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【名人戦】藤井聡太名人が連勝、豊島将之九段に競り勝つ 名人戦第2局 ―― 将棋の藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋王=21)が24日、千葉県成田市の成田山新勝寺で行われた第82期名人戦7番勝負第2局で、挑戦者の豊島将之九段(33)に連勝した。23日午前9時からの2日制で始まった対局は、相掛かりの出だしから「ひねり飛車」もにおわせる前例のない形に誘導した先手の豊島に、藤井がついていく形となった。初日は38手というスローペース。そこから戦いが始まり、接戦を制した。第3局は5月8、9日、東京都大田区「羽田空港第1ターミナル」で行われる。
タイトル戦で連敗しない藤井が、しっかり立て直して豊島を下した。かけ持ちしている第9期叡王戦5番勝負第2局(20日、石川県加賀市)で、同学年の伊藤匠七段(21)に敗れた。昨年9月の王座戦第2局から続いたタイトル戦の連勝記録は「16」でストップ。大山康晴15世名人が1961年(昭36)から62年にかけて記録したタイトル戦の対局17連勝の記録に及ばなかった。気を取り直して盤に向かい、結果を出した。
第1局に続き、初日の早い段階で前例のない将棋となった。一昨年9月の王位戦7番勝負第5局、豊島を相手にやはり前例から離れた力戦となった。じっくり時間を使いながら考えて白星を挙げ、王位戦3連覇を達成した。
このころから定跡形を離れ、前例がなかったり、初めて見る局面への対応を課題に挙げ始めた。実際、王位戦直後の一昨年の竜王戦では広瀬章人九段、昨年の王将戦では羽生善治九段、同じく王座戦では永瀬拓矢王座(当時)と、それぞれの研究手筋をぶつけられた。しっかりクリアして、タイトルを獲得してきた。
今回の名人戦の開幕局前夜祭で、日本将棋連盟会長で名人獲得9期の羽生九段がこう話した。「2日制で持ち時間9時間と最も長い名人戦は棋力、気力も含めた総合力が問われる」。そんな言葉を体現したかのような連勝劇となった。 [日刊スポーツ 2024年4月24日21時22分]
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