃は、妊娠中にルールが変えられ、王位継承順位7位のアーチー君に「王子」の称号は与えられず、警護もつかないと言われたと主張。「もう生きていたくなかった」とも語り、自殺を考えたことも明かした。助けを求めても王室内では得られず、ハリー王子の母、故ダイアナ元妃の友人を頼ったという。ハリー王子は、元妻を失った経験がありながら夫妻に手をさしのべない父チャールズ皇太子に対して「失望している」と語った。 (朝日新聞DIGITAL 2021年3月9日 20時23分)
野党、菅首相と武田総務相に照準 接待問題は「政治家の責任」―予算委 ―― 総務省幹部の接待問題が焦点となった8日の参院予算委員会集中審議で、野党は菅義偉首相と武田良太総務相の責任に照準を合わせた。武田氏は谷脇康彦総務審議官の事実上の更迭で幕引きを図る構えだが、野党は同省の官僚の答弁や調査が次々とほころびを見せていることを繰り返し取り上げ、「政治家の責任」を浮き彫りにしようと躍起になった。
「大臣の国会での説明と事実が異なるようでは議論は成り立たない。責任を取るべきだ」。立憲民主党の木戸口英司氏は、武田氏が谷脇氏の説明をうのみにして答弁を誤ったとして辞任を迫った。谷脇氏は総務省の調査に対し、放送関連会社「東北新社」以外の接待はなかったとしていたが、その後にNTTの接待を受けていたことが発覚して更迭されたためだ。
武田氏は「重く受け止めるが、真相究明と再発防止、国民の信頼を取り戻すことが私に課せられた責任だ」と反論。木戸口氏が首相に武田氏の更迭を求めると、首相は「第三者の目を入れてしっかり調査を行うのが大臣の責務だ」と拒否した。
立憲の小西洋之氏も「ちゃんとした報告ができないんだから大臣は辞任すべきだ」と要求。首相に対しても、長男正剛氏が東北新社の「接待要員」だったとして、その政治責任に矛先を向けた。首相は正剛氏から「申し訳ない」と謝罪の電話があったと明かし、「国民の期待に応えていくのが私の責任だ」とかわした。
接待問題が明るみに出た当初、更迭された秋本芳徳前情報流通行政局長は、東北新社側との会食の席で、衛星放送が話題に上ったことを否定。だが、週刊文春が現場での録音を基にやりとりを詳報すると、一転、事実を認めた。同省は調査報告で、東北新社以外からの接待を否定していたが、ほどなくNTTからの接待問題が判明した。
立憲の参院幹部は8日、総務省が追加の中間報告を15日に提出することに触れ、「この後にさらなる報道が出れば武田氏の進退に直結する」と手ぐすね引く。共産党の小池晃書記局長も記者会見で「首相が全力を挙げて真相解明する責任がある。武田氏の責任も重大だ」と指弾した。
更迭された谷脇氏は、首相肝煎りの携帯電話料金引き下げを中心的に担ってきており、政権の看板政策にブレーキがかかりかねない。加藤勝信官房長官は8日の会見で「影響が出ないよう取り組んでもらう」と答えるのが精いっぱいだった。拡大する一途の接待問題に、政府関係者は「しっかり対応しないとまずい」と危機感をあらわにした。 (JIJI.COM 2021年03月09日07時04分)
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