瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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10-2335: 咲き出照る梅の下枝に置く露の消ぬべく妹に恋ふるこのころ

10-2344: 梅の花それとも見えず降る雪のいちしろけむな間使遣らば
 
10-2349: 我が宿に咲きたる梅を月夜よみ宵々見せむ君をこそ待て
 
[題詞]追和大宰之時梅花新歌六首(17-39013906)
[題訓]太宰の時の梅花に追ひて和(こた)ふる新(あら)たしき歌六首
※「大宰(だざい)の時の梅花」は、天平2(西暦730)年1月13日、大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれた歌(0815: 正月立ち春の来らばかくしこそ……~)のことです。
17-3901: み冬継ぎ春は来たれど梅の花君にしあらねば招く人もなし
 
17-3902: 梅の花み山としみにありともやかくのみ君は見れど飽かにせむ
 
17-3903: 春雨に萌えし柳か梅の花ともに後れぬ常の物かも
 
17-3904: 梅の花いつは折らじといとはねど咲きの盛りは惜しきものなり
 
17-3905: 遊ぶ内の楽しき庭に梅柳折りかざしてば思ひなみかも
 
17-3906: 御園生の百木の梅の散る花し天に飛び上がり雪と降りけむ

[左注] 右十二年十二月九日大伴宿禰書持作
[注訓]右は、十二年十二月九日、大伴宿禰書持作れり
大伴書持(ふみもち)
 
没年:天平18(746) 生年:生年不詳
 
奈良時代の官人。旅人の子。家持の弟。天平10(738)年橘奈良麻呂の宴に家持らと共に列しました。11年妾の死を悲しむ家持の歌に和しています。13年には奈良の宅にあって恭仁京の家持に霍公鳥を詠む歌を贈りました。没後、佐保山(奈良市)に火葬され、越中(富山県)にいた家持は哀傷歌を詠んでいます。花草花樹を愛し、多く庭に植えたといいます。
18-4041: 梅の花咲き散る園に我れ行かむ君が使を片待ちがてら
 
田辺福麻呂(たなべのさきまろ) 
 
生没年不明 奈良時代の官吏、歌人。
 
天平20 (748) 年造酒司(さけのつかさ)の令史(さかん)のとき、左大臣橘諸兄(たちばなの-もろえ)の使者として越中(富山県)の大伴家持(おおとものやかもち)の館におもむき、宴席などでよんだ短歌13首が「万葉集」にあります。別に「田辺福麻呂歌集」より長歌10、短歌21首が「万葉集」に採録されており、万葉最後の宮廷歌人とかんがえられます。
18-4134: 雪の上に照れる月夜に梅の花折りて送らむはしき子もがも
 
19-4174: 春のうちの楽しき終は梅の花手折り招きつつ遊ぶにあるべし


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
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