外部電源復旧急ぐ 福島第一 午後地上放水へ ―― 東日本大震災で被災した福島第一原発の事故で、3号機への放水から一夜明けた十八日、東京電力は、東北電力から送電線を引き込んで1、2号機に外部電源を復旧させる作業を続けた。政府対策本部は地上から1、3号機の使用済み核燃料プールに放水するため、自衛隊や東京消防庁の特殊な消防車など計四十台以上を派遣。ヘリコプターによる水の投下は行わず、電源復旧作業後の同日午後に地上から放水する予定だ。/3号機には政府対策本部が十七日夜、自衛隊の消防車などで放水。東電は十八日未明の記者会見で、3号機への放水効果について「水蒸気が上がったので熱が下がった。一定の効果はあった」とした。枝野幸男官房長官は同日、1号機にも放水することについて「切迫していないが冷却に万全を期す」と述べた。/一方、経済産業省原子力安全・保安院は、敷地内(西門付近)の放射線量が放水前の十七日夕で毎時三〇九・七マイクロシーベルト、放水後の十七日夜で二九二・二マイクロシーベルト、十八日早朝で二七九・四マイクロシーベルトと公表。もともと少しずつ値が下がる傾向にあり、放水後に大きく下がったわけではないという。/送電線を引く作業は十八日朝までに、ブルドーザーでがれきを除去。東北電力の送電線は敷地内で切れているため、新たに1、2号機近くまで一・五キロのケーブルを引く。同日朝までに作業員約二十人が1号機近くに分電盤を設置した。周辺は十六日時点で毎時二〇ミリシーベルトの比較的高い放射線量がある。/外部電源が復旧できれば、原子炉に水を注ぐ系統などを回復させ、安定的に冷やせる可能性がある。だが、外部電源を原発施設内につなぐには時間がかかり、十八日の回復は微妙。保安院は二十日までに1~5号機の電源を復旧させたいとしている。東電はまず2号機を復旧させる方針。/小林圭二・元京都大原子炉実験所講師(原子核工学)は電源復旧が切り札としつつ、各号機とも大きな損傷を受けており「電源が戻っても注水する機能が正常に残っているかどうか。予断を許さない状況」と指摘する。/内藤正則・エネルギー総合工学研究所部長(原子力工学)は使用済み核燃料プールへの放水効果について「計算によるとプールは一日当たり約五十トンの水が蒸発で失われ、水位は約五十センチずつ下がる」と説明。「水位を上げるには毎日六十~七十トンの水が必要で、放水効果はまだ不十分」と話す。 (東京新聞 2011年3月18日 夕刊)
どうやら一段と寒かった冬も去り、春がやってきたようだ。夜明けも随分と早くなった。
唐の詩人孟浩然は「春眠暁を覚えず 処処(しょしょ)啼鳥(ていちょう)を聞く 夜来(やらい)風雨の声 花落つることを知る多少(いくばく)」と詠った。
滝廉太郎作曲になる唱歌「花」の詞章で武島羽衣(1872~1967)は「 げに一刻も千金の 眺めをなにに たとうべき」と著している。蘇東坡は春宵一刻値千金と詠った。
「意解」
春の夜の一刻は千金の値打ちがあるほど素晴らしい。花には清らかな香りが漂い、月はおぼろにかすんで見える。先ほどまで歌声や笛の音がにぎやかだった高殿も、今はすっかり静かになり、ぶらんこのある中庭に、夜は静かにふけていく。
石川五右衛門は南禅寺山門で、さらにでかく「絶景かな、絶景かな。春の宵は値千両とは、小せえ、小せえ。この五右衛門の目からは、値万両、万々両」という。今年の桜は4月上旬、入学式の頃か。
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