瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
Lucky Puzzle(ラッキーパズル)は、Cross puzzle(クロスパズル)ともいい、縦横の比が5:4の長方形を7片に分割した知恵の板で、わが国では「Lucky Puzzle(ラッキーパズル)」の名で昭和4(1935)年頃から玩具として売られていて、今でも引き続き売られているという。Tangram(タングラム)で作れる凸多角形は13種類であったが、このLudy Puzzle では21種類の凸多角形が作れる。
このパズルが古くからあったことは、イギリスのマジシャン、Professor Hoffman〔プロフェッサー ホフマン、1839~1919年〕著の 『新旧パズル』(Puzzles Old and New) (1893年)にクロス(十字架)パズルとして載っているということから見ても明らかである。これは当初7片で十字形を作る問題だったための名称で、それが種々のパターンが作られて、クロスという言葉が名前にだけ残ったというわけである。左図の下段中央にその十字架のパターンを示す。
十字架パズルとT字パズル:いままで紹介してきた知恵の板は、いずれも1組何枚かの板を用いて、さまざまのパターンを作るものであった。しかし、すべての知恵の板がそうではなく、1組の板で単一のパターンを作るものもある。
中でも古典的なものが、左図の左に示した6片からなる十字架パズルである。Jerry Slocum(ジェリー・スローカム)、Jack Botermans(ジャック・ポタマンズ)共著の本によれば、このパズルの現在見つかっている最も古い文献は、1857年に出版されたものだとのことである。なお、このパズルには、右側にしめしたように1片少ない5片からなるものもあり、両者は並存していたようである。
この十字架パズルの改良版と考えられるのが、今日でもよく売られているというTパズルである。Tパズルはわずか4片でTの形を作るもので、簡単のように見えるが、やってみるとけっこう手こずる。傑作の一つといってよい。前述のSlocum(スローカム)、Botermans(ボタマンズ)共著の本によれば、現在知られている最も古いものは、1903年に出ているとのことである。
智恵の板にはいろいろの種類があるが、いずれも正方形または長方形を直線で7つに分割したものであった。実際に今まで発表されてきた智恵の板の大部分はこの種のものである。ただし、同じ正方形を切ったものでも19片に切ったもの(益智図)もあったことは先日来のブログでも述べた。正方形、長方形以外の多角形では左の図のような正八角形のものがあるという。
多角形以外にも円、ハート型、卵形のもの等が発売されているそうだが、左図の卵形を12片に切った智恵板はなかなか楽しめるそうである。この卵形の智恵板から出来る形を示しておく。いずれも卵から発生してくる動物になっているところがミソ。
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