瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
本日は敬老の日だそうだ。先週、町会から「敬老の日のお祝いです」とカステラとドラ焼きの包みが2つ届けられたそうだ。敬老の日はこの瘋癲爺にとってはあっても無くても余り関係ない。
今朝のウェブニュースから
「シルバー世代」や「シルバー人材センター」という言葉があるように、シルバー(銀色)は、高齢者の代名詞としても使われている。ただし、英語のシルバーに、そんな意味はまったくない。昭和48(1973)年の「敬老の日」に、国鉄(現JR)が中央線に導入した「シルバーシート」に由来する。
▼JR東海相談役の須田寛さんによると、高齢者や身体障害者の優先席をシートの色で示すために、新幹線のこだまに使われていたシルバーグレーの布を採用した。「別の色の布だったら、違う名前だったかもしれません」という。▼「許しましょうああ許しましょう シルバーシートに座ってる 若さ眩(まぶ)しいあなた達 タヌキ寝入りか瞑想(めいそう)中か あるいはほんとに夢の中?」。詩人の川崎洋さんが、『許しましょうソング』のなかで、お年寄りに席を譲る気のない若者をからかっている。▼シルバーシートから、優先席に名前が変わっても、車内の光景は変わらない。「いっそのことなくしてしまい、すべての席をお年寄りや体の不自由な人に譲るマナーを広めるべきだ」「優先席ですら譲らない人が多い現実を、無視している」。新聞の投書欄などで、「シルバーシート是非論」が、何度も繰り返されてきた。▼9月15日から、いつのまにか9月の第3月曜日になった敬老の日にも、同じ議論がある。昨年の今ごろは、役所の記録には残っているものの、実は所在や生死がわからない100歳以上の男女が多数いることがわかり、大騒ぎになっていた。▼確かに、年長者への感謝と尊敬の念がこの国に満ちていれば、わざわざ特定の日を、国民の祝日にする必要はない。そんな日がいつか、やって来るのだろうか。 【産経抄】2011.9.19 03:06
韓非子 説林上 より
管仲、隰朋從於桓公而伐孤竹,春往冬反,迷惑失道,管仲曰:“老馬之智可用也。”乃放老馬而隨之,遂得道。行山中無水,隰朋曰:“蟻冬居山之陽,夏居山之陰,蟻壤一寸而仞有水。”乃掘地,遂得水。以管仲之聖,而隰朋之智,至其所不知,不難師於老馬與蟻,今人不知以其愚心而師聖人之智,不亦過乎。
〈訳〉管仲と隰朋の二人は、斉の桓公に従って遼東の孤竹君(こちくくん)を討伐した。行きは春だったが返りは冬となった。迷って道がわからなくなった。そこで管仲は「こういう時は、老馬の知恵が役に立つのだ」と言って、老馬を放って先に行かせ、この後ろについて行くと道を発見した。また山中で水がなくなってしまった。すると隰朋は、「蟻は、冬になると山の南に住み、山の北に住むもので、高さ一寸の蟻塚があると、その下、八尺のところにみずがあるものだ」と言ったので、それを目当てに地を掘ったところ、水を発見した。管仲のような賢人でも、また隰朋のような知者であっても、知らないことにあえば、躊躇せず老馬や蟻のようなものを師とするのである。ところが現在の人々は、愚かな心をしているくせに、聖人の知を師とすることを知らない。なんと間違ったことではないか。
いやはや、「騏驎の衰うるや、駑馬これに先んじ、孟賁(勇者の名)の疲るるや、女子これに優る」ともいう。長寿は目出度いものと言うが、本当に長寿を満喫している高齢者がどれだけ居るのだろう。かくいう、瘋癲爺も、来年は80歳、いつまで生き恥を晒せばよいのやら。
歩出夏門行
曹操
神亀雖寿 神亀は寿(いのちなが)しといえども
猶有竟時 なお終る時あり
騰蛇乗霧 騰蛇は霧に乗ずるも
終為土灰 終には土灰となる
老驥伏櫪 老驥は櫪に伏すも
志有千里 志 千里にあり
烈士暮年 烈士暮年
壮心不已 壮心やまず
〈訳〉亀の中には稀にものすごい長寿のものがあるというが、
それでも命に終わりはある。
竜は霧に乗って舞い上がるというが、
最後は土くれになってしまう。
しかし千里を駆ける駿馬は、たとえ老いて馬屋にあっても
志は千里を駆け巡っている。
男児たるもの、年老いたからといって
熱い気持ちを止められるものではないのだ。
今朝のウェブニュースから
「シルバー世代」や「シルバー人材センター」という言葉があるように、シルバー(銀色)は、高齢者の代名詞としても使われている。ただし、英語のシルバーに、そんな意味はまったくない。昭和48(1973)年の「敬老の日」に、国鉄(現JR)が中央線に導入した「シルバーシート」に由来する。
▼JR東海相談役の須田寛さんによると、高齢者や身体障害者の優先席をシートの色で示すために、新幹線のこだまに使われていたシルバーグレーの布を採用した。「別の色の布だったら、違う名前だったかもしれません」という。▼「許しましょうああ許しましょう シルバーシートに座ってる 若さ眩(まぶ)しいあなた達 タヌキ寝入りか瞑想(めいそう)中か あるいはほんとに夢の中?」。詩人の川崎洋さんが、『許しましょうソング』のなかで、お年寄りに席を譲る気のない若者をからかっている。▼シルバーシートから、優先席に名前が変わっても、車内の光景は変わらない。「いっそのことなくしてしまい、すべての席をお年寄りや体の不自由な人に譲るマナーを広めるべきだ」「優先席ですら譲らない人が多い現実を、無視している」。新聞の投書欄などで、「シルバーシート是非論」が、何度も繰り返されてきた。▼9月15日から、いつのまにか9月の第3月曜日になった敬老の日にも、同じ議論がある。昨年の今ごろは、役所の記録には残っているものの、実は所在や生死がわからない100歳以上の男女が多数いることがわかり、大騒ぎになっていた。▼確かに、年長者への感謝と尊敬の念がこの国に満ちていれば、わざわざ特定の日を、国民の祝日にする必要はない。そんな日がいつか、やって来るのだろうか。 【産経抄】2011.9.19 03:06
韓非子 説林上 より
管仲、隰朋從於桓公而伐孤竹,春往冬反,迷惑失道,管仲曰:“老馬之智可用也。”乃放老馬而隨之,遂得道。行山中無水,隰朋曰:“蟻冬居山之陽,夏居山之陰,蟻壤一寸而仞有水。”乃掘地,遂得水。以管仲之聖,而隰朋之智,至其所不知,不難師於老馬與蟻,今人不知以其愚心而師聖人之智,不亦過乎。
〈訳〉管仲と隰朋の二人は、斉の桓公に従って遼東の孤竹君(こちくくん)を討伐した。行きは春だったが返りは冬となった。迷って道がわからなくなった。そこで管仲は「こういう時は、老馬の知恵が役に立つのだ」と言って、老馬を放って先に行かせ、この後ろについて行くと道を発見した。また山中で水がなくなってしまった。すると隰朋は、「蟻は、冬になると山の南に住み、山の北に住むもので、高さ一寸の蟻塚があると、その下、八尺のところにみずがあるものだ」と言ったので、それを目当てに地を掘ったところ、水を発見した。管仲のような賢人でも、また隰朋のような知者であっても、知らないことにあえば、躊躇せず老馬や蟻のようなものを師とするのである。ところが現在の人々は、愚かな心をしているくせに、聖人の知を師とすることを知らない。なんと間違ったことではないか。
いやはや、「騏驎の衰うるや、駑馬これに先んじ、孟賁(勇者の名)の疲るるや、女子これに優る」ともいう。長寿は目出度いものと言うが、本当に長寿を満喫している高齢者がどれだけ居るのだろう。かくいう、瘋癲爺も、来年は80歳、いつまで生き恥を晒せばよいのやら。
歩出夏門行
曹操
神亀雖寿 神亀は寿(いのちなが)しといえども
猶有竟時 なお終る時あり
騰蛇乗霧 騰蛇は霧に乗ずるも
終為土灰 終には土灰となる
老驥伏櫪 老驥は櫪に伏すも
志有千里 志 千里にあり
烈士暮年 烈士暮年
壮心不已 壮心やまず
〈訳〉亀の中には稀にものすごい長寿のものがあるというが、
それでも命に終わりはある。
竜は霧に乗って舞い上がるというが、
最後は土くれになってしまう。
しかし千里を駆ける駿馬は、たとえ老いて馬屋にあっても
志は千里を駆け巡っている。
男児たるもの、年老いたからといって
熱い気持ちを止められるものではないのだ。
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プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
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